12日(土)は、puppi さんのおうちで開かれた自宅ゲーム会に行ってきました。参加者はトータルで6人で、puppi さんの他に、つなきさん・さとーさんphy さん田中ブンケイさん、そして僕です。途中、人の入れ替わりがあったので、卓は全て4人ゲームとなりました。

Reiner Knizia's Poison (ポイゾン) / Playroom Entertainment moon Gamer
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クニツィアのポイゾン。4人。

実際にはボードがありますが、それを使わずにプレイしています。自分の手番では、3つの山のいずれかにカードを1枚プレイするだけです。プレイした山のカードの合計値が14かそれ以上になったら、自分が今プレイしたカードを除いて、その山にあるカードを全て引き取らなければなりません。

誰にでも遊べる簡単明瞭なカードゲームです。しかしスコアリングルールとカードの数値、それにポイゾンカードの存在がゲームを引き締めていますね。
http://www.boardgamegeek.com/game/17025

Delphi (デルファイ) / Nurnberger Spielkarten moon Gamermoon Gamer
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カードとラックのマネージメント。4人。

何回もプレイしていますが、どうも相性の悪いゲームのひとつです。周囲はなぜか高評価なんですけれども。3パレード×3マーチ=9ゲームを24枚のカードでプレイするわけですが、各マーチの勝利に欠かせない数値カードは14枚だけです。1パレードにつき8枚ずつしかカードを補充しませんので、それならカツカツで混沌とした展開になるのは当然という気がします。

今回のセッションで僕は、第1パレードでほとんど数値カードを引けず、しょうがないのでマイナス点を喰らって降りに徹し、以後の展開に期待しました。で、何とか第2パレードでは数値カードをたくさん引けたのですけれども、この最初のマーチで、他のプレイヤーによって引かれたオラクルカードの効果で手札を2枚にされてしまいました。…これはきっと笑うところなんでしょう。でも残念ながら僕はさらにこのゲームの印象を悪くしましたよ(;゚-゚)
http://www.ps-hiroshima.com/board/delphi.htm

朝まで大統領選挙 / さとーさん作(創作ゲーム) moon Gamer

アメリカ大統領選挙がテーマの選挙ゲーム。4人。

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評価の高かった前作「朝まで総選挙」の続編です。前作は各プレイヤーが別の政党を担当していましたが、今回は2大政党に分かれたペア戦となります。ただし、最初は誰がどちらの政党を担当しているかは自分しかわからないようになっています。また、各地域から得られるポイントは勝者が独占するようになっています。

基本的なルールの枠組みは前作と同じです。ゲームは大きく2ステージに分かれ、それぞれ異なったメカニクスでゲームは進行します。まず最初のステージでは、順番に手札からカードを1枚プレイして、そのカードに書かれた地域に影響コマを置き、カードを補充します。

第2ステージでは、まず開始時に担当する政党が公開され、ここで初めて自分のパートナーが判明します。カードを全員に配りきった後、プレイするカードを1枚選択して、それを全員が同時に公開します。ここでは影響コマを配置するだけではなく、マスコミへの広報活動を行ったり、スキャンダルを起こしてライバル政党の影響コマを除去することも出来ます。

さらに面白いことに、第2ステージでは1手番が終了するごとに左となりのプレイヤーに手札を全て渡すのです。つまり全員の手札が1枚プレイするごとに変わります。まるでブースタードラフトのようなシステムで、最初はちょっと面食らいました。しかし「ペア戦のドラフト」というのがポイントで、なかなか興味深い相乗効果を場にもたらしてくれます。これはいいルールですね。

全体的に軽めのテイストは前作と変わっておらず、短時間で悩ましい選挙ゲームを楽しむことが出来ます。これから頒布が始まるようですので、入手したい人は「ボードゲームのおもちゃ箱」サイトをチェックしておきましょう。
http://www.bisyoudou.com/~toybox/

ルネッサンスの胎動(仮称) / おもちゃ箱合作(創作ゲーム) moon Gamermoon Gamer

制作途中の作品をテストプレイ。4人。

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ヴェネチア・ミラノ・ローマ・ナポリの4勢力に対して、軍隊と商人を使って影響力の大きさを競うゲームです。時代が進むにつれ、軍隊と商人のどちらかが有利になるようになっており、一方の勢力に頼りすぎないよう臨機応変に場の状況に対応する必要があります。

他にも決算が2種類あるなど特徴的なルールがいくつかありますけれども、まだ制作中で今後ルールやマップが変わる可能性があるとのことですので、詳細は省略します。オーソドックスな陣取りゲームに独自のアイデアが織り交ぜられており、個人的には現時点でも十分に遊べると思いました。完成が楽しみな作品ですね。
http://www.bisyoudou.com/~toybox/

