連休〆日の9日(祝/月)は、puppiさん宅で開かれたゲーム会に行ってきました。参加者は puppiさんの他に、かゆかゆさん、taroさん、そして僕の4人です。このゲーム会は、10日ほど前に mixi の地元ゲーマー用コミュニティ上で僕がメンバー募集をかけて企画されたものです。募集時にメインに据えたゲームは「Canal Mania (カナルマニア) / Ragnar Brothers」・「Tempus (テンパス) / Cafe Games」の2つでした。

個人的なこの日の目玉は「Canal Mania」でした。このゲームは鉄道ゲームに近いテイストを持つ「開発・開拓+運搬」系のゲームで、18世紀前後のイングランドにおける運河開発がテーマになっています。
play:game 上にて、けがわさんによってすでに何回もレポートが書かれていますが、それを読んで一目で気に入ってしまいました。販売先を調べたところ、Ragnar Brothers のサイトで直販していたのでさっそく取り寄せ、この日のゲーム会を迎えた次第です。

このゲームは現在でも販売されていますが、1000セットの限定製造だそうです。発売後10週ですでに700セット販売したとサイト上で告知されており、それなりに売れているようです。
なお、ルールはすでに日本語訳を作成済みで、わずかな修正作業と、Ragnar Brothers の許諾を得られたら pgdb へ登録する予定です。
※2012.01.06 補足:現在、公開を見合わせています。第2版への対応が済んだら再公開するかもしれません。現在はそれ自体も含めてすべて未定です。
この日は午前11時過ぎに集まり、インストを経て、お昼の12時30分前くらい最初のゲームが開始されました。
Canal Mania (カナルマニア) / Ragnar Brothers

ルールを確認しながらだったので3時間ほど。

記念すべき最初のゲームは、慣れないイギリスの地名を探すことから始まりました。
このゲームの大きな目的は「運河(Canal)」を建造することにあります。運河は都市から都市へと接続しますが、自由に行えるわけではなく「契約(Contruct)」によって決められた都市間を結ばなければなりません。運河建設契約は議会によって定められ、そこから仕事を請け負うことで、初めてその運河の建造を行えるようになります。運河が完成すると得点が入ります。また、運河が次々と作られていく過程で、マップ上に商品が流通するようになります。都市から別の都市に任意の商品を輸送すると、その距離に応じてやはり得点が入るのです。
このように書くと、えらく複雑な経済ゲームのようですが、基本的なシステム構成はとてもシンプルなのです。それは、このゲームに含まれているコンポーネントの種類の少なさにも表れています。まず「ゲームボード」と、運河を構成する「運河タイル」、運河建設の位置を示す「作業船」コマ、商品を表す木製キューブの「商品トークン」です。あとはカード類です。カードも大きく3種類だけで、運河建造の契約書となる「運河建設契約カード」、運河を建設する時に支払う「建設カード」、特殊な能力をもつ技術者「エンジニアカード」です。その他、リファレンスとなるカード2枚にルールブックだけです。

