プレビュー「Flunkern (ほら吹き)」
Flunkern (ほら吹き) は、ブラフ&ダウト系のお手軽カードゲームです。
この手のゲームとしては、「Kakerlaken-Poker (ゴキブリポーカー)」が最近ではダントツのヒット作ですが、「ほら吹き」は、さらに軽く、そしてもっと短い時間で楽しめるようになっています。
これは「野菜カード」。「ナス」「トマト」「ニンジン」「パプリカ」「ジャガイモ」「キュウリ」の6種類あります。枚数は「ナス」が最も少なく(9枚)、「キュウリ」が最も多い(20枚)です。
また、野菜カードには「1」〜「10」までの数字が書かれています。数字の分布も野菜カードの種類によって異なります。例えば「ナス」の数値は高め(6〜10)で、「キュウリ」は低め(1〜5)です。
こちらは「アクションカード」。全部で4種類あります。
ゲーム中に特殊なプレイを行うためのカードです。
準備は簡単。まず野菜カードだけをシャッフルして、各プレイヤーに8枚ずつ配ります。残りの野菜カードは、山札として場に置きます。
アクションカードは4種類を1枚ずつ(4枚ずつ)を各プレイヤーに配布します。これも手札に入れます。余ったアクションカードは使用しませんので箱に戻します。
これで準備は完了。ゲームスタートです。
ゲームの目的は「手札を早く無くすこと」です。
また、山札が2回なくなった時点でもゲームは終了します。この場合は、得点計算を行います(詳細詳述)。
スタートプレイヤーからプレイします。手札から1枚のカードを1枚選び、野菜カードの名前を宣言した上で、そのカードを裏向きにして「場の中央」に出します。
この時、出したカードが宣言したカードでなくても構いません。
次のプレイヤーは選択肢が2つあります。
1.カードをプレイする
前のプレイヤーが宣言した野菜カードと同じ名前を宣言して、場の中央に置かれているカードに重ねるように、やはり裏向きにして出します。
この時も、宣言したカードと異なる野菜カードをプレイしても構いません。カードをプレイしたら、次のプレイヤーの手番になります。
2.疑う
前のプレイヤーが宣言したカードと出したカードが違うと思ったら(つまりウソをついていると思ったら)、「ウソつき」と宣言します。
「ウソつき」宣言が行われたら、場の中央に出されているカードのうち、一番上のカード(=直前のプレイヤーの出したカード)だけを1枚めくります。
めくったカードが、宣言したカードと異なる野菜カードであれば、ウソをついた直前のプレイヤーは、めくったカードに書かれた「数字」の数だけ、山札からカードを引いて手札に加えなければなりません。
逆に、めくったカードが宣言通りだった場合は、疑ったプレイヤーが、同様に「数字」の数だけ山札からカードを引いて手札に加えなければなりません。
「疑う」が行われたら、場の中央に積まれているカードは全て捨て札になります。そして手札にカードを加えたプレイヤーから、またカードの名前を1つ宣言して、野菜カードを1枚プレイすることになります。
さて、自分の手番で「1.カードをプレイする」を選択した時、野菜カードをプレイする代わりに、任意のアクションカードをプレイすることが出来ます。
「爆弾」
この「爆弾」カードは、通常の野菜カードと同様に裏向きにプレイします。
もし、「疑う」を行ってカードをめくった時、それが「爆弾」カードだったら、「疑う」を行ったプレイヤーは、場の中央に置かれている全てのカードを手札に引き取らなければなりません。
「野菜選択」
この「野菜選択」カードは、表向きにプレイします。
このカードをプレイしたら、任意の野菜を1つ宣言します。野菜カードはプレイしません。その後で「野菜選択」カードは捨て山に捨てます。
※ルールに明記されているわけではありませんが、「野菜選択」カードがプレイされた直後のプレイヤーは「疑う」がプレイ可能なようです。
「方向転換」
この「方向転換」カードは、表向きにプレイします。
このカードがプレイされたら、プレイ順が逆になります。その後で「方向転換」カードは捨て山に捨てます。
※「方向転換」カードがプレイされた直後のプレイヤーは「疑う」ことが出来ません(ルールに明記されています)。
「二重疑惑」
この「二重疑惑」カードは、表向きにプレイします。
「二重疑惑」カードは、直前のプレイヤーを「疑う」時にだけ使うことが出来ます。つまり、このカードを出したら自動的に「疑う」を選択したことになります。
「疑う」が成功するにしろ、失敗するにしろ、カードを山札から取る枚数が「2倍」に増加します。その後で「二重疑惑」カードは捨て山に捨てます。
誰かの手札が0枚となったら、そのプレイヤーの勝利です。ただし、最後にプレイした野菜カードが「疑う」によって手札を増やすことになったら、ゲームはまだ続行します。
山札が2回なくなった時点でもゲームは終了します。この場合は、手札に残っている野菜カードの点数を合計し、それが最も少なかったプレイヤーの勝利となります。なお、アクションカードは10点として計上します。
読み合いに終始する「ゴキブリポーカー」とは異なり、イベントカードによる演出が盛り込まれた楽しそうなブラフゲームです。特殊効果のあるカードは、1度遊べばすぐに覚えられるでしょう。
「ほら吹き」は、4月のメビウス便で来た最新作なのですが、同じく届いた「マニラ」や「バベルの塔」に比較するとあまり話題になっていないような気がしましたので取り上げてみました。いや、マジで面白そうなんですよ。軽すぎて逆にメンツは選ぶかもしれませんけれども。
= DATA =
◆タイトル :Flunkern (ほら吹き)
◆デザイナー:Tobias Biedermann / Marcel-Andre Casasola Merkle
◆メーカー :Ravensburger
◆3−6人/8歳以上/30分程度
◆関連サイト:
http://www.boardgamegeek.com/game/15196
http://ejf.cside.ne.jp/review/flunkern.html
プレビュー「Scottish Highland Whisky Race (ウィスキーレース)」
Scottish Highland Whisky Race (ウィスキーレース) は、18世紀のイギリスを舞台にしたウィスキーの密輸レースがテーマのゲームです。
プレイヤーはスコットランド人となり、密輸先のスコットランドへウィスキーを運びます。この密輸レースがが歴史的事実なのかどうかは知識の範囲外でよくわかりません。ゲームの方は、その背景を知らなくても楽しめる変わったレースゲームになっています。
ゲームボードです。スコットランドのハイランド地方だそうです。
スゴロクのようなマス目があり、一部のマス目には小さな円が描かれています。この円には、特殊な効果を持つマーカーが配置されます。
「モルトポイント」のマーカーです。キューブが「1モルトポイント」で、円形が「5モルトポイント」です。
モルトポイントは、コマを移動させるエネルギーであり、このゲームでプレイヤーが扱う基本的なリソースとなっています。
下の小さいコマは、プレイヤーのコマです。6人までプレイ可能です。
上のひと回り大きなコマは(そうは見えないかもしれませんが)「イギリス人」コマです。
イギリス人はウィスキーを所持しているスコットランド人(=プレイヤー)に税金をかけようとするお邪魔コマです。
青とオレンジ色のタイルは「サイトマーカー」です。
サイトマーカーが配置されたマスでは、いろいろなイベントや効果が発生します。
背景が緑のタイルは「ウィスキーマーカー」です。
ウィスキーマーカーにはいくつかの種類があり、それぞれが特殊効果を持ちます。
各プレイヤーにはまず、「GlenMhor(赤)」と「Kinclaith(オレンジ)」の2本のウィスキーが与えられます。その他、規定量のモルトポイントと自分のコマを受け取ります。
ゲームボード上の指定された位置にマーカーを配置します。上級ルールを使うと、ランダムセットアップなどのバリエーションが楽しめます。
未使用のマーカーはストックとなります。残りモルトポイントを銀行にまとめます。イギリス人コマを指定位置に置き、自分のコマをスタートマスに置いて、これでいよいよゲームスタートです。
ゲームは3つのフェイズに分かれています。
1.計画フェイズ
2.プレイヤーフェイズ
a.コマの移動
b.マーカーの効果
3.ラウンド終了フェイズ
順に解説してみましょう。
1.計画フェイズ:
モルトポイントを1つ以上持つプレイヤーは、少なくとも1つは選ばなければなりません。全員が選んだら同時に公開します。
選んだモルトポイントの数が最も多かったプレイヤーから移動を行います。選んだモルトポイントは、移動を行う時に銀行に支払います。
もし、同数のモルトポイントを選んだプレイヤーが複数いるのであれば、プレイ順は当事者プレイヤーたち全員が協議して決めなければなりません。
協議してもプレイ順が決まらない時には、当事者プレイヤー全員が移動をする機会を失います。移動出来なかったとしてもモルトポイントを支払わなければなりません。意図的に合意を拒否して移動する機会を失わせるようし向けることも作戦のひとつです。
これらの協議やその他ゲーム中の交渉に、モルトポイント・サイトマーカー(茶のみ)・ウィスキーマーカーを取引材料に使用することが出来ます。
2.プレイヤーフェイズ:
移動は前進のみで、選んだモルトポイントは全て使い切らなければなりません。
もし、他のプレイヤーのコマがいるマスから「出る」時には、他のコマ1つにつき余分に1モルトポイントが必要です。マスから出るのに必要なモルトポイントが不足している時には、そのマスで移動は終了します。
移動が終了したマスに何らかのマーカーがあれば、その効果を発動させることが出来ます。複数のマーカーがあれば、そのうちに1枚を選んで発動させます。
☆ウィスキーマーカー
ウィスキーマーカーは、4モルトポイントを支払えば購入することが出来ます。購入は任意です。
ウィスキーマーカーには特殊な効果があり、以後、その効果を使用することが出来ます。「X1」と書かれたウィスキーマーカーは、ゲーム中1度しか使用することが出来ません。そのようなウィスキーマーカーを使用した場合は裏返します。
ウィスキーマーカーの特殊効果には以下のようなものがあります。
| ・ | ウィスキーやサイトマーカーの特殊効果をキャンセルする |
| ・ | 手番が回って来ていないプレイヤーからモルトポイントを1個ずつ盗む |
| ・ | ラウンド終了時に(4個ではなく)5個のモルトポイントを補充する |
| ・ | 他のプレイヤー1人の所有するモルトポイント半分を盗む |
| ・ | 他のプレイヤーとウィスキーマーカーを交換する |
| ・ | 1枚のウィスキーマーカーを賭けて決闘する |
| ・ | 任意のコマを2マス、前か後ろに移動させる |
特殊効果を使用するためには、特定の条件を満たさなければならないものもいくつかあります。
☆茶色のサイトマーカー
茶色のサイトマーカーは、自動的にプレイヤーに利益をもたらします。
キューブと数字の書かれた「キャンプ」は、プレイヤーにモルトポイントを与えます。
ラッパと数字の「チェックポイント」は、勝利得点をプレイヤーに与えます。
☆青いサイトマーカー
