11日(土)は、池袋で開かれた袋小路11月例会に参加してきました。朝から雷が鳴るような悪天候で、今ごろ徹夜でPS3の行列に並んでいる人たちは大変だろうなー、とかまるで人ごとみたいに、雷鳴とどろく灰色の空を見上げながら思っていました。
雨が降るとカートタイプの大型バッグが使えない(僕の持っているものは防水加工されていない)ので、朝になって慌てて持ち込みゲームを減らしたり入れ替えたりして、こっちはこっちで大忙しでした…。
そんなこんなで選んだ持ち込みゲームが、何だか少し重めのものばかりだったでちょいと申し訳ない限り。袋小路にはあんまり重いゲームを持ち込まないようにしているのですが、今回は準備不足も加わってこんなことになってしまいました。
この日は定刻午後1時の10分ほど前に会場入りし、机の設置などをお手伝いしつつ、最初のゲームをごそごそと広げたのでした。
Canal Mania (カナルマニア) / Ragnar Brothers
広げたのはいきなりこれ。5人。
先日、「重たいゲームの特別例会」でプレイしたこのゲームを例会に持ち込んでみました。結局、このセッションも3時間以上もかかったので、やっぱり通常例会で頻繁にやるにはきついゲームですね…
実はこのゲーム、「契約カードの都市名を把握するのがけっこう大変」という欠点があるのですけれども、写真のように木製キューブを使うことで視認性を高める工夫をしてみました。
これは、このセッションで卓を囲んだ他のメンバーにより、即興で編み出されたグッドアイデアで、契約で結ぶ2つの都市と対応する契約カードへ、それぞれ同色のキューブを配置するというものです(中継都市にはさらに1個置く)。たったこれだけのことで、プレイ環境がかなり改善されました。
この日はたまたま木製キューブを持っていたのでこれを使いましたが、商品キューブと紛らわしく見えたこともあったので、今度プレイする際には別のマテリアルを使おうと思います。何にするかは検討中。
さて、このセッションは、僕個人としても初の5人プレイでした。やや時間がかかったことを除けば、本質的な面白さは4人ゲーム時とそう変わった印象はありません。その一方で、バランス的には厳しくなっていたので、初プレイの人にはきつかったかもしれません。
議会の運不運については、このセッションではわりとくっきり出てしまいました。ただ、それをうまく避けたり、あるいは考え方を変えて別の方法で得点を狙う形に持っていくことを目指すことも出来るようには見えましたので、これは場数を踏めば何とかなる問題でもあります(今後は、初プレイ時の注意事項についてまとめた方がいいかもしれない…)。
このような経験の差もあって、このゲームを購入してからやっと初勝利を上げることが出来ました。しかし今回も、1回だけきつーいミスをやらかしていて、恐らくプレイ経験者がいたらしっかりこれを咎められていたことでしょう。どうも、最終ラウンドの手前あたりでうっかり集中力が途切れてしまう悪いクセが抜けません。もっと上手くなりたい。
http://www.boardgamegeek.com/game/19995
Kampf um Rom (ローマ帝国の危機) / Kosmos (Franckh-Kosmos)
メビウス便の新作。3人。
ローマ帝国末期の欧州をテーマにしたカタン風味の領土拡大ゲーム。見た目に派手だし、カタンっぽいマップということもあって、足を止めて見学していく人が多数いました。カタンのネームバリューって、やっぱりすごいというか。ただ、このゲームはカタンとはほとんど異なる内容です。
プレイヤーには「騎兵」と「歩兵」の2つのコマが与えられます。それぞれのコマはマップ上に配置されますが、これらのコマの持つ「部隊」は「部隊エリア」で管理されます。部隊エリアには、マップ上の騎兵や歩兵が、実際にいくつのコマを所有しているかが表されます。「騎兵」の部隊エリアには「騎兵」のコマ、「歩兵」の部隊エリアには「歩兵」コマが置かれ、それぞれ複数個配置されることもあります。
また部隊エリアには「輜重車(しちょうしゃ)」と呼ばれる貨物運搬車も配置されます。これは部隊コマが「略奪」や「占領」を行う時に意味を持つコマです。輜重車はマップ上には配置されず、部隊エリアにのみ置かれます(複数個の場合もあり)。
カタンと同様に、このゲームにも原材料カードが存在します。「麦」「鉄」、そして牧草地カードと呼ばれる「牛」「馬」です。これらは「騎兵」「歩兵」「輜重車」の建設や、特殊な効果を持つ「発展カード」を購入する際に必要となります。また、これと似たものとして「コイン」があります。つまりお金ですね。コインを使うことでも建設や購入を行うことが出来ます。
ラウンドではまず、スタートプレイヤーがダイスを2個振って原材料の産出をチェックします(このあたりはカタンと同じ)。ダイスで「7」が出たら「ローマ兵」によって他人の資源を奪うことが出来ます(騎士ですな)。いわゆる「バースト(手札を半分捨てる)」は「7」の目によってはありません。
続いて「交易と建設」です。他プレイヤーと原材料カードの交換や、銀行との「3:1」交易が行えます。その後で、「騎兵」「歩兵」「輜重車」「発展カード」の建設・購入を行います。その際には、指定された原材料カードやコインを支払います。
そして「騎兵」→「歩兵」の順番でアクションを行います(アクションを行わない(あるいは行えない)時には、原材料カードかコイン2個をもらうことも出来ます)。
部隊のアクションは「移動」「略奪」「占領」の3種です。移動は陸路と海路があり、その2つを組み合わせても構いません。コマはヘクスの「点」に置かれ、陸路による移動はヘクスとヘクスの間にある道を通ります。
