moon Gamer - ボードゲームブログ

テーブルゲーム(ボードゲームやカードゲームなど、電気を使わないタイプのゲーム)と、その周辺の話題を中心にした記事や写真を広く公開している個人ブログです。

タグ:エレクションX

17日(日)は、千歳烏山で開かれたSGCの2月例会に参加してきました。

そろそろスギ花粉が飛び交う時期ですが、このところの東京は低気温な日が続いている関係で、本格的な飛散開始にはまだ至っていないようです。いずれにせよ、いよいよ体調管理が難しいシーズンに入ってきました。


Prophecy (プロフェシー) / Z-Man Games moon Gamer

標準ルール+バリアントのショートゲームで。4人。

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今回のメインとなった「プロフェシー」です。「タリスマン」スタイルなファンタジーボードゲームであり、そして同系統作品の中でもトップクラスの面白さと言ってしまいましょう。ショートバリアントながら3時間ほどかかりましたが、それでも最後は終わるのが惜しいとさえ思いました。大変に面白かったです。

注:写真の技能カードの置き方はルールブックと少し異なります。カードをスリーブに入れた関係でサイズが大きくなったために狭いスペースを有効活用するためにこのようにしました。

ボードには、25のスペースが周回するように配置されています。これら通常のスペースとは別に5つの「アストラルプレーン」スペースがあります。通常スペースは大別して山・森・平野の自然地形です。ここには「アドベンチャーカード」が最大2枚まで配置される可能性があります。

「アドベンチャーカード」には「クリーチャー(PCに敵対するモンスター)」と「機会」があります。多くの「機会」カードはプレイヤーキャラクター(以下PCと書きます)に利益をもたらします。しかし「クリーチャー」と「機会」が同スペースにあれば、クリーチャーをまず倒さなければなりません。

「クリーチャー」との戦いは「筋力」か「意志力」のいずれか(まれにその両方)で戦います。「クリーチャー」を倒すと「経験値」を獲得します。また、カードに特別な報酬が書かれていることもあります。逆に負けると生命点が1点減ります(たとえ意志力で戦っても)。

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さて、PCの数値パラメータは4つあります。まず「筋力」はPCの肉体的戦闘力を表し、また「生命力」をも表します。戦闘などでダメージを受けると筋力は減少します。筋力が「0」になっても特になにも起こりませんが、その状態でダメージを受けるとPCは失われます。「筋力」(と生命力)は赤いキューブで表され、PCは最大で8個のキューブを保持可能です。

2つめは「意志力」で、これはPCの精神的戦闘力を表し、また「魔法力」も表します。扱いは「筋力」と同じですが、「意志力」が「0」未満になっても、そのことでペナルティは発生しません。また意志力は青いキューブで表され、最大で10個が保持可能です。

3つめは「ゴールド」で、これは資金そのものです。そして最後の「経験値」は、クリーチャーを倒した時に受け取ります。経験値は「ギルド」から「技能カード」を獲得するために必要なコストとなります(経験値を支払って技能カードを受け取る)。いわゆるレベルはなく、技能カードの枚数でPCの基本的な能力が向上します。

PCは盤上にある5つのギルドのうち2つに所属しています。ギルドには最大で2枚の技能カードが配置され、それらにはさまざまな特殊効果や呪文(Spell)が記載されています。自分が所属するギルドからは、技能カードに書かれた「コスト」と同値の経験値を支払えば、その技能カードを獲得できます。

しかし、所属外のギルドからは、さらにコストと同額のゴールドを支払わなければ技能カードを獲得できません。各ギルドの技能カードにはそれぞれ特色があり、これによって緩やかにPCの個性付けがなされることとなります。

PCの能力を向上させる方法としては他に「アイテム」があります。これは武器や防具、それにポーションやスクロールなどです。これらは「村」や「都市」などで購入することが基本ですが、クリーチャーを倒すと報酬の一部として獲得する可能性もあります。

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各プレイヤーの手番では「チャンスカードを引く」「プレイヤーターン」「ラウンド終了処理」を繰り返します。「プレイヤーターン」は「移動」「戦闘」「オプション」で構成されます。カード効果などによって複数のターンが発生することもありますが、それらはまとめて「ラウンド」として扱われます。

「チャンスカード」とは、ようするにランダムイベントカードのことです。場にアドベンチャーカードや技能カードを追加するなどの他は、PCのダメージを回復や資金の獲得など、実はあまり悪いイベントは発生しません(経済危機というバッドイベントが1枚あるだけ)。

ラウンドの終了時に、PCは上限を超えたゴールド、経験値、アイテム、技能を捨てなければなりません。このルールによって、特に序盤から中盤にかけては、PCの能力に極端な差が付きにくくなっています。チャンスカードによる救済措置はゲームをより円滑に進行させる効果を生み出しています。

つまりプレイヤーは、目の前にある本質的な課題(武器や防具などのアイテムや技能カードの獲得など)の解決に集中しやすいようバランスが調整されており、それはファンタジーゲームの楽しさをより長い時間味わえるようにと工夫したデザイナーの穏和な方針です。誰だって退屈なケガの回復に手間をかけるよりも、少しでも強力なアイテムをPCに早く持たせたいと願うでしょう?

