27日(水)は、社内でゲーム会を開きました。年内仕事納めの日にボードゲーム会を開くのが、ここ数年の恒例になっています。実を言うと、この場でプレイするゲームを選定するのは毎年のようにけっこう悩んでいたりします。苦労して選んだかいもあって、今年も参加者におおむね楽しんでもらえたようで何よりです。以下に簡単にレポートします。
Die Oster Insel (イースター島) / Blatz

モアイは進む。そして戻る。4人。

まずは見た目で勝負(?)ということで、つかみにこのゲームをチョイスしてみました。自分のモアイ像に石を出来るだけ多く入れつつ、レースでは1位か2位を目指し、最終的に2位以内で獲得した石のが多いと勝利という変速的なレースゲームです。
スタートからしばらく、他のメンバーはゲームの感覚がよくつかめなかったようですが、先頭を大きくひた走るモアイプレイヤーが出たあたりで、ようやくこのゲームの狙いがわかってもらえたようです。自分のことだけではなく、全体のバランスを考えながら、どのように配分し、進み、そして終わらせるか、そういったいかにもドイツゲームっぽい特有の感覚を手軽に味わえる佳作だと思います。
http://ejf.cside.ne.jp/review/osterinsel.html
Life Style / Ravensburger
親のキャラをつかんでいても写真の引き次第で…。6人。

まずお題が提示されます。親はそれを踏まえて写真を(5枚中)4枚を選び、お題に合っていると思う写真に1~4位の順位をつけます。その他の子は、親のつけた順位を予想して提示し、それが合っていれば点数がもらえるというパーティゲームです。今回は上級ルールも採用してみました。本来は順位をつけた理由を説明しなければならないのですが、それは時間がかかるということだったので、親だけが順位付けの理由を説明することにしました。
コミュニケーションゲームとしては素朴とも言える構造のゲームで、その場の雰囲気を楽しむことが主眼に置かれています。それだけに、競技として物足りなく感じた人が多かったようで、かく言う僕もそのひとりでした。メンバーが変われば面白くなるはずなので、これはまた別のゲーム会に持ち込んでみようと思います。
http://ejf.cside.ne.jp/review/lifestyle.html
Ca$h'n Gun$ (キャッシュ&ガンズ) / Repos Production

目的は人を撃つことじゃありませんから。 6人と5人。

事を終えたギャングの一団が集まり、自分たちの分け前を少しでも多くしようと、銃で強引にぶんどろうとするゲームです。命を賭けたブラフと根性試しが気軽に楽しめる快作です。
ルールは簡便さを優先し、基本ゲームだけを採用してプレイしました。とりあえず銃のギミックでウケを取ることが出来まして、その勢いでゲームの方も大いに盛り上がりました。6人プレイの場合、生き残った人数が多いと場の現金タイルを割り切れないことが頻繁に発生するため、分け前が多くなりそうな大一番のラウンドが多くなり、佳境となる山場が次々と出現することになります。これでゲームは大変に白熱しました。
最初のゲームがあまりに面白かったので、すぐに2ゲーム目のリクエストが入りまして、今度は5人でプレイすることになりました。2回目のセッションでは、みんなしっかりとコツが掴めたようで、楽しくも相当にシビアな展開となりまして、結果として5人中2人が脱落するといく厳しい生き残り合戦でした。いずれにせよ大評判で、次はモデルガンでやりたいとかいう人までいたくらいです。いっそのこと社内定番ゲームにしてもいいかも。
http://ejf.cside.ne.jp/review/cashandguns.html
Diamant (ダイヤモンド) / Schmidt Spiele

災害が発生しすぎて… 6人×2セッション。

5つの坑道に潜り込んで、そこから多くのダイヤモンドを持ち帰るバースト系ゲームです。採掘の途中で坑道から帰れば、採掘したダイヤは獲得することが出来ます。もちろんさらに奥に進んで、もっと多くのダイヤを持ち帰ろうとしてもかまいません。しかし、同じ種類の危険カードが2枚出てしまうと、採掘中のダイヤは失われてしまいます。このドキドキ感がたまらない良作です。
最初のセッションでは、5つの坑道ともカードが5枚以内で危険カードによって強制終了という、わりと珍しいハードラックな展開となりまして、これじゃさすがに物足りないということで、すぐに2ゲーム目が開始されました。が、これも4つめの坑道までは全て5枚程度で終わるという奇妙な流れになってしまいました(危険カードで終わった時は、ちゃんと1枚抜いているのに…)。
最後の最後で、やっと写真のように長い坑道が掘られまして、何とか形は整えられたのですが、こういうこともあるんですね…
http://ejf.cside.ne.jp/review/diamant.html
チケット・トゥ・ライド / バンダイ
Ticket to Ride: USA 1910 (乗車券:USA 1910) / Days of Wonder
このゲームで〆ました。5人。

ということで、最後は真打ち「乗車券」の登場です。マップはバンダイ版を使い、カードは「USA 1910」を使いました。チケットカードは「1910」のみを使用し、その引き方(ゲーム開始時とアクション)は通常版と同じとしました。この時点でまだ6人いたので、このセッションで僕は進行役を務めまして、つまりゲームに参加したメンバー全員が「乗車券」初プレイという状況でした。
ゲームは全員が慎重に安全策を採りまして、序盤は短い路線を細かく繋いで、確実に手元のチケットカードを達成しようとするプレイが多く見受けられました。チケットカードの縛りが必要以上に厳しく感じてしまったようで、列車を早く置いて安心したかったようですね。
進行役の僕はあまり細かいアドバイスをせずに見ていましたが、後半に線路が盤面を覆うようになってももチケットカードが引かれないので、「3枚引いて2枚は戻せるからチャンスだよ」とか少し煽りまして、そこでようやくチケットカードが活用されるようになってきました。
結果として、引いたチケットカードを全て達成したプレイヤーの圧勝でゲームは終了しました。プレイタイムは2時間ほどと少しかかりましたが、全員がそんなことは全く気にせずに熱中し、それどころか「これは戦略的で面白い」と絶賛してくれました。いや、うれしいですね。
ところで、地名に日本語が併記してあるので使ってみたバンダイ製のマップですが、素材として使われている厚紙が薄いためか、ゲーム中に端の方からどんどんめくれあがってくる(暖房のせい?)という安普請で、こりゃもう使うことはないでしょう。
http://ejf.cside.ne.jp/review/tickettoride.html
レポートは以上です。
トータルで5時間以上、5ゲーム7セッションを堪能しまして、まだまだやりたいという気持ちを抑えながら、本日はお開きとなりました。今は忙しいのて、社内で定期的にこのような何時間もかかるゲーム会を開くのは難しいのですが、1ヶ月に1度、1~2ゲームだけの軽い会なら出来るかなぁ、とか思いました。ちょっとがんばってみよう。
コメント
コメント一覧 (2)
ルールの翻訳を担当して、出来上がり次第メビウスさんで遊んだ日本最初(?)のプレイヤーとしても自分史的に懐かしい作品でもあります。
でもBGGあたりで見てもあまり評価が高くないんですよね。何故でしょう?
おお、あれはいしださんの訳でしたか。このゲームも、発売されてから干支がひとまわりしていて、すっかり懐かしいゲームとなってしまいましたが、今でも十分に遊べる作品ですね。
GEEK の平均点を元にしたレーティングですし、ファミリーゲームが概して厳しい評価なのはいつものことですから…