17日(金)は、つくばのおのさん宅にお呼ばれしてゲーム会に参加してきました。参加者は、おのさんの他、かゆかゆさん・練乳さん、それに僕の4人です。 平日だったので仕事の調整をしつつ何とか時間を取っての参加でした。

この日はエッセンからの新作ばかりをプレイするということで、参加者である僕は事前の準備は全くのゼロでした。通常のゲーム会で自分はサプライヤーの方になることが圧倒的に多いので、こういうシチュエーション自体が珍しかったりします。

このところ秋から急に冬に入り口に入ってしまったような肌寒い日が続いていますが、この日もそんな空模様でした。


Carrom (キャロム)
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おのさんがまず用意していたのが、なぜかこのキャロム。しかもインド仕様。指でディスクをはじいて、4隅にある穴に自分のディスクを入れることが目的のトラディショナルなアクションゲームです。

写真で白い粉のようなものは滑りやすくするためのパウダーで、片栗粉とか説明を受けたような。4隅の穴が小さくて、正確なショットを打つのはかなり難しかったです。
http://www1.u-netsurf.ne.jp/~hourei/game/report/031030.html


Emira (エミーラ) / Phalanx Games moon Gamer

美しい女性を集めてハーレム作ろう。

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アラブの王子となり、王女候補となる美しき女性を自らの魅力・資産・地位を利用して好意を得て次々と集め、ゆくゆくは立派なハーレムを作ることを目指すという、何のひねりもない真っ向から直球勝負な欲望むき出しテーマのゲームです。似たようなテーマのゲームが無いわけではありませんが珍しいのは確かでしょう。制作者もはりきって細部まで凝りたかったようで、写真のようにコンポーネントの種類も個数も満載で、少なくとも見た目にはボリュームたっぷりの豪華なゲームに仕立て上げられています。

ゲームに先立って、各プレイヤーには「プレイヤーボード」が配布されます。これでプレイヤーのさまざまな要素が管理され、それによって得る資産や現在の状態がわかるようになっています。具体的には、「オアシス」(ラクダの保有頭数が多いと競りで有利になる)、「香辛料商隊」(毎ラウンドの収益の大きさを決める)、「外見」(女性に対するアピールポイント)、「宮殿」(女性を住まわせるための住まい)です。これに加えて「ステータス」(社会的な地位)がカードによってが表されます。

王妃候補となる女性のことを総称して「Emira」といい、そのカードを「Emira カード」といいます。彼女たちには男性に対する「好み」があります。それはプレヤーボード上のパラメータや資金のうちのひとつで、「外見」「ステータス」「宮殿」「保有資金」のいずれかに魅せられることになっています。簡単に言うと、男性であるプレイヤーには女性を選ぶ権利はなく、女性は好みによって自動的に男性を選ぶのです。

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当然、自分の各パラメータを上昇させるための努力も行われ、それがこのゲームの当面の目的にもなります。ゲームは「ゲームボード」を中心に進行します。各ラウンドでは、ゲームボード上に「ラクダ」「宮殿」「商隊(大)」「商隊(小)」「外見タイル」「ステータスカード」、それに女性を表す「Emira カード」が、それぞれ1つずつゲームボード上の所定の位置に配置されます。

プレイヤーは、1つのラウンドでひとつのパラメータを上昇させたり、獲得することが出来ます。獲得するには資金が必要ですが、獲得する順番は資金(ゴールド)の競りによって決まります。資金はラウンドの最初の方で現金として得ます(商隊の状態によってはより多くの現金収入を得ることが可能です)。そして競りは、そのラウンドのスタートプレイヤーから順に値を付けていく競り上げ方式です。この際に、オアシスにラクダがいると競りでかなり有利になります。

競りに勝ったプレイヤーは、ゲームボード上にあるひとつのものを取ります。手に入れるためには、所定の資金が必要です。例えば、「宮殿」には500ゴールドが必要ですし、「外見」を向上させるためには350ゴールドが必要です。

