13日(日)は、池袋で開かれた袋小路5月例会に参加してきました。ひょっとして久しぶりんの参加だっけ? とか思ってブログの記事を読み返したら3月の重たいゲー特例会以来だから2ヶ月ぶりですか。でも感覚的には数ヶ月ぶりみたいな感じだったりして。なぜだろう。

予報では雨の心配はなく、気温はそこそこ上がって春っぽい陽気。だからだと思うのですが、会場内では冷房がガンガン効いてましたけど、これがちょいと寒かったので、温度調整をしたり止めたりしていました。

前日の深夜にちょっとした仕事のアイデアが浮かんで、それをまとめていたら押してしまい、おかげで寝不足気味の1日でした。ぼーっとしていたのインストが少し適当だったかも。失礼しました>この日に同卓のみなさま

例会では、まず久しぶりの「6ニムト」(10人!)から入りまして、これまた久しぶりの無失点という結果に。さい先がよいのか、これで運を使い果たしたかは謎です。


仔ぶた急便 / 創作ゲーム(チームきりたんぽ(仮))moon Gamermoon Gamer

ついに、キタわぁ*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:* ☆ 4人。

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前回のプレイ時にはルール解釈ミスをして無念のノーコンテスト(?)となったのですが、今回はルールを読み込んだのでさすがに大丈夫だったでしょう、きっと…moon Gamer

それぞれが3匹の仔ぶたを操作して、自分以外の「拠点」をすべて回ることが目的のゲーム。仔ぶたコマを移動させることとともに、特殊な効果のあるタイルをマスに置くことも出来ます。タイルには4種類(ねずみ・うさぎ・わし・くま)あり、そのマスに移動したり、あるいは移動を開始する時には、それがどのような結果になろうとも、特別な移動を行わなければなりません。

移動とタイルを置くことは併せて3回しか行えません(ただし同種のタイルは1アクションで何枚でも配置可能)。また、手番の最後には手持ちのタイルは3枚まで減らされてしまいます。限られたアクションの範囲内で、あらゆる可能性を考えつつ、ベストの結果を考えなければなりません。コンポーネントのかわいらしさからは想像もつかないようなパズル的思考を要求されるゲームです。

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同卓メンバーは全員初プレイ。僕も正しいルールは初めてなので初見のようなものですが、多少は慣れていたのかもしれません。最初からさくさくと拠点を巡って、ついに中央の拠点に行けば勝利というところまでこぎ着けました。が、ここからが長かった… もうひとリーチがかかっているプレイヤーがいて、「こちらが仕掛ける」→「それを阻止される」、という膠着状態になりました。

盤上の動きが鈍くなったなぁ、ゲーム終わるのかねぇ… と、のんびり考えていたのが甘かったようで、この時点で3位(足跡チップ2個)プレイヤーがいつの間にやら2匹の仔ぶたを同時に別の拠点へ近づけていました。あ、しまったっ、と思った時にはすでに遅く、その直後の手番でチップ2個を華麗に獲得して逆転勝利となりました。ああ…

このプレイヤーは、勝利直前まで足跡チップを2個しか持っていなかったので、ほとんどノーマークに近い状態になっていたのです。不覚。ただ、それ以上に興味深かったのはその作戦。これは応用範囲がやや限定されるものの、なかなか参考になる手筋でした(どんな作戦かは内緒)。

「仔ぶた急便」の目がくらむようなスマートでクレバーなメカニクスは、同人ゲームのレベルを遙かに凌駕しています。妨害合戦が始まると場が膠着しやすいなど、気になる点がないわけではありませんが、それでも十分に充実してた内容を誇るゲームではないかと思います。もう少し調整すれば、十分に世界に通用する作品になるのではないでしょうか(ほめすぎ?)。

ともかく再戦希望。またどこかに持ち込みます。見かけたらぜひ一緒に遊びましょう。
http://home.catv.ne.jp/dd/yaeno/kiritanpo.html


Dragon Parade (ドラゴンパレード) / Z-Man Games moon Gamer

クニツィアのバランス&ギャンブルゲーム。4人。

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これはメンツに恵まれたこともあって楽しいセッションとなりました。ゲーム自体はギャンブルゲームに近くて運の比重はすこぶる高めですけど、それがまたいいのですよ。

カードには「赤」と「黄」があって、それに1桁の数字が書かれています。それが6枚ずつ配られてラウンドスタート。手番ではスタートプレイヤーから順に手札から1枚プレイしてドラゴンを移動させます。ドラゴンは、プレイされたカードによって移動方向と移動マス数が決まります。すなわち、「赤」カードなら赤門、「黄」カードなら黄門方向へ、カードの数字だけ移動させます。

