クリスマスの25日は、puppi さん宅で開かれたゲーム会に参加してきました。参加者は puppi さんの他に、さとーさん健部伸明さんご夫妻、それに僕の5人でした。午前中から夜遅くまで、たっぷり遊びました。

落水邸物語 / 創作ゲーム(タクヤさん作)
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もちろん簡易バージョンの方で。4人。

この2日前に覚えたばかりの簡易バージョンを遊んでみました。ちょっと細かいルールは記憶が怪しかったのですけれども、まぁ概ね問題なかったかと思います(汗)。うん、やっぱりこっちの方が決定戦バージョンより僕の好みに合っています。細かい調整が済んで、このルールが完成する日がとても楽しみです。

Parthenon: Rise of the Aegean / Z-Man Games moon Gamermoon Gamer

エーゲ海を中心とした地域を舞台にした通商ゲーム。4人。

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プレイヤーは2つの村を出発点として、そこから生産される商品を他の国で交易を行ったり、あるいは地中海沿岸の外国へ輸送したりして交易を行います。近海での交易はそこそこ安全ですが、利益もまた小さなものです。遠く離れた国へ船を向かわせると、より大きな利益を生み出す可能性がありますが、その航海は危険に満ちたものになるでしょう。

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プレイヤーは、建設した施設で商品を生産します。施設ごとに生産される商品は異なっており、プレイヤーが担当する島ごとにも少しずつ異なっています。商品には価値によって「Basic」と「Rare」に分類され、交換レートも異なっています。希少な商品を生産する施設を建設するには多くの商品が必要ですし、特殊な効果を持つ建物を持つにはさらにお金(Gold)も必要になります。

船で海に繰り出すと「Hazard(災難)」カードを引かなければなりません。何も起こらないこともありますが、災いが発生した時には大きな損失を被ります。被害を減らす手段がないわけではありませんが、完全に防ぐことは出来ません。昔の航海は命がけだったことを考えると、テーマから考えてこのルールは妥当ではありますが、ゲームとして考えた場合は運の要素が強いと思えなくもありません。それくらい頻繁にバッド・イベントが起こるのです。

ゲームに後半になると、多くの特殊効果が飛び交うようになります。これまで不自由だった行動が一気に自由になるカタルシスは、特殊効果のあるゲームの大きな特徴であり、この「Parthenon」にもそのような瞬間が確かに訪れます。それはいいのですが、このゲームの場合、終盤になってくると特殊効果が大量に積み重なり合って大量のカードとテキストに埋もれるようになってしまいます。プレイエイドとにらめっこをしながらのプレイは、正直かなりやりづらかったです。

このセッションは、僕以外の3人全員が同一ターンの勝利条件を達成するという幕切れとなりました。ダメすぎ(汗)。同着トップの場合、判定条件が10くらいあるというのもまたすごいルールなのですが、実際このセッションでも上から4つ目くらいの判定でやっと差がついて、puppi さんの勝利となりました。

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自陣営が苦労しながら発展を続け、その競争を行っている過程はとても面白かったのです。終盤に特殊効果だらけになる点が、今ひとつ調整がこなれていない印象を持ちましたが、これは僕の単なる負け惜しみかもしれません(汗)。長いゲームだし、カードを置くための広い場所が必要なので、再プレイ機会を作るのが大変なのですけれども、何とかまた遊んでみたいです。
http://www.boardgamegeek.com/game/18243

Trump, Tricks, Game! / Phalanx Games moon Gamer
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いい感じにねじれまくった超変則なトリックテイキング風ゲーム。4人。

4スート(色)・12ランク(1~12)までの数字が書かれたカードがあります。これを全員に配りきります。カードにはもうひとつ「足あと」というパラメータがあって、これが「0」~「3」個描かれています。例えばランク「7」のカードには3個の足あとがありますし、ランク「5」には1個の足あとがあります。「12」や「1」のカードには足あとはありません。

ゲームは普通のマストフォローによるトリックテイキングです。トリックを取ったプレイヤーは、今取ったカードを他のプレイヤーに「押しつける」ことが出来ます。「押しつけられた」プレイヤーは、そのカードを甘んじて受け取るか、あるいは拒否をします。拒否するためには、一定の条件を満たすようにカードを1枚プレイしなければなりません。いずれにせよ、カードを取ったプレイヤーがトリックを取ったことになります。詳細は略しますが、このルールのおかげでランクの低いカードであっても重要な意味を持つようになります。