青いサイトマーカーには4種類あります。
| ・ | ウィスキーマーカーを5勝利得点(VP)で売却可能な「バブ」 |
| ・ | ゲームボード上にある任意の2つのマーカーを交換可能な「聖 Culaban の祝日」 |
| ・ | イギリス人コマを3マスまで前後に移動させることが出来る「イギリス人」 |
| ・ | 使用済みにウィスキーマーカーを再度使用可能とする「聖地」 |
止まったマスにある青いサイトマーカーの種類によって効果を適用します。
3.ラウンド終了フェイズ
この時、プレイヤーのあるマスは飛ばします。飛ばされたコマのプレイヤーは、所有しているウィスキーマーカー1個につきモルトポイント1個を税金として支払わなければなりません。支払えない時には、ウィスキーマーカーで支払います。
この後で、イギリス人のコマのあるマスに、ストックからランダムに引いたマーカーを配置します。
これを繰り返してゲームは進行します。
誰かのコマがゴールに入ったらゲームは終了し、勝利得点(VP)の計算を行います。
バブに売却したウィスキーマーカーは5VPです。所有しているウィスキーマーカーは1個につき2VPです。モルトポイントを最も多く所有しているプレイヤーには3VPが入ります。
その他、チェックポイントや順位(イギリス人コマがゴールしたかどうかで点数が異なる)によってVPを計算し、最も多くのVPを獲得したプレイヤーの勝利となります。
特殊効果が満載なレースゲームです。お酒がテーマではありますが、パーティゲーム的なノリではなく、交渉の自由度が高くて「読み」が重要なので、実は意外とシビアな展開になるゲームかもしれません。順位点はありますが、最終的にはVPで勝敗が決まりますので、最初にゴールすることが必ずしも得策とは限らないという状況もあるでしょう。
特殊効果はそんなに難しいものではないし、マーカー類はプレイ中に公開されるので、ルールに解釈の煩わしさはそれほど心配しなくて済みそうです。
= DATA =
◆タイトル :Scottish Highland Whisky Race (ウイスキーレース)
◆デザイナー:Andreas Steding
◆メーカー :MoD Games / JKLM Games
◆3−6人/12歳以上/60分程度
◆関連サイト:
http://www.boardgamegeek.com/game/12679
http://ejf.cside.ne.jp/review/whiskeyrace.html
プレビュー「Kogge (コッゲ/コグ)」
Kogge (コッゲ/コグ) は、バルト海沿岸で交易を行って、ハンザ同盟の盟主となることを目指すゲームです。
典型的なピックアップ&デリバーなメカニクスですが、資産の扱いが変わっていることもあり、全体としてやや変わったタイプの交易ゲームになっています。
※このプレビューは、新版(JKLM Games版)を元に書いています。
これはゲームボードです。9つの都市があり、「0」〜「8」までの数字が書かれています。
また、都市には4つの「色」がついています。これはその都市が生産する「交易品」の種類を表しています。
また、各都市の前には2つのボックス(□)があります。これは、「交易路タイル」の置き場所で、その都市からどの都市へ移動可能であるかを示すために使います。
ちなみに、中央の海域に描かれている航路のようなものは、すべて装飾です。ゲーム的には特に意味はありません。
これは「交易品マーカー」です。灰色の「鉱石」・オレンジの「毛皮」・白い「塩」・紫の「琥珀」の4色です。
交易品マーカーは都市で生産されます。これをプレイヤーが獲得することで、資産のような意味を持つことになります。
これはプレイヤーに与えられる「船」と「商館」です。
「船」は都市間を移動し、多くの役割を果たします。
「商館」は都市に置かれ、交易にも勝利条件的にも重要な意味を持ちます。
「交易路タイル」。「0」〜「8」の数字と4つの色が記されています。この数字と色は各都市に対応しています。
数字ごとに枚数が異なっており、「0」タイルが最も多く、「8」タイルが最も少なくなっています。
交易路タイルは、盤上に配置される時には航路を定義しますが、プレイヤーが持っていると、プレイオーダーを決めたり、交渉の材料として交換可能な資産となるなど、複数の意味合いを持つようになります。
上は「ギルドマスター」と「ゲームエンドマーカー」です。
ギルドマスターはゲームの進行に深く関わっており、それとは別に特殊な効果を持っています。
下は「プレイオーダー」タイルで、プレイ順を示します。
上は「ボーナスタイル」。特殊な効果を持つタイルで、勝利条件的にも価値があります。
下は「略奪タイル」。プレイヤーの意志によって都市を略奪する際に使用します。
プレイの準備ではまず、各都市に生産物となる交易品マーカーを3つずつ配置します。
続いて、ルールにしたがって各都市のボックスに交易路タイルを配置します。
ランダムに選ばれた都市にギルドマスターとゲームエンドマーカーを配置します。
全員に指定された枚数と種類の交易品マーカー・交易路タイル・略奪タイル・船・商館を配布します。
そして、手持ちの交易路タイルを秘密裏に1枚選んで同時公開し、タイルと同じ番号の都市に自分の船と商館をひとつ配置します。
また、この時出したタイルによって、最初のターンのプレイ順も決まります。
これでゲームスタートです。
このゲームでは、3つのフェイズによって構成されています。
1.供給とプレイ順フェイズ
2.ギルドマスターフェイズ
3.プレイヤーフェイズ
a.船の移動
b.アクション
順を追って説明をしてみましょう。
供給とプレイ順フェイズ:
次に、最初のプレイ順となっているプレイヤーから、手持ちの交易路タイルから1枚以上を選んで、それを公開します。
2番目以降のプレイヤーもこれを行います。ただし、自分より前の手番のプレイヤーの出した組み合わせの交易路タイルを選択することは出来ません。
全員がこれを行ったら、出された交易路タイルに書かれた都市に交易品マーカーを配置します。プレイされた交易路タイル1枚について2個の交易品マーカーを配置します。
交易品マーカーを配置する都市に商館が配置されていれば、商館1つにつき1個ずつ交易品マーカーを置きます。残りの交易品マーカーは都市上に配置します。
この後で、ルールにしたがって、今プレイした交易路タイルによりプレイ順が決まります。
ギルドマスターフェイズ:
ギルドマスターが移動した結果、ゲームエンドマーカーのある都市に2回到達したか通過した場合、ゲームはただちに終了して、「勝利得点(VP)」による勝利判定が行われます。
※勝利判定には「発展ポイント(DP)」によって行われるケースもあります(詳細後述)。
プレイヤーフェイズ:
船は都市から都市に移動します。ある都市から移動可能な都市は、その都市に配置された「交易路マーカー」の数字に記された都市です。例えば「2」と「6」が配置された都市からは、「Abo(2)」か「Strulsund(6)」へ移動可能です(しつこいようですが、ゲームボードの航路のようなものはゲーム的には意味のない装飾です)。
移動した船は、移動先からさらに移動することが可能です(移動先は交易路タイルに依ります)。ただし、2回目の移動にはコストがかかります(1回目は無料)。コストは交易品マーカーか、交易路タイルで支払います。
船が出発する都市や移動先の都市に自分の商館があり、そこに交易品マーカーがあれば、それを回収して獲得することが出来ます。
続いて、船の移動を終えた都市でいくつかのアクションを行うことが出来ます。
アクションは6種類あり、1手番で1種類のアクションを1回だけ行えます。
アクションを行う順番は任意ですが、「略奪」アクションを行ったら手番は終了します。
アクションa.「商館建設」
その都市で生産される交易品マーカーを除く3種の交易品マーカーを支払い、さらに建設する都市と同じ番号の交易路タイルを支払えば、そこに商館を建設することが出来ます。
交易路タイルのコストは、その都市について最初の商館建設であれば1枚、2つめであれば2枚を支払います(ひとつの都市には最大2つの商館が建設可能)。
アクションb.「ギルドマスターと交易」
移動先にギルドマスターがいれば、交易を行うことが出来ます。この特殊な交易アクションは、以下のいずれか1つだけをプレイ可能です。
・同値3枚の交易路タイルと略奪タイルとの交換
・同種6個の交易品マーカーと
任意のボーナスマーカー1枚との交換
・同色の交易品マーカーと交易路タイルとの1:1交換
「ボーナスマーカー」は4種2枚ずつあり、それぞれ特殊効果を持ちます。同時に、勝利条件的にも大きな意味を持ちます。
アクションc.「交易路タイル購入」
交易品マーカー1個と引き替えに、公開されている交易路タイル4組(1組2枚)のうち1組を購入することが出来ます。
アクションd.「交易品マーカー交換」
プレイヤーが所有する交易品マーカーと、都市に置かれている交易品マーカーを、1:2の比率で交換することが出来ます。つまり、交易品マーカー1個を都市に置けば、その都市から2個の交易品マーカーを獲得することが出来るのです。
ただし、交換する交易品マーカーの種類は異なっていなければなりません(例えば、塩1個支払って、塩2個をもらうことは出来ません)。
また、このアクションは、船を移動した先の都市でなければ行うことが出来ません(移動を行わないで、交易品マーカーの交換を都市と行うことは出来ないのです)。
アクションe.「交易路タイル交換」
都市のボックス(□)に配置されている交易路タイル1枚と、プレイヤーの所有する交易路タイル1枚を交換することが出来ます。
交換した交易路タイルは裏向きに置きます。裏向きの交易路タイルは、使用する時に表向きになります。裏向きに交易路タイルと交換したり、配置する都市と同じ番号の交易路タイルを置くことは出来ません。
アクションf.「略奪」
その都市に略奪タイルを配置します。以下の2つのことから1つを選んで行います。
・その都市に他のプレイヤーの船があれば、
そのプレイヤーが所有する交易品マーカーの
およそ半分を略奪
・その都市にある交易品マーカーを全て略奪
※商館内の交易品マーカーも含む
その後で、プレイヤーの船はその都市から他のプレイヤーによって移動させられます。そして、このゲーム中は、自分の略奪タイルの置いてある都市には移動することが出来なくなります。
ターンの構成は以上です。これを繰り返してゲームは進行します。
勝利条件の判定は2種類あります。
まず、「商館」を建設すると1発展ポイント(DP)を獲得します。またボーナスタイルを獲得しても、1枚につき1発展ポイント(DP)を獲得します。発展ポイント(DP)が「5DP」になった時点で、ただちにそのプレイヤーの勝利となります。
また、ギルドマスターが「ギルドマスターフェイズ」で移動し、ゲームエンドマーカーのある都市に2回到達したか通過した場合、ゲームはただちに終了して、「勝利得点(VP)」による勝利判定が行われます。
勝利得点(VP)は、商館・ボーナスタイルの他、未使用の略奪タイル、それに所有したり、商館にある交易品マーカーが対象になり、ルールにしたがって計算を行います。もちろん、最大得点を獲得したプレイヤーの勝利です。