このようなタイプのゲームにはほとんど含まれているであろう「お金」が「カナルマニア」にはありません。資金の概念はカード・手番・得点によって巧妙に抽象化と簡略化がなされており、プレイアビリティは当然として競技性をも高めています。
ボードに描かれた地形は「平地」「難所」、それに都市を表す「タウン」と「シティ」です。これらの都市にはそれぞれ「色」があります(全6色)。各色の都市ごとに6つの「タウン」と1つの「シティ」が存在します。都市名は実際の名称ですが、イングランドの地理に詳しくないと探すのが大変かもしれません。
ゲームは3つのフェイズによって構成されています。プレイヤーの手番では、第1フェイズ・第2フェイズ・第3フェイズを、この順に行います。各フェイズにおいて、実施可能なアクションの候補があり、手番プレイヤーはその中からひとつのアクションを選びます。つまり1回の手番で3つのアクションを行うことになります。
第1フェイズ
アクション候補1:【 議会から1枚の建設契約を取る 】
アクション候補2:【 エンジニア(強制)交換 】
アクション候補3:【 表向きの5枚の建設カード破棄→再補充 】
第2フェイズ
アクション候補1:【 表向きの建設カードを3枚取る 】
アクション候補2:【 タイル建設 】
第3フェイズ
アクション候補1:【 1個の商品トークンを輸送 】
オプションとして、各フェイズに行うアクションの代わりに、以下を行うことも可能です。
アクション候補0:【建設カードの山札の上からカードを1枚引く】
典型的な流れとしては、まず「建設契約カード」を議会から取り、これで当面の運河建造計画が立案されたことになります。そして「建設カード」を手札に入れ、後のターンでそれを使いつつタイルをマップ上に配置し、建造中の運河を徐々に作り上げていくことになるでしょう。そして運河が都市間に接続されると、商品トークンの輸送も行えるようになります。
「建設契約カード」には2つの都市名が書かれています。これは、この都市のどちらかから、もう一方の側の都市へ運河を建造するという契約書で、さらに別の都市を経由する義務が書かれていることもあります。
建設契約カードは「議会」と呼ばれる場所に公開される形で置かれていて、アクションによって任意に取ることが出来ますが、計画性を持って建造しなければ、結果として無駄になるかもしれません。なぜなら、一度取った建設契約カードは勝手に捨てることは出来ませんし、また一度に手元に置いておける未完成の建設契約カードは2枚までだからです。
「建設カード」は、タイルをマップに配置するために必要なカードです。タイルには大きく4種類あり、平地で使用可能な2種(直線路・水門)と、建設困難な難所となる地形で使用可能な2種(水路・トンネル)に分けられます。建設カードはそれぞれのタイルに対応したカードがあり、それをプレイすることでそのタイルを配置出来ます。例えば、「水門」カードを1枚プレイすることで「水門」タイルを1枚置けます。

ただし、難所となる地形では複数の建設カードを使用しなければなりません。例えば「トンネル」タイルを建設するには「トンネル」カードが3枚必要です。必要な建設カードが不足している時に便利なのが「測量技師カード(Surveyor)」で、これはどの建設カードとしても代用して使うことが可能です。
運河の建設は、建設契約カードに記された都市のひとつを起点として、目的となる都市へ延ばすようにタイルを配置します。どこまで延ばしたのかは、マップ上に置かれる「作業船(Barges)」によって示されます。
運河は建造したプレイヤーが所有者となりますが、それはタイルに書かれた溝の色で識別しますします。つまり、タイルはプレイヤーごとに別々に用意されている限定的なリソースなのです。各プレイヤーは、割り当てられているタイルの枚数を超えてタイルを置くことは出来ません。特に難所用のタイル(水路・トンネル)は枚数が少ないので、管理には十分な注意が必要です。
もうひとつ、運河建設にはちょっと変わった制限があって、それは「同一種類のタイルが2枚以上続いてはならない」というものです。例えば平地にタイルを置くのであれば「直線路-水路-直線路」というように交互に配置しなければなりません。平地用のタイルは多いのであまり問題にはなりませんが、難所用のタイルのマネージメントは、この配置制限ルールや得点計算ルール(後述)のためにより複雑になっています。
建設契約カードに書かれた都市間でタイルが結ばれると運河は「完成」し、契約が達成されます。完成した運河で建設に使用したタイルの種類と枚数によって得点が入ります。この得点は難所用のタイルの方が高くなっています。なお、建設契約カードに書かれた「価値(Value)」を越える枚数のタイルで運河を建設することは出来ませんので、不必要に長くしたり、複雑すぎる形状の運河を造ることは出来ないようになっています。
実は「建設カード」にはもうひとつの機能があり、それは商品トークンをマップ上に出現させることです。いくつかの建設カードには色で分類された「商品シンボル」が描かれています。商品シンボルが描かれた建設カードをアクションを使って取った場合、対応する色の都市2ヶ所に商品トークンを配置します。この時、ルールによって、都市を表す「シティ」には商品トークンが出現しやすくなっています。