このため、同系統ゲームにありがちなように、ハードラックに陥ったが故に序盤から脱落してしまうような展開にはまずなりません。そしてこの導入部分の面白さは、そのままゲーム中盤以降へとも継承され、さらに多彩なオプションが加わってゲームはいっそう華やかに広がり始めます。この展開は実に見事で、デザイナーの優れた才能を感じました。

ただカード種類の多さとボードの微妙な狭さによってプレイアビリティは決して高いとは言えません。運の比重だってそれなりに高めです。しかしそんな欠点ですら愛おしく思えてしまうほど「プロフェシー」は面白いゲームでした。冒頭にも書いたように、終わってしまうのことが残念に思えてしまうゲームなんて何年ぶりだったでしょう。

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ゲームの目的は、盤上に5つある「アストラルプレーン」に突入し、そこにいる2体のガーディアン(強いです)を倒して「アーティファクト」を獲得することです。標準ルールではこれを4つ獲得したプレイヤーの勝利です。ただし、すべてのアーティファクトがプレイヤーの手に渡り、誰も勝利条件を満たしていない時には「最終戦争」というプレーオフに移行します。

「最終戦争」では、ある特定のスペースにすべてのPCが集結し、そこでPC同士の直接戦闘が行われます(ちなみに、通常のゲーム中でもPCへの攻撃は可能です)。最終戦争の間はスペース間の移動は行えません。そうして、勝利条件を最初に満たしたプレイヤーの勝利となります。

このセッションは、ルールブックに書かれた「最終戦争なし」バリアントでプレイしました。これはアーティファクトを2つ獲得したプレイヤーが直ちに勝利するショートシナリオです。短時間で済むと書いてありますが、今回は3時間ほどかかりました。とはいうものの、これは単にガーディアンの強さがよくわかっていなかったため、全員が慎重を期したからでしょう。慣れれば2時間ほどで済むような気がします。

「最終戦争」を導入したゲームはだいぶ長くなるでしょうが、それはそれで楽しそうです。丸1日時間をつぶしてでもプレイする価値のあるゲームだと思いますので、次はぜひたっぷり時間をかけて「プロフェシー」の世界を堪能してみたいものです。
http://www.boardgamegeek.com/game/8095


モンスターハンター・トレーディングカードゲーム / カプコン

スターターを使ってお試しプレイ。4人。

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少し時間が空いたので、YOKさんが持ち込んだモンハンのTCGをさわりだけ遊びました。TCG方面ではなかなか評判が良いゲームのようです。本当にさわりだけのプレイですからまだ何とも言えませんけれども、面白そうな手応えは感じました。スターターだけでもちょっと買ってみようかな?
http://www.capcom.co.jp/toyandhobby/monsterhunter_tcg/


Election X (エレクションX) / Intellect

3年半ぶりのプレイ。5人。

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1972年製のレガシーゲームです。この洗練されたシステムがこの時代のすでにあったということ自体が驚異的です。

このゲームを持ち込まれたのが別の方だったのですが、初プレイのインストということもあってルールが一部違っていたようです。僕はメンバーの中で唯一のプレイ経験者でしたが、久しぶりだったので違和感を感じつつも、残念ながらルール違いを指摘できませんでした。面白いゲームなのでぜひ再戦を希望です。
http://www.boardgamegeek.com/game/835


Yspahan (イスファハン) / Ystari Games moon Gamer

キャラバン走りすぎ。4人。

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いやー、負けた負けた。さすがに3桁の点数を取られたら追いつけません。僕は1週目で「昇降機(コマ+1)」と「バザー(得点+2)」が両方も取れたので快調かと思いきや、2週目で30点足らず(総計で40点未満)の点数しか伸びなかったのが致命的でした。キャラバン重視戦略は型にはまると点数に際限がなくなるので、走り出すと止まりませんね。まぁ、相手の手の内を見ることができたので、次はそう上手く行かせないようがんばりましょう。
http://www.boardgamegeek.com/game/22345


レポートは以上です。

今回は何と言っても「プロフェシー」に尽きます。おかげでまた「タリスマン」や「ルーンバウンド」をもプレイしたくなりました。そういうゲームだけプレイするゲーム会ってのもアリかも(でもそれはさすがに1日じゃ足りないか…)。