個人的に交易ゲームが好きなもので、どうしても評価が甘くなってしまうのですけれども、ルールを眺めているだけで、ニヤリとさせられるトリッキーなメカニクスに期待が大きく膨らみます。
交渉の自由度がかなり高いので、それがどのように機能するのか実際にプレイしてみないとわかりませんが、シビアな駆け引きが要求されるゲームであることは容易に想像出来ます。そこらへんも含めて、じっくり楽しんでみたい作品です。
= DATA =
◆タイトル :Kogge (コッゲ/コグ)
◆デザイナー:Andreas Steding
◆メーカー :MoD Games / JKLM Games
◆2−4人/10歳以上/90分程度
◆関連サイト:
http://www.boardgamegeek.com/game/8138
http://ejf.cside.ne.jp/review/kogge.html
プレビュー「ハート・オブ・アフリカ」
Heart of Africa (ハート・オブ・アフリカ) は、19世紀末ごろのアフリカを舞台にした列強による植民地支配をテーマにしたゲームです。
ゲームボードは、アフリカ全域をいくつかのエリアに分割したものです。
エリアにはシンボルの描かれたものがいくつかあり、そこには「資源マーカー」が置かれます。
「資源トラック」上の「0」にアフリカマーカーを置き、その下4つに、4種類の資源マーカーを1つずつ置きます。これは、ゲーム中の資源マーカーの価値(=勝利ポイント)を決めるために使います。アフリカマーカーは、「空白エリア」の価値を示しています。
さらに、「名声トラック」の「2」の欄に、プレイヤーのコマを1つずつ置きます。これはプレイヤーの名声を表しますが、ゲーム的にはプレイヤー間の戦闘で重要な意味を持ちます。
勝利ポイントトラックにもプレイヤーマーカーを置きます。マーカーをランダムに1個ずつ引いて、「8」から順に並べます。これが各プレイヤーに与えられる勝利ポイントの初期値となります。
続いてマップ上にマーカー類を配置します。
シンボルの描かれたエリアに、ランダムに引いた「資源マーカー」を置き、さらに中立の「交易者(トレーダー)」を1個ずつ配置します。
初期勝利ポイントの最も少ないプレイヤーから、マップ上の任意のエリアに、自分の「交易者(トレーダー)」のコマを配置します。初期配置可能なエリアは、海岸沿いで、他の交易者が配置されていないエリアです。選んだエリアに5個の交易者マーカーを配置します。
その後で、「特別勝利マーカー」を1人ひとつずつ受け取ります。
これは、そのプレイヤーだけのボーナス得点を表しています。
最後に、アクションマーカーを2列3段(6個)に並べてゲームスタートです。
まず、アクションマーカーを2つ引きます。それを4段目に並べます。
ここで「競り」を行います。競りの対象は、「アクションマーカーの一番上の段にある2個」と「手番プレイヤーになる権利」の2つです。競りに勝ったプレイヤーは、この2つを一度に得ます。
競りは、勝利ポイントの多い順に行います。入札は1度のみです。競りに「影響力マーカー」を使います。これはゲーム開始時点で各自12〜15個ずつ持っています。また、不足分を勝利ポイントで補填することも出来ます(上限あり)。補填した勝利ポイントは、他のプレイヤーに分配されます。
競りに勝ったプレイヤーは、影響力マーカーをストックに支払った後、アクションマーカー2個を受け取り、手番プレイヤーとなります。
このゲームでは、競りに勝たなければ手番を行えません。
手番プレイヤーはまず、中立の交易者マーカーを1つ配置します。
その後で、アクションポイントを使ったアクションを行います。
アクションマーカーには、数字とシンボルが描かれています。数字は、「アクションポイント」を、シンボルは「特殊アクション」を表しています。
アクションポイントを使用することで、自分の交易者を移動させたり、新しい交易者マーカーを配置したり、あるいは資源マーカーの価値を増減することが出来ます。
手番プレイヤーの得るアクションポイントは、競り落としたアクションマーカーに書かれた数字の合計です。また、影響力マーカーを支払うことで追加アクションポイントに変換することも可能です。
入手したアクションマーカーにシンボルがあれば、その特殊効果を実施することも可能です。
これは手番の間でれば、いつでも使うことが出来ます。
移動の後で、手番プレイヤーの交易者マーカーが中立の交易者マーカーのいるエリアにいる場合は、そこで「戦闘」を行うことが出来ます(戦闘実施は任意です)。
戦闘を行うエリアごとに「戦闘マーカー」を1つ引いて戦闘結果を出します。戦闘によって被害が出ないこともありますが、名声・影響力マーカー・交易者マーカーなどが失われることもあります。
いずれにせよ、その場合はプレイヤー側の勝利となります。中立の交易者マーカーをひとつ取り除き、残りを2エリアまで後退させます。
もし、自分の方の交易者マーカーが多い場合には、引いた戦闘マーカーの結果を無視して、戦闘マーカーを引き直すことが出来ます。これは、交易者マーカーが超越している数まで繰り返すことが出来ます。
また、自分の名声を失うことで、交易者マーカーを失わずにその場に留まることも出来ます。この場合はプレイヤー側の敗北です。
他のプレイヤーの交易者マーカーと戦闘を行うことも出来ます。この場合は、プレイヤーの「名声」が大きく関わります。
プレイヤーの「名声」値が、交易者マーカー1個あたりの価値となります。例えば、名声値が「2」で、交易者マーカーが「3」個であれば、価値は「6(=2×3)」となります。
そして双方のプレイヤーが、所有している影響力マーカーとアクションマーカーを任意の数だけ取り、それを相手に見られないように手に持って同時に公開します。
この時、影響力マーカー1個は「3」、アクションマーカーは「9」の価値があるものとして計算します。こうして、交易者・影響・アクションの3つのマーカーの価値を合計し、その数が多い方が勝利となります(同点は非手番プレイヤーの勝利)。
敗者側は交易者マーカーをひとつ失い、残った交易者マーカーも勝利側によって1〜2エリア後退させられます。
なお、戦闘の際に「退却マーカー」を出すことで、自主的に退却することも出来ます。この場合は、交易者マーカーを失わずに済み、後退も自分で行えます。さらに、相手が出した影響力マーカーとアクションマーカーを獲得することも出来ます。
戦闘に勝利した側は、2影響力マーカーを支払うことで名声を1マスだけ上昇させることが出来ます。
全ての戦闘が終了したら、手番プレイヤーは勝利ポイントを獲得します。勝利ポイントを獲得することが出来るのも手番プレイヤーだけです。
自分の交易者マーカーのあるエリアに資源マーカーが置かれていれば、その資源マーカーの価値だけ勝利ポイントを得ます。
また、アクションマーカーによって「交易所」を作れば、勝利ポイントを得られることがあります。
さらに、「アフリカの中心」エリアを支配していれば、手番のたびに3ポイントを得ます。
しかし、自分の支配しているエリアに中立の交易者マーカーがあれば、それひとつにつき−1点となります。
最後に、手番プレイヤーがこのラウンドで使用した影響力マーカーを、非手番プレイヤー間で分配します。余ったら、次のラウンドに持ち越します。
こうして最初に勝利ポイントを42点以上にしたプレイヤーの勝利です。
ルールを読んでみたら、意外と戦闘色の強いゲームでした。変則的なゲーム進行ですが、その根本は影響力マーカーのマネージメントにあります。最後は手番を取って勝ちに行くことが必要なので、そこにつなげるための流れをしっかりと計画してプレイに臨む必要がありそうですね。
以下、蛇足ではありますが、個人的な意見です。「ハート・オブ・アフリカ」で扱われるさまざまな要素は、そのほとんどが抽象化された表現となってはいますが、アフリカの悲劇的な歴史を背景にしていることは事実です。プレイする前に、近代アフリカ史を少しでも調べておくことは、純粋にゲームを楽しむ上でも有用な情報になるかと思います。
= DATA =
◆タイトル :Heart of Africa (ハート・オブ・アフリカ)
◆デザイナー:Andreas Steding
◆メーカー :Phalanx Games
◆2−5人/12歳以上/60分程度
◆関連サイト:
http://ejf.cside.ne.jp/review/heartofafrica.html
http://www.boardgamegeek.com/game/10869
プレビュー「Piraten-Duell (海賊の決闘)」
Piraten-Duell (海賊の決闘) は、海賊となって海を航海し、宝物をより多く獲得することを目指すファミリーゲームです。
ご覧のようにプラスチック製のビンに入ったコンポーネントが目を引きます。このビンは飾りではなく、ゲームにも使います。
これは「宝物カード」と「決闘カード」。
どちらも船を移動するマスのような使い方をします。
これらのカードには数字が書かれていて、高い数字のカードの方が価値が高くなっています。
「決闘カード」。海賊ですからもちろん戦います。
背面の色違いで3種類2セットの6枚があります。
「コンパス」「船」「海賊ボール」。
「船」を移動させることで、宝物を獲得します。
「海賊ボール」は、船の移動方向を決めるために使います。8個入りなんですが、なぜか僕の買ったセットには10個のボールが入っていました。
「コンパス」は何と本物の方位磁石です。実はこれが無くてもゲームは出来るのですが、子供にコンパスを触れさせる良い機会にはなるかもしれません。
ゲームの準備はとても簡単です。
まず場の中央に「コンパスカード」を置きます。コンパスカードには東西南北が書かれていますので、コンパスを使って正しい方位を向けて置きます(もちろんそうしなくてもゲームは出来ます)。
「宝物カード」と「決闘カード」をよくまぜて山札とします。そこから1枚ずつ引いて、コンパスカードの回りに四角く置きます。
ビンの中に8個の「海賊ボール」を入れます。あとは「決闘カード」をセットごとに分けておいてゲームスタートです。
プレイヤーは自分の手番で、ビンを逆さにふります。
ビンの首のところにある海賊ボールを見て、下から3番目の色が船の進む方向になります。
方向と色の関係は場のコンパスカードを見ればわかります。その方向に船を動かします。
船が端を超えて移動する場合は、反対側へ移動します(上と下・右と左はつながっているのです)。
そこに「宝物カード」があれば、それを手番プレイヤーの前の表向きにして置いておきます。
ここで手番プレイヤーは、手番を終了するか、あるいはまたビンをふることのどちらかが行えます。
ビンをふるのであれば、また船は移動します。もし、移動した先に何のカードも無ければ、手番は強制的に終了し、それまで取った宝物カードは失われてしまいます。
手番を終了すれば、取ったカードを裏向きにして、自分の前に置いておきます。こうすることで、宝物カードを自分のものにすることが出来るのです。
もし移動した先が「決闘カード」であれば、誰かと決闘しなければなりません。
まず自分が1セット(3種)の決闘カードを取り、誰か1人を指名します。指名されたプレイヤーも1セットの決闘カードを取ります。