さて、第3フェイズでは、このゲームのもうひとつの華である商品トークンの輸送を行うことが出来ます。商品の輸送は得点を獲得するために行います。任意の都市上にある商品トークン1個を、運河に沿って別の都市へ運びます。商品トークンは建設カードを取る時に都市上に配置されることがあります。ただし、1つの都市には1個の商品トークンしか置かれることはありません。
商品トークンは都市から都市へと輸送されます。ひとつの都市を経由するごとに1点を獲得します(始点と終点を含む)。輸送させる商品トークンはどれでも構いませんし、経由する都市はいくつでも構いません。
ただし、輸送中に経由するルート上に同じ色の都市を2つ以上含ませることは出来ません。商品トークンを赤の都市から出発させたり、輸送途中に赤の都市を経由したら、別の赤い都市を経由したり、あるいは目的地にすることは出来ないのです。
輸送は運河を使いますが、自分だけではなく他プレイヤーの運河を使って輸送することも可能です。その場合は、使用した運河に接続されている都市の数だけ、運河の所有者に得点が与えられます。
なお、商品トークンを目的地に輸送する際にもうひとつ制限があって、それは、商品トークンが目的地に移動した際に、最後に通過する運河は自分の運河でなければならない、というものです。何気ないルールですが、これによってキングメーカー的な商品トークンの輸送(『蒸気の時代』ではこれが問題点のひとつでした)がやりずらくなっているという素晴らしい副次的効果をもたらしています。
この商品トークンの輸送システムは「蒸気の時代」を彷彿させるルールですが、こちらの方が制限が緩くて自由度が高いので、かなり違った味わいに感じられます。一方、運河の建設はその逆で、制限が多くてあまり創造性を働かせる余地はなく、この点も「蒸気の時代」とは正反対の感覚です。
「蒸気の時代」が、ともすればパズル的で、時には攻撃的な路線建設と商品輸送を強いられたのに対して、「カナルマニア」は実際に建造された運河の建設ルートを自然に再現しやすいように作られているようです。
また「蒸気の時代」は商品輸送が収益に直接結びついて拡大再生産を促していましたが、「カナルマニア」は単に得点が増えるだけで、それ以上のメリットはほとんどありません(ゲーム終了タイミングを早くすることくらいでしょうか)。このように、この2つのゲームは一見すると類似したゲームに見えるのですが、その設計思想はかなり異なっています。共通するのは、自分の運河(路線)を出来るだけ連続して長くした方が良いという点くらいでしょうか。

このセッションでは、まさにその点が勝敗を分ける結果になりました。taro さんがマップ西側から南方に連なる都市を次々と運河で連結させ、商品トークンの輸送によって毎ターン確実に数得点ずつ安定して獲得する形を作り上げ、中盤過ぎまではぶっちぎりでトップでした。
しかし、後半に入ってかゆかゆさんがじりじりと追い上げを行い、一時的には逆転する局面さえありました。ただ結局、最終スコアリング後の商品減少輸送(詳細は略。後日のレポートで書きます)や、達成した建設契約カード枚数ボーナス等で taro さんが勝利でゲームは終わりました。
運河の建設は、手元にある建設契約カードに書かれた都市間を結ぶことに限定されます。すでに書いたように、建設契約カードは手元には2枚までしか置けず、逆に手元に建設契約カードが無ければ必ず議会から取らなければなりません。
しかしながら、議会に建設契約カードの枚数が少ないこともありますし、公開された5枚の建設契約カードがすべて無くならない限り、新たな建設契約カードが議会に並ぶこともありませんので、自分に都合の良い建設契約カードがいつでも取れるわけではないのです。このあたりは想像以上に悩ましく、同時に大きな駆け引きの要素にもなっています。
また、建設契約カードはゲーム開始直後を除けばランダムに出現しますので、巡り合わせが悪いとそれだけでどうにも身動きが取れないこともあります。若干の救済ルールが無いわけでもありませんが、その効果は現時点では定かではありません。
流れが悪い時の対応はわりと限られていて、とりあえず短い運河を引きまくってゲーム終了時のボーナス点を期待するか、あるいは、商品輸送で相手に入る得点を低くするように気を配ることくらいでしょうか。この一見すると不自由な議会のルールは、ゲームごとに異なる展開を作り出すゲームデザイン上のうまい工夫でもあるので、ここを下手にローカルルールでいじるのは得策ではないような気がします。
いずれにせよ、このために競技性や技巧的な要素は若干ながら薄くなっているのは否めないのですが、間口を広めて対象層を幅広くすることには奏功しています。恐らくこれはデザイナーの強い意向であり、そういう意味で言えば、コンセプトを上手にインプリメントすることに成功した作品であると言えましょう。実際のところ、中規模クラスのドイツゲームのプレイ経験者であれば、「カナルマニア」はすんなり受け入れられるでしょう。
勝敗はともかくとして、このセッションを十分に楽しむことが出来たのは僥倖でした。このような良作に出会えるのは年に何回もなく、それがこの日であってことを心から喜びたいと思います。
ルールの確認(日本語訳の確認も含む)したり、慣れない都市名を探すのに手間取ってプレイ時間が3時間ほどにもなってしまいました。ただ、慣れても2時間ほどはかかるでしょうし、時間をかけ、腰を据えて遊ぶゲームと思います。このセッションでは中だるみは全く感じられず、最後まで高いテンションのまま遊ぶことが出来ました。
http://www.boardgamegeek.com/game/19995
続いて、こちらもお目当ての文明発展ゲーム by ワレス

