21日(日)は、千歳烏山で開かれたSGCの1月例会に参加してきました。この日の例会は、いろいろな事情があって、いつもとは異なる場所にある小さな公共