そしてそれぞれが手持ちの決闘カードを1枚選び、同時に公開して強さを比べます。
勝った方が、手番プレイヤーが取った宝物カードを全て受け取ります。また、場にある決闘カードも受け取ります。
宝物カードと同様に決闘カードにも点数が書かれていますが、マイナス点のカードもあります。ですから、必ずしも勝てばいいというわけではありません。
なお、決闘が行われたら手番は終了します。
手番が終了したら、空いているところにカードを補充します。船の位置はそのままです。
こうしてゲームは進行し、山札からカードが補充することが出来なくなったらゲームは終了です。最後に得点計算を行います。取った宝物カードと決闘カードの数字を合計し、最も高い点数のプレイヤーの勝利となります。
コンパスを同梱したり、ビンを小道具に使うというところも含めて、ハバの子供ゲームの対する強いこだわりを感じさせてくれる作品です。
一種のバースト系ゲームではありますが、単に運に頼った取りとめのなさは感じられず、家族で楽しめるように視覚的にもわかりやすく、ファミリーゲームとして実にていねいに作り上げられている良作だと思いました。
= DATA =
◆タイトル :Piraten-Duell (海賊の決闘)
◆メーカー :HABA
◆2−4人/6歳以上
レビュー「Polarity (ポラリティ)」
Polarity は、磁石が入ったコマを使ったアクション思考ゲームです。
1986年に発売されたやや古いゲームです。奇抜なアイデアに富んだ他に類を見ないユニークなゲームなのですが、商業的にはまったく恵まれなかったようで、高い評価のわりには長らく絶版となっていました。最近になって再販が決定したようで、これで入手しやすくなることでしょう。
コマです。ルールでは「Disk」と表記されています。コマは、片面が白で、もう片面が黒です。よくオセロのコマに例えられます。
全てのコマは色と極性の関係が同じとなっています。いずれも大変に強力な磁力を持っています。
フィールドマットです。厚い布製です。
この赤く丸い円の中でゲームが行われます。
これは赤い特殊なコマです。これはフィールドの中心に置かれます。
これも磁性を持っています。そしてゲーム中に、この赤いコマに触れたら自動的に負けとなります。
両プレイヤーは24個ずつのコマを持ちます。
各プレイヤーが持つ未プレイの(フィールドに置いていない)コマを総称して「Unplayed Stack (未プレイのスタック/以後スタックと表記します)と言います。
自分のスタックは、ゲーム終了時に相手の得点になります(1コマ=1点)。出来るだけスタックのコマ数を減らすことが、このゲームの基本的な方針となります。
セットアップはまず、赤いコマをトスして、向いた面を上にしてフィールドの中央に置きます。
続いて「白」のコマを担当するプレイヤーからコマを配置します。5個のコマをスタックから取り、白い面を上に向けて、それぞれとフィールドの任意の場所に置きます。置く時には「平らに」置かなければなりません(セットアップでは、磁力でコマを浮かせてはいけません)。
続いて「黒」を担当するプレイヤーが、同様に5個のコマをフィールド上に置きます。
これで準備は完了です。「白」プレイヤーの手番でゲームは開始されます。
手番では、自分のスタックからコマを1個取り、それをフィールド上に置きます。置こうとするコマのことを「Action Disk (アクションディスク)」と言います。
アクションディスクをフィールド上に置く時には、フィールド上の自分のコマに対して、その磁力を利用して「寄りかかる」ように傾斜させなければなりません。
「寄りかかる」ようにフィールド上に配置されたアクションディスクのことを「Leaner (リーナー/寄りかかるもの)」といいます。
リーナーは、「平らに」置かれたコマか、積み重ねられたコマ(コラムと言います/後述)に対して行うのが一般的です。ルール的には、傾斜したリーナーに対してさらにリーナーを作ることも可能です(ただし困難を極めます)。
アクションディスクでリーナーを成功させれば手番は終了し、相手の手番になります。しかしこの試みは失敗する時もあります。どのような失敗をしたかによって、それぞれその後の処理が異なります。
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リーナー作成の試みを行っている最中に、すでにあるリーナーを崩してしまい、そのコマを平らに「落として」しまうことがあります。
単にリーナーを崩してしまっただけで、他のコマへの接触がなければ、アクションディスクを手番プレイヤーのスタックに戻し、相手の手番になります。
リーナーを崩すことを「意図的に」行うこともあります。これは重要なプレイテクニックのひとつです。平らに置かれたコマの数を増やすことで、次手番以降にリーナーを作りやすくするのがその目的です。
なお、相手のリーナーを崩して、さらにそれが裏返ってしまった時には、さらに重いペナルティが課されます。アクションディスクを手番プレイヤーのスタックへと戻した後、相手プレイヤーは裏返ったコマを相手の面を上に向けた状態でフィールド上の任意の位置に置きます。さらにその後で相手の手番となります。
「コンタクト」
2つ以上のコマがフィールド上で触れてしまうことを総称して「コンタクト」といいます。コンタクトには以下の3つのパターンがあります。
1.コラム
2つ以上のコマが重なってしまうこと。
2.接触(キス)
コマとコマの縁が接触すること。
3.コンビネーション
コラムと接触の組み合わせ。
(コラム―コラム・接触―接触・コラム―接触)
これらが発生した時の処理はほぼ同じです。まず、アクションディスクは手番プレイヤーのスタックに戻されます。
相手プレイヤーは、コンタクトとなった全てのコマを取り上げて、コラム(2つ以上のコマの重ね合わせ)を作ります。
注意しなければならないのは、コンタクトの結果として相手プレイヤーの色の面を上に向けてコラムが形成されていたとしても、コンタクトとなっている全てのコマを一度フィールド上から取り上げなければならない、ということです。
そして、相手プレイヤーは、そのコラムを相手プレイヤー自身の色の面を上に向けます(これをコンバートといいます)。
コンバートしたコラムは、フィールド内の任意の地点に置きます。
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リーナーを形成している相手コマに対してわざとコンタクトを起こしたとしましょう。
そうすると、相手はコンタクトしているコマをコンバートするために取り上げなければなりません。これはルールにより強制です。しかしこれでリーナーが崩れてしまうのです。
そうすると「フォール」のペナルティが適用されます。コンタクトに対する処理中であっても、フォールやコンタクトのルールは適用されるのです。
したがって、コンバートするために取り上げたコマは、相手のスタックに戻されます(後述しますが、ゲーム終了時の相手のスタックにあるコマは、自分の得点になります)。そして手番は自分にまた戻ってくるのです。
※なにやら簡単そうに書きましたが、実際にこれを実現するのは、他のルール的な制約を超えなければなりませんし、テクニック的にもなかなか難しいです。
「フォースアウト」
フィールドからコマが出てしまうことを「フォースアウト」といいます。
コマが境界線から出してしまったら、それがコンタクトでない限り、そのコマはアクションディスクと共に手番プレイヤーのスタックに戻されて、相手の手番に移ります。
フィールド上に置かれているコマが、アクションディスクにくっついてしまった場合もフォースアウトとして扱われます。なぜなら、置かれているコマはアクションディスクによってフィールド上から離れたからです。
「シフト」
平らに置かれているコマやコラムを、コマの「直径」を超えて移動させてしまうことを「シフト」といいます。
この場合、直径を超えてコマが移動した時点でプレイを止めて、アクションディスクを手番プレイヤーのスタックに戻します。移動してしまったコマは、他のコマと接触していない限りは、移動した先に止まります。そして相手の手番に移ります。
逆に言えば、コマはその「直径」までは動かせるという意味でもあります。したがって多少動いたとしても、ルール的には問題はありません。
また、このルールはリーナーには適用されません。リーナーは他のコマに接触させたり、フォールさせたりしなければいくらでも移動させることが出来ます(実際問題として、リーナーの移動はかなり難しいのですけれども…)。
どちらかのプレイヤーのスタックが無くなったらゲームは終了します。相手のスタックにあるコマは1個につき1点として計上します。
続いて、フィールド上にある自分の「コラム」が得点になります。コラムに含まれているコマ1個につき1点です。リーナーや1個だけ平らに置かれたコマは得点の対象になりせん。
これらの合計点数が多い方が勝利となります。
なおサドンデスとして、フィールド上の全てのコマが一方のプレイヤーの色だけとなった場合は、そのプレイヤーの勝利となります。また時間短縮のアイデアとしてダブリングキューブを使うことも提案されています(ダブリングキューブはセットに同梱されています)。
「ポラリティ」は、すでにこのブログに何回か登場していますが、いくら遊んでも飽きない面白いゲームです。要するに、見えない地場が勢力範囲となる陣取りで、一見すると動きのない単純なゲームに見えるのですけれども、プレイするたびに新しいテクニックや戦術の発見があり、底知れぬ奥深さを感じる競技性の高い作品です。
その特性上、ゲームをプレイする環境は、平らで傾きのない広いテーブルを用意するなど、かなり神経を使ってセッティングする必要があります。実際、ほんのわずかな傾斜やエアコンの風があたっただけで場が影響を受けるのです。しかし、その手間を乗り越えてでも遊ぶ価値があるゲームだと思います。
= DATA =
◆タイトル :Polarity
◆デザイナー:Douglas Seaton
◆メーカー :Transmotion Technologies
◆1−2人/15分程度
◆関連サイト:
http://www.boardgamegeek.com/game/380
http://www.polarityiscoming.com/ (ポラリティ公式ウェブサイト)
2006.4.9 付記:このエントリーは1986年版のルールに基づいて書かれています。再販された新しい版では用語が変更されているようです。
プレビュー「Tyros (チロス)」
Tyros (チロス) は、フェニキア人の商人となって、古代チロスから出発し、地中海沿岸で交易や都市開発を行うゲームです。
作者は複雑系デザイナーであるマーチン・ワレス。「チロス」の難易度はそれほど高いわけではありませんが、独自のアイデアにあふれた交易・開発・紛争ゲームです。
ゲームボードは、地中海沿岸の全域のマップになっています。
マスは四角いエリアによって区分けされており、それぞれ番号が付けられています。
船と都市マーカーです。
船は都市を建設するために必要なコマです。
船も都市も、勝利得点を得るために重要な役割を果たします。
交易品カードと帝国チップです。
