29日(土)は、puppiさん宅で開かれたゲーム会に参加してきました。参加者は puppiさんの他に、このゲーム会を企画したわんこさんとにゃんとろさんさのコンビに僕と4人でした。朝11時から開始して、夜7時過ぎまでたっぷり遊びました。

※ところでこの日はなんとカメラを忘れるという久々に大きなポカをやっちまいました… puppiさんにデジカメを借りて何とか撮影しましたけれども… ほんとご迷惑をおかけしてすいませんでした>puppiさん


Thurn und Taxis (郵便馬車) / Hans im Glück moon Gamer

郵便ネットワークを作ります。メビウス便の最新作。

moon Gamer

マップにはたくさんの都市があり、それらはいくつかの地域に分かれています。ボード上に指定された位置に、ボーナスタイル・馬車カード・各都市に対応した都市カードを6枚公開してゲームスタート。自分の手番では、「都市カード1枚を手札に入れる(義務)」「都市カード1枚をプレイする(義務)」「郵便網を完成させる(任意)」をこの順番で行います。

都市カードは、公開されている6枚のうち1枚か、あるいは山札から1枚を引きます。この時「公人」の「郵便局長」を使うと追加してもう1枚のカードを引くことが出来ます。同様に「郡長」を使うと、公開されている6枚のカードを全て捨てて、改めて6枚のカードを山札から場に補充します。このように「公人」を使うと例外的な特殊な行動を行えます。ただし1手番では1人の公人を1回だけしか使えません。公人は全部で4人います。

都市カードを手札に入れたら、今度は手札から1枚をプレイしなければなりません。この都市カードは郵便網の一部となります。郵便網となるカードは1列に並べて置きます。郵便網は一度にひとつしか作ることは出来ません。郵便網として最初にプレイする都市カードはどこでも構いませんが、次にプレイする都市カードは、一列となって置かれている都市カードの右端か左端に置かなければなりません。この時、隣接する都市カードはマップ上で道路によって直接つながっていなければなりません(分岐不可)。

このタイミングで使用可能な公人は「御者」です。「御者」を使うと、手札から2枚目のカードを郵便網にプレイすることが出来ます。

自分の前に都市カードが3枚以上プレイされているのであれば、郵便網を完成させることが出来ます。これは任意です。郵便網を完成させたら、郵便網の全ての地域に対して1つずつ家を置くか、あるいは郵便網のひとつの地域を選んでその全ての都市に家を置くことが出来ます。

家を配置したら条件に合致した場合に応じてボーナスタイルを獲得します。一度に複数のボーナスタイルを獲得することもあります。その後で郵便網のカード枚数に応じて馬車カードを獲得します(ここで『車大工』という公人も使えますが詳細略)。この後で完成させた郵便網のカードを捨て、手札を3枚まで減らします。

これを繰り返し、「7」の馬車が獲得されたか、あるいはあるプレイヤーの持つ家が全て置かれたかしたら、そのラウンドの終了時点でゲーム終了です。ボーナスタイルと馬車カードの最高点を合計から未使用の家の数を引いた得点が最も高いプレイヤーの勝利です。

まとまりがあってメカニクスがクリアなゲームです。カードの巡り合わせがあるので、それほど重くもならないわりには考えどころも多くあります。マップの構成が固定的(って印刷してあるので当然ですけど)なため、展開のバリエーションがそれほど多くはないような気もしますが、それでもしばらくは遊べそうです。良いゲームじゃないでしょうか。僕はとても気に入りましたよ。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/21790


Mauer Bauer (マウアーバウアー) / Hans im Glück

壁を囲んで街を作ります。メビウス便の最新作。

moon Gamer

点数が入る根拠が謎ですが、それはそれで。moon Gamer

マップ上にはたくさんの丸(塔のマス)と、それらをつなぐ直線(壁のライン)が描かれています。手番ではまず、この直線に「壁」をひとつ置くことから始まります。続いて、「塔」ダイス1個と「家」ダイス2個の計3個を振ります。「塔」ダイスで壁の両端に置く塔の色が決まり、「家」ダイスで壁の両となりに置く家の色が決まります。

もし、壁が土地を取り囲むように配置されたら「街」が完成します。その中にある「家」は同色2個で1個の「宮殿」に変わります(これは得点計算時に影響があります)。また、隣接した街を完成した街に取り込んでしまうように接続することも可能です。

この後で得点計算を行います。得点計算は、街を完成させたプレイヤーから順に手札からカードを1~2枚プレイすることで行います。カードには得点が入る条件(完成された街に含まれる特定色の家の数とか)と点数が書かれています。得点を獲得したら山札からカードを1枚引いて手札に加えます。得点を獲得しない代わりに、カードを1枚捨てて山札から2枚のカードを手札に補充することも可能です。