さて、このようにゲームが進んで3トリックを取ったとしましょう。そうすると、そのプレイヤーはそのゲームもうトリックを取ることが出来なくなります(!)。単に手札のカードをプレイするだけとなるのです。このように、プレイヤー全員が3トリック(=1トリック4枚×3トリック=12枚ずつ)取るまでゲームは進行し、獲得したカードに書かれた足あとの総数に色数をかけたポイント(勝利得点)を得ます。

さてここで次のゲームになるのですが、なんと、ここでは前のゲームで取ったカード12枚が初期手札となるのです。これはびっくり。こうして3ゲームを行って、最後の4ゲーム目だけは獲得トリック数に制限のない普通のトリックテイキングゲームを行います。

これは面白いです。でも1回でわかるかっ、てゲームでもあります(汗)。最初のゲームが終わった時点で実質的に完全情報になることもあり、トリックテイクのフリークにも楽しめる良作だと思います。
http://www.boardgamegeek.com/game/15261

Ca$h'n Gun$ / Repos Production moon Gamermoon Gamer
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うははは(笑)。ブラフ渦巻く殺伐とした場に金と拳銃が飛び交います。5人。銃は硬質スポンジ製。

各プレイヤーには山札となるカードが8枚配られます。カードの構成はどれも同じ。うち5枚は「Click!」で、2枚が「Bang!」、残った1枚が「Bang ! Bang ! Bang !」と書かれています。「Click!」は空砲(銃を撃たない)ですが、その他のカードは銃を撃つという意志表示です。

まず最初にお金が何枚かめくられて公開されます。これがこのラウンドに「立って」いたものが得られるお金です。その後で各プレイヤーは、自分の山札から1枚のカードを秘密裏に選択します。全員が選択し終えたら銃を構え、全員同時に誰かに銃を向けます。

銃を向けられたプレイヤーは、そのままの状態でいるか、あるいは「倒れる」ことで避けることが出来ます。避けたプレイヤーは銃で撃たれることはありませんが、分け前をもらうことも出来ませんし、「臆病者マーカー」も受け取らなければなりません。銃を向けられたとしても、相手の選んだカードが「Click!」なら問題ありません。でも「Bang!」や「Bang ! Bang ! Bang !」ならダメージを負いますし、倒れるので分け前にもありつけません。また、ダメージを受けすぎると死んでしまいます。

ラウンドの最後まで立っていたプレイヤーは、場のお金を頭数で割った金額をもらいます。基本的にはこれを山札のカードが無くなるまで繰り返します。最終的にお金を最も多く持っていたプレイヤーの勝利です。

このセッションでは「Advanced Rules」が採用され、さらにキャラクターの特殊効果や、実は警官がひとり紛れ込んでいるというルールが導入されました。警官はゲーム開始時にランダムに1人だけ選ばれ、限られた時間の中でバレないように3回の電話をすることが目的(やり方は略)となります。

で、今回は何の因果かなんと僕が警官になってしまいました(汗)。もちろんみんなにはナイショです。かなり苦労しましたけれども、何とか3回の電話をかけることに成功しまして、見事にギャングたちを全員逮捕したのでした。
http://www.boardgamegeek.com/game/19237

Arkham Horror (アーカムホラー) / Fantasy Flight Games moon Gamermoon Gamermoon Gamer

20年ぶりのリメイク。5人。

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クトゥルフ神話がテーマになっているゲームです。「旧支配者」がゲートをくぐり抜ける前に閉じることがゲームの目的になります。プレイヤーは、何種類かいる「探索者」のひとりを担当し、RPGのような能力値(技能)を決めます。探索者は16人いて、学生だったり、医者だったり、私立探偵だったり、あるいは浮浪者だったりしますが、それぞれ固有の特殊能力を持っています。

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探索者はアーカムの街を移動し、移動した先にある施設でイベントを発生させたり、ゲートがあれば異世界へ行ったりします。施設に「手がかり」マーカーが置かれていれば、それを獲得することも出来ます。この「手がかり」はゲートを閉じる時に必要となります。恐怖に打ち勝ち、ゲートを封じたり、旧支配者を打ち倒すことに成功すればプレイヤーは勝利します。

