11日(土)は、千歳烏山のゲーム倉庫にて、「Revolution (オランダ革命) / Phalanx」 moon Gamermoon Gamermoon Gamer をプレイしました。16世紀後半のオランダ独立戦争(八十年戦争)をテーマにした重厚なゲームです。

デザイナーの Francis Tresham は「18xx」シリーズや「Civilization (文明の曙) / Avalon Hill」を手がけた巨匠であり、本作品は彼が実に15年の月日を投じて制作されたということで、発売当初から大きな注目を浴びていました。

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「オランダ革命」は、ルールブックにも記載されているように、歴史的な再現性を目指したヒストリカル・シミュレーションではなく、当時の特徴的な状況や要素を抽象化して再構成し、それを純粋にゲームとして楽しめるようにデザインされたマルチプレイヤーゲームです。

プレイヤーは、「カトリック」「ハプスブルグ家」「貴族」「市民」「改革派」のいずれかを担当します。

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「カトリック」は最も保守的な勢力です。その名の通りカトリックを主体とした現体制を維持し、スペイン(ハプスブルグ家)による支配体制を望んでいます。ゲームでは、より多くの司教(Bishoprics)を、カトリックに感化させることが目的になります。

「ハプスブルグ家」もカトリック寄りの保守勢力です。強大な軍事力を背景にした絶大なる権力を持ち、反体制勢力の鎮圧と、各地域の安定的な領有を望んでいます。ゲームでは、軍隊(Army)タイルを多くの地方へ派兵することが目的になります。

「貴族」もカトリック寄りの保守勢力です。支配階級の地位を得てはいますが、時流を見るに敏でもあり、民衆の支持状況に応じて自らの立場を変えました。ゲームでは、より多くの資源タイル(影響力を表す)を配置し、保守・改革の間に立つバランサーになることが目的となります。

「市民」は、一般的な改革勢力です。何よりも重い租税からの解放と、自らの手による交易と産業の発展を望んでいます。ゲームでは、より多くの交易都市を自勢力の支配下に入れることが目的となります。

「改革派」は、最も過激な改革勢力であり、宗教的な自由と解放を求める革命の原動力です。彼らは、より多くの人々をプロテスタントに改宗させることを望んでいます。ゲームでは、出来るだけ多くの「大学」をプロテスタントに改宗することが目的となります。

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それぞれの勢力は、大きく分けると「カトリック(保守)」と「プロテスタント(改革)」の2派に分かれます。ゲーム初期にはカトリック勢力、特に「カトリック」と「ハプスブルグ家」の力が強大で、場に強い影響力を持ちます。しかしゲームが進行するにつれて徐々に改革勢力が台頭し、その均衡が破れることによって革命はクライマックスを迎えることになるでしょう。

この他、一連の勢力争いに荷担する第三勢力もいくつか登場します。カトリックを支持するのはイエズス会(Jesuits)や神聖ローマ皇帝(Support from the Emperor)ですし、カルヴァン派信徒(Calvanists)やロンドン商人(London Merchants)は改革派寄りです。ハプスブルグ家の要請によってオーストリアの介入(Austrian Invention)が行われることもありますし、改革派と市民は海賊(Water Beggars)を雇い入れて傭兵のようの使うことも出来ます。

ドラマチックな背景とは裏腹に、ゲームシステムはかなりストイックです。例えば、ゲームが開始されてしまえば、偶然はまったく排除されてしまいます。的確な読みと綿密な交渉に裏付けられた正確なアクションだけが勝利への近道となるでしょう。

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プレイヤーは、自勢力の「資源タイル(Resource Tile)」を各地方へ配置することによって、そこで決定的な影響力を及ぼそうとします。地方には「地域」「街」「都市」の3つのポジションがありますが、まずは「地域」に対してタイルを配置します。最も多く資源タイルを配置したプレイヤーは、「地域」だけではなく、その地域に存在する「都市」や「街」の支配にも有利となります。

「軍隊(Army)」は、地域における他プレイヤーの資源タイルを強制的に自分の勢力下へと変えてしまう機能を持っています。また、他の勢力の軍隊と戦闘を行って排除することも可能です。軍事力は強力であり、その行使は地域の効率的な支配には必要不可欠です。しかし、軍隊を新しく編成するにも維持をするにも少なからず資金コストが必要です。

また、12個ある「都市」は、資金を投入することで「より強いカトリック」から「より強いプロテスタント」まで5つの状態(市民の忠誠)を変化させようと試みることが出来ます。都市がカトリック支持に傾くと、反カトリック勢力の資源タイルが除去されたり、カトリック勢力のタイルが追加して配置されたりします。プロテスタント支持に傾くとさらに極端な効果が適用され、その都市の全ての資源タイルがプロテスタント勢力(改革派など)に変わってしまうことがあります。

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最後に、「地域」と「都市」の支配を確定します。地域の支配は、より強固な影響力の行使(配置する資源タイルの個数制限が無くなる)につながり、都市の支配は資金の安定調達(税収は支配している都市から行われる)に欠かせません。「街」の支配は新しいユニットの獲得に重要な意味を持ちます。

このゲームの大きな特徴に、資源タイルのマネージメントが極めて厳しいという点が上げられます。各プレイヤー資源タイルの上限枚数は決まっています。資源タイルの裏側を資金として使うので、税収を取りすぎてストックが減ってしまうと、マップに配置するための資源タイル(これもストックから取る)の枚数が不足してしまうことになります。

さらに深刻なのは、地域や都市などに資源タイルを配置した後で、それを自分のストックに戻す手段がかなり限定されているということです。あちこちの地域に無節操に手を伸ばしてマップ上に資源タイルを配置しすぎると、ゲーム後半になって資源タイル不足に泣くことになるでしょう。

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ある地域に配置された資源タイルは、基本的にはその地域のために使用されます。その地域に隣接した地域へ資源タイルを移動させることも出来ないわけではありませんが、極めて限定された状況でしか行えません。ですから、マップ上に資源タイルを配置することは、メリットとリスクをよく考えた上で計画的に行う必要があります。普通の地政学ゲームに慣れているプレイヤーは、この変形的なメカニクスに違和感を覚えるかもしれません。

今回のゲームは4人でプレイされました(4人では『貴族』勢力を抜いてプレイします)。午前11時30分ごろからインストが開始され、午後1時少し前からゲームが開始されました。ゲームが終了したのは午後8時前です。予想通りに長いゲームではありましたが、少なくとも後半過ぎは、わりとスムーズに進行しました。

大変に残念なことに、「オランダ革命」のルールにはいくつか不明瞭な点があります。BoardGameGeek でも多くの議論を呼んでいますので、これは日本語ルールの問題ではなくてオリジナルルールの問題です(日本語訳ルールには別の問題がありますが…)。事前にかなり下調べをした上で本日のゲームに臨んだのですが、それでもルールの確認と話し合いのために何度もゲームが中断されました。

最終的には全員が了承の上で進行して決着は付きましたし、ゲームそのものはとても楽しめたのですけれども、ルールについては今ひとつすっきりしない感じが残りました。「オランダ革命」のルール問題点については、後日、別の記事としてまとめようかと思います。

今回の参加者は、taro さん・phy さん・K野さん、そして僕の4人です。みなさま、長時間本当にお疲れさまでした。またぜひやりましょう。
※個人的に、今度は「貴族」入りの構成(5人か3人)でぜひ遊びたいです。