Jenseits von Theben (テーベの東) / Prinz Spiele moon Gamermoon Gamer

考古学者となり、ヨーロッパ各地で知識を獲得しつつ、遺跡の探索を行います。4人。

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ボードの周囲に「1」~「52」までの数字が書かれたトラックがあります。これはポイントトラックではなく、時間経過を記録するトラックです。具体的には1マスが1週間を表しており、52週(52マス)で1年間ということになります。

プレイヤーはまず、ヨーロッパ各地で専門知識を得ることから始めます。得られる知識の候補は、盤上に公開されている4枚のカードによって示されます。カードには、知識を得られる地名(ロンドン・パリ・ローマ・モスクワなどなど)と、知識の名前、得られる知識のレベル、それにその知識を得るために必要な「週」が書かれています。

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例えば「クレタ文明」の「レベル2」の知識が「パリ」で「2週間」滞在することで得られる、というようなことがカードに書かれているわけです。プレイヤーは、実際に「パリ」までコマを動かして、そこで「2週間滞在する」と宣言することで、この知識を得る(カードを獲得する)ことが出来ます。

コマがマップ上を移動することでも時間は経過します。カードには知識の蓄積だけではなく、頼りになるパートナーや汎用の知識、それに気球やスコップなどがあります。これらを収集したら、いよいよ遺跡の発掘に取りかかります。

遺跡は5箇所あります。それぞれの遺跡では、やはり「時間」を消費することで発掘を行えます。この時、遺跡に対応する知識レベルを上昇させておけば、より少ない時間消費で、より多くの発掘作業を行うことが出来ます。

moon Gamer

発掘は遺跡ごとに用意されているカードを引くことで実施します。どの程度の知識で何週間の発掘作業をすれば、何枚の遺跡カードを引けるかはチャートに示されています。遺跡カードにはポイントが書かれているものもあれば、何も書かれていない無価値のカード(つまりハズレ)もあります。

ポイントを稼ぐもうひとつの手段が「学会への発表」です。学会はカードによって開催される週がゲーム途中に明らかになります。学会で指定されている遺跡をを発表することが出来たら、学会カードに書かれたポイントを獲得します。

こうして2年(プレイヤー数によっては3年)を行って、最もポイントの多かったプレイヤーの勝利です。

独自要素はあまり無くて、ルールのほとんどはどこかで見たようなシステムを組み合わせたような感じですが、それ以上にテクニカルでユニークなメカニクスが光るゲームです。全体的にやや運の要素が大きいので、予めそれを理解した上で行動する必要があります。まぁ、遺跡発掘なんてギャンブルみたいなものかもしれませんmoon Gamer_
http://www.boardgamegeek.com/game/13883

Sushi Express (スシ・エクスプレス) / Abacus moon Gamer

シャハトの新作は何と寿司の宅配サービスがテーマ。4人。

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しかもダイスゲーム。これはやっとかなきゃ、ということで遊びました。

寿司を積んだ配達車を進めるためには、まずビッドをしなければなりません。ビッドは「2」~「12」までのひとつの数字を順に指定します。他のプレイヤーと同じ数字をビッドすることは原則として出来ません。

最も大きな数字にビッドしたプレイヤーから6面体ダイス2個を振ります。振る機会は2回あります。2回ともビッドした数値以下であれば、そのプレイヤーは配達車を移動させることが出来なくなります。その場合は、次に大きな目をビッドしたプレイヤーが同様にダイスを振ります。

1回でもビッドした数値以上の目が出れば成功で、そのプレイヤーだけではなく、それ以下の数値をビッドしたプレイヤーは全員が配達車を移動させることが出来ます。配達車は、ビッドした値の数だけ進みます。他のプレイヤーの配達車がいるマスは数えません。もし、配達車が寿司家のタイルに止まるか通過すれば、場に公開されている客カードを1枚獲得します。

客カードには色がついています。ある色の客カードについて、最初に獲得したカードは3点で、それ以後は1点になります。同じ客カードよりは、異なる色の客カードを集めていった方が点数が高くなるわけです。また、チップカードという特殊なカードもあり、これが最も少なかったプレイヤーがマイナス3点となります。

ゲーム中に、特殊な行動が行えるアクションカードを獲得することもあります。これを使うことによって、同額ビッドが行えたり、配達車を1マス余分に進めたりします。

シャハトにしてはあんまりカツカツな感じはしませんでしたけど、それは今回、アクションカード獲得ルールを間違えてしまったからかもしれません。正しいルールでもう1回プレイしたいところ。
http://www.boardgamegeek.com/game/20005