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何かを判定をするたびにサイコロを振って正否を決めるという、いかにもアメリカン・テイストなゲームです。ゲーム的なメカニクスよりも、細部まで詳細に表現することを優先したデザインで、確かに元ゲームが制作された時代はそういうゲームがたくさんありました。僕自身がクトゥルフ神話に関する知識が乏しいために設定に感情移入することが出来なかったという事情もありますが、細かな作業を延々と積み重ねて行く過程は煩雑に感じました。

しかしそれでもなおこの数時間に渡るセッションを楽しめたのは、このゲームを持ち込んだ健部さんのインストとナビゲーションがあったればこそです。ともかくも、微に入った細かい設定とボリュームたっぷりなコンポーネントは一見の価値があります。恐らく、クトゥルフ神話を知っている人が遊べば、このゲームは十分に価値のあるビッグゲームではないでしょうか。
http://ejf.cside.ne.jp/review/ffg_arkhamhorror.html

Fettnapf (フェットナップ) / Amigo Spiele
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気が付けばヘビーローテーション。4人。

メモリー要素の入ったカウントアップ&ダウン系カードゲーム。ゲームが進行するにつれ増えていく「地雷ナンバー」を踏まないようにカードをプレイします。僕以外は初プレイだったようで、苦笑いの渦の中でゲームは進行していきました。ゲームそのものよりも、これをプレイして悩んでいる人の様子を観察する方が面白いかもmoon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/19646

Icehouse (アイスハウス) / Looney Labs moon Gamer
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半透明な三角錐コマを使うゲーム集。5人。
いろいろな遊び方があるのですが、今回は「IceTower」を遊びました。

3種類の大きさのあるコマをまず全て場に並べます。自分のコマを別のプレイヤーのコマの上にかぶせることが出来ますが、その際にはかぶせようとするコマと同じか、それよりも小さなコマでなければなりません。そうすると、だんだんと高い「塔」が出来上がっていくことになりますが、塔はその最も上のコマの所有者にだけポイントが入ります。

塔の建設中に一定の条件が揃えば、自分のコマを脱出させたり、塔の分割を行うことも可能です。そしてこれらのことは「片手」を使ってリアルタイムに行うのです。つまりこれはアクションゲームです。

2回ほど遊びましたが、このルールはいまいち僕に向いていないようです(;゚-゚) 細かな操作を瞬時に判断してリアルタイムの操作するには、このコマは識別しずらく、僕の大きな手には小さすぎました。今度は別のルールで試してみようかと思っています。
http://www.boardgamegeek.com/game/225

Just Desserts / Looney Labs moon Gamer
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このゲームで〆です。4人。
Looney Labs で販売されているカードゲームですが、ルールはまだβテストエディションだそうです。パーティに訪れたゲストの好みに合わせて素早くカードをプレイするという、若干のアクション要素も入ったカードゲームです。

最初にデザートの食材となるカードが各プレイヤーに数枚配布されます。カードには1~3個の食材が描かれています。ゲームは、1枚のゲストカードがオープンされることでスタートです。ゲストカードには、彼(または彼女)が好むデザートの種類とそれを作るための食材が描いてあります。ゲストカードに描かれた食材と同じカードを持っていれば、それを他のプレイヤーよりも早く場にプレイします。そうするとそのゲストカードを獲得します。

もし、誰もカード提示することが出来ないのであれば、全員が1枚ずつ手札を補充します。このタイミングでなければ手札を補充することが出来ないというのはちょっと面白いバランスの取り方です。カードを出しまくってゲストカードを取り続けていくと手札が減っていくので、そうなると他のプレイヤーがゲストカードを取っているのを黙って見ているしかなくなります。

もっとも、このゲームの見るべき点はここだけとも言えます。写真をご覧になればおわかりのように、カードのイラストはただの線画なので華やかさに欠けるだけではなく識別もしずらいので、プレイしているとストレスがたまります。たくさんのデザートのレシピを揃えるという魅力的なテーマであるだけに、この点はとても残念でした。
http://www.boardgamegeek.com/game/18946

レポートは以上です。
このゲーム会の途中で、puppi さんが焼き上げた七面鳥とお料理をいただきました。とてもおいしかったです。僕とさとーさんはちょっと早めに上がりましたが、残った健部さんご夫妻とpuppi さんはこの後もゲームを遊び続けたようです。
たくさんのゲームが遊べてとても充実した1日となりました。
また来年もどうぞよろしくお願いいたします。