この得点計算に使うカードは「ギルドカード」と言います。ギルドカードにはたくさんの種類があってここでは説明しきれませんが、いずれにせよ、街が完成した後に、適切なギルドカードをことで、条件を満たしただけ得点が入ります。自分の手札の内容に合わせて、より高得点になるように家や塔を調整しつつ街を作ることが重要なのは言うまでもありません。

ただ、街を作る際にはダイスが絡むので、思い通りに街を作るのは難しく、時には得点機会をキャンセルして手札を改善するマネージメントも必要です。総じて、プレイ感は軽く感じましたが、ゲームの終盤は得点が多く入るので、重要なカードはしっかり押さえつつ、ゲームが終了する前にタイミングよく使うことを考えなければなりません。

プレイ意欲をそそるコンポーネントは美しく、しかも機能的なのは素晴らしいです。ギルドカードのアートワークも細かく工夫されており、とてもていねいに作られた作品であることがわかります。細かいことはともかく、みんなでわいわいと点を取り合う小気味よい佳作ではないでしょうか。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/21791


Ticket to Ride - Märklin Edition (乗車券:メルクリン) / Days of Wonder

念願の初4人プレイ。

moon Gamer

…なんですが、このセッションはかなり重苦しい展開になりました。前回は3人でプレイしたので待ち時間も少なく、路線も全て単線扱い(2~3人の特別ルール)だったので、各プレイヤーとも先を競って列車を置いていく緊迫感のあるテンポの良い流れだったのです。

ところが4人プレイですと、複線に列車を置くことが可能となるので必然的にプレイ時間も長くなります。複線のおかげで路線は余り気味になるくらい余裕があり、相手を縛ることも難しく、実際にその方針はあまり効果的ではありません。したがって個々が自分の都合で黙々と列車カードを引いては列車を置くような展開になってしまいました。3人と4人でここまでプレイ感覚が違うとは意外です。

このため、「メルクリン」の金看板である「乗客」ルールがあまり生きてこないのです。これで一時的に大量得点を取られたとしても、気にせず長めの区間を押さえておいて、複数の長距離チケットカードで得点を稼ぐ方が効率が良いような…。特に今回は「+4機関車」カードのおかげで長い区間を埋めやすくなっているため、長距離チケットカードからの得点比重がかなり高くなっているのです。

その結果として、初代「乗車券」のように列車カードを大量に手札に抱えるようなプレイングスタイルが有効になっていませんか? このあたりをもうちょっとセッションを重ねて検証してみたいところ。特に5人プレイ時にどうなるかは見ておきたいです。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/21348


Celtica (セルティカ) / Ravensburger moon Gamer

バリアントルールでプレイ。普通に面白かったですよ?

moon Gamer

コマの持ち主が不定な変形スゴロク。コマとなる「ドルイド」は5個あります。これに対応する「ドルイドカード」も5種類あって、各ラウンドの開始時に5枚ずつ各プレイヤーに配布されます。ゲームの目的は「アミュレット」をより多く作ることです。アミュレットは9種類の異なるタイルを揃えると1セットです。

さて、自分の手番では1種類のドルイドカードを1枚以上プレイします。2枚以上プレイする時には同じ種類のドルイドカードでなければなりません。手札がある限り、パスをすることも出来ません。

プレイしたカードに対応するドルイドコマは、カードの枚数分だけ盤上のマスを進みます。例えば黒のドルイドカードが2枚プレイされたら、黒のドルイドコマが2マス進みます。

今進ませたドルイドコマの停止したマス上には大きく3種類のアクションが指示されています。「礼拝所」では、山札からドルイドカードを1枚引くことが出来ます。引かなくても構いません。「村」では、そこに描かれたアミュレットシンボルの数だけアミュレットタイルを獲得します。「遺跡」では逆に、そこに描かれたアミュレットシンボルの数だけアミュレットタイルを失います。ただし、「経験カード」を獲得します。

「経験カード」はドルイドカードと同じ構成で、基本的な使い方も同じです。ドルイドカードと経験カードを合わせて使うことも可能です。ただしドルイドカードを少なくとも1枚は所有していないと使えません。また、ゲーム終了時に経験カードはアミュレットタイルを獲得したり、交換したりする効果もあります。

手札が無くなったプレイヤーは、そのラウンドから一時的に抜けます。手札にドルイドカードがある限りは必ずプレイしなくてはなりません。「礼拝所」以外の手段でラウンド中に手札が補充されることもありません。こうして、全員の手札が無くなったらラウンドは終了し、再び全員に手札を5枚ずつ配布して新しいラウンドが開始されます(経験カードはラウンドを越えて持ち続けることが可能です)。

こうして、どれかのドルイドコマが1つでもゴールのマスに入ったら、そのラウンドの終了時点でゲームは終了します。最後まで持っていた経験カードによってアミュレットタイルの交換・獲得を行った後、より多くのアミュレットを完成させた人が勝利です。