プレイ感は案外と軽くて、見通しの良いわかりやすい構成なのでサクサクと進みます。短時間で終わる文明進化ゲームをワレスがデザインするということで、昨年の春先くらいから各所で話題になっていた作品です。
一般に、文明進化を総合的に扱うゲームは複雑になりがちですが、「テンパス」は意識してカンタンに設計されています。同系統のカンタン文明進化ゲームとしては、往年のゲーマーさんには懐かしの「Border Land(ボーダーランド) / Eon」とか、数年前には「Vinci (ビンチ) / Descartes Editeur」とかもありました。
「テンパス」の文明の進化処理プロセスは、かなり大胆な簡略化を施されています。なんと、誰でも無条件に毎ターン1段階ずつ時代が進むのです。ただし、他人より1段階だけ先の時代に進むことが可能で、これは地形・都市・カードに関わってきます。特に、マップ上で有利な「形」を作っておくと次の時代で少しだけ有利になる、ということは常に意識しておかなければなりません。

その「形」を作り出す源が「人口トークン」です。これをマップ上で移動させたり、増やしたり、都市を建設したり、あるいは戦争を行わせたりすることが出来ます。人口トークンの直接的な機能はこれだけです。
1回のアクションで移動可能なトークン枚数や距離、そして1ヘクスにスタック可能な上限などは時代ごとに決められています。例えば、最初の4つの時代は、1アクションで1人口トークンを1マスしか移動させることは出来ません。ただし、湖があればそれを越えて行くことが出来るので、水辺では案外と広い移動範囲となります。時代が進んで海上移動が可能になると、移動範囲はさらに増加します。
ここで「時代」がどのように進歩するのか、それを説明しましょう。自分がどの時代にいるのかは、ボード上の「時代エリア」に置かれているマーカーで管理されています。まず、最も先に進んだプレイヤーの時代に全員が無条件に進みます(時代の均衡化)。その後で、その次の時代(ひとつだけ進んだ時代)に進んで時代の先端を走るプレイヤーを決めます。

この判定には、次に進もうとしている時代で指定された「地形」が重要な意味を持ちます。これは時代エリア上に示されており、例えば「農耕時代」であれば「草原」ですし、その次の「都市時代」なら「丘」が対象になります。
マップ上において、この地形のマスに自分の人口トークンがあれば、その個数が「時代ポイント」となります。そして「時代ポイント」の大きいプレイヤーが、他のプレイヤーよりも少しだけ先に進歩するのです。
時代ポイントの対象となる土地の種類は時代ごとに異なります。このため、時代の先端を先駆けるための土地争いは頻繁に発生しますし、それは戦争の口実にもなります。戦争は盤上の隣接するマスにある所有者の異なる人口トークン間で行われ、人口トークンの数やカードによって勝敗が決まります。なお、戦争において勝敗判定は防御有利ですが、被害判定は攻撃有利なのはちょっと面白い処理です。
「時代ポイント」に話を戻しましょう。これを増加させるには他にも手段があり、そのひとつは「都市」の存在です。都市は、アクションによって盤上の人口トークンを消費することで建設することが出来ます。都市のメリットは他にもあります(戦闘時等)が、この「時代ポイント」の獲得がそのひとつです。

