25日(日)は、袋小路でお世話になっている中尉さんの自宅で開かれたゲーム会にお呼ばれまして、のこのこと参加して参りました。集合場所は朝霞台だったのですが、10数年ぶりに東武東上線に乗ったような気がします。少し早めの時間に着いた朝霞台は、台風の影響からかどんより曇り空で、風が少し肌寒いくらいの陽気でした。

今回集まったのは、中尉さんの他に、袋小路よりろしあ忍さん・とろさん(♀)と、本日初対面となったNさん、それに僕の計5人でした。そして本日のメインは「ヒストリー・オブ・サムライ / GameJournal」です。

ヒストリー・オブ・サムライ / GameJournal moon Gamermoon Gamer

京都争奪戦。5人。

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「History of the World / Avalon Hill」のシステムをベースに、日本史をテーマにデザインされたゲームです。

平安中期~末期の武家が台頭し始めた時代から江戸幕府が開かれたあたりまでの時代を、大きく7つに切り分けてゲームは進行します。分割された時代の区切りは「巻」と呼ばれます(ゲームは第一巻~第七巻まであります)。

各巻において、プレイヤーはその時代に活躍した代表的な勢力のひとつとして扱われます。この勢力のことを本ゲームでは「大名」と呼びます。プレイヤーは、ある巻においてはひとつの大名を担当し、次の巻ではまた別の大名を担当します。

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各巻の開始時に、どの大名を担当するかを決定します。最初の巻はランダムに決まりますが、第二巻からは、その巻以前に獲得した戦力の少ないプレイヤーからランダムに1枚の大名カードを引いて、それを自分が担当するか誰かに任せる(押しつける)ことが出来ます。プレイヤー全員の担当する大名が決まったら準備は終了です。

各巻において、大名が登場する順番は決まっています。最も早く登場する大名を担当するプレイヤーから手番を行います。まず、各大名カードに指定された戦力と同数のコマを担当プレイヤーは手元に用意します。そして、これもはやりカードに指定された最初に出現する国(エリア)にコマをひとつ配置します。

そしてその出現国を起点にして、その大名の勢力を拡大していきます。他の大名のコマがある国にコマを配置すると戦闘となります。基本的に攻撃側(現在の大名のコマ)は2個、防御側(過去の大名のコマ)は1個のサイコロをふり、大きな目を比較して大きな方が勝利します。敗北した側はコマを1つ除去します。同点の場合は引き分けで、互いに1つずつのコマを除去します。

障害地形越しの攻撃や城のある国では、防御側が戦闘で有利になります。大名の中には、より多くのサイコロを使えたり、引き分けでも勝利したりするような特殊能力を持つものがあります。

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また、手番開始時や手番中にはイベントカードを使うことで、特殊な効果を起動することが出来ます。これによって、通常のプレイでは行えないような効果が場にもたらされます。イベントカードは、手番中に2枚まで使用することが可能です。

手番の最後には得点計算が行われます。ある地方(国がいくつか集まった地帯。例えば関東地方は8つの国エリアによって構成されます)、をどのような形で勢力下に置いているかによって得点の計算方法が異なります。基本的に、より多くの国を支配している方が得点が高くなります。

また、「都・町」「博多・堺」などを支配していたり、政治的な中心地(京・相模・筑前)を支配していたりすると追加で得点が得られます。他にも得点を獲得する方法はいくつかあります。そしてゲームの目的は、終了までに累積的により多くの得点を獲得することにあるのです。

基本的なルールはそれほど難しくはありません。歴史をテーマにしたゲームとしてはわりと簡単な部類に入ります。ただ、ルールブックのあっさりめな記述とはうらはらに、細かな規定がわりとたくさんあるので、ルールの正しい運用には注意が必要です。

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「過去の大名」として盤上に残った自分のユニットは、他の大名と戦闘が煩雑に発生しますので、そのたびに派手なサイコロ合戦が繰り広げられます。このため、手番以外で自発的にすることがないにも関わらずダウンタイムが少なく、常に場が盛り上がり続けるという面白い特徴があります。

盤面が手番ごとにめまぐるしく変わることで、プレイヤーはこの長いゲームを最後まで高いテンションを保ったまま飽きずに楽しむことが出来るのではないでしょうか。

効率的な得点の獲得方法は、かなりゲーム的なテクニックが要求されます。このあたりは、壮大なテーマにしてはややせせこましい感じもしますが、ゲームとしては間違いなく面白い要素であり、最後のトップ争いに参加する資格を得るためには、どうしても必要な技法です。そしてそれらを駆使することで初めて、己の運命をサイコロに託す資格を得ることが出来るのです。