続いて、残ったプレイヤーで競りを再び行います。ここで競り勝ったプレイヤーは、残ったものの中からひとつを取ります。この際に、このラウンドで既に取られているものを取ることは出来ません。例えば、最初に競り勝ったプレイヤーが「外見」を取っていたら、そのラウンドで他のプレイヤーはもう「外見」を取ることが出来なくなるのです。この競りを最後のプレイヤーまで繰り返します。最後のプレイヤーは無料でゲームボード上に残ったものを取ることが出来ます。

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この後でイベントカードの購入(詳細は略)があって、ゲームボード上の「Emira カード」がどのプレイヤーの元へ行くのかが決まります。これは「Emira カード」に指定されている「第1の好み」の要素をより多く持っているプレイヤーの元へ行くことになります。

もし、これが同値なのであれば、「Emira カード」に描かれた「第2の好み」が判定基準となり、「第1の好み」で候補になったプレイヤー間で再び判定が行われます(それも同値の場合は『未決』となります/詳細略)。

最後に、自分の持っている「Emira カード」の枚数ごとに規定の扶養費を支払います。これが支払えなかったり、女性が住む「宮殿」が不足していると「Emira カード」は手元から離れ、山札へ戻ってしまうので注意が必要です。獲得した「Emira カード」には特殊効果を持つものもあり、そうであればそれを適用します(ただし、必ずしも良い効果とは限らない)。これを繰り返し、ゲーム最初に決められた勝利条件(プレイヤーごとに異なる)を達成したプレイヤーの勝利です。

テーマの変則性に比べると、メカニクスは案外と真面目に作られています。パラメータの上昇によるメリットがわかりやすく、プレイヤー間の相互作用も明確です。ルールは多いわりにはプレイしやすいのはそのためでしょう。

逆に見通しが良すぎて、ゲーマーズゲームとしては深みが不足している印象も感じられましたが、これは何回かプレイを重ねればまた印象が違ってくるかもしれません。それよりも、イベントカードの効果や競りのルールに大ざっぱ感があり、さらにプレイタイムが長めな方がちょっと問題です。ちなみにこのセッションでは2時間ほどもかかりました。

このセッションでは、練乳さんが序盤から商隊を走らせて資金的に余裕のある状態でゲームをリードし、その後も危なげない打ち回しでゲームを作り上げ、最終的にも圧倒的な資金力に物を言わせて、そのまま逃げ切って勝利となりました。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/18931


Yspahan / Ystari Games moon Gamer

シンプルなファミリーゲーム風。

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たくさんのダイスを使うライトな戦略ゲーム。短時間で終わるのがステキ。16世紀末、ペルシャ帝国の首都「イスファハン」で取引をする商人たちとなり、より多くの得点を獲得することが目的です。

ゲームは「3週間」行われます。1週間はもちろんペルシャでも7日間(7ラウンド)で、1プレイヤーの手番で1日が進みます。スタートプレイヤーが第1日目をプレイし、次のプレイヤーの手番では2日目、その次は3日目、以下同様となります。

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手番でプレイヤーは9D6を行います。この時、お金を支払うと3個までダイスを追加することが出来ます(最大で12D6)。振って出た目に応じて「Tower Board」の各マスにダイス配置します。

最小の目のすべてのダイスは最下段のマス(ラクダ)へ置き、最大の目のすべてのダイスは最上段のマス(ゴールド)へ置きます。残りのダイスは、出た目の低い順に、下から2段目のマスから上のマスへ順に置いていきます(右図の例参照)。

例図に示された「Tower Board」の「A」~「D」は「City Board」上の4つの地区に対応しています(実際のデザインは、シンボルマークによって示されています)。ダイス配置ルールによって、A→B→C→Dの順でダイスが配置されやすくなっているという点は覚えておくべきでしょう。

ダイスを配置した後、手番プレイヤーから順に、「Tower Board」上のダイスの置いてある任意のマスをひとつずつ選んでアクションを行います。「ラクダ」と「ゴールド」マスを選んだ場合は、そこに置かれているダイスの数だけ、マスに書かれたもの(ラクダかゴールド)を受け取ります(その後で、マスからダイスを取り除きます)。

地区のマスを選んだ場合は「City Board」の対応する地区にある「ショップ」上に自分のキューブを置きます。ショップは色ごとにグループを形勢しており、あるグループに他のプレイヤーのキューブがすでに配置されている場合は、そのグループのショップへキューブを置くことは出来ません。

