11日(土)は、おのさん宅で開かれた自宅ゲーム会にお呼ばれしまして、TXに乗ってつくばまで行ってまいりました。参加者は、おのさんご夫妻の他、かゆかゆさん・康さん・笑う狐さん・しょうさんと僕の7人でした。笑う狐さん・しょうさんとは今回初対面です。
で、ここからレポートなのですが…
この日はまず、おのさんのお知り合いが制作された創作ゲームの試作品を3点ほどテストプレイ(というか評価?)するところから始まりました。これらのゲームは、全てが手作りの木製コンポーネントで構成されたもので、試作品とは思えないほどしっかりと作り込まれており、このまま商品として販売されていてもおかしくないレベルの立派な作品でした。ぜひここで紹介したいところなのですが、作者の意向で残念ながら非公開とのことですので、テストプレイの結果も含めてここでは詳細を伏せたいと思います。残念。
Mesopotamia (メソポタミア) / Phalanx Games
テーブルが狭かったので畳の上でプレイ。4人。
個人的には2回目のプレイ。前回のレポートと簡単なゲームの紹介はこちらのエントリーをどうぞ。土地を開拓し、材木で家を造り、石で聖地を作ったり神殿建設をしつつ、捧げ物を神殿に貢ぐことを目的にした開発ゲームです。
歴史的な背景はゲームの雰囲気作りに利用されているだけで、そのあたりの知識は全く不要です。システムはアクションポイントシステムを簡素化したようなもので、全体的にテンポ良く、プレイしやすいように工夫されています。
ゲームに関わるほとんどのアクションは「民族コマ」によって行われますが、ルールではそれらの総移動数(5移動力)しか制限をしていません。
例えば、民族コマが隣のタイルに移動するためには移動力を消費しますが、民族コマが資源を取得したり、それを運搬したりすることに余計な移動力はかかりません。特別なアクションは別のフェイズで別のジレンマを生み出す要素としてきれいにまとめてあり、これもこのゲームをわかりやすくしている優れた構成だと思います。
反面、直接的に相手へ干渉する手段が限られており、多人数ソロプレイ気味の展開になることもあります。慣れればあの手この手で圧力をかけることも出来るようになり、それなりに効果も大きいこともありますが、最終的には自分が先に走ることを考えた方が効率が良いようです。
このセッションでは序盤に採石場と平地タイルが出現しまくって木材不足がしばらく続きました。このため、ほとんどのプレイヤーが神殿建設に走ったために、中盤に入る頃には逆に石材が不足する事態になりました(神殿建設に使われた石材はゲームから除去されます)。木材の方はもっと深刻で、ゲームを通して森林タイルの引きが偏ったせいで常に木材は不足気味だったような気がします。
それでもじりじりとゲームは進み、あと数手番で決着が付くという時に、おのさんの奥さんが最初から温存していたという1枚のカードを最後の最後で使い、これで差しきって会心の逆転勝利。いや、お見事でした。
http://www.boardgamegeek.com/game/19301
シャドウハンターズ / ゲームリパブリック
ここで全員が集まってプレイ。7人。
自分の正体を隠した状態でゲームを開始し、それぞれに与えられた目的を密かに果たすことを目指すゲームです。もともとは自費出版の創作ゲームだったかと思いますが、それをさらに改良してゲームリパブリックから発売されることとなりました。もちろん国産ゲームです。
プレイヤーはそれぞれ1人のキャラクターとなります。これはゲーム開始時にカードで秘密裏に決められます。キャラクターには大きく3種類の属性があります。まずは魔界の住人である「シャドウ」、そしてそれを追い詰める「ハンター」、そしてその関係とは独立した存在の「ニュートラル」です。シャドウの目的はハンターの全滅であり、逆にハンターはシャドウの全滅を狙っています。ニュートラルはキャラごとに独自の目的を持ちます。
ゲームは各プレイヤーが手番を回して進行します。自分の手番では、まずダイス2個(6面体と4面体)をふって出た目に対応するエリアに自分のコマを移動させます。そして移動した先のエリアに書かれた行動を行うことが出来ます。
行動を行うことで、装備を整えたり、あるいは誰かの属性や正体を探ることが出来ます。特に「おババカード」と呼ばれるカードを使った限定的な秘密の質問は重要で、これを積み重ねることによって誰が敵か味方かの推測を行うことになります。
この後で同じレンジ(隣接したエリア)内にいる他のキャラクター1人を攻撃することが可能です。攻撃には理由は必要なく、望むのであれば行うことが出来ます(しなくても構いません)。攻撃を行ったら、ダイス2個(6面体と4面体)の差分を相手にダメージを与えます(同値は失敗)。
キャラクターが設定されたHP以上のダメージを負ったら、正体を明かした上でゲームから脱落します。これを繰り返し、最終的に勝利条件を達成したキャラや属性の側が勝利します。
推理を主軸にした生き残りゲームです。自分の正体を隠した状態で目的達成を目指すゲームはそう珍しくはありませんが、シンプルな直接打撃なシステムが疑惑と不信を増長させるかのような心理的効果を生み出し、独特の緊張感がゲームを支配しています。さらにダイスによる思わぬ展開がドラマチックな演出に一役買っています。
推理要素があるとはいえ、ガチガチに勝敗にこだわるようなタイプのゲームではなく、その場のノリを楽しむちょっとだけ硬派なコミュニケーションツールとして無難にまとまっていると思います。残念ながら僕自身の好みのゲームではありませんでしたけれども、「人浪」系のジャンルのゲームは多くのファンがいますので、「シャドウハンターズ」がヒットする可能性は十分にあるでしょう。
このセッションでは、ニュートラル3人が死亡することによってシャドウ側の勝利となりました。
http://www.gamerepublic.jp/sh/index.html
Elasund: The First City of Catan (エラズント) / Kosmos (Franckh-Kosmos)
ここからまた4人へ。
前回のレポートと簡単なゲームの紹介はこちらのエントリーをどうぞ。うーむ、前回プレイ後はかなり良い印象を持っていてヘビーローテーションなるかと思っていたのですけれども、その後全然プレイされることもなく今回で2回目のプレイ。ちなみに他のメンバーは僕以外全て初プレイ。
2回目のプレイではっきりわかったのは、このゲームはちゃんとプレイエイドやリファレンスを作らないとわかりにくいということ。特にパワーカードのコストに支払いパターンがいくつもあってインストした僕自身が混乱していました(すいません)。このあたりを、出来れば図解入りの資料でまとめないとプレイしずらいです。
このセッションでは、ルールの確認などに手間取ったことと、それぞれが手探りでゲームを進めたため、序盤から中盤あたりがかなり長い時間がかかってしまいました。もっとも、ゲームとしてはそれが正しい状態でもあります。このゲームは互いにしっかり牽制し合わないとバランスが一気に崩れてしまい、誰にも止められない状態で収束することになるでしょう。
ということで、しょうさんが終盤で港の交易所に大きな建物を建てたあたりからゲームは一気に終盤を迎え、最後はわりと大差でそのしょうさんが10点を獲得して終了しました。
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Darts/6878/bgeme10/bgeme454.html
レポートは以上です。
この日の朝になって持ち込みゲームが変わるという波乱のゲーム会でしたけれども、今回初めてお会いした方もいらっしゃったりして、とても新鮮な気持ちで1日ゲームを楽しむことが出来ました。ご長男が生まれたばかりで何かとお忙しいところをお邪魔したにも関わらず、ていねいなおもてなしをしていただきまして、心から感謝いたします。ありがとうございました>おのさん
そして参加したみなさん、どうもお疲れさまでした。またぜひどこかで遊びましょう。
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