このゲームには架空の「帝国」が4国登場します。それはマップのエリアに「帝国チップ」が置かれることによって位置と大きさが決まります。いずれの帝国もどのプレイヤーに属するものではなく、中立的な存在です。
交易品カードは、4つの帝国に対応した4種類のカードです(どの帝国に対して使えるジョーカーもあります)。都市や船の建設に必要なカードです。他のプレイヤーと交易することも出来ます。
これは土地タイルです。
土地タイルは、帝国の領土を広げるために使います。土地タイルはマップのエリアの数だけあります。
各プレイヤーは、自分の色を決めて、対応する都市マーカーと船を取ります。自分の船を2個取って、それぞれが「チロス」の都市のあるエリアに置きます。
続いて帝国の位置を決めます。あらかじめ決まった位置に帝国チップを置く方法とランダムに置く方法があります。
帝国チップを置いたエリアに対応する土地エリアを除いた残りをよく混ぜて、各プレイヤーに4枚ずつ配布します。残りはストックとして脇に積んでおきます。
交易品カードをよく混ぜて山札として、これでゲームスタートです。
ゲームはラウンド(ターン)を繰り返して進行します。各ラウンドは3つのフェイズで構成されています。
最初は「交易品カードの分配」フェイズです。
各プレイヤーに10枚(4人プレイ時)か12枚(3人プレイ時)の交易品カードを配布します。
2つめは「帝国の拡張」フェイズです。
すでに帝国チップが配置されているエリアに隣接するエリアに対応する土地タイルをプレイすることで、そこに帝国チップを置きます。これは可能であれば必ず行わなければなりません(出来ない時には、手持ちの土地タイルを全部公開した上でパスします)。
土地タイルをプレイしたら、そこに隣接する帝国のチップが置かれます。複数の帝国に隣接するエリアであれば、土地タイルをプレイしたプレイヤーが、どの帝国チップを置くかを選択することが出来ます。
なお、「チロス」に隣接したエリアに帝国チップが置かれた場合、チロスにもただちにそれと同じ帝国チップが配置されます。
土地タイルをプレイしたら、1枚をストックから補充します。
3つめは「カードアクション」フェイズです。 このフェイズがこのゲームのメインです。
カードアクションフェイズでは、5つのアクションのうち1つを行うか、あるいはパスをします。
アクション1「船の移動」
船は帝国チップの置かれているエリアを伝って移動します。いずれかの帝国領でなければ、船はエリアに入ることは出来ないのです。船の移動方向はタテかヨコのエリアだけです。
また、移動を終了するエリアに船は2隻までしか入れません。移動途中で2隻を超えるのは構いません。
移動したら、船が移動したエリアの数と同じ枚数の交易品カードを捨てなければなりません。捨てる交易品カードは、移動を終了したエリア(目的地のエリア)に置かれた帝国チップに対応した交易品カードでなければなりません。
さらに、移動目的地に、他のプレイヤーの都市が建設されていたら、任意の1枚の交易品カードをそのプレイヤーに差し出さなければなりません。
アクション2「都市の建設」
あるエリアに自分の船が単独で1隻か2隻あれば、そこの自分の都市を建設することが出来ます。他のプレイヤーの船があるエリアでは都市建設は行えません。
都市を建設しようとするエリアに置かれている帝国チップに対応した交易品カードを5枚捨てれば、都市を建設することが出来ます。もしそのエリアに2隻の船があれば、交易品カードは4枚で済みます。
そしてそのエリアにある船を1隻、自分のストックに戻します(マップ上から除去されるのです)。
ひとつのエリアには1つの都市しか建設することは出来ません。
アクション3「船の建設」
自分の建設した都市か、まだ誰も都市を建設していない「チロス」のエリアで船を建設することが出来ます。
船の建造コストも交易品カードで支払います。基本的にはそのエリアの帝国チップに対応した交易品カードを1枚支払います。
ただし、他の船(自他問わず)があれば2枚支払います。そのうちの1枚は、そのエリアの帝国チップに対応した交易品カードでなければなりません。
チロスで船を建設する場合は別のルールが適用されます。
アクション4「銀行との交換」
交易品カードを山札か捨て山から交換します。3枚の交易品カードを捨てて、山札から3枚引くか、あるいは捨て山から任意の1枚を選んで取ります。
なお、山札の交易品カードが無くなったとしても、ラウンドの途中では切り直しません。
アクション5「他のプレイヤーとの交換」
他のプレイヤーと交易品カードを交換することが出来ます。交換することが出来るのは1人のプレイヤーだけです(交換を持ちかけること自体は何人でも出来ます)。
交換することが決まったら、任意の枚数の交易品カードを交換します。同枚数でなくても構いません。
もし、交渉がまとまらず、交換相手がいなかった場合にのみ、他のアクションを行うことが出来ます(交換が成立したらアクション消費となります)。
そして「パス」。
全員がパスをしたらこのフェイズは終了です。パスをしたとしても、手番が回ってきたらアクションを行うことが出来ます。
これでラウンドが終了します。
手札の交易品カードを3枚だけ残して、後は捨てなければなりません。次のラウンドでは、スタートプレイヤーは時計回りに移動します。未使用の山札と捨て札の交易品カードを集めてシャッフルし、新たなラウンドを開始します。
これを繰り返し、誰かが手持ちの土地タイルを使い切ったラウンドの終了時にゲームは終了します。その後で得点計算を行います。まず、エリアの得点を計算します。
得点の対象になるエリアは「都市を建設したエリア」と「都市のないエリアに1人のプレイヤーの船だけがある」だけです。このような時、そのエリアを「支配」しているものとして扱われます。
「支配」しているエリアから獲得する得点は、それが属する帝国の大きさによって異なります。基本的に、より大きな帝国にあるエリアを支配している方が大きな得点を獲得するようになっています。また、船だけで支配しているよりも都市で支配している方が得点が高いです。
その他、最初に4帝国全ての都市を建設したプレイヤーには7得点がボーナスとして与えられます。また、帝国ごとに最大の都市数を建設したプレイヤーにも7得点のボーナスが入ります。
これらを合計し、最も多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。
マップ上で流動的なのは「船」だけです。帝国チップと都市は一度配置されたら動きませんので、自分の手札やタイルと相談しながら、計画的・効率的に得点を稼いでいかなければなりません。誰がどれだけの点数を重ねているかは盤上を見ればわかるので、プレイの方針もおのずと決まってくるでしょう。
運の要素もあるので、理詰め一辺倒というわけではありませんが、「チロス」は、ワレスらしいシビアなゲームのようです。運悪く未プレイなのですが、個人的に好きな要素がたくさん詰め込んであって、遊んでみたいオーラをひしひしと感じますね。
= DATA =
◆タイトル :Tyros (チロス)
◆デザイナー:Martin Wallace
◆メーカー :Kosmos
◆3−4人/10歳以上/70〜90分程度
プレビュー「Warriors (ウォーリアーズ)」
Warriors (ウォーリアーズ) は、いくつかの種族で構成する軍勢を率いて、他の軍勢を打ち勝つことを目指す戦闘ゲームです。カードゲームの体裁を取ってはいますが、実質的には簡単なウォーゲームのようなメカニクスになっています。
Face 2 Face のゲームですから、当然ながら日本語ルールが同梱されています。素晴らしいですね。ちなみに箱の中には、英語・日本語・韓国語のルールブックが入っていました。
「ウォーリアーズ」には6つの種族、すなわち「アンデッド」「ドワーフ」「トロール」「エルフ」「ゴブリン」「バーバリアン」が登場します。
それぞれの種族には「歩兵」「射手(弓兵)」「騎兵」の3兵科があります。各種族の総枚数や、各兵科の割り当て枚数は微妙に異なっています。
特殊なカードとして「石弓カード(カタパルト)」と「魔法使いカード」があります。
「石弓カード」は攻撃に、「魔法使いカード」は防御に役立ちます。
これは「攻撃カード」です。攻撃カードは、他のプレイヤーを攻撃する際に必要なカードです。
攻撃カードには「戦闘カード」(左)と「傭兵カード」(右)の2種類があり、それぞれ使い方が少し異なります。
これら全てのカードをよくシャッフルして、各プレイヤーに11枚ずつ配布します。最初に「攻撃カード」(戦闘カードか傭兵カード)があれば、そうでないカードを代わりにもらいます(ゲーム開始時に攻撃カードは所有することは出来ないのです)。
配布されたカードは、「種族」ごとに自分の前に表向きにして並べます。
なお、ある種族のカードが1枚しかなかったとしても、それは「種族」と呼ばれます。
「石弓カード」は、その脇に置きます。「魔法使いカード」はいずれかの種族に置きます。
※誰から「魔法使いカード」を置くのか、その順番はルールに規定されていません。
自分の前に並べられた「種族カード」「石弓カード」「魔法カード」が自分の「軍隊」となり、これで戦いを行うのです。
残りのカードを全てシャッフルして山札とし、これでゲームスタートです。
このゲームは3ラウンド(ターン)行われます。
1・2ラウンドの開始時に、各プレイヤーに7枚ずつのカードを配ります。
各プレイヤーは配られたカードを見て、そのうち4枚を選びます。
残った3枚のカードは表向きにしてテーブルの中央に捨てます。
※ルールにははっきりと規定されていませんが、カードを捨てるのは全員同時でしょう。
そして残した4枚のカードについて、種族カードは自分の軍隊に組み入れます(種族ごとに振り分けます)。
「石弓カード」は軍隊の脇に置きます。「魔法使いカード」は、任意の種族に配置します。
※ここでも誰から「魔法使いカード」を置くのか、その順番が規定されていません。
そして「攻撃カード」(戦闘カードか傭兵カード)は種族カードの前に置きます。
この後で戦闘が行われます。出された「攻撃カード」の数値を比較して、その最も少ない値の人から攻撃を行います。
「戦闘カード」で攻撃を行う時には、自分の種族から1つを選びます。これが「攻撃側」となります。攻撃側として参加する種族は全て使わなければなりません。
ただし、「魔法使いカード」が置かれている種族を攻撃側に選ぶことは出来ません。
そして、他プレイヤーの種族をひとつ選びます。選べるのは、攻撃側と同じ種族か「天敵」となっている種族だけです。天敵の種族はカードに描かれています。
こちらも同様に、「魔法使いカード」が置かれている種族を防御側に選ぶことは出来ません。
つまり「魔法使いカード」が置かれている種族は、攻撃することも攻撃されることもないわけです(例外:傭兵カードで集められた場合/後述)。
「戦闘カード」に描かれているマークは、攻撃側にその戦闘で増強される兵科を表します。
写真のように歩兵のマークと騎兵のマークがあれば、攻撃側には「歩兵」「騎兵」が加わったものとして扱われます。
「傭兵カード」で攻撃を行う時には、カードに描かれたマークのカードを、自分の軍隊から集めます。