また、カードによっても「時代ポイント」を増加させることが可能です。カードには特殊効果のテキストの他に、背景には土地が1種類だけ描かれています。これが時代ポイントを増加させる土地であれば、1枚プレイすることに1時代ポイント増加します。
このゲームの争点は、この「時代ポイント」の獲得に集約されています。すべての時代で先端を行くのは極めて困難ではありますが、いずれにせよ有効な土地を多く確保することは、ゲーム中に有利な立場に置きやすくなると共に、勝敗にも直結するので重要です。というのも、最終的な勝敗は得点で決まり、山岳を除く土地のマスに人口トークンを置くことで得点になるからです。
このように、「テンパス」は土地の争奪戦が主眼のゲームです。時代が進むにつれ行えることが多くなって選択肢が増加するあたりは、いかにも文明進化ゲームっぽいのですが、それは土地の争奪戦をより刺激的にするための動機付けの意味合いが強くなっています。
このわかりやすい中間目標の設定のため、やや長いプレイ時間であるにも関わらず、ゲームはずっと緊張間が保たれています。直接攻撃は頻繁に発生しますが、その意図はたいてい明白ですので、重苦しい感じはしません。
その反面、構造の見通しがあまりにも良いために、全体的なプレイ感は軽く感じられます。文明進化の重厚な雰囲気を期待すると肩すかしを食らうでしょう。
http://www.boardgamegeek.com/game/17161
Der Elefant im Porzellanladen (エレファント) / Amigo Spiele


ここまで4人。

taroさんがあと1時間ほどで帰るということだったので、軽めのゲームをここでリクエスト。この2日前にプレイしたばかりですが、何となく気になったのでまた遊んでみました。場に置かれた「陶磁器」か「象」のカードを取って、得点獲得を狙います。「陶磁器」は得点になりますが、獲得にはお金が必要です。「象」を選ぶとお金が入りますが、「陶磁器」を壊さなければなりません。
わりときっついゲームで、きっぱり好みが分かれそうではあります。つーか、シャハトのゲームはどれでもそんな感じではありますけれども、これもそうみたい。全部を気に入っているわけではありませんが、自分の好み的にはストライクです。
このセッションでも他のメンバーからあれこれ意見が出たのですが「先に進んでいる感じがしない」というのが大筋でしたでしょうか。とにかく陶磁器(もっぱら『壺』と呼ばれていた)がどんどん壊れますし、どんなに計画性を持ってプレイしたとしても、どうにもならない諸行無常なドツボにはまりこむこともしばしば。
気を取り直してゼロから立て直しを図ろうとしたらずるずると決算になって0点とか。そうなると、4つある得点計算方式を選ぶという、このゲームの売りのひとつまでもが吹き飛んでしまうわけです。
決算時に形を整えられていたら文句なしですが、そううまくも行かないわけで、その点を僕は面白いと思っています。しかし、「うまく乗り切った」時と「全然ダメダメ」だった時の差が激しいのは事実で、その点に楽しさを見いだすか、あるいは不公平感を感じてしまうかで「エレファント」の評価は分かれるんではないかと勝手に分析しています。
このセッションでは、カケラが4つある象カード(2色×2カケラ=4カケラ)のカードのマイナス効果の大きさについて疑問が出されていました。確かにこれはタイミングが悪い時に取らされると甚大な被害を被りますし、しかも取ったことで次のプレイヤーを楽にさせてしまうこともあります。いやだからそれが面白いところで…(以下同)。
http://www.boardgamegeek.com/game/24770
Canal Mania (カナルマニア) / Ragnar Brothers


