夏のような陽気になった21日(日)は、地元の千歳烏山にて開かれたSGCの例会に参加してきました。参加者は延べで11人で、初参加者の方も1名おりました。僕はこの日、atogさんが持ち込んだやや古くて味のあるヴィンテージなゲームを中心にプレイしました。


PÜNCT (ピュンクト) / Don & Co. moon Gamer
moon Gamer

少し待ち時間が出来たので、その合間を利用して「ピュンクト」をお試しプレイ。アブストラクトゲームの最高峰とも言うべきギプフシリーズの最後を飾るにふさわしい良作です。

今回は時間がなくて決着がつくまでプレイ出来なかったのですが、十分な手応えを感じました。ギプフシリーズの中でも、見た目にわかりやすいのもいいですね。思考ゲームの好きな方ならおすすめです。moon Gamer
http://www.ps-hiroshima.com/board/punct.htm


Stockmarket / Jordan Games moon Gamer

1987年製の株式売買ゲーム。5人。

moon Gamer

6つの銘柄の株を売買しつつ、資産を増やすゲーム。相場はカードによって変動します… 実によくありそうなメカニクスで、実際のところ新鮮味はまるでないのですけれども、バランスはしっかりと作られていました。

各ラウンドの最初に、各プレイヤーへ株価の変動する情報の書かれたカードが10枚配布されます。各手番でプレイヤーは、ひとつの銘柄の株価を時価で購入するか、あるいは所有株券を時価で好きなだけ売却することが出来ます(売却時に株の枚数と銘柄数は任意)。あるいは特殊なカードを使うことも可能です。

これをスタートプレイヤーから3巡します。つまり1人につき3回ずつの売買(または特殊カードプレイ)が行われます。

これが終わったら、全員が一斉に手札を公開します。全プレイヤーが公開した株価変動カードの数値は、銘柄ごとに分類され、累積して結果を反映します。例えば、ある銘柄についた、「-1ポンド」が2枚と「+0.5ポンド」が1枚あれば、その銘柄の株価は「-1.5ポンド」下落します。また、大株主になると、自分に不利な株価変動カードを1枚だけ排除することなどが可能となります

その後で、公開した全てのカードを回収し、再び残りの山札とよく混ぜた上で、また各10枚ずつ配布して新しいラウンドが始まります。各プレイヤーが所有する株は、売却しない限り、そのまま新しいラウンドに持ち越されます。

一見すると、単純なゲームのように見えます。プレイヤーに直接的に与えられる情報は、ランダムに配布される10枚の手札に書かれた株価の変動しかありません。しかもそれはラウンドごとに全てシャッフルしなおされるので、株価の変動に関して言えば、前のラウンドまでの状況や流れが全く関係がありません。果たしてこんなことでゲームになるのか、インストの時にはちょっと心配になりましたが、結論から言えばそれはまったくの杞憂でした。

キーポイントは、他のプレイヤーの売買状況の観察にあります。つまり、誰がどの銘柄の株をどれだけ売り買いしたかが、極めて重要な情報となります。限られた売買の機会(1ラウンド3回)で、自分の意図があからさまにならないような振る舞いが必要となる状況もあります。驚いたことに、これらの心理的な読み合いが、最初考えていた以上に面白いものだったのです。

株価変動カードも、オーソドックスなから良い工夫がなされています。まず、株価の変動幅が銘柄によって異なっています。株価の変動幅が大きな銘柄は初期価格が高く、そしてそのカードの枚数が多くなっています。安定銘柄は変動幅も小さく、枚数も少ないです。これらの微妙で絶妙な配分によってバランスが支配され、経済ゲームと心理戦、それのギャンブル性までもが上手に盛り込まれた良作に仕立て上げられていました。

ルールに規定された半分のラウンドしかプレイしなかったにも関わらず2時間超の長いセッションとなりましたけれども、それをまったく感じなかったほど夢中でした。勝敗の方は、atogさんが最後のラウンドで大商いに大成功して勝利を収めました。※なお、特殊効果のあるカードの効果が強力だったため、一部枚数制限をして調整しました。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/2963


Tacara / Eggert-Spiele

タイトルは「Tactical Car Race」の略だそうです。5人。

moon Gamer

パズルライクなレースゲーム。2000年製なので新しめのゲームです。

このゲームのキモはクルマの移動メカニクスにあります。クルマの移動方向と距離は「Shift Table(シフトテーブル)」で決定されます。ゲーム開始時に、シフトテーブルの中央のマスに、それぞれのプレイヤーがコマを置きます。

自分の手番になったらまず、シフトテーブル上のコマを上下左右に2マスまで移動させることが出来ます(動かさなくても良い)。その後で、シフトテーブルの中央のマスを原点として、そこからコマの置かれたX方向とY方向へクルマを移動させなければなりません。

例えば下図のようなに「X=-1・Y=2」にコマを置いてあれば、クルマは「左に1マス→上に2マス」か「上に2マス→左に1マス」のどちらかの順で移動させます。X方向とY方向はどちらを先に動かしても良いのですが、それぞれの移動距離は必ず進まなければなりません。このため、コーナーカーブでは大変に難しいコントロールが要求されます。

moon Gamer

もし、移動中に壁にぶつかったり、あるいは他のクルマのいるマスに入ってしまったらクラッシュします。クラッシュしたクルマはコース上で逆さまに置かれます。クラッシュから復帰するには、シフトテーブルのコマを中央のマスまで移動させなければなりません。これは手番ごとに2マスずつ移動させることで行います。クラッシュ中はクルマの移動は行えません。早いスピードが出ている時にクラッシュすると復帰するのに時間がかかるのです。

