3日(土)は、池袋で開催された袋小路例会に参加してきました。前日は寝るのがずいぶんと遅かったので、今回は定刻より1時間ほど遅れて入りました。その時点すでに6卓ほど立っていて大盛況。最終的には52名の参加があったそうです。いい感じです。

空気は深い秋の薫りを漂わせ、世界は冬の入り口にさしかかってきました。


Der goldene Kompass (黄金の羅針盤) / Kosmos (Franckh-Kosmos) moon Gamer

良質のレースゲーム+手札コントロール。4人。

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映画化もされる長編小説「ライラの冒険 黄金の羅針盤」を原作にしたゲームです。原作を知らなくても普通にゲームだけ楽しむこともできます。実際、とても楽しめました。

「黄金の羅針盤」は、スタートから自分のコマ(=ライラ)を進めて、ゴールを目指すスゴロクタイプのゲームです。ライラはカードによって進めます。ゴールに進むにしたがってライラはさまざまな「経験」を積み、やがてかけがえのない友人たちと出会い、そのチカラを借りながらゴールを目指します。

ライラを助けるのは友人たちばかりではありません。「ライラの冒険」は、この世界とはわずかに異なるパラレルワールドが舞台になっていて、その世界の人たちは皆「ダイモン」を持っています。ダイモンはどんな動物の姿にも変える能力を持ち、持ち主の友人となり、また分身ともなって苦難を共にします。

ライラのダイモンはパンタライオンという名で、もっと短く「パン」と呼ばれます。このゲームでも「パンカード」という形で登場し、いくつかの特殊効果によってライラを手助けします。

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ライラコマを進めるためのカードには「色」があります。ゲーム序盤はこの色に関係なく使用することが可能ですが、少し先に進むと厳しい制限が課せられます。トップのコマは自分のコマと同じ色のカードしか使えず、2位以下は、自分の色のカードは使用不可となり、自分より前のコマの色のカードしか使えなくなります。

毎ラウンドのカード補充にも各コマのポジションが関係し、自分の順位と同じ枚数しか補充することができません(1位=1枚、2位=2枚、以下同)。補充枚数以下であれば、どの色のカードを手札に入れても構いません。しかし手札の上限は常に8枚までです。

このように、手札コントロールやポジションコントロールを軸にして、多彩な特殊効果の効用や効率的な経験値の獲得等々、コマを一次元座標上で一方通行させるだけのゲームであるにも関わらず、たっぷりと考えどころが盛り込んである良作だと思いました。

ポジションとカードの補充量の関係はとても重要です。手元にカードがたくさんあると、つい先走りたくなってしまいますが、あまり他人をおいてけぼりにして突っ走ると、カードの補充枚数が不足して必ず立ち往生することになります。このゲームでもそれが何回か発生しました。

ところで、「ライラの冒険」という小説(や映画)は全く知らなかったのですが、このゲームをプレイしてちょっと興味がわきました。特に「ダイモン」の設定が面白そうで、それが物語にどのように絡むのか、ぜひ読んでみたいですね。
http://www.boardgamegeek.com/game/30239


Gangster (ギャングスター) / Amigo Spiele moon Gamer

変則的な陣取り。4人。

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シカゴの10エリアでギャングたちがクルマを乗り回して勢力争いを行います。エリアマジョリティでありながら、スコアリングが最大勢力=最大得点になっていないため、不思議な感覚が味わえます。ふしぎふしぎ。

よくあるエリアマジョリティタイプのゲームにおいては、あるエリアの勢力が最大であれば、そのエリアに設定された最大の得点を獲得するようになっています。たとえば「5/3/1」のエリアでは、最大勢力プレイヤーに5点、2位に3点、3位に1点です。

ところが「ギャングスター」のエリアは「3/5/2」「4/7/2」「3/2/4」というように、得点順位が勢力順位とシンクロしていないことが多いのです。この変則的な得点配分をより強調するために、盤上へコマを配置したり、除去したりすることがわりと簡単に行えるようになっています。ただし、目的のエリアへのアクセスは限定的です。

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どういうことかというと、コマを配置するエリアには自分の自動車コマがなければならないのです。これは「1」~「3」までのカードを使って移動します。手番で行えることは、自動車コマの移動・ギャングコマ1個の下車(ストック→ボード)か乗車(ボード→ストック)のみです。

面白いのは、ギャングコマを自分の自動車へ乗車させる時、それが他人のギャングコマであっても可能というルールです。ただし、手元に置いておける他人のギャングコマは1個だけです。なぜなら、他人のギャングは狭いトランクに放り込むからだそうです。moon Gamer

