ついこの間やったばかりだというのに、「1830 - Railroads and Robber Barons / Avalon Hill」と「Age of Steam (蒸気の時代) / Warfrog」の両方を1日で遊ぼうという企画の第2回目が早くも実現しました。場所は千歳烏山のゲーム倉庫です。
前回からわずか中4日、同テーマのしかもほぼ同じメンバーが集まって重たいゲーム会となりました。遊ぶゲームがべらぼうに面白いということもありますが、他にもいろいろな事情がありまして、このような忙しいスケジュールとなった次第です。
集まったのは今回もSGCの有志メンバーで、YOKさん、atogさん、たまさん、Gさん、それに僕の5人です。 ただし、ゲーム会に入る時間が一部メンバーが異なっていた関係もあって、この日のゲームはすべて4人プレイとなりました。
1830 - Railroads and Robber Barons / Avalon Hill
時間を忘れるくらい熱中しました。やっぱり抜群に面白い。4人。
鉄道ゲームのすべてに盛り込まれているわけではありませんが、「1830」には「列車」が登場します。「18xx」系のゲーム全般において、列車の存在は大きく2つの意味を持っています。
ひとつは鉄道会社の運営には不可欠な設備で、路線上で運行させると利益を生み出します。都市には規模に応じて発生する利益がマップ上やタイル上に記されており、列車を都市から都市へ走らせることで、経由した都市から利益を得ます。列車が無ければ鉄道会社は営利活動そのものが行えません。
もうひとつは、ゲームの進行と段階を管理するインディケータであるという点です。列車には「2」~「6」そして「D(ディーゼル)」というグレードがあり、まずは「2」の列車から順次購入されていきます。あるランクの列車がすべて購入されると、ひとつ上のランクの列車が購入可能となります。
そして新たなランクの列車が購入されると、列車が高性能化するのは当然として、ゲーム全体の環境がルールによって劇的に変わります。鉄道会社の運営は、この大きな時代の変化に対して柔軟に対応させなければなりません。また、この環境変動を利用したダーティな戦術もまたいくつか存在しますので、緊張する一瞬でもあります。
もうひとつは、ゲームの進行と段階をさて、今回のセッションでは、前回の反省をより生かしたいという意味で、僕はプライベート会社と最初に設立する鉄道会社をほとんど同じ形でスタートしてみました。
一方盤面は前回と様変わりしていまして、普通に NYNY と B&M が相互に設立され、ニューヨーク~ボストンに列車が走りました(前回はこの区間に線路が引かれたのが中盤くらいだったのです)。
前回はルールを記憶から掘り起こすことと、タイル配置の手筋を復習することに主眼を置いたのに対して、今回は全体的な株の動向に注意を払ってプレイしてみました。4人プレイで資金的にも余裕があったので、株式市場が活発に動いていたのも幸いして、おかげでいろいろなことを覚えたり思い出したりしましたが、詳細は略。
ゲームは銀行に資金が無くなるまで(つまり正常に終了条件が満たされるまで)続き、結局今回も atogさんの圧勝でした。時間にして5時間半ほど。負けはしましたが、感覚的にはあっという間の楽しいゲームでした。もちろん再戦必須ですね。
http://www.boardgamegeek.com/game/421
Thurn und Taxis (郵便馬車) / Hans im Glück
少し時間が空いたのでエントリー。4人。
ドイツ年間ゲーム大賞を取ったこのゲームは、まだSGCの例会でプレイされていませんでしたし、その場にいた僕を除く全員が未プレイだったのでエントリー。
このセッションはインストを入れても1時間ほど。少しばかり長考しても最後はきちんと収束しますし、もとより内容はしっかりしていますので安心しておすすめ出来るゲームです。
とはいうものの、初プレイ後の感想はさまざまでした。ややフリーク向けと言われることもある「郵便馬車」ですが、メカニクスに斬新さが欠けているのもまた事実で、無難ではあるけれどもどこかで見たようなパンチの弱いゲームに感じてしまうフリークもいるということですか。
ま、僕はこのゲームが好きなのでまたどこかで遊ぼうかと思っております。ちなみに結果は1桁得点の惨敗でした… 何度やってもうまくならないのはなぜだろう…
http://ejf.cside.ne.jp/review/thurnundtaxis.html
Age of Steam Expansion #1 - England & Ireland / Warfrog
拡張マップをプレイしました。イングランドマップの方です。4人。
以前のレポートで少し書いたように、「蒸気の時代」の拡張マップは単に地形のバリエーションだけではなく、いくつかの専用特別ルールを盛り込むことによって、プレイ環境が変えられています。その中には、ほとんど別ゲームかと思えるほどの大きな改編がなされている拡張マップもあります。しかし、特別ルールでどんな風にこねくり回したとしても、元のメカニクスが堅牢ですので「蒸気の時代」そのものの本質的な面白さは変わることがありません。
今回プレイしたイングランドマップですが、裏のアイルランドマップと併せて、「蒸気の時代」では最初に発売された拡張マップです。アイルランドマップは3~4人用で、特別ルールもそれなりの量のあるやや特殊な環境ですが、イングランドマップの方はノーマルな形に近いです。恐らく、拡張マップの中では最も少ない特別ルールを持つ環境です。
イングランドマップはシティの配置に特徴があります。「赤」のシティはロンドンしか存在しません。赤いシティタイルも使いませんので、赤いキューブはロンドンに運ぶしかないのです。このように、特定の色をたった1つのシティにだけ割り当ててしまう偏った配置は、その後に発売された拡張マップでもたびたび現れるようになりました。
キューブの状態は全このセッション開始時には、赤がロンドンしか無いことと、ロンドンには5つの辺しかない(線路の乗り入れは5本まで)ということを念を押した上でスタート。僕は、首尾良く最初のターンでファーストプレイヤーになり、「Urbanization(都市化)」を選択してボードの中央付近に黄色のシティタイルを配置するオープニングとなりました。
キューブは全体的にトラブル気味で、最初の2ターンは全員がかなり苦労して採算を合わせていました。誰もがロンドンに早く乗り入れたいと思っていたのですが、それ以前に生き残ることに必死な状態で、そのために序盤は神経質な駆け引きと思惑が交錯する頭と胃が痛みそうな厳しい展開でした。
何とかそれを全員が乗り越えた後は、当然ながらロンドンを中心にしたもみ合いがあり、同時に北端の2つのシティに配置された赤キューブの争奪戦も行われたりしました。僕は First Build を特に取るまでもなく、手なりで路線建設で常に一歩先を取ることに成功したこともあって、中盤過ぎには早くも収益的にかなり優位な立場となりました。
この優位は最後まで揺らぐことはなく、結果的にかなりの大差で勝利を収めました。先日のセッションに引き続き連勝です。まだまだ未プレイの拡張マップが山のようにありますので、いつかまたぜひプレイしましょう。
http://www.boardgamegeek.com/game/6356
レポートは以上です。
この日も11時間に及ぶ長丁場の重たいゲーム会となりましたが、それほど疲れを感じずに1日を過ごせました。プレイしたのが慣れ親しんだゲームばかりでしたから、余計な精神的負担(インストなど)がかからずにいたからでしょう。
ともあれお疲れさまでした>参加者各位
またぜひお付き合いください。
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