陸路の道には矢印が書かれている場所があちこちにあります。最初の矢印はノーコストですが、2つめ以降の矢印を通過する際にはコストを支払わなければなりません(『麦』1枚かコイン3枚)。海路を使うには、1つの海路ごとに1コインを支払います。いずれも、コストを支払いさえすればどこまでも移動可能です。
移動後に都市に隣接する場所にコマがあれば、その都市に対して「略奪」か「占領」を、どちらか1回だけ行います。いずれにせよ、その都市の「塔」の数以上の部隊を部隊エリアに保有していなければなりません。
「略奪」を行うには、さらにその都市に「略奪タイル」が置かれていなければなりません。略奪が成功したら、その「略奪タイル」をめくって(初期配置で裏返しで配置されています)、部隊が受ける損害を適用し、報酬を受け取ります。この時、部隊の持つ「輜重車」の数だけコインも追加して受け取れます。その後で、略奪タイルをその部隊の部隊エリア上にある所定の場所に置きます。
「占領」を行うには、その部隊が「輜重車」を1つ以上保有していなければなりません。また、少なくとも3色の都市(都市は全部で5色ある)で略奪を行った部隊でなければ占領は行えません。
占領に成功したら、マップ上の部隊コマをその都市上に移動させ、部隊エリアから「輜重車」を1つ取って、やはりその都市に置きます。「占領」を行うことでプレイヤーには1点が入ります。しかし以後、この部隊はマップ上を移動することは出来なくなります。
「占領」を行った部隊は、さらに「拡大」が行えます。「拡大」は「占領」の別形態で、意味としては同じです。占領を行った任意の都市から矢印1つ分までの距離にある都市に対して「占領」を行います。ただしこの部隊は、目標となる都市の「塔」以上の部隊コマを持っていなければならず、「輜重車」も1つ以上保有していなければなりません。拡大による「占領」が成功したら、その都市に部隊コマと輜重車を、部隊エリアから取って置きます(これも1点)。
ゲーム中に、ある一定の条件を満たすことで、「特別勝利得点」を受け取ることも出来ます。また、発展カードの中には、1点の「得点カード」もあります。このようにしてゲームを進め、10点に達したプレイヤーが現れたらそのラウンドの終了時にゲームが終了します。10点以上で最も得点の高いプレイヤーの勝利です。
…まずお詫び。前日に慌ててルールを読んだため、ゲーム進行に関するルール解釈を大幅に間違えてしました。プレイした方々、まことにすいません。なのでまったくの想像でしかありませんが、十分な手応えのあったゲームした。いずれ正しいルールで遊んでから、またここでレポートいたします。ああ、もう、何やってんでしょうか…
http://www.boardgamegeek.com/game/25234
Ekonos (エコノス) / Ludic
半年ぶりのセッション。4人。
前回のレポートと簡単なレビューはこちらのエントリーをどうぞ。
前回のセッションで視認性が悪くて識別しずらかった「株価マーカー」の片面に、ダイソーで買ったカラーシールを貼り付けてみました。これが大正解。劇的に視認性が上がってプレイしやすくなりました。
そして今回は念願の4人プレイです。4人で遊んだ感想としては… 実は6人の時とそんなに感触が違いませんでした。相変わらずカードのランダム性が気になりましたが、それは他のプレイヤーも同じことですし、カードの構成が工夫されているようで、ゲームが極端な方向に流れないようになっているようです。
悩みどころは6人でも4人でも同じでしたし、近い将来に向かっての計画の立て方も同じでした。ということは、やはり簡潔に要所をうまくまとめた良いゲームだということなんでしょう。
最後の計算がやや面倒ではありますが、それでも最終的な点数は2桁に収まります。この秀逸なコンパクトさは、他の細かい欠点を補って余りある美点といえましょう。両手を広げれば手が届きそうなスケールの中に、深く混沌とした独特の味わいが感じられる不思議な面白さを持つゲームです。
このセッションでは勝ち組2人と負け組2人に分かれる流れになりまして、当然のように僕は負け組に… マップ上の企業タイルの争いにうまく乗れなかったのが直接の敗因です。カードの使い方にも株の売買にも問題があり、良いところがひとつも無かったような気が…
http://ejf.cside.ne.jp/review/ekonos.html
レポートは以上です。
この時点で午後7時過ぎあたり。そろそろ痛めている背中や腰が重くなってきたので、早めに帰らせていただきました。みなさんお疲れさまでした。
この日の例会も多くの参加者が集まって会場内は大盛況でした。夕方ごろには10卓全部が埋まり、さらに余って卓に入れなくて歩き回っている人までいました(公式発表40名なのですが、見た目はもっと多くいたような気が…)。
しかも今回は、袋小路の原点回帰ともいえる「大騒ぎ卓(SPコンボ卓)」が設置され、そこでは夕方過ぎまで賑やかな歓声が絶え間なく響き渡っていました(僕も6ニムトにのみ参加)。代表の娯楽堂さん自らが牛の着ぐるみを着てがんばっていましたし、キツネの着ぐるみも見かけました。こういうノリは袋小路らしくて見ていて楽しいです。これからもどんどんやっちゃってくださいな。
次はチャンレンジゲーム会ですね。
またその時にお会いしましょう。どうぞよろしくお願いいたします。
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