Euphrat & Tigris-Das Kartenspiel (チグリスユーフラテス カードゲーム) / Hans im Glück moon Gamer
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ボードゲームの名作、「チグリス・ユーフラテス」のシステムを流用し、それを簡略化したカードゲーム。

王国は縦に伸びたカードの列で表されます。自分の手番では文明カードをプレイして王国を広げたり、指導者コマを任意の王国に配置することが出来ます。文明カードをプレイした時に、それと同色の指導者コマがあれば、その指導者コマの持ち主は、やはり同じ色の文明カードを手元に置いて勝利得点とすることが出来ます。

同じ王国には指導者コマをいくつでも置けますが、同じ国に同色の指導者があったら戦争になります。また、文明カードを配置することで王国が合併されることがあり、合併後の王国で同色の指導者が混在すればやはり戦争になります。戦争は、その種類と指導者コマによって処理が少し異なりますが、王国の文明カードと手札からプレイするカードによって勝敗を判定します。

基本的なメカニクスは元のゲームとほぼ同じです。勝利得点を手札から出さなければならないので、手札マネージメントが重要な点がカードゲーム版の特徴でしょうか。また、カードゲーム版は基本的に隣接した王国との戦いになりますので、一見して状況がわかりやすいです。

お手軽に「チグユー」のノリを楽しみたいのであれば、これはなかなか使えるゲームとなるでしょう。 http://www.boardgamegeek.com/game/19419

Hazienda (ハチエンダ) / Hans im Glück moon Gamer

土地を開拓し、動物を市場に売り込んでお金を儲け、より多くのポイントを獲得する開発ゲーム。

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マップはヘクスが敷き詰められています。その大部分は草原で、その他は山岳・沼地・森林など険しい地形です。その他「市場」のヘクスもあります。

このゲームは「土地」と「動物」の大きく2種類のカードがあります。自分の手番でこれをプレイすると、マップ上に自分のタイルを配置することが出来ます。動物タイルが「市場」ヘクスに隣接すると、隣接した動物のグループと、それにつながっている土地タイルの大きさに応じて収入を得ることが出来ます。土地タイルのグループからも「収穫」を行うことで資金を得ることが出来ます。

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手札の補充は、このようにして得られた資金を使って行います。場には土地と動物のカードがそれぞれ4枚ずつオープンされており、これを購入することも出来ますし、ちょっと割安なコストで山札からカードを引くことも出来ます。

ゲームを進行させる上で資金は重要ですが、勝利得点を効率的に獲得するのはさらに別の手を駆使しなければなりません。とりあえず3タイル以上の土地グループは得点になります。動物のグループは、それだけでは得点にはなりませんが、湖を隣接させておけば得点源に早変わり。この他に「ハチエンダ」というコマも土地・動物のいずれも得点源にします。

ルールの基本はとてもシンプルでありながら、ひとつひとつの要素の絡ませ方がスマートで、さらにプレイヤー間の駆け引き要素がまたちょうど良い感じにまとめられています。複数の得点獲得方法はそれぞれバランス良く調整されており、それが取りうる作戦の広さを演出しています。

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各種タイルの扱いがややドライですが、それでもマイナスポイントにはなっていません。面倒かと思ったスコアリングがそれほどでもありませんでした。正直、ルールを読んだ時点ではあまり期待していなかったのですが、実際にプレイしてみたらかなり遊べるレベルの高い良作でした。素晴らしいですね。

今回のセッションでは、ルールブックに書かれているように、地形の緩やかで対称的な「表」のマップを使いました。前半戦はややまったりと進みましたが、中間決算後は大変に厳しいカツカツな展開となり、ようやくこのゲームの魅力の一端を理解することが出来ました。面白いゲームだと思います。

今度は「裏」面を使ってみたいですし、まだまだ何回も遊んでみたいです。ヘビーローテーションとなったらうれしいなぁ。
http://www.boardgamegeek.com/game/19100

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レポートは以上です。

アフターは近所の中華料理屋さんで、あれやこれやの楽しいおしゃべりをして楽しいひとときを過ごしました。ちなみにこのお店の出す料理はどれもボリューム満点で、しかもかなりおいしかったです。おなかいっぱいになるまでいただきました。

お部屋を提供していただいた puppi さんには深く感謝いたします。
朝から夜遅くまで大変にお疲れさまでした>ALL
また次の機会にはぜひお誘いくださいませ。