事前に、おのさんの日記にてルール変更案が紹介されていまして、それを読んでがぜんやる気になりました。採用したのは、このバリアントのうち「手札を公開してプレイする」というルールの方だけです。経験カードについては手札に隠せて、使用制限も通常通りというルールにしてみました。

手札が公開されるからと言って、これがランダムに配布されることについては変わりませんので、いきなりガチな思考ゲームになるわけではないです。しかし、手札非公開とはテイストの異なるゲームになるのは間違いありません。「我慢くらべ」な要素は減りますが、読みの比重が高まりますし、情報を隠すことの出来る経験カードも、ノーマルルール環境下よりは重要なカードになるでしょう。

ただ、ノーマルルールでも十分に遊べるゲームのようにも思いました。あまりテクニカルなゲームを好まないのであれば、そのまま遊ぶことをおすすめします。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/21293


Tabula Rasa (タブラ・ラサ) / Spiel Spass

クニツィアの「ローマの七丘」システム・ワイド版。

moon Gamer

場に10枚の領土カードをまず並べます。ゲームの目的は、領土カードの点数合計を相手よりも多く獲得することです。

手番では、領土カードに対して騎士カードを1枚プレイします。騎士カードは領土カードと同じ数字か同じ色の場所でなければプレイすることは出来ません。プレイしたら山札から1枚引いて手札を補充します。山札が無くなったら手札のみでゲームを続行します。全員の手札が無くなったらゲーム終了です。

各領土カードについて、より多くの点数となる騎士カードを置いた側が獲得します。ただし、1枚でも騎士カードを置いた側は財宝タイル(1点)をもらえます。また、1~5までの中立色領土カードは、最初に2枚を獲得した方がボーナスタイルを獲得します。もちろん点数の高い側が勝利です。

「ローマの七丘」・「ショッテン・トッテン」「バトルライン」など、クニツィアお得意のメカニクスです。最後の1枚のカードプレイが強い(場の状況を見て最適手がプレイ可能なので)こともあって、単体のゲームでは後手有利です。このセッションは2人×2人のチーム戦で1ゲームだけプレイしましたが、やはり最後の1手で勝敗が決まりました。

後手有利の対策として簡単なのは、先手後手を変えて2ゲームで合計得点を比較することでしょう。1ゲームで済ませたければ、先手に点数のハンデをつける・最初に抜いたカードと手札を交換可能にする・ボーナスタイルや財宝タイルの点数を調整するなどが考えられます。moon Gamer
http://ejf.cside.ne.jp/review/tabularasa.html


Wie ich die Welt sehe... (私の世界の見方) / Abacus
moon Gamer

まず手札として12枚のカードが配られます。親はそれとは別のカードをめくって、そこに書かれた「お題」を読み上げます。子は親に選択してもらえそうなカードを手札から1~2枚(枚数はお題カードに指定されています)を選んで場に伏せて出します。山札からさらに1~2枚のカードを追加して場に置きます。誰がどのカード出したかを親にわからないようにした後に親がそれらのカードをオープンします。

親は、自分がぴったりだと思うカードを選びます。そのカードを出したプレイヤーの得点となります。しかし山札から出したカードを親が選んでしまったら親の失点になります。規定の点数に到達したプレイヤーの勝利です。

「アップル・トゥ・アップル」風なコミュニケーションゲームです。ゲーム性を高める工夫はなされていますが、日本語版のある「アップル~」を避けて、日本語シール必須のこちらを選ぶのはけっこう勇気がいるかも。moon Gamer
http://ejf.cside.ne.jp/review/wieichdieweltsehe.html


City / Jumbo moon Gamer

クラマーがデザインしたややクラシックなゲーム。1988年製。

moon Gamer

個人的には2ゲーム目で、4人では初プレイ。「お金持ち」「ちょっと裕福」「一般大衆」「ドロボウ」の4種のコマがあって、自分の手番でサイコロを振り、そのうちのひとつのコマを移動させます。コマを移動させた先が「お店」なら、コマの種類によって資金が増減します。お店の種類によっては、コマが移動しなくても資金が得られます。その後で新たにお店を買ったり、拡充することも出来ます。

クラマーによるスマートでシンプルなお買い物ゲーム。悪いゲームではありませんが、さすがに古くさく感じてしまうのはしょうがないかも。お気楽にたまに遊ぶならいいかもしれませんね。このセッションは、最後の最後に怒濤の収益が入って勝ちました。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/900


レポートは以上です。

この時点で午後7時過ぎでしたが、遠方からいらっしゃっているわんこさん・にゃんとろさんがお帰りになるとのことでお開きとなりました。新作・旧作とバランスよく遊ぶことが出来たのはよかったですね。どうもお疲れさまでした。moon Gamer