集めるのは、どの種族であっても構いません(種族の混交が可能です)。この時、「魔法使いカード」の置かれている種族であっても集めることが可能です。
この後で。同様に防御側の種族をを決めます。「傭兵カード」の場合、防御側の種族は「魔法使いカード」が置かれていなければ、どの種族でも選ぶことが出来ます。
攻撃側・防御側が決まったらダイスを振ります。攻撃側は赤いダイス、防御側は黒いダイスです。
振るダイスの数は戦闘に参加している「歩兵」の数です。ただし、攻撃側は最大で3個、防御側は最大で2個までです。
ダイスを振ったら、出た目の中で最も大きな目の数を比較します。この時、「射手」の多い側は、この目(最大数の目)を+1します。
出た目の大きい方が勝ちます。同数であれば防御側の勝ちです。負けた方は、戦闘に参加している種族カードから1枚を選んで勝者に渡します。戦闘で獲得したカードは脇に置いて保管しておきます。これはゲーム終了時に勝利得点となるのです。
なお、もし防御側が2個のダイスを振っていたら、さらに次に大きい目の数も比べて戦闘結果を出します。
これで1回目の攻撃は終了です。この後、攻撃側が止めるか、あるいはどちらかが全滅するまで、2回目以降の戦闘を行うことが出来ます。
一連の戦闘が終了した後、もし攻撃側に「騎兵」が残っていれば、その攻撃側の種族は続けて他の種族に対して攻撃することが可能です。この場合、攻撃側の種族カードのうち1枚を裏返しにしなければなりません(元の戦闘地に『駐屯』しているのだそうです。
つまり「騎兵」によって連続攻撃を行うと、攻撃に参加する種族カードが減っていくことになります。
この他に特殊な攻撃として「石弓カード(カタパルト)」があります。
「石弓カード」は戦闘の当事者でなくても、戦闘が発生したらいつでも「割り込んで」使うことが出来ます。「石弓」を使う宣言が誰かによって行われたら、戦闘は一時中断して「石弓カード」の結果を判定します。
「石弓カード」は任意のカードを攻撃対象に出来ます。ダイスを振って4〜6の目であれば、対象のカードは破壊されます(破壊されたカードは石弓カードで攻撃したプレイヤーが獲得するようです)。そうでなければ攻撃失敗です。攻撃の成否に関わらず、使った「石弓カード」は捨てます。
なお、ラウンド終了時に未使用の「石弓カード」は捨てられます(ので、あれば使った方がいいでしょうね)。
こうしてゲームを進めます。3ラウンド目開始時には、捨てられたカードを再び山にしてシャッフルし、各プレイヤーに7枚ずつ配布し、(4枚ではなくて)5枚を選んで、それを自分の軍隊に組み入れます。
ゲーム終了時には得点計算を行います。戦闘で獲得したカードは1枚につき2点を獲得します。生き残った自分の軍隊のカードで、各種族で一番枚数を多く持っているプレイヤーは、種族ごとに決められた点数(5〜11点)を獲得します。この合計点の最も高いプレイヤーの勝利となります。
「リスク」をカードゲームにしたような戦闘ゲームです。ただ攻め勝つだけではなく、点数計算に基づいた効率的な攻めを考えて、あとはダイスの女神が降臨してくることを祈りましょう(^-^;
ところで、このゲームのエキスパンション「Dragon Hordes (ドラゴンホーズ)」も購入しました。「ドラゴン」という種族が追加され、さらに特殊ルールやカードも増えて、やや複雑になっていますが、6人まで遊ぶことが出来ます(基本セットは4人まで)。
= DATA =
◆タイトル :Warriors (ウォーリアーズ)
◆デザイナー:Richard Borg / Alan R. Moon
◆メーカー :Face 2 Face Games
◆2−4人/8歳以上/30分程度
レビュー「The Patrons of Venice (ヴェニスのパトロン)」
The Patrons of Venice (ヴェニスのパトロン/ベニスのパトロン) は、ルネッサンス期のヴェニスの商人となって、交易を行って富を築くゲームです。
発売は Toccata Games というカナダにある新興のメーカーです。コンポーネントはちょっとチープ(素材に値札が付いていたりする(^-^;)ですが、ゲームそのものはしっかりと作り込まれています。
「マップボード」です。ヴェニスの街を模しています。
ボードの左端には「Market (市場)」があり、右端には「Pirate Wharf (海賊の波止場)」があります。商品カードの取引に使います。
街の中で使うのは四角いエリアのみです。河や道は装飾です。
エリアには、緑色の「中央市場 (Campo)」が7カ所あり、その周囲にオレンジ色のエリアがあります。 各エリアがどのエリアと隣接しているかは、ゲームで重要な意味を持ちます。
「Goods Card (商品カード)」です。
イラスト・商品名・売買価格が書かれています。
右下のカードは「海賊カード」。運が悪いと、海賊に商品カードを略奪されることがあるのです。
「Business Tile (ビジネスタイル)」と「Statue Tile (彫像タイル)」です。
いずれもマップボード上のエリアに配置されるタイルです。ビジネスタイルと商品カードを組み合わせることによって、「Manufactured Goods (工業製品)」や「Luxury Goods (高級製品)」を生産することが可能となります。
彫像タイルは、さまざまなボーナスをもたらす特別なタイルです。
どの商品カードを何をどのように組み合わせると何を生産することが出来るかは「プレイヤーボード」にまとめられています。
プレイヤーボードの上部には、矢印の書かれた3つの船(ボックス)があります。商品カードは、この右端の船から順次運搬され、左端のボックスに運ばれてヴェニスに到着します。
これは商品カードとビジネスタイルを組み合わせて生産される特別なカードです。
右の2つは工業製品である「Cloth」と「Canvas」の製品カードです。
左端は「Favour Cards (愛顧カード)」です。高級製品を生産するとこのカードがもらえます。愛顧カードは勝利得点源(1枚につき1点)でもあります。
そしてプレイヤーマーカーとお金。
各プレイヤーはプレイヤーボードを1枚ずつ受け取ります。その「船」の3つのボックスに商品カードをランダムに1枚ずつ(軽3枚)置きます。さらに手札として商品カードを1枚ずつ受け取ります。また、ゲームボードの「マーケット」に2枚の商品カードを置きます。
各プレイヤーに金10ずつを配り、ゲームボードの脇にコマやカードを配置したらゲームスタートです。
自分の手番では5種類のアクションのうち1つを選択します。そして、選択したそのアクションを全プレイヤーが行います。
以下、各アクションについて簡単に説明してみましょう。
1.予約 / Reserve [ 船上の商品を予約する ]
プレイヤーボード上の任意の商品カード1枚について、自分のプレイヤーカウンターを置くことで「予約」を行うことが出来ます。このアクションは手番プレイヤーから順次1回ずつ行います。
「予約」された商品カードは、他のプレイヤーに予約されることはありません。また、「海賊」(後述)に略奪されることもなくなります。つまり、確実に自分の荷物として受け取ることが保証されます。
自分のプレイヤーボード上の商品カードを予約するには金1を銀行に支払います。他人のプレイヤーボード上の商品カードを予約することも可能で、その場合はそのプレイヤーに金2を支払います。
他人の船上にある商品カードを予約した場合、その商品カードは後で予約したプレイヤーがいずれ獲得することになります。
2.出航 / Sail [ 船がヴェニスに入港する ]
プレイヤーボード上の3つの船のうち、最も左側にある商品カードがヴェニスに入港します。このアクションが選択された場合、4つのステップが発生し、それを順次処理します。
a.商品カード公開ステップ
これは、新たに船へ積まれる商品カードの候補になります。
b.海賊ステップ
ただし、「予約」されている商品カードは略奪の対象になりません。この処理を行った後、商品カードをプレイヤー数だけ場に公開するよう調整します。
c.荷降ろしステップ
受け取った商品カードは、直ちに「マーケット」に売却するか、あるいは手札に入れることのどちらかを行います。
d.船積みステップ
これは手番プレイヤーから行います。最終的に、公開された商品カードは船に積まれることになります。
3.交易 / Trade [ 商品を市場で取引する ]
このアクションでは、手札の商品カードを「マーケット」に売却したり、あるいは購入することが出来ます。まず手番プレイヤーから順番に「売却」を行って、それが終了してから今度は「購入」をやはり順番に行います。
売却した商品カードは、マップボード上の「Market (マーケット)」に置きます(ただし例外もあり/詳細略)。
購入は、マーケット上に置かれている商品カードを額面価格で購入することが出来るのですが、面白いことに「海賊の波止場」に置かれている商品カードも購入することが出来るのです。
これは「出航」アクション時に海賊に略奪された商品なのですが、それが売りに出されているわけです。しかも購入価格は額面価格にかかわらず「金1」で済みます。へんなところで良心的な海賊さんですね(^-^;
4.出資 / Sponsor [ ビジネスか彫像に出資する ]
マップボード上のヴェニスの街に「ビジネスタイル」か「彫像タイル」を配置します。これは手番プレイヤーから順番に「ビジネスタイル」か「彫像タイル」のどちらかを配置するアクションを行います。
「ビジネスタイル」は、生産(後述)に必要な施設で、ビジネスタイルごとに生産される「製品」が決まっています。ある種類のビジネスタイルをヴェニスに配置する際には、対応した「製品」の生産に必要な「商品カード」を手札に所有していなければなりません。
写真の例では、「Draper (呉服商 / Cloth を生産するビジネスタイル)」に対して出資するために、Cloth 生産に必要な「羊」カードを公開しています。
配置しようとするビジネスタイルをすでに所有していれば、この手続きは必要ありません。いずれにせよ、タイルを配置する際には、タイルに書かれたコストを支払う必要があります。配置したタイルの上には、自分のプレイヤーマーカーを置きます。
ビジネスに出資する代わりに「彫刻」に出資することも出来ます。これは「Campo」と呼ばれる緑色のエリアに彫刻タイルを置くアクションです。最初の彫刻タイルは金3で済みますが、2個目以降の彫刻タイルを置く場合にはさらに余分なコストがかかります。
彫刻タイルには所有権がなく、配置された Campo に所属する全てのビジネスタイルに、さまざまな利益をもたらします。
5.生産 / Produce [ 製品を生産する ]
「Manufactured Goods (工業製品)」や「Luxury Goods (高級製品)」を生産することが出来ます。
生産するためには、必要な商品カードと、対応するビジネスタイルを所有していなければなりません(これはプレイヤーボード上にまとめられています)。
Cloth や Canvas の「工業製品」には対応するカードがありますが、「高級製品」を生産した場合は、それが何であっても「Favour Cards (愛顧カード)」を受け取ります。これは勝利得点+1の価値があります。