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カードをプレイした後に、ルールで許された空いているマスへ自分の露天商コマを置きます(露天商コマは得点源です)。これを各プレイヤーが3回ずつプレイします(カード3枚プレイ+露天商3個配置)。その後で、手札に残った3枚から2枚を捨てて、残り1枚をまた順番にプレイ(=ドラゴンの移動)します。これでラウンド終了。

ラウンド終了時に、ドラゴンが自分の露天商コマに止まっていたら5点、露天商コマが属するグループにドラゴンが止まっていたら3点になります。また、ドラゴンがいるルート(赤か黄)に露天商コマを置いているだけでも1点が入ります。なお、ドラゴンが「赤門」「黄門」を通過するとその時点でただちにラウンドが終了し、ルールに沿って得点計算が行われます。

クニツィアのカードゲーム。これは面白かったー。ゲームはっきり言ってギャンブル以外何者でもないような気がしますけど、互いの思惑とかカードのバラけ方を大騒ぎしながら遊べるメンツが揃ったら、こんなに愉快な遊び道具もないのではないかと。とにかくこのセッションが楽しかったのだから、それで気が済んでしまいました。
http://ejf.cside.ne.jp/review/dragonparade.html


High Voltage (ハイ・ボルテージ) / Scribabs

多すぎる発電所。4人。

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秘密裏にどこかの電力会社を担当して、発電所をつないで配線を行い、より多くの得点を(正体がばれないように)獲得するのが目的。ゲームマーケットでゲームストアバネストさんで購入してから、実はずっと気になっていたゲームだったりします。

まずボルテージタイルを裏向きにして7×7に並べ、その周囲に発電所タイルをルール通りに並べます。手番ではひとつのアクションを行います。アクションは6種類(数え方によっては7種類?)あり、そのうち1つを選んで実施します(2種類あるアクショントークンを消費が必須のアクションもあり)。ある「辺」の発電所タイルと、別の「辺」の発電所タイルを4枚以上のボルテージタイルでつなげたら「配線」の接続が完成し、得点計算を行います。

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配線上のボルテージタイルに書かれた電線の色が、その色を担当するプレイヤーへの得点となります。ただし、上にも書いたように、誰がどの色なのかはゲーム中ずっと秘密にされています。周囲の発電所タイルは得点トラックも兼ねていて、得点計算のたびにスコアマーカーをその上で動かして得点を記録します。なお、長い配線を接続するとボーナスの得点トークンをもらえます。

完成した配線上のボルテージタイル上にはエネルギートークンを「高電圧側」を向けて配置します。もし、配線上にすでにエネルギートークンがあれば、それをひっくり返して「危険側」を向けます。危険側を向いているボルテージタイルを配線上に含めることは出来なくなります。また、「高電圧側」のエネルギートークンを4つ以上含めた配線も接続は不可です。

基本的にはこれをくり返して終了条件が達成されるまでゲームを続けます。最後に自分の色を明かした上で、得点の多いプレイヤーの勝利となります。

えーと、惨敗でした orz 。途中で自分の引いた配線ルートを間違えてしまうというアホさで、それで大量得点を得た色のプレイヤーが勝利。途中から開き直って、色がばれてもいいやって感じでプレイしていました。結局、途中でだいたい誰がどの色かわかってしまうし、わかったからと言ってどうなるわけでもない(結局、誰かに極端に得点が入らないようにするから)と思ったからです。

イケてることはイケてましたが、本格的にアブストラクトっぽいゲームなので少し重たかったかも。あと、アクションの種類を明記したリファレンスがないとわかりにくかったので、次の機会があればそれを作ってみようかと思います。
http://ejf.cside.ne.jp/review/highvoltage.html


水晶庭園 / 創作ゲーム(骨折ゲームズ)moon Gamer

なんと初プレイ。5人。

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このゲームを会場で取りだしたら「懐かしいな」「ルール知ってますよ」とか、あちこちから言われました。認知度高し。さすが。

場には透明な「巨柱」が5本。開いた口を上にしてそれぞれ5角形になるように配置します。各プレイヤーは自分の色の水晶コマを持ちます(水晶コマは大・中・小の3種)。その後に全員が「小」水晶コマを1個ずつ、両となりのプレイヤーに渡してゲームスタート。

手番では、自分の手元にある任意の水晶コマをひとつ選んで、それを任意の巨柱の間に置きます。巨柱の間に置く水晶コマは1列になるように置きます。すでに水晶コマが置いてある場合は、列のどこ間に割り込ませて置いても構いません。