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「つまり、まだ誰もキューブを置いていないグループのショップか、あるいは、すでに自分がキューブを配置しているグループのショップにキューブを配置することが出来ます。あるグループのすべてのショップにキューブを配置すると、1週間の終わり(7ラウンド毎)に点数が入ります。

Tower Board」上のマスを選んだ時、上記のマスごとに割り当てられているアクションではなく、すべてのマスに共通して割り当てられている汎用アクションを選ぶことも出来ます。これには「行政官の移動(地区と地区の間を移動する白いコマ/キャラバンに商品を送ります)」、「カードを引く(カードには特殊効果があります)」のどちらかです。

行政官によって「キャラバン」にコマを送り込むと、わずかながら点数が入ることがあります。キャラバンからは1週間の終わり(7ラウンド毎)にも得点が入ります。キャラバンは、長期的展望に立った小さく積み重ねていくタイプの加点手段です。

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プレイヤーは、ゴールドやラクダを使うことで「建物」を建設することが出来ます。建物には6種類あって、建設することで特殊効果を得られます。また、多くの建物を建設することで得点が入ります。

上記にも書いたように、1週間の終わり(7ラウンド毎)には得点計算を行います。その後で「City Board」上のすべてのキューブを取り除いて、新しい週を開始します。こうして3週間(21ラウンド)を行って、最も点数の多いプレイヤーの勝利です。

発売元の Ystari Games は、あの「ケイラス」を作った会社です。しかしこの「イスファハン」は、だいぶ軽いテイストでデザインされており、プレイ時間もすこぶる短めです。ダイスをたくさん使うのでランダム性が強いのですが、プレイヤーの選択肢はだいたいにおいていくつか用意されており、近い将来への展望や計画も考えやすく、運の比重が見た目ほど高くないのが気に入りました。家庭内でもフリーク同士でも楽しめる、間口がとても広く設計された佳作だと思います。

セッションの方は、どうもいまひとつパっとせず。他人の後追いをするようなプレイをしていたので、そりゃ得点的には追いつけるはずもありません。あまり活用されなかった行政官をもっと使いまくって、思い切ってキャラバン重視路線に切り替えた方が良かったかも。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/22345


Die Säulen von Venedig (ヴェネチアの柱) / Goldsieber

水の都ヴェニスの街を作りましょう。ただし杭とタイルで。

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カードによる駆け引きと建設ゲームの融合性の妙を楽しもう、という趣旨のゲームです(恐らく)。細長いゲームボードは多数の四角いマスで覆われており、そこには曲がりくねった「Canale Grande(大運河)」が1本だけ走っています。ここに「杭」を打ち、そうやって土地を作ってから建物を建設します。

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準備として、ルールに沿ってカードが用意され、それらのカードが5枚ずつ各プレイヤーに初期手札として配布されます。山札はなく、ゲーム中に使用されるカードはこれだけです(残りのカードは箱に戻す)。

スタートプレイヤーは任意の1人を選び、そのプレイヤーの手札からランダムでカードを1枚引きます。その後で、自分の手札から1枚を相手プレイヤーに渡します。そして全員が手札から1枚カードを選んで一斉にオープンします。ラウンドの開始はこのようにして始まります。

プレイされたカードの効果は、スタートプレイヤーから順に時計回りに実施していきます。効果にはいろいろありますが、基本的なものは以下の3つです。

◆「杭」を打って土地を作り出す「防水工事士」

「建設地」となる「杭」コマをボード上のマスに数本配置します。「杭」の本数はカードに書かれています。「杭」は1マスに1本だけしか置くことが出来ません。「杭」は、ボードの端のマスか、すでに打たれている杭に隣接するマスに打つことが出来ます。ただし、「Canale Grande(大運河)」には杭を打つことは出来ません。

その後、たった今打ったいずれかの「杭」の上に、プレイヤーカラーと同じ「柱マーカー」を置きます。配置可能な柱マーカーの個数は「防水工事士」カードに記載されていなす。この柱マーカーは、後でボーナス点になる可能性があります。