生産を行うと収入が得られることがあります。
基本的な収入の他に、生産を行ったビジネスタイルが所属する Campo の状況によって、さらにボーナスの利益を得ることがあります。
基本的にはこれを繰り返します。
ゲームの目的は「勝利得点を10点(3〜4人プレイ時は12点)」取ることです。所有するビジネスタイルは1つにつき1点(ただし彫刻タイルに隣接していると2点)で、高級製品を生産してもらえる「愛顧カード」1枚につき1点として計算します。
基本的なメカニクスは、あちこちの著名なゲームを参考にしていることは一目瞭然なのですが、それをマイルドにアレンジして、別の新しい面白さを作り出すことに成功しています。
箱にはプレイ時間が「2時間」と書かれていますが、中盤過ぎは思ったより早く一気に収束しますので、もっと早く終わるかと思います。そういう意味で、実は意外と「鋭い」ゲームではないでしょうか。
勝ちパターンはいくつもあって、どれも有力な筋のようです。まだ1回しかプレイ出来ていませんが、もっと深く研究したいと思わせるような素晴らしい作品だと思いますね。
= DATA =
◆タイトル :The Patrons of Venice (ヴェニスのパトロン)
◆デザイナー:Ken Stevens
◆メーカー :Toccata Games
◆3−5人/10歳以上/120分程度
◆参考サイト:
http://www.toccatagames.com/index.html(メーカーサイト)
http://www.boardgamegeek.com/game/12189
http://www.geocities.jp/atog2_435/
※「ゲームインデックス」→「Patrons of Venice,The」でたくさんのレポートが読めます。
※「ダウンロード(ゲーム翻訳)」でルール和訳が公開されています。
レビュー「ドラゴンバスター」
「ドラゴンバスター」は、1986年にナムコが発売したボードゲームです。同名のビデオゲームをモチーフにしたゲームで、「ファンタジーボードゲーム」シリーズの第3弾として発売されました。
このシリーズの最初のボードゲームは「ドルアーガの塔」でした。これがスマッシュヒットとなり、続いて「パックランド」「ドルアーガの塔」が発売されています(その後もナムコは、いくつかのボードゲームを発売しています)。
これはマップです。
ちょっと拡大してみましょう。
なんと、地図のデザインはは全て手描きなんですね。
まだCGが一般的でなく、世の中は8ビット機全盛の時代だったとはいえ、当時としてもかなり珍しいアナログなデザインでした。
コマはメタルフィギュアです。
「ファンタジーボードゲーム」シリーズゲームは全て、コマはこのようなメタルフィギュア製でした。
これは「アドベンチャーカード」。
色分けされていますが、使う時には全部シャッフルして使います。
写真下のように、裏から見ても色だけはわかるようになっています。
「プレイヤーシート」です。
プレイヤーの移動力・攻撃力・体力・経験値などはゲーム中に刻々と変化するので、それを記録するためのシートです。
モンスター・アイテムなどのコマ類。
このゲームでは「チップ」と呼ばれています。
「表」。リングで綴じられた厚紙製で、全部で10枚(10種類の表)があります。
必要な表はタブですぐめくれるようになっています。多数の表を必要に応じて使い分けるのがこのゲームの特徴なのですが、それがあまり煩雑にならないように、このような工夫がされています。
ゲームの目的は「グレートドラゴンを倒し、セリア姫を再生すること」です。
ゲーム開始時、4匹のドラゴンコマをマップ上の「山」に配置します。このドラゴンは「グリーン」「ブルー」「パープル」「ゴールド」で、このどれかが「グレートドラゴン」です。
どれが最終目的の「グレートドラゴン」であるかは最初プレイヤーには知らされません(カードでランダムに決まります)。
プレイヤーはチャートによって初期配置となる「城」が決まります。
自分の手番では、「移動力」の数までマスをたどってコマをどの方向にも移動することが出来ます。
止まった場所や通過した地形によって、指定された表を見て何が起こったかをダイスを振って判定します。
移動後の判定する表には「街道」「森林(森林を通過した時」「渡河(橋の上では停止しなければならない)」があります。
判定結果には、体力の増減・アイテムの取捨・橋が崩れる等々などがあります。
「アドベンチャーゾーン」のマスに停止した場合、手持ちの「アドベンチャーカード」をプレイします。アドベンチャーカードにはさまざまなイベントが書かれており、その指示にしたがいます。
その後で、アドベンチャーカードに描かれている「色」の中から進みたい方向を選択します。もし、その方向に「出口」と書かれていれば手番は終了します。
そうでなければ、手番プレイヤーの右となりのプレイヤーは、指定された色と同じ色か「黒」のアドベンチャーカードをプレイします。手番プレイヤーは、プレイされたアドベンチャーカードに指示されたイベントを実施しなければなりません。
そしてこれが終わったら、手番プレイヤーは再び移動する方向を決めます。「出口」でなければ、次の右となりのプレイヤーがアドベンチャーカードをプレイします。
手番プレイヤーが「出口」を選択しない限り、これを繰り返します。
アドベンチャーカードなどによって戦闘が発生した場合は、コマのあるエリアに対応したモンスターチップを引きます。引いたチップに書かれたモンスターの攻撃力とプレイヤーの攻撃力の差を判定表に照らし合わせ、ダイスを振って結果を判定します。
もし、モンスターを倒すことに成功したら、モンスターの攻撃力をプレイヤーシート上で記録します。この数値の累積が10を超えるたびに「経験値」が+1されます。
経験値が「8」以上になると、ドラゴンに戦いを挑むことが出来ます。
ドラゴンのいる山に移動して戦闘を行います。これも専用の表(ドラゴン対戦表)が用意されていますので、ダイスを振って結果を判定します。
もしドラゴンを倒せたら、ここで初めてそれが「グレートドラゴン」であるかどうかをチェックすることが出来ます。
正体を現したとしても「グレートドラゴン」と対戦するためには「他のドラゴンを1匹以上倒した」上で、「経験値が13以上」でなければなりません。
そして首尾良く「グレートドラゴン」を倒したとしても、さらに今度は「セリア姫の再生」チェックを行います。これも専用の表が用意されています。
これがなかなか厳しいチェックで、再生に失敗するとプレイヤーの体力がどんどん消耗します。しかもこのチェックを始めると途中でやめることが出来ないのです。再生チェックを行うかどうかはグレートドラゴンを倒した後に選択することが出来ますので、体力が不足していると思ったらやらなくても構いません(ただし、その場合はグレートドラゴンの体力も復活してしまいます)。
こうして、最初にセリア姫を復活させたプレイヤーの勝利となります。
2回ほど遊んだことがあるのですが、バランスがかなり厳しいゲームだったなぁ、という印象が残っています。何しろ、体力が「0」になってしまうと、それまでどんなに経験を積み上げたとしても問答無用でゲームからリタイアになってしまうのです(選択ルールを使えば最初からやり直せますが、それは脱落と同等です)。
しかしこの厳しさがまた楽しい要素でもありました。苛酷なサバイバル合戦を何とか切り抜けてグレートドラゴンを倒し、最後にセリア姫を再生させた時の感激は未だに忘れられません。こういう胃が痛むようなキリキリしたハードな手応えは、最近のゲームではあまり味わえない感覚ですね。
やや時間のかかるゲームではありますが、見た目以上にたくさんの内容がずっしり詰まったハードなゲームです。またぜひいつか「挑戦」したいと思っていますが、その時はバランスをもうちょっと甘く調整したいところではあります(^-^;
= DATA =
◆タイトル :ファンタジーボードゲームシリーズ「ドラゴンバスター」
◆デザイナー:YOU SHINOZAKI
◆メーカー :ナムコ
◆1−4人/60分程度
プレビュー「Welt der Abenteuer (アドベンチャーワールド)」
Welt der Abenteuer (アドベンチャーワールド) は、4つのミニゲームが入っている子供向けゲーム集です。ハバ社らしいボリューム感のある豪華なコンポーネントが目を引きます。
4つのゲームを簡単にご紹介しましょう。どれも家族みんなで楽しめるよう構成された簡単で楽しいスゴロク系のゲームです。
・ゲーム1:「ジャングルの旅」

4つのコマをスタート地点に置きます。各プレイヤーは、「青」「赤」「黄」の「森の賢人カード」を1枚ずつ3枚持ちます。ボードの寺院の周囲に、サルのコマ(青・赤・黄)を置きます。
自分の手番で、サイコロが2個の入った「信託所」を振るのですが、その前に全プレイヤーがサイコロの目を予測します。予測は「森の賢人カード」を使います。サイコロは「青」「赤」「黄」の目のいずれかです。
サイコロを振って、それが異なる色の目であれば、予測が当たったプレイヤーは自分のコマを1〜2マス進ませることが出来ます。
サイコロの目が同じ色の場合は、その目と同じ色のサルのコマ(ボード上の寺院そばに置かれたコマ)を、最も早くつかんだプレイヤーだけがコマを2マス進めることが出来ます。
これを繰り返し、最初に自分のコマをゴールに進めたプレイヤーの勝ちです。
・ゲーム2:「南極探検」

4つのコマと「ペンギンコマ」をスタート地点に置きます。ボードには専用の丸いタイルを裏返しにして、海の部分に置きます。タイルには、マスに書かれたイラストと同じイラストが描かれています。
自分の手番で任意のタイルをめくります。ペンギンコマの進むマスの絵と同じ絵が、めくったタイルに描かれていれば、ペンギンコマを1マス進ませることが出来ます。
その後でまたタイルをめくってもいいし、やめてもいいです。やめた場合は、ペンギンコマのあるマスまで自分のコマを進ませて手番を終了します。
もしタイルをめくってペンギンコマの進むマスと違う絵が出たら、そこで手番を終了しなければなりません。この場合は自分のコマを進ませることが出来ません。
これを繰り返し、最初に自分のコマをゴールに進めたプレイヤーの勝ちです。
・ゲーム3:「峡谷のつり橋」

まずは立体のつり橋を組み立ててボードに置きます。つり橋には「板」を何枚か置きます。「板」は「壊れた面」と「修理された面」がありますが、最初は全て「壊れた面」を上にしてセットします。
4つのコマをスタート地点に置き、ゴール手前の「板」に「番人」コマを置きます。
自分の手番で、専用のサイコロを1個振ります。出た目が「黒い目」ならば、自分のコマを進ませることが出来ます。ただし、進んだ先の「板」が壊れていれば、「修理した面」を向けるだけで手番を終了しなければなりません(コマを進ませることは出来ません)。以後、修理した板には誰でもコマを進ませることが出来ます。
サイコロの目が「緑の目」ならば、「番人」が移動します。「番人」と同じ「板」に入ったコマは、つり橋から落とされてしまい、スタート地点に戻ります。「番人」は、壊れた板であっても移動することが出来ます。
これを繰り返し、最初につり橋を渡ってゴールに進めたプレイヤーの勝ちです。4つのゲームの中で最も簡単で、そして最も見た目が派手なゲームです。
