5日(土)は、千歳烏山のゲーム倉庫にて、旧版の Funkenschlag (電力会社・電気ショック) / 2F-Spiele をメインにした、名付けて「旧電力会社の会」を行いました。

「電力会社」と言えば、新版の Funkenschlag (Power Grid) がゲーマーズゲームとしてすっかりポピュラーになっています。しかしその一方で、旧版「Funkenschlag」の方は、日本でも一部のショップで扱われていたので所有している人も多いはずなのですが、残念ながらプレイされているところをこれまであまり見かけたことがありません。

それは「旧Funkenschlag」が相当な手間と時間のかかるゲームであったことが要因かと思われます。旧版ではマップに「送電線」をクレヨンで描き、都市と都市を接続するというシステムになっており、それはまるで鉄道ゲームのようです。

ご存じのように、新版ではその点が大幅に簡略化することによって大変にプレイアブルなゲームとして生まれ変わりました。他にも、ルールの改訂やコンポーネントの刷新が行われており、プレイアブルでバランスの良いゲームとして再構成されています。

つまりこの「旧電力会社の会」は、やや荒削りで手間のかかる旧版をわざわざプレイするための企画なわけで、まさにフリーク的愉悦を追求する執念に満ちあふれたゲーム会であると言えるでしょう。

ということで今回は、つなきさんが発起人となりまして、かゆかゆさん・Rael さん・カエルさん・ファラオさん、そして僕の6人で行われました。驚くにはあたりませんが、ゲーム的にもゲーム倉庫のキャパシティ的にも上限の人数が集まったことになります。ほんと、みんな好きだねぇmoon Gamer

Happy Dog / 学研 moon Gamer
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到着が遅れた人がいたので、待ち時間を利用して話題の「ハッピードッグ」をプレイしました。5人。

このゲームを90年代のクニツィアなテイストのゲームと言ったのは SAWADA さんですけれども、まさしくそんな感じ。

ゲーマーにとって古き良き時代(ってそんな前でもないけど)が呼び起こされるかのようなノスタルジックな感情にひたれる(そして評価も甘くなる)作品。ああ、昔のドイツゲームってこんな感じだったよな、ってこれ国産ゲームですから。「くにちーめー」ってそれも違うし。

何か変なことを書いてますが、しっかり作られた面白いカードゲームであることは確かです。安いし、入手しやすいし、悩ましく面白いしでお買い得。一部カードのデザインがわかりにくい(ドラゴンとフェニックス)のがちょいと残念かも。

Funkenschlag (電力会社・電気ショック) / 2F-Spiele moon Gamermoon Gamermoon Gamer

そして待ってましたの「旧電力会社」。6人。

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マップを広げてみんなの一言「ちいせー」。このゲームのマップは、A3のカードケースに入れてだいぶ余るくらいのサイズしかありません。マップには都市とその他の地形(平地・山地・海・河川)が「ドット(点)」によって表現されています。ドットとドットの間に送電線をクレヨンで描くのが正式なルールです。

しかし、クレヨンでは小さなドット間に正確に線を引くのはなかなか難しく手間がかかります。また、同梱のクレヨンセットの中には「黄色」が含まれていまして、こいつの視認性が極めて悪いこともわかりました(ルールにも記載されています)。ということで、このセッションでは硬質カードケースの上から水性マーカーで送電線を引くようにしてみました。

さて、旧版の構造も基本的には新版と同じです。発電所を競りによって獲得し、エネルギー資源(石炭・石油・廃棄物・ウラン)を購入して発電所に配置します。マップに「建設」を行って、接続した都市に自分の発電所で資源を消費することで電力を供給し、利益を得ます。発電所カードの内容がやや異なっていたり(01から存在するなど)、ウランがゲーム開始時に市場に無いなどの若干の違いはありますが、(少なくともルール的には)それほど大きな違いではありません。

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大きな相違点はやはり「建設」でしょう。新版では送電線はマップに記載されており、ルールにしたがってコストを支払って目的とする都市にプレイヤーマーカーを配置することだけでしたけれども、旧版では実際に送電線をクレヨン(今回は水性マーカー)で描画することになります。

新版と異なり、開始地点となる都市にはコストはかかりません(無料)。その後、ドット間に送電線を結ぶたびに、結んだ先のドットの地形に応じてコストを支払います。あるドット間には1本の送電線しか引くことは出来ません。ただし、ドットそのものは他のプレイヤーと共有することが可能です。