補足。「プロフェシー」のレポート中の写真の1枚にある電動でサイコロを振るマシンは、当然ながらこのゲームの付属品ではありませんのでご注意をば。小型で使いやすいツールなので、これからもちょくちょく登場することになるでしょう。

本日はお疲れさまでした>関係者各位
また次回例会でよろしくお願いいたします。moon Gamer

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10/9(土)は袋小路の特別例会に参加してきました。袋小路は「初心者に優しく」をモットーにしたゲームサークルで、通常の例会では軽めのゲームがよく立ちます。しかしゲームをやり続けていると、ちょっと歯ごたえのあるゲームもやりたくなるのが人情(?)というものです。その要望に応えて「少し重めのゲームだけをやろう」という趣旨で開催されたのがこの特別例会です。

当日は台風の影響もあって何人集まるかという感じだったのですが、結果として16人も集まりました。心配だった台風も、午後7時ごろにはほとんど影響がなくなっていました。

Election X (エレクションX) / Intellect
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以前、このブログでも紹介した、1981年発売の「ボード・ゲーム(松田道弘著)」という本の中に、「Hare and Tortoise(ウサギとカメ)」と同じ作者のゲームとして「Election」というゲームが、たったの2行だけ紹介されています。

>「…また、Election (Intellect 社)」という彼のオリジナル・ゲームでは、各プレイヤーが政党にわかれて党首になり、できるだけ多くの党員を英国国会議員にさせるというゲームです。…」

「彼」とはデビッド・パーラットで、この「Election」というゲームこそが、今回の特別例会でプレイした「Election X (エレクションX)」のことなのです。この本を初めて読んでから23年もの間、僕がずっとプレイしたいと心の中で思っていたゲームであり、それをこの特別例会でやっと遊ぶことができました。この願いがかなっただけでも台風を乗り越えて池袋まで行った甲斐があるというものです。

「エレクションX」はイギリスを舞台にした選挙戦がテーマのゲームです。いくつかに分割された選挙区には、それぞれ異なった議席数が割り当てられており、それを取り合うことがゲームの目的になります。

選挙区の中にはちいさなマスがいくつもあります。各マスは有権者層の種類を表しており、例えば労働者層・主婦層・年金生活者層など数種類あります。ここに各政党の党首となったプレイヤーが、マスと同じ種類のタイルを置いていきます。

各選挙区は、この有権者層の構成が異なります。ある地区は労働者層が多いし、別の地区は年金生活者層の割合が増えたりします。さらに政党ごとにも、マスに対応したタイルの所持枚数が、その種類ごとに異なるのです。

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政党ごとに政党支持層が異なり、それによって選挙基盤となる地区もまた変わるという現実的な要素を、複雑なルールではなく、コンポーネントの構成によってうまくシミュレートしています。この部分に限って言えば、1972年に初版が作られたとは思えない洗練されたシステムです。

ルール全体の構造もまたシンプルで、プレイヤーは自分の手番で、行動可能なアクション(『党首のいるエリアにタイルを配置する』『浮動票タイルを取る』等々)のうちから2つを行うだけです。いずれも簡単な処理ばかりです。

その一方で考える要素も多く、勝ち切るにはさんざん悩まされることになるでしょう。古いゲームなのでシステムに荒削りな点もあるのですが、それでもまたプレイしたいと思わせる魅力に満ちあふれた好ゲームでした。

Raja (ラージャ) / Phalanx Games

以下のレポートは簡単にmoon Gamer

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ラージャは2回目のプレイ。ゲームはけっこう淡々と進んで、何だかあっけなく終了。

面白いゲームではあるのですが、何回やっても同じ悩みを突きつけられるし、トップを止めるのは難しいこともあって、あんまりやりすぎるとすぐ飽きてしまうかも、とか何となく思ったり。

Die Händler (ディ・ハンドラー) / Queen
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先日3人でプレイしましたが、今回は初の4人プレイ。前回の感覚でプレイしていたら、金銭感覚がまるで違うのでちょっとびっくり。

馬車が3台でプレイヤーが4人ですから、当然ながら馬車の競り相場が急騰するわけですよ。ほとんどが1500ギルダー以上で競り落とされていました。

こうなると、交渉・馬車の移動・商品相場の意味合いがぐっと深くなり、毎ラウンドの苦しい資金繰りを乗り越えるために、緊張感の高い締まった展開になります。そうかー、こういうゲームだったのかと深く感動。

僕がプレイしたのはここまで。他にも以下のゲームがプレイされていました。

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Serenissima (セレニッシマ)
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1830
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El Grande (エルグランデ)
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Acquire (アクワイア)
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Medici (メディチ)

この他にも「ゴア」「電力会社」などが立っていました。いや、お疲れさまでした。とても楽しい1日でした。

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