・ゲーム4:「火山を越えて」

ボードの指定された位置に立体の「火山」をセットします。4つのコマをスタート地点に置きます。ボードの脇に、シーソー型の「発射台」を置きます。「発射台」は、ボードの外側であれば、どこに置いても構いませんし、後で動かすことも出来ます。
自分の手番で、この「発射台」から「水滴コマ」を1個だけはじきます。うまく水滴コマが「火山」の中に入れば、自分のコマを3マス進ませることが出来ます。
入らなくても、ボード内に水滴コマが止まれば、その位置によって1〜2マス進ませることが出来ます。水滴コマがボードから出てしまったら進ませることは出来ません。
これを繰り返し、最初にゴールにたどり着いたプレイヤーの勝ちです。4つのゲームの中で最もアクション要素の強いゲームです。
= DATA =
◆タイトル :Welt der Abenteuer (アドベンチャーワールド)
◆デザイナー:Philip Orbanes
◆メーカー :Gamut of Games
◆2−4人/4歳以上/各ゲームとも5〜10分程度
レビュー「Cartel (カルテル)」
Cartel (カルテル) は、企業を次々と合併していって、より大きな資産を増やすことを目指すゲームです。
発売は1970代前半の古いゲームなのですが、基本的な構造がシンプルながらしっかりした作りのゲームで、今でも十分に通用する内容になっています。昨年末からこのブログで何度も登場していますが、本日はきちんとご紹介してみましょう。
プレイングボードです。
52個の企業スペースが描かれています。四隅にはプレイヤーの株券などを置くエリアがあります。
企業スペースはこんな感じです。
企業名・シンボル・そして枠の色はゲームでは意味を持ちません(識別しやすいように付けられているだけです)。
企業を獲得した場合は、該当する企業スペースにプレイヤーマーカーを配置します。企業スペースに書かれている数値は、左側が「企業価値」で、右側が「年間利益」です。
「企業価値」は、その企業を所有するために必要な最低限のコストです。「年間利益」は、その企業が毎年(毎ラウンド)生み出す利益額です。いずれも単位は100万ドルです。
あるプレイヤーが隣接したスペースにある企業を所有することに成功すると、その間に書かれた数値をボーナスとして利益に計上することが出来ます。
このようの4つの企業を獲得すると、○で囲まれた数値をさらにボーナスとして利益に上乗せすることが出来ます。
各企業スペースに対応して企業カードが1枚ずつ計52枚あります。企業スペースと同じ情報が記載されています。
拡大するとこんな感じです。意味はプレイングボードの企業スペースと同じです。
上は、このゲームに入っているプレイヤーマーカーです。各プレイヤーごとに11個ずつあります(重要)。
オリジナルのマーカーは、ちょっと識別に難があるような気がしましたので、僕は下のポーカーチップを代用しています。この記事でも、このチップを使って説明しています。
こちらは債券です。
企業を債券を使って購入することが出来ますが、その場合は年間利益が減ります(詳細は後述)。
これは株券です。
各プレイヤーごとに9枚ずつあります。この株券はプレイヤーの所有する企業利益によって価値が上昇します。
このゲームでは、企業の年間利益・ボーナス利益・そして株価の上昇益の3つだけが資産を増加させる要因です。
株券は時価でお金のように使うことが出来ます。ただし買い戻すことは出来ません(かなり重要)。
ゲームの準備では、まず各プレイヤーに「10」の企業カードがランダムに1社ずつ無料で配布されます。これはプレイヤーエリアに配置し、対応する企業スペースにプレイヤーマーカーを置きます。
無料配布された企業カードに書かれた「年間利益」を、財務レポートシート上で1ラウンド目の「Current Profits(現在の利益)」の欄に記入します。
※財務レポートシートはゲーム付属のものは小さすぎて使いづらいので、BoardGameGeek に登録されているものを使うことをおすすめします。
株価は初期値で「10」です。株価テーブル上の指定された位置にマーカーを置きます(ちなみにこのガラスマーブルは僕が用意したものです)。
これがプレイ開始時のプレイヤーエリアの状態です。さらに$10(×100万ドルですが、ややこしいのでここではこのように表記します)ずつの資金を受け取ります。
さらに、ルールの規定されたやり方で各プレイヤーごとに企業カードを3枚ずつ配布して手札とします。これを「Private Offer」と呼びます。これは、企業カードを所有しているそのプレイヤーにしか購入することが出来ない企業であるという意味です。
プレイングボードには、ルールに規定された方法で3枚の企業カードを公開して配置します。プレイングボード上に配置された企業カードは「Public Offer」と呼ばれて、誰でも購入可能な企業となります。
余った企業カードは裏向きにして山札とします。これでゲーム開始です。
スタートプレイヤーから時計回りに手番を回します。プレイヤーは自分の手番で、3つのアクションのうち1つを選びます。
1.企業の購入
2.企業の競売
3.パス
「企業の購入」は、自分の手札にある企業カードから任意の1枚を選んで購入するアクションです。
まず、手札から出した企業カードに対応する企業スペースにプレイヤーマーカーを置きます。
企業カードは、自分のプレイヤーエリアの企業カード置き場に置きます。
そして企業カードに書かれた「企業価値」に書かれた金額を購入資金として支払います(支払い方法は後述)。
企業カードに書かれた「年間利益」を、財務レポートシート上にある該当ラウンドの「New Profits(新たな利益)」に記録します。
もし、ボーナス利益が発生していたのであれば、その金額も加えて記載します。
そして最後に企業カードの山札から1枚取って手札に入れます。
「企業の競売」は、プレイングボードの企業スペースに公開されている企業を競売にかけるアクションです。
公開されている企業を1枚選び、それを競売にかけます。競売は全プレイヤーが参加します。
競売は「秘密入札・一切公開方式」で行います。財務レポートシート上にある「Secret Bit」に入札金額を記入します。手番プレイヤーは、少なくともその企業の「企業価値」と同額の金額を入札しなければなりません。その他のプレイヤーは、入札しない(×と記入します)ことも可能です。
全員が同時に入札額を公開し、最も多くの金額を入札したプレイヤーが対象の企業を獲得します(ですから、手番プレイヤーは獲得出来ないこともあります)。※同額トップ時の処理は省略します。
その企業を獲得したプレイヤーは、購入した時と同じように、プレイヤーマーカーを企業スペースに配置し、年間利益と(もしあるなら)ボーナス利益を財務レポートシートに記録します。そして落札した金額のお金を支払います(支払い方法については後述)。
落札したかどうかに関わらず、手番プレイヤーは手番の最後に企業カードの山札から1枚を引いて手札に入れた後、任意の1枚をプレイングボードの企業スペースに公開します(つまり公開企業が補充されるのです)。
「パス」は、企業の購入や競売をしない、あるいは出来ない時に行うアクションです。
パスをしたプレイヤーは、企業カードの山札から「2枚」の企業カードを引きます。それを手札に入れた後、任意の「2枚」をプレイングボードの企業スペースに公開します。
※このゲームでは、パスと言っても何もしないわけではないのです。
さて、このゲームの最大の特徴が「企業購入時の代金支払い方法」です。これは3つの方法を自由に組み合わせることが出来ます。
まず「債券」。
企業価値が「20」以上の企業では、その代金の半分を債券を使って支払うことが出来ます。たとえば、「20」の企業カード購入時には「10」の債券が使えます。「50」は「25」、「100」は「50」、そして「250」は「125」の債券が使えます。
1枚の企業カード購入で1枚の債券が使えます。債券を使うと支払額が半額になりますが、その企業の「年間利益」も半額になります。なので、財務レポートシートには半額分の金額を記載します。
※ただし、半額になるのは企業の年間利益だけです。ボーナス利益はそのまま受け取れます。
また、ゲーム終了時には債券でまかなった資金を利子を付けて返済しなければなりません。いくら返済するかは債券に書かれています。プレイヤーが債券を使った場合、プレイヤーエリアの「Bonds」と書かれた位置に置いておきます。
つまり、債券は誰かが使うと枚数が減ります。そしてある額面の債券が無くなってしまうこともあり、そうするともう誰もそれを使うことが出来なくなります。
次に「株券」。
株券を現在の株価で売却することで購入資金を調達することが出来ます。株券は、ある限り何枚でも売却することが出来ます。ただし、一度売却してしまった株券を買い戻すことは出来ません。
株券で支払った金額が購入金額より多かった場合は、現金でおつりがもらえます。
最後は「現金」。
これは単純明快に現金で支払うということです。
全プレイヤーが何らかのアクションを行ったら1ラウンドが終了します。
財務レポートシート上にあるそのラウンドの「Current Profits」と「New Profits」を加算した金額を「Total Profits(合計利益)」に記載します。各プレイヤーは、「Total Profits」の金額を銀行から現金で受け取ります。
一度「〜Profits」に記載された金額は、その後のラウンドでも受け取れるということです。これは、このゲームの最も基本的な収益方法です。
そのラウンドの「Total Profits」に応じて、株価が上昇するかどうかをチェックします。株価テーブルを見て、()の中の 数字が Total Profits に対応する位置に株価マーカーを移動させます。 これで株券1枚の価値が上昇するのです。
以上で新しいラウンドに入ります。新しいラウンドの「Current Profits」に前のラウンドの「Total Profits」をそのまま書き込みます。
その他、細かいルールは省略します。以上を10ラウンド行います。
10ラウンド終了時に、「現金」「所有する企業の企業価値の総計」「残っている株券×現在の株価」を合計した額から、「債券の返済額の総計」を引きます。この総資産額が最も多いプレイヤーの勝利です。
昨年末に初めて「カルテル」をプレイしたのですが、古いゲームにしてはやたらよく出来たメカニクスに衝撃を受けました。以後、あちこちのゲーム会に持ち込んでは、せっせと遊んでいます。
古いだけあって、運が悪いと情け容赦ない状況に陥ることもありますが、ハウスルールを導入することでかなり解消することが出来ます。そこらへんはまた後日記事にまとめてみます。
まだまだ僕は「カルテル」を遊び足りていませんので、これからもしばらくは持ち込みを続けるつもりでいます。お金を使ったゲームが好きな方であれば、かなり気に入っていただけるゲームだと思いますよ。ぜひご一緒にどうぞ。
= DATA =
◆タイトル :Cartel (カルテル)
◆デザイナー:Philip Orbanes
◆メーカー :Gamut of Games
◆2−4人/10歳以上/90分程度