taroさんが抜けて、ここから3人。

ということで、本日2回目のプレイに突入しました。3人プレイです。このゲームの開始前に「この手のゲームは2回目のプレイでボロ負けするんだよなー」とか、うっかりほざいたら、ホントにそうなってしましましたとさ。
このセッションの勝敗を分けたのは「議会」でした。序盤はそれほどではありませんでしたが、中盤以降はずっと巡り合わせが悪くて良い契約を取れず、マップ上のあちこちに断続的な運河を建設しなければならない状況になってしまいました。他の2人は中央や北部方面で大運河を連ねるように建造しており、商品輸送で点数の獲得競争を順調にこなしているように見えました。
流れが悪いのはもう仕方ないので、ひとまずは、達成した契約書の枚数でのボーナス点を期待して安い契約を請け負いまくり、好機が来るまでじっと耐えることにしました。
そして終盤前になってやっと長い運河がつなげそうな形になりました。それを達成して長距離の商品輸送をすれば一気に10点以上の挽回が望めますので、申し訳ないのですけど長考を重ねさせてもらい、あらゆる可能性を考慮しつつ最善手を探し続けました(トップは無理でも2位は狙えそうだったので)。
しかし、そこまでの点数差はいかんともしがたく、しかも最終ラウンド中に痛恨のミスを2つも重ねてあえなく沈下。うう。ゲーム終了後の感想戦で、思わず「議会」の巡り合わせを愚痴ってしまいましたし、ここをハウスルールで改訂するようなことも口走りましたけれども、後で冷静に考えたら、やっぱりこれは僕のミスが原因で負けたわけで、恥の上塗りをしてしまった次第。
ただ、3人プレイはやや大味(ソロプレイ感すらある)な気はしました。少なくとも4人プレイ時よりは深みがありません。現時点での個人的に見解ではありますが「カナルマニア」は4人以上で遊んだ方が楽しいと思います。ということで、次は禁断の(?)5人プレイをやってみたいなぁ、と。
http://www.boardgamegeek.com/game/19995
レポートは以上です。
最後に少しだけおしゃべりをしつつ、puppiさんが現在翻訳中のちょっとへんてこなゲームをいろいろ見せてもらったりして、充実の1日を〆たのでした。朝から晩まで、本当にお疲れさまでした。またぜひ、どこかで遊びましょう。
コメント
コメント一覧 (4)
楽しく読ませていただきました。
僕も1日2回カナルマニアをやったことがあります。
5人でもやったことありますけど、5人は面白いですよ。
議会の契約書のドラフトは運があるようでそれほどでもないかなあと思います。4都市くらいのルートが出来ればポイントはコンスタントに稼げるので。
ではまた。
ありがとうございます。このところ忙しいこともあり、ひとつのエントリーを完成させるのに1週間以上かかっています(汗)。
議会に関しては、あれはあのままでいいと今は思っています。この当日はどうも巡り合わせが悪いことが多かったこともあり、レポートでは意識してその点を詳細に書いてみました。
ところでルールの和訳が何とか完成しまして、現在 pgdb に登録されています。よろしければぜひご覧になってください。おかしなところがあればご指摘お願いします。
http://www.gamers-jp.com/playgame/db_filea.php?game_id=2301
なかなかそこまでの長時間ゲームはプレイする機会がないものですが・・・・
エレファント・・・2ターンに一回しか選択権がないのも良いようにやられてる感の原因でしょうかね?
(お金1のときにどっちを選んでもパスしない限り次の手番の行動が決まる)
4人だとどうしようもなかった感が増しますが3人だと良い感じです♪
それでもはまるときははまるんですけどね(笑
「カナルマニア」は良いゲームです。ルールだけ聞くと、「蒸気の時代」みたいですが、実際には「乗車券」の方が近いテイストです。だからプレイ感は軽いです。
「エレファント」の3人プレイですか。なるほど。シャハトのゲームは3人ベストの作品が多いのですが、これもそうなのかな?