前回(6/11)にプレイした 「Revolution (オランダ革命) / Phalanx」について、原文ルールの一部不明瞭な点になどについてまとめてみました。この記事の内容は、1回だけプレイした直後の私的な解釈であり、あくまでも参考程度にご覧いただければ幸いです。

◆FAQについて

このゲームの「FAQ」は2種類存在します。
公式サイト上のものと、BoardGameGeek に登録された文書です。

後者は、購入者のひとりが発売元の Phalanx 社に送ったメールの返信を元にした情報で、正確には公式のFAQではありませんが、少なくとも BoardGameGeek 内では、現在のところそれに準ずる扱いを受けている文書です。6/11 (土)は、この解釈に基づいてプレイされました。

◆新しいタイルの配置について(5.2/6.10)

ラウンド0の新タイル配置ルール(5.2)と、ラウンド1以降のルール(6.10)は異なっています。

▼ラウンド0
 →地域内の自勢力タイルの2倍の枚数まで配置可能。

▼ラウンド1以降
 →地域を支配していれば追加配置枚数は無制限。
 →そうでなければ、その地域に配置している自勢力タイルの枚数まで追加配置可能。
  ただし、都市内の資源タイルはカウントされません。
  ※街の資源タイルはカウントされます。

つまり、地域(Province)に資源タイルを配置していなければ、その地域内の都市(City)に資源タイルを配置していたとしても、新しい資源タイルを追加することは出来ないということです。なぜなら、新タイルは「地域に配置している自勢力タイルの枚数まで」なので、都市内にだけ配置してあっても「0枚」ということになり、追加配置を行えません。この解釈の根拠は、上記 BoardGameGeek のFAQ文書によります。

ルールブックでは微妙な記述になっているため、この解釈には異論も出ています。このあたりの議論は、このアーティクルに詳しいです。

◆新しいタイルの補充と配置について(6.10)

これはラウンド1以降の問題です。

新しい資源タイルをストックから補充する枚数はルールに規定されています。ストックに十分な枚数がある時に、補充可能な枚数の資源タイルを必ず全て受け取らなければならないのでしょうか。また、新しく受け取った資源タイルは、必ず全てマップ上に配置しなければならないのでしょうか。

前回のゲームではいずれも「しなければならない」ことであるとして解釈しました。ストックの管理が厳しいゲームですので、特にゲーム終盤では問題になりやすいケースがありますが、そういうものとして計画的にプレイする必要があります。

※ルールでは、地域を一つも支配しておらず、物理的に配置不能になった資源タイルが資金に変換可能であるとは書かれています。

◆軍事的影響について(6.9)

「包囲戦(6.6)」を行っていたり、コマンドボックスでスタンドオフ状態の軍隊が、「軍事的影響(6.9)」を行えるかどうかが 前回のゲームで議論になりました。少なくともルールには、軍事的影響を行う軍隊がどのような状態でなければならないかについて規定はありません。

05/07/29付記:訂正します。軍隊がいるコマンドボックスに敵対する軍隊がいれば軍事的影響を行えないというルールが記述されていました。

この時は、包囲戦を行っている軍隊は「軍事的影響」を行うことは不可で、スタンドオフ状態であれば可能ということにしてプレイしました(05/07/29付記:スタンドオフ状態の軍隊は軍事的影響を行えません)。

包囲戦を行っている軍隊が軍事的影響を行えないとはルールに記述されていませんが、それを可能にしてしまうと、あまりにも軍隊が強力になりすぎて、感覚的に変な気がしたためです。

また、コマンドボックスに同じ勢力の複数の軍事が存在する場合、それらが個別に軍事的影響を行えるかどうかもルールの記述からは明確ではありません。これは「各プレイヤーは、自分の軍隊が存在するコマンドボックスごとに1回ずつ軍事的影響を実行可能」というようにしました。つまり、コマンドボックスの自分の軍隊が複数存在したとしても、その地方で「軍事的影響」を行えるのは1回だけとしました。

05/07/29付記:これも恐らく誤りで、軍隊タイルは1枚ごとに軍事的影響を行えます。

◆包囲戦と軍隊の移動について(6.6/6.8)

軍隊が包囲戦を行うと、その都市に軍隊ユニットを移動させます。そうすると見た目はコマンドボックスのマスが空いているように見えます。そのマスに別の軍隊ユニットが「軍隊の移動」を行えるかどうかが議論になりました。

これは「出来ない」ということで処理しました。包囲戦が終了した後に、その軍隊ユニットが戻る先が無くなってしまうことがありますので、この処理は妥当だと思います。

◆海賊の妨害行動について(6.7.4)

1枚の海賊タイルは、カトリック側の勢力に属する1枚の軍隊ユニットの移動と軍事的影響を妨害することが出来るとルールには記載されています。しかし、これは相当に曖昧な規定で、コマンドボックスに複数の軍事ユニットが存在する場合は、どのように「妨害」を処理するのかが不明瞭です。

前回のゲームでは、海賊タイルが妨害行動を行う時には、海賊を購入したプレイヤーが、妨害対象となる軍隊ユニットを1枚選択することとしました。

他の解釈として、とりあえず妨害行動を行う海賊をコマンドボックスのそばに置いておいて、そこにいる軍隊ユニットが何か「移動」や「軍事的影響」の行動を行う時に、海賊が妨害を行うかどうかを選択する、という処理もありえます。

◆中立タイルの配置について(6.12)

1ラウンド以降の「中立タイルの配置(6.12)」は、プレイヤーの勢力タイルが配置されている地域だけを対象とした方がいいと思います。ルール原文には、「全ての地域に中立タイルを配置する」という記述の直後に、「プレイヤーのタイルが配置されている地域に中立タイルを地域リミットまで配置する」という、一見すると矛盾する記述が続いています。

Neutral (grey) pieces are now added to all provinces where there is room.
In each province the players place as many neutral pieces as to reach but not to exceed the Province Limit.