ゲーム中に「Turbo Chip(ターボチップ)」を使うことで、自分のクルマのいるマスから特別な移動を行わせることも可能です。ターボチップには「1」「2」「3」と3枚あります。どれかを移動前か移動後に使うと、使用したターボチップに書かれた数と同じマス数だけクルマを移動させることが出来ます。これによって、完全に前をふさがれたとしても、一時的にバックするような変則的な移動も可能となっています。ターボチップは使い捨てですが、選択ルールを使うとピットインすることで再使用可能になるようです。

シフトテーブルの「ベクトル」でクルマをコントロールするという面白い移動システムです。シフトテーブル上のコマの移動数には大きな制限がありますので、速度が大きいとコーナリングの際には柔軟な方向転換は難しくなります。慣性を自然に再現している巧みなルールです。同等のメカニクスを空戦シミュレーションゲームで見たことがありますが、レースゲームで見たのは僕は初めてです。

moon Gamer

さて、このセッションでは信じられない光景が見られました。レースが開始され、最初のコーナーの入り口(2車線しかない狭い場所)で、先頭を走っている娯楽堂さんが「意図的に」壁にぶつかりクラッシュし、コーナーを塞いで後続を牽制するというわけのわからないことを始めました。moon Gamer

しかしこの好機(?)を僕は見逃さず、その直後にクラッシュしたクルマの脇にクルマを移動させまして、見事にブロックが完成しました(右の写真…!)。※赤いマスは進入不可です。

このゲームでクルマの移動順番はランダムに決まるのですが、次の移動では僕が移動順が最後になったために、後続のクルマは壁に激突するわ、僕らのクルマにぶつかるわ(ルールでは、ぶつけられた方には被害はありません)、いきなり大惨事が発生してしまいました。いや、信じられない展開で大笑い。ちなみに「アベ・カエサル」と違ってこのゲームではナナメの移動は出来ないのです。moon Gamer

このあと、僕のクルマは悠々とコーナーを回りまして、その後まぁいろいろありましたが、結局そのままトップでゴールしてしまいました。このゲームは、一度大きく離されてしまうと、後から追いつくのはかなり大変です。何だが妙なことになりましたけれども、セッション自体は面白かったし、シフトテーブルのアイデアが秀逸だったので良しとしましょうか。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/879


Mr. Who? / 3M moon Gamer

1973年製の推理ゲーム。5人。

moon Gamer

帽子の形(4種)・メガネの有無・シャツの色(4種)から容疑者を探し当てる論理パズル風推理ゲーム。手番プレイヤーは、カードで犯人の特徴がわかります。他のプレイヤーは、容疑者と思われる人物のカードを1枚ずつ出して、「Yes」「No」という限定的なヒントをもらいつつ、容疑者を推測します。

かなーり苦手なタイプのゲーム。「クルー」のような推理ものってどうも昔からダメです。推理の過程でスゴロクのようなランダム要素が入ったり、勝敗は所持金で決まるなどユニークな面もありますが、ついていけないので評価はパス。セッションは、この手の推理ゲームが大得意という Raelさんの勝利でした。
http://www.boardgamegeek.com/game/14313


Coup / Ass

「Holiday AG (ホリデイAG) / FX Schmid」の元ネタ(らしい)。5人。

moon Gamer

このゲームで本日の〆となりました。

ゲームには6色の「1」~「20」までのタイルと、各色に対応したたくさんのチップを掴ます。数値タイルは全て袋の中に入れた後、各プレイヤーは8枚ずつランダムに取りだして、他のプレイヤーに見えないように管理します。

まず各プレイヤーは任意のチップを購入します。手番では1枚のチップだけを購入します(しなくても良い)。これを3巡繰り返します。その後で、今度は手持ちのタイルを1つ選んで、それをボード上に対応する位置に配置します。これも3巡繰り返します。

タイルが連続して4枚以上タテに(つまり同色の列の中で)並ぶと、その色のチップには価格がつきます。連続タイル数が長いほど、チップ1枚あたりの価格は上昇します。チップの最終的な価格はゲーム終了時に計算されます。

次のラウンドからは、手持ちのタイルが8枚になるように補充します。手持ちのタイルを捨てた上で、タイルを補充しても構いません。これを繰り返して、最終的には所有するチップの価格総計と現金の合計値が多いプレイヤーの勝利です。

改作となった「ホリデイAG」には特殊な効果を持つカードがあるようですが、このゲームにはそのような装飾が一切ありません。それだけに、プレイヤー間の駆け引きは熾烈です。自分だけではなく、他の人のプレイもよく見ながら、どのタイルを置き、どのタイルをしっかり押さえるかを見極めなければならないのです。

このセッションでは、その見極めに僕は見事に失敗して脱落気味。最後は、○陀さんが正確無比な一手によって、好形を構えていた娯楽堂さんをほんのわずかな差で差しきって勝利を収めました。いやこれは実にお見事でした。moon Gamer
http://ejf.cside.ne.jp/review/holiday_ag.html


レポートは以上です。

moon Gamer

隣の卓では、実に6時間超も続けていた「Descent: Journeys in the Dark / Fantasy Flight Games」がようやく終わりとなっていました。例会の終了予定時刻にはまだだいぶ早かったのですが、キリがいいということもあって、この時点で今回はお開きとなりました。

ところで「Descent~」は写真のようにフィギュアなど立体物をふんだんに使う見た目にも派手なダンジョン探索ゲームです。この日のセッションはなかなか盛り上がっていたようです。僕もこのゲームを所有しているので、いつかやってみたいものです。

アフターは「かつくら」にて。朝から何も食べていなかったのでもりもり食べました。あとは閉店時間近くまで他愛もないおしゃべりを延々と。楽しい1日を過ごすことが出来て心から感謝いたします>参加者各位
また次回もどうぞよろしくお願いいたします。moon Gamer