で、他人のギャングコマもエリアに降ろして勢力順位の計算に無理やり組み込んでしまうことも可能です。このような柔軟なギャングコマの配置ルールによって、エリアの勢力順位は簡単に変動します。ただし手数はかかるので、時間との兼ね合い(詳細は略しますが、自動車の移動が多くなると決算タイミングが早まるのです)もよく検討しなければなりません。

ちなみにトランクに詰め込んだ他人のギャングは、GOLD COAST というエリアでミシガン湖に沈めて葬り去ることも可能です。これを「シチリアの朝食」っていうらしいですが、元ネタはなんでしょう? ま、それはともかくとして、このゲームで唯一ギャングらしいアクションがこれです。もちろん沈められたギャングが再びゲームに登場することはありません。

終盤に盤上のコマが増加し、コマの取り合い・置き合いが煩雑に発生すると、少しゲームのテンポが悪くなって間延びするのが気になりましたが、それ以外はこの不思議な感覚のゲームを大いに気に入りました。ちょっと変わった陣取りを楽しみたい方は、ぜひプレイしてみてください。
http://www.boardgamegeek.com/game/31621


Before the Wind (順風満帆) / Phalanx Games moon Gamer

そして袋小路でも布教してみる。3人。

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3人だと4人時に比べて少し薄くなりますけれども、これはこれで十分に楽しめます。

このゲームには3種類の「アクションカード」があり、それぞれ別の山札を作ります。ひとつは「購入」カード。これは、4種類の品物カードを無料で手札に入れる機能があります(ストック→手札)。2つめは「保管」カード。手札の品物カードを「商店」に並べるにはこのカードを使います。ただし有料です(手札→商店)

最後が「船積みと収入」カード。これには2つの役割があります。まず、商店に並べられた品物カードを船に搭載し、勝利得点を得ること(商店→船)。もうひとつは、単にカードに書かれた数値だけ収益を得ることです。このどちらかをプレイヤーは行えます。

スタートプレイヤーは、この3種類のアクションカードの山から、プレイヤー数だけカードをめくります(ただしひとつの山からは最大2枚まで)。そしてスタートプレイヤーから順に、めくられたカードを1枚選択します。選択したカードは自分の前に表向きに置きます。

次のプレイヤーからは、場でオープンされているアクションカードを選択するか、あるいは他人の前に表向きに置かれているカードに対して「金額の提示」が行えます。これが発生すると、金額の提示を行ったプレイヤーから手番順に、自分の所持金を限度として1ギルダー以上の金額を提示することができます(パスも可/金額は先の提示と同額でも高くても低くても構わない)。

そして自分のカードに値段を提示されたプレイヤーは、金額を提示した任意のプレイヤーに、そのプレイヤーが提示した金額を支払ってカードを自分のものにするか、あるいは金額を提示した任意のプレイヤーを選択し、そのプレイヤーが提示した金額を受け取って品物カードを渡すか、どちらかを行います。

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この少し変わったカード交換ルールが、この「順風満帆」をゲーマーズゲームたらしめている中核です。それぞれのアクションは最終的にVPへ到達するためには必須で、そのアクションを実施するための条件であるカードを入手するための手続きに、濃密な駆け引き要素が盛り込まれているわけです。

いや、これは面白いです。たっぷり90分弱はかかるテクニカルなゲームで、長時間ゲームを苦にしない方はぜひプレイを。僕もまだまだプレイしますよ。今後のことも考えて、連続プレイに耐えうるようにカードはすべてスリーブに入れました。サイズぴったりでしたよ>北海道のTさん! このスリーブについてはまた後日。
http://ejf.cside.ne.jp/review/beforethewind.html


Ziegen Kriegen (ヤギ戦争) / Amigo Spiele
moon Gamer

持ち込んだはいいのですが、まさかプレイすることになるとは思わなかったので、その場でルールを読んで即プレイ。何と6人。ルール斜め読みだったために、残念ながら1箇所だけルールが違ってしまったのですが、それでもかなり手軽で面白いゲームであることは十分に感じられました。何しろ間違ったルールだったのに大好評だったという… 何だか複雑な気分。いや、申しわけないです。よって、インプレッションは保留。
恐らく、ですが、人数は多ければ多いほど面白いでしょう。絶対に再プレイします。
http://www.boardgamegeek.com/game/31506


レポートは以上です。

最後の「ヤギ戦争」でちょっとしたミスがあったのが心残りですが、それでも本日の持ち込みゲーム4点すべてがプレイできたばかりでなく、それらが全部面白かったという幸せな1日を満喫することができました! また、どの卓のメンバーも、袋小路では初見の人が多かったってのも、オープン例会らしくて良かったですね。最後まで心ゆくまで楽しめたことを感謝いたします>袋小路関係者ご一同様
また次回もよろしくお願いします。moon Gamer