この後の「流出」ルールとの関連性を考えると、中立タイルだけが配置されている地域や、何のタイルも配置されていない地域には中立タイルは追加配置しない方が自然な処理かと思います。

◆流出について(6.13)

これは確認です。「中立タイルの配置」が先に行われるので、1ラウンド以降の「流出(Overflow)」は、タイルが置かれていなかったり、あるいは中立タイルだけが配置されているような地域に対してしか起こりません。

これについては、流出先で地域リミットの上限チェックから中立タイルを除外してはどうか、というやや強引な解決策が提案されています。個人的見解ですが、これはあまりおすすめしません(全く別のゲームになります)。

◆地域内の移動について(6.14)

これも確認です。ある地域で、後から移動させるプレイヤーのタイルは、先に移動させるプレイヤーに移動させられたとしても移動は可能です。ただし、先に移動させたプレイヤーのタイルは、仮に地域内で移動していなくても、後で移動させるプレイヤーが移動させることは出来ません。

また、どの地域から「地域内の移動」を行うかについて、ルールには「どの地域から行うかは関係ありません」としか書かれていません。確かにめったに関係することはありませんが、最終ラウンド(第5ラウンド)については、得点計算の関係から、相手の動きを見てから自分の立場を決めたいようなことがあります。前回のゲームでは、順番が問題になる時には、プレイ順が最初のプレイヤーが、どの地域から処理を行うかを決めることにしました。

◆都市の忠誠について(6.16)

市民の忠誠が変化した結果、都市から資源タイルがなくなってしまった場合、そこに中立タイルを配置するかどうかの規定がありません。前回のゲームでは特に何もしませんでした(都市が空白となっていました)。

また、市民の忠誠が変化したことによる都市に資源タイルを追加する時には、その勢力のストックに資源タイルがある限り、これを強制としました(意図的に中立タイルを追加することは不可ということです)。

どの都市から忠誠変化のチェックを行うかについて、ルールに規定がありませんが、リストの上から(つまりアルファベット順で)行っていました。

◆大学に譲渡について(6.19)

原文のルールからしてえらくややこしい書き方になっているのですが、Köln と Leuven は、大学が都市にあるか街にあるかの違いだけで、改宗する条件やカトリックに戻る条件はほぼ同じです。以下は、ラウンド1以降の大学改宗ルールのまとめです。

 ・改革派の支配によってのみ改宗する
 ・カトリックかハプスブルグ家の支配によってカトリックに戻る
 ・貴族や市民の支配では変わらない
 ・Kölin が未支配になったり、Leuven に中立タイルが置かれると
  カトリックになる(※ここだけ異なる)。

その他の大学については、一度でも改革派によって改宗された後は、仮に改革派の支配が失われたとしても、カトリック・ハプスブルグ家によって支配(つまり廃止)されない限りは、ずっと改宗(プロテスタント)のようです。改宗した大学が貴族に支配されたとしても、そのままであると解釈しました。

ここで謎がひとつ。援助ボックスの「Calvanists(カルヴァン派信徒)」は、移動先が「既に大学が存在するか、将来的に大学が設立するいずれかの地域(Any province with a existing or future university.)」と書かれています。大学は全てマップ上に記載されており、新しく設立される大学なんてルールは存在しません。なので、この「将来的に大学が設立する地域」の意味は今もって不明です。とりあえず「大学の存在する全ての地域」と解釈しましたが…

moon Gamer ◆余談

6/11 (土)のゲームでは、こんなプレイエイドを作ってみました。都市・州・大学の読み方を明記したシートです。都市に関しては位置も示してあります。

地域的にオランダ語・ドイツ語・フランス語が混在していることもあり、調べるのがちょっと面倒だったのですけれども、こういう歴史的背景を持つゲームは、実在の地名を言いながらプレイした方が絶対に面白いと経験上わかっていたので、がんばって作りました。おかげさまでオランダやベルギーの歴史的知識も、さわりだけではありますが勉強することが出来ました。

ちなみに BoardGameGeek には、各勢力のセットアップを図式化した画像ファイルも置いてあります。これはかなり便利なのでぜひ使いましょう。

蛇足:
「Revolution」は、同じデザイナーの「Civilization」と似たようなリソース管理になっています。つまり、場にタイルを置きすぎると、後で予備のリソース(タイル)が不足してしまい、結果としてひどい目に遭うような構造になっています。ですから、限られた資源タイルを出来るだけ少ない枚数で効率的に使うにはどうしたらいいかを考えるゲームなのだと思います。