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どこかの巨柱の間に6個目の水晶コマが置かれたら「水晶の吸収」が発生します。まず、これを発生させたプレイヤーはコストとして水晶コマ1個をゲームから除去します。

そしてその後で、巨柱間のすべての水晶コマは、配置された位置に近い巨柱の中に入れます。巨柱間に水晶コマが奇数個の場合は、真ん中の水晶は残します。すべての処理が終了したら、場に残った水晶コマを時計回りに観て隣の巨柱間へ移動させます。

これを終了条件が満たされるまで繰り返すだけ。最後に、各巨柱の中にある水晶コマの多少によって巨柱の獲得判定を行います。水晶コマの魔力を集計して、最多プレイヤーが巨柱(10点)を獲得し、2位は1位プレイヤーの水晶コマを獲得します(1個1点)。場合によっては2位の方が点数が高くなることもあるのが面白いところ。

さてここで少し思い出話を。このゲームを僕が知ったのは、今は亡き NIFTY-Serve の FGAME でした。そこで、大阪方面に骨折さんという人がいて、自作ゲームを製作しているという話がたびたび出ていまして、その流れでこの「水晶庭園」が話題に上がっていたことがあったのです。当時のログがもう残っていないのでいつの話だったか忘れましたが、まぁ20世紀なのは確かです(←範囲広すぎ)。この骨折さんというのが、あの Bone5 さんでした。

その後、このゲームにはまったく縁がなく過ぎていったのですが、前日たまたま入手することが出来まして、その上にやっとプレイする機会も得られた、というわけです。まぁ、結果は言うまでもなく、当然のように惨敗だったわけですがmoon Gamer

それにしてもなんてステキなゲームなんでしょう。透明な巨柱も水晶コマも、すべてゲーム的に意味があって、しかも見た目にも美しいコンポーネントと、死角がありません。実にクールな逸品ではないでしょうか。アブストラクトゲームが好きならぜひ。
http://ejf.cside.ne.jp/review/suishouteien.html


Wikinger (ヴァイキング) / Hans im Glück moon Gamer

メビウス便新作のひとつ。4人。

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これはまた(良い意味で)偏屈なゲーム。基本的には個別に箱庭を作成していくタイプのゲームです。変則的な競りがなかなか厳しくて良い。

各ラウンドごとにセット(タイルとヒト型コマ)を購入し、それを自分のボード上へ配置して、お金や得点を獲得します。ボード上の回転板は、セットを購入する段階価格の変動を行うためのギミックです。細かいルールがそれなりにあってインストに手間のかかるタイプのゲームですが、順番に処理をこなすことが中心なのでルールの習得難易度はそれほど高いわけではありません。

上にも書いたように、基本的には自分のボード(L型ボード)上で、より多くの得点と資金を獲得するために、最適な配置を考えることがプレイングの中心となります。より有利なタイルを手に入れるためには、ボード上でセットを購入する必要があり、そのためにはもちろん資金が必要で、資金を調達するにもやはりボード上のタイルとコマの配置が重要になるのです。

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獲得したタイルとコマの配置する手続きはソロプレイなのですが、微妙な制限ルールが多くて、計画性を持って置いていかないとすぐ行き詰まってしまいます。

しっかり対策をしないと大きなマイナス要素となる「ヴァイキング船」の存在も実に頭が痛いところ。これらの複雑な事情が、ボードのタイル購入の駆け引きを熱くさせる仕掛けにもなっています。

資金は常に不足気味ですし、だからと言って下手に妥協すると二度とチャンスは訪れないかもしれません。どの種類のタイルやコマが残りいくつなのか、あるいは決算とゲームエンドのタイミング、そして他プレイヤーの動向(配置と手番順)など、考える要素はたっぷり詰まっています。ゲームとしては良く出来ていると思いましたし、個人的にも好きなタイプのゲームです。

このセッションですが、ゲームを通じた資金繰りのあんばいが感覚的につかみきれず、というか考えすぎて自滅しました。うーむ。しかもこのゲームで勝利したのは同卓の小学生… やー、ドイツゲームって良くできているなぁ… orz

これはさすがに悔しいし、それに面白いゲームであることには違いないので、ぜひとも再プレイしなければ(必須)。どころで上級ルールはどうなんだろうなぁ…
http://www.boardgamegeek.com/game/27173


Trapper (トラッパー) / Clementoni

これもメビウス便新作です。3人。

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基本ルールがどうしても気に入らなかったので、最初から上級ルールに相当する「戦略的なバリエーション」を使いました。これなら普通に面白くなるだとうと思いまして。