残念ながら今回は事情があって第六巻終了時でゲームは中断することになってしまいましたが、それでもとても面白いセッションとなりました。次はぜひ最後までプレイしてみたいですね。
http://www.gamejournal.net/bknmbr/HOS/Hos.html

ヒクタス / グラパックジャパン・カワダ
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ここで、ちょっと時間が空いたので、ろしあ忍さんと「ヒクタス」を2人プレイ。

…なんですが、これは2人じゃきついっすね(汗)。とか言いつつ3ゲームも遊びましたけど。まぁどんなゲームかはわかったので、また後日もっと大人数で遊んでみたいと思います。ちなみに3戦ともろしあ忍さんがクリアしました。

Nexus Ops (ネクサス大作戦) / Avalon Hill moon Gamer

初の3人プレイ。

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なんだかんだとヘビーローテーションで回っているゲームです。とはいうものの、本日は予定外のエントリー。個人的には初の3人プレイです。

3人ですと、4人プレイ時に比べて取れる鉱床の数が増えますので、資金的には少しだけラクになります。マップ配置も自然にまとまるし、スピーディに進行しますので、ひょっとして4人よりプレイバランスが良いかも。

今回のセッションは、シークレットミッションを順調にこなし続けたろしあ忍さんが快調に点数を重ね、そのまま一気に逃げ切るかと思われましたが、最後の最後でダイスの目に恵まれず足踏み。このチャンスに、最終ターンとなった僕の手番で、3つの戦闘に連勝して一気に5点を取ることに成功、差し切って勝利となりました。
http://www.boardgamegeek.com/game/15363

WW2 / 翔企画(STR) moon Gamer

第二次世界大戦マルチ。3人。

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個人的にはかなり久しぶりの2回目のプレイ。ドイツ・アメリカ・イギリス・ソ連・日本が、陸海空の各軍を率いて勝利を目指します。同盟の締結や破棄は史実に縛られるような制約が一切ないために、とてつもなく自由度の高いゲームです。

また、このゲームにはカードの類は一切存在せず、ランダムイベントも起こりません。純粋にプレイヤーの意志決定で状況は変わり、その結果はダイスによって導き出されます。このため、戦闘は煩雑に発生するとはいえ、大変にハードな外交ゲームであると言えます。

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マップはエリアによって分割されていますが、いずれも隣接エリアの数が多くなるように構成されており、どの国も準備さえ整えれば比較的簡単に広い地域へ部隊を展開することが可能です。

しかし、ユニットの数や種類はコンポーネントによって物理的に制限されており、どこかを攻めると自国のどこかに必ず隙が出来ます。そしてそれは、他国に取って侵略のチャンスとなるのです。

どこかの国が別の国を攻めて勝ちそうな時には、第三国がその足を引っ張らなければなりません。しかし、足を引っ張っていた国が勝ちそうな気配になったら、今度はそれを阻止するべく別の国が… というよう、にらみ合いの連鎖による心理戦が、ゲーム全体のバランスを支配しています。

このあたりの間合いの取り方は極めて技巧的で、ある程度このゲームに慣れ親しまないと、どこで押してどこで引くのかを感覚的につかむのが難しいと思いました。今回は3人の変則ゲームで、そのあたりの事情もあったかもしれません。

ということでソ連を担当しまして、暴れるだけ暴れたわりにはうまくいかず、結局イギリスの大軍によってモスクワを陥落させられ、あえなく敗北。ううむ。

ブロックス / ビバリー
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そして最後は定番ゲームで〆。4人。

かなり疲れていたのこともあって、ちょっと過激なプレイで先制パンチ。と思ったら強力なカウンターを受けてみたり。

てな感じで一進一退を繰り返す展開から、変なところにうまくすき間を見つけて、そこから残ったタイルを効率的に配置することに成功して勝たせていただきました。万歳。

レポートは以上です。
朝から夜遅くまで、たっぷりと遊ぶことが出来ました。3~4時間クラスのゲームをじっくりプレイする機会はなかなか取れませんので、とても貴重で充実した1日となりました。自宅をゲーム会場として提供していただいた中尉さんには深く感謝いたします。駅までクルマで送り迎えまでしていただいて恐縮至極です。

他の参加者の方々も、本当にお疲れさまでした。とりあえず袋小路の例会でまたお会いしましょう。