世の中は休日(11日ね)ですが、僕はお仕事で1日中 linux と奮闘していました。そういや UNIX に初めて触れたのはもう20年ほど前のことですが、その頃に培った知識が今でも少なからず通用するってのは、ある意味すごいことかもしれません。

moon Gamer

さて、この作業の待ち時間に読んでいたのが「スポーツルールはなぜ不公平か(生島淳著/新潮選書)」です。

僕はスポーツ観戦が好きで、特にルールがシステマチックな球技に惹かれます。中学~高校まで部活動でバスケットボールをしていたのですが、多様なシチュエーションごとに理路整然と規定されたルールブックをいつもカバンに入れていました。バスケが好きというより、バスケのゲームシステムに惚れ込んでいたといった方がいいかもしれません。以来、あらゆる球技のルールにはずっと興味を持ってきました。

この「スポーツルールはなぜ不公平か」は、イギリスで生まれた代表的スポーツである「サッカー・ラグビー」と、アメリカ生まれの代表的スポーツ「バスケットボール・アメリカンフットボール」のルールについて、それがどのような文化的背景を元に生まれ、そして変遷してきたかという話から始まります。

また、スポーツの国際舞台で日本人が活躍すると、その直後にルールが改変されてしまうというようなことがよくありますが、それがなぜ起こり、そしてどういう意味を持つのかがわかりやすく述べられています。「ルール」に対する欧米人と日本人との意識の違いについても論及されており、全体的にとても興味深く読むことが出来ました。

現代のスポーツ全般が抱える諸問題を、著者は自分の思い入れをさりげなく込めながらも、全体として極めて客観的な視点で全体を景観した内容になっており、その点も好感が持てました。

個人的には、ラグビーやバスケのルールが、時代と共にどのように変わっていったかという歴史的な資料が書かれた部分の方が興味の比重が高かったです。