準備として、場に「獲物タイル」を裏返しにして敷き詰め、真ん中の空いたスペースに「猟師コマ」を4つ置きます。この猟師コマは4色ありますが、各コマは特定のプレイヤーの所有ではなく、誰でもどの色の猟師コマを動かすことが出来ます。具体的には、プレイヤーは手札から猟師コマと同じ色のカードを1枚(あるいは他の同色2枚のカード1組)プレイすることで、対応する猟師コマを1マス移動することが可能となります。

猟師コマを移動させる目的は「獲物タイル」を入手することです。獲物タイルには大まかに「動物」「植物」「カヌー」の3種があります。カヌータイルには1種類の動物が1~3体描かれており、その種類の動物タイルとセットにすることで得点となります。例えば、クマが2匹描かれたカヌータイル1枚と、クマタイル2枚で得点計算となります。その他、植物タイルもカヌーに乗せることが出来たり、ボーナスチップの獲得などで追加得点が入ります。

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基本ゲームのルールでは、手番ごとに手札から1色を選んで任意の枚数のカードをプレイし、対応する猟師コマを移動させた後、最後に2枚を補充することを繰り返します(+ボーナスチップ処理)。これでプレイするよりは、上級ルールに相当する「戦略的なバリエーション」を使った方が面白そうだったので、このセッションではいきなりこれを採用することにしました。

このバリアントは、ちょっと変わった競りのようなことを行います。スタートプレイヤーが「色」と「数」を指定し、その色の猟師カードを何枚プレイするかを宣言します。以後、時計回りにパスをするか、数字を競り上げます(色は変えられない)。これを何巡でもくり返し、最後に宣言をしたプレイヤーが、競りの対象になっていた色のコマを、自分が宣言した枚数だけカードをプレイして移動させます。

誰がプレイしたとしても、この後にスタートプレイヤーに手番が戻って、再び宣言を行う機会を得ます。スタートプレイヤーは宣言(さっきと違う内容でも構わない)を行うか、あるいはパスをすることで4枚手札を補充して次のプレイヤーにスタートプレイヤーマーカーを渡します。以下同じ。このバリアントルールを使うことで、他のプレイヤーとの絡み合いが格段と濃くなり、少なくとも基本ルールよりは考えることが増すと思います。

で、実際にプレイしてみたら普通に面白かったです… って微妙な書き方ですけど、このセッションが面白かったのは事実です。しかしそれは3人プレイだったのでタイルの枚数に余裕があり、そのために多少考える余地があっただけかもしれないな、と後で考えるようにもなりました。どっちにしろ1回のプレイではよくわからないですね。4人プレイだとまた印象が変わるかもしれません。
http://www.boardgamegeek.com/game/27719


Johnny Controletti (ジョニー・コントロレッティ) / FX Schmid moon Gamer
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はったりとダイスでお金が飛び交います。4人。Nさん持ち込み。実はゲームの存在すら知りませんでした。なので当然初プレイ。

ゲームはブラフと運が果てしなくごっちゃ混ぜになったカオスな内容。こういうゲームは細かいこと考えずに大騒ぎしたら勝ちってことで。実際、ゲームにも勝ちましたので気分が良いです。
http://ejf.cside.ne.jp/review/johnnycontroletti.html


Pepper (ペッパー) / Out of the Box
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これは何と言ったらいいのか… ある意味不思議系だけど、しかしやっぱりカウンティングが必要なガチゲーなのだろうか? 4人。Nさん持ち込み。

ゲーム内容は、かなり変則なストップ系というか何というか。とりあえず手札を無くすことが目的です。全員に手札として配布されるカードは5枚ずつで、これは山札全体の一部でしかありません。そしてここからカードを引くこともありません。

ゲームを進めていくと、結果的に徐々に情報が公開されていくことになりますが、どうすればこれをうまく利用することが出来るのかまでは、このセッションでは全くわからずに終了しました。
http://ejf.cside.ne.jp/review/pepper-otb.html


レポートは以上です。

例会の後半は眠気も吹っ飛んで、すっかり元気になりました。持ち込みゲームはすべて消化し、さらに未プレイゲームも遊べましたので大満足の1日でした。

この日の例会参加者は45名だったとのこと。初参加者も多くいて、傍目には順調のように見えますけれども、サークルの運営はまだまだ微調整が続いている模様。がんばって欲しいものです。

ということで、お疲れさまでした!>参加者ご一同様
次の例会でまたお会いしましょう。moon Gamer