
超恐怖盤上遊技「都市伝説」はパルボックスという会社が発売したボードゲームです。
パルボックスといえば、旧ツクダオリジナル(ワクイコーポレーションと合併)ですね。ツクダオリジナルはシミュレーションゲーム世代には馴染みの深いメーカーです。一般にはオセロゲームの方が有名でしょうね。
さて「都市伝説」ですが、このゲームは基本的にはスゴロクです。最大4人まで遊べて、サイコロふってコマを移動させて「運命札」でイベントが起こって… と、作りはわりと普通です。

移動のルールに少し特徴があります。まずプレイヤーは「因果札」というカードを引きます。「因果札」には「壱」「弐」「参」「呪」があって、とりあえず「呪」を引いた人は移動できません
まず、「壱」を引いたプレイヤーはサイコロを振って、出た目のマスだけ移動します。
続いて「弐」のプレイヤーは、「壱」が出した目から「-1」した数のマスだけ移動し、「参」は同じく「-2」した数のマスだけ移動します。
つまり、移動のサイコロは「壱」のプレイヤーしか振りません。

移動した先のマスに「運命札」と書かれていれば、それを引きます。
運命札とはランダムイベントカードです。おどろおどろしいイラストが描かれているわりには、なぜか良いイベントの方が多いです。
さらに強烈な障害物として「口裂け女」が出現します。都市伝説に口裂け女とは、かなりレトロな感覚ですが、まあそれは置いといて…
プレイヤーのコマは螺旋状に繋がったマスを移動するのですが、「口裂け女」コマは、その間を縫うようにジグザグに移動していきます。

「口裂け女」コマのいるマスに移動してしまったり、移動してきた「口裂け女」コマがプレイヤーのコマのいるマスに入ってきたら、スタート地点に戻されてしまいます。これはかなり強烈なペナルティです。
ちなみに「口裂け女」コマは、因果札で「呪」を引いたプレイヤーがサイコロを振り、その目だけ指定されたルートを進ませます。
これをくり返し、最初にゴールに入ったプレイヤーの勝ちです。
「ミッドナイトパーティ」のようにオバケとの追いかけっこして、捕まらないようにドキドキハラハラするゲームですね。コンセプトは決して悪くはないのですが、コンポーネントがチープで扱いづらく、ゲーム的にも相当にバランスが悪いです。そこで、このゲームの改訂案をちょっと考えてみました。
- 「口裂け女」コマに捕まってスタート地点に戻ったプレイヤーは、なぜか因果札で「壱」を引かないと復帰できないという変なルールがありますが、これはいらないでしょう。
- また、スタートに戻ったプレイヤーには、次の番では優先的に「壱」を与えます。そうしないと戻ったプレイヤーだけが一方的に不利になります。
- 個人的には、「口裂け女」コマに捕まったら、後ろの「結界」マスに戻る、くらいでいいんじゃないかと思います。そこに別のプレイヤーがいたら、さらに後ろの「結界」マスに戻る、という感じです。
- 「壱」のプレイヤーだけが使えるショートカットがありますが、これは先頭と2番目のプレイヤーは使えないようにするべきです。今のままでは、先に進んだプレイヤーだけが極端に有利です。
いかがでしょうか? 「運命札」の中にもバランスの悪い効果(他の人とコマを入れ替えるとか)があるので、機会があれば改訂してみたいですね。

= DATA =
◆タイトル :超恐怖盤上遊技「都市伝説」
◆デザイナー:不明
◆メーカー :パルボックス
◆2~4人/8才以上
◆メーカーサイト:
http://www.palbox.co.jp/
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