各プレイヤーは、他のプレイヤーと異なっていさえすれば、どの都市を開始地点としても構いません。以後、ゲームを通じて、開始地点の都市から伸ばした一連のネットワークを構成しなければなりません(離れた位置に送電線を引くことは不可/プレイヤーごとにネットワークは独立しています)。

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この建設ルールのため、ゲームはかなり長引きます。初期資金が30エレクトロしかない(新版は50)ために、特に序盤は建設コストの負担がかなり大きく、したがってゲームの展開そのものが新版に比べてスローモーです。

ドット間には1本しか送電線が引けないので、最短距離となる土地を先に押さえることもまた重要なテクニックになります。このあたりはクレヨンで線路を引く鉄道ゲームの感覚に近いものがあり、今回のゲームでも「無駄とわかっていても長く送電線を引かざるを得ない」という状況が幾度と無く起こりました。

このシビアな土地争奪戦は、新版では抽象的に表現されている要素です。地形の存在によって、都市間の距離も一見するだけではなかなかわかりにくいのですが、それにプレイヤー同士の思惑が入り込むことによって、さらに場が混沌としてきます。そのため、キャッシュフローが潤沢になる中盤過ぎのターンオーダー(特に建築の順番)には細心の注意を払う必要があるでしょう。

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今回のセッションでは、ルールが不明確な点は新版のルールにしたがって解釈しました。送電線を描くという要素が増えたことによって、新版プラスαなボリュームたっぷりの内容楽しめます。ただ、マップの都市配置や発電所のデータなどはやや大ざっぱで、その点はさすがに新版の方が優れています。

今回のゲームは実質4時間以上もの長い時間がかかりました。ゲームは終盤できれいに収束するので問題ありませんが、序盤~中盤はやや間延びした感じがしました。ただ、送電線を引く作業はそれ自体が楽しいですし、やるべきことや注意すべきことは常にある程度見えているので、ゲームを通じて緊張したバランスにはなっているとは思いました。

総じて、個人的には大変に楽しめたセッションとなりました。序盤で失敗したのが痛く、始終勝負には関われませんでしたけれども、次回への反省点にはなりました。ぜひ再戦したいゲームがまたひとつ増えたようです。
http://www.ps-hiroshima.com/board/funkenschlag.htm (電気ショック)
http://ejf.cside.ne.jp/review/funkenschlag-neu.html (新電力会社)

Spooks (スプークス) / Steve Jackson Games moon Gamer
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幽霊屋敷からの脱出。6人。手札を無くすことが目的になります。

カードの種類が大まかに5種類(5スート)あります。最後にプレイされたカードによって、手番プレイヤーがプレイするカードの条件が決まります。その条件に合致したカードがプレイ出来ないかしたくなければ、カードごとに決められたペナルティが発生します(1スートだけ例外あり/詳細略)。

手札を無くしたプレイヤーが発生したらゲームは終了で、その時点で残っているカードが罰点として記録されます。これを何ゲームか続けて、最も罰点の少ないプレイヤーの勝利となります。

手軽でちょっとテクニカルなストップ系のバリエーション。ストップ系ゲームをあまりやったことがない人ほど、このゲームは新鮮に感じて気に入るかもしれませんね。個人的にはこのゲームは何回か目のプレイでしたけれども、相変わらずスコアリングルールが不満です。
http://ejf.cside.ne.jp/review/spooks.html

Cartel (カルテル) / Gamut of Games moon Gamer
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ここで2人がお帰りになって4人になりました。リクエストがあったので「カルテル」をエントリー。

以前からこのブログで書いていますが、序盤の不運によってゲームにならないバランスを解消したセットアップルールを作り、それを導入してみました(詳細略)。これ自体は効果があったので良かったのですが…

またインストミスをやっちまいました orz

ゲーム途中でミスに気が付きましたが、以前にもやった失敗をまたやってしまいました。大反省。
本当に失礼しました>参加者の方々
http://moon.livedoor.biz/archives/52218311.html

レポートは以上です。
メインディッシュの「旧電力会社」は、これまでまったくプレイする機会に恵まれず、新版が発売されたことによってますます疎遠になっていたのですけれども、つなきさんのおかげでやっと遊ぶことが出来ました。

発売当時、このゲームが評判を呼んだのもうなずけるまずまずの良作だったと思います。新版はこれから何度も遊ぶかと思いますが、時にはまたこの旧版に戻ってきたいですね。このまま埋もれ指すには惜しい作品ですから、ぜひまた機会を設けてやりましょう。

本日はお疲れさまでした>参加者のみなさま
またぜひ遊びましょう。