◆街区タイルをストックから取って手元に置く「市参事」

街区タイルは、2マス~4マスの広さで構成されています。「市参事」カードに書かれた「マス数」以内の広さなら、自由に組み合わせてストックから街区タイルを取ることが可能です。

例えば「6マスまでの街区タイルを取る」という記述なら、2マスの街区タイルを3枚取っても、4マスと2マスの街区タイルを1枚ずつ取っても構いません。手元に置くことの出来る街区タイル数には上限はありません。

◆街区タイルをボードの杭の上に置く「建築士」

手元にある街区タイルをボード上の「杭」上に配置します。「建築士」カードに書かれたマス数以内の街区タイルを配置可能です(複数枚の配置可)。建設しようとする街区タイルの形状と同じ形に「杭」が打たれていなければなりません。誰が打った「杭」であっても、そこに街区タイルを配置することが可能です。

「杭」の上に誰かの柱マーカーがあり、そこに街区タイルが建設されると、その柱プレイヤーの所有者は得点がもらえます。もちろん街区タイルを配置したプレイヤーにも得点が入ります。これは、タイル上に書かれている数値に加えて、今配置したタイルのマスに書かれているイラスト(2種類)と同じ種類のイラストが、隣接したマス(すでに建設済みの街区タイルのマス)にもあれば、それ1辺につき1点が入ります。

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これらのアクションを行った後に、各プレイヤーは今使ったカードを左となりのプレイヤーに渡します。

このように、カードはプレイヤーの手札の中で循環するようになっています。なお、全員がプレイしたカードの種類によっては、スタートプレイヤーが変わらないこともあります。もし変わるのであれば、スタートプレイヤーは左となりのプレイヤーへ移ります。

カードには他にも、さまざまな特殊効果を持つものが多数あります。中には得点に結びつくものもあって、そのもっとも特徴的なのが「ゴンドラ」カードです。ゴンドラとは、上の写真に写っている大きな船のことで、カードを使うとここに自分のコマを乗せることが出来ます。ゴンドラ上には1つのコマしか乗せることが出来ません。

「Canale Grande(大運河)」に接するように「橋」がかけられると、それをどのプレイヤーが行ったとしても、ゴンドラ上にコマを置いているプレイヤーへ得点が入ります。この得点自体は少ないのですが、橋がかけられる機会が後半になるにつれ多くなるので、累積するとかなりの得点になるでしょう。しかし、ゴンドラに乗せるためのカードは隣のプレイヤーへ渡されますので、そんなに長い間、単独のプレイヤーがこの恩恵に授かることもないようになっています。

このようにしてゲームは進みます。終了条件が満たされるとゲームはただちに終了し、勝利ポイントを最も多く獲得したプレイヤーの勝ちとなります。

カードプレイに独特の味があって、特に自分がプレイしたカードを左隣に渡すルールは、プレイヤー間のさまざまな思惑を一層ややこしくする面白いアイデアです。反面、ボード上の建設部分に今ひとつ深みが感じられなかったのは残念でした。見た目が派手なのにもったいない限りです。

もっとも、確実に平均点は上回っているゲームであることは間違いなく、こちらが求めている面白さの基準が高いだけなのかもしれません。

ところで、セッションは何と僕の勝利。初見ゲームはボロ負けするのが普通なのに、これは珍しい。終盤にかけてゴンドラから確実に得点を吸い上げていたのが良かったようです。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/25114


Dschingis Khan (ジンギスカン) / Winning Moves

なぜか動きまくる万里の長城。moon Gamer

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中国とモンゴルによる激しい争い… をうまく利用して得点を多く獲得するアブストラクトゲーム。

マップボードは中国とモンゴルの境界あたりを表しています。ボードを横断するように長城コマを並べます。これが「万里の長城」です。つまり、「万里の長城」の北側がモンゴル領で、南側が中国領です(写真は南北が逆になっています/下が北=モンゴル領)。

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プレイヤーにはそれぞれ17個のタイル(プラスチック製)が配られます。内訳は全プレイヤーが同じで、5個の「モンゴル兵」・5個の「中国兵」・5個の「農民」、それに「ペスト」と「高麗人参(薬用植物)」が1個ずつです。さらにこれとは別の機能を持つ「斥候」コマを1個ずつ持ちます。

ゲームの目的は、より多くの得点を獲得することにあります。これは盤上のタイルからゲーム終了時に得られます。「万里の長城」より北の土地に置かれたモンゴル兵タイルからは3点が入ります。同様に、「万里の長城」より南側にある中国兵からも3点です。しかしこれのタイルが逆の土地に置かれていると、どちらも-3点となります。農民タイルは、どちらの国であろうと1点です。

タイルは「斥候」コマを移動させることで、盤上に配置することが出来ます。盤上にタイルを配置する時には裏返しにして置きます。タイルはいくつでもスタック(重ねる)することが可能で、その場合は重なった最も上のコマの持ち主だけが得点を得ます。あるスタックの一番上に自分のタイルを置いた時には、そのスタックのタイルをすべて見ることが出来ます。

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手番では「長城コマ」を置く選択肢もあります。長城コマを置くことで、2つのルートに分岐した時には、短い方のルートの長城コマが取り除かれます。

これによって、「万里の長城」はどんどん曲がりくねったり、どちらかの方向へ「移動」することになります。「万里の長城」が国境ですから、これが動くということで得点計算に大きな影響があることはすぐにおわかりいただけるでしょう。

見渡せる情報が極めて制限されているアブストラクトゲームで、ほとんどは思惑だけで進行します。スタックを「乗っ取る」ことは簡単ですし、そのうえ壁は実によく動きます。先読みが難しいというより、考えてもしょうがないタイプのゲームなので、刹那的に行ける時には行って、高いスタックの取り合いをすること自体を楽しむべきなのでしょう。

このセッションも、どういうわけだか僕の大勝。終盤になって「人のいない場所で暴れる」というようなことを何となーくしていたら、偶然にも大量得点となるスタックを次々と獲得していたようです。いや、たまにはこういうこともないとね。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/26089


Yspahan / Ystari Games moon Gamermoon Gamer
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ここでおのさんが一時的に席をはずし、空いた時間で3人の再プレイ。

3人では相互の絡みがやや薄くなりますが、そのぶん軽くもなります。4人とどっちが面白いかは好みでしょう。ルールもわかっているのでゲームの進行自体もサクサクと進み、気がついてみたら2位とも30点近くも離されるぶっちぎりの最下位…。カード運にもダイス運にも見放されるとこういうことになります。前のセッションの時もそうだったのですが、得点が入るカードが僕に全然回ってこないのはなぜだろう…moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/22345


Yucata (ユカタン) / Hans im Glück moon Gamer
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まだおのさんの手がふさがっていたので、棚に置いてあった「ユカタン」をお借りして3人プレイ。2ゲームやりました。

僕以外は初プレイだったのですが、最初のゲームはどうにもこうにもうまく行かず敗北。うーむ。気を取り直して2ゲームを始めるも、今度は最初のゲームよりもひどい負け方をしました。なーんてこったい。「ユカタン」をしばらくご無沙汰していたら、すっかり感覚が鈍ってしまったようです。moon Gamer
http://ejf.cside.ne.jp/review/yucata.html


UR / What's Your Game?

そして4人に戻ってこのゲームで〆となりました。

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タイルを使った直接攻撃アリなメソポタミア文明開発ゲーム。ちなみに販売元の名称はこれで合っています。イタリアの会社だそうです。

ゲーム開始前に、場となる「文明タイル」を6×6枚で敷き詰めます。余ったタイルを各プレイヤーに1枚ずつ配布します。文明タイルには、表と裏に異なる種類のイラストが描かれています。イラストには6種類あります。タイルが場に置かれている時には、そのタイルの施設や建設物などを表します。一方、これが手元にある時には、プレイヤーが実施可能なアクションの種類を表します(タイルには表裏異なる2つのイラストがあります)。

手番では、手元にある1枚のタイルの表か裏のアクションを、どちらかひとつだけ実施します。「農業」アクションは、自分の農業タイルにトークンが2個増えます(農業タイル以外から減る可能性もあります)。「商業」アクションは、商業タイルに隣接する、自分以外のプレイヤーが所有するトークン数に応じて、その商業タイル上にトークンを配置します。「文化」アクションは、文化タイルに隣接するトークンが配置されたタイルに1個ずつトークンを追加します(他のプレイヤーであっても追加される)。「政治」アクションは、自分の所有するタイル上のトークンを再配置することが出来ます。

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最後が「戦争」アクションです。自分が所有する任意のタイルから、隣接する他人が所有するタイルへと攻め込みます。まず防御側のトークンがすべて除去され、続いてそれと同じ数の攻撃トークンを除去します。もし、攻撃する側のタイルと防御側のタイルの種類が異なるのであれば、攻撃側は追加して1個のトークンを除去します。

その後で、攻撃側のタイルから1個のトークンを防御側のタイルへ移動させなければなりません。この「戦闘後前進」は義務で、これが行えなければ攻撃自体を行えません。戦闘後前進によって攻撃側タイルにトークンが無くなるのは構いません。

アクションを行わないことも可能で、その場合は、自分の所有するタイル上に2個のトークンを置くか、あるいは任意の空白のタイルに1個のトークンを置きます。手番の最後には、手元のタイルを、場の任意のトークンの置いていないタイルと交換しなければなりません。

1枚のタイル上には5つのトークンしか置けません。自分の5つのトークンが置いてあるタイルでは、そのトークンをすべて支払うことによって、そこに「ジグラット」を建設することが出来ます。ジグラットのあるタイルには入ることは出来ず、ジグラットからトークンが移動してくることもありません。つまり不動です。

「UR」の目的は得点をより多く獲得することです。得点は、場で所有するタイルの種類と枚数によって決まります。地形は元のタイルに描かれたイラスト5種類と「ジグラット」1種類の計6種類あります。簡単に言うと、よりたくさんの種類のタイルを集めていると得点が上がります(ジグラットも地形のひとつとして考えます)。そのようなタイルの集まり(セット)をたくさん集めて、より得点の高いプレイヤーの勝利となります。

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アブストラクトゲームっぽい技巧的な要素と、敵勢力に打ち勝つライトなウォーゲームっぽい要素を上手にミックスしたゲームです。

土地を整備たり新たな土地を発見したりして国土を拡充し、トークンを効率的に増加させて、あらゆる種類のタイルを獲得することを目指します。マップは狭く、すぐに誰かの国と接触する形になるでしょうこのような緊迫した状況の中で、富国強兵を推し進めていかなければならないのです。

「戦争」アクションは過激でドラスティックな結果を生み出しますので、これを含むタイルを選んだプレイヤーがすぐそばにいたら警戒するべきです。また、攻める側としても、「戦争」は多大な損害が発生しますし、無計画に行っても得点効率が悪いだけですので、これを決断するタイミングは慎重に判断しましょう。

「ジグラット」は無敵の要塞であり、得点も増える可能性があるので頼もしい限りの存在です。しかし、富国強兵には全く役に立たないどころか、かえってじゃまになることすらあります。ですので、これを建設するのは中盤を過ぎたあたりからになるでしょう(とルールブックにも書いてある)。

全体的に変化が多く、取り得る戦略もさまざまです。プレイヤーの性格や、彼らが採用した作戦にも大きく流れが左右され、プレイするたびにまるで異なる展開になるでしょう。研究しがいのある骨太なゲームです。

このセッションで僕は、序盤で領土の拡大に失敗したようで、狭い範囲の土地を有効に活用しつつ、効率的に得点を上げる方針でプレイしました。離れた場所では戦闘が行われたり、ジグラットがあちこちで建設されたりして、派手にゲームが収束へと向かい、終わって得点計算をしてみたら… なんと、僕が僅差で勝っていました。いや、これは自分でもびっくり。いろいろな勝ち筋のある良いゲームですね。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/25420


レポートは以上です。

アフターは、つくば駅の大きな駅ビルにてとんかつをいただきました。ここではいろいろな話が出たのですけれども、特に印象に残っているのが、昨今ゲームのレポートやレビューが mixi で行われることが多くなってしまったことについてです。これについては思うところがあまりにも多いので、また後日に別のエントリーでまとめたいと思います。moon Gamer

本日はお疲れさまでした>おのさん・かゆかゆさん・練乳さん
またぜひお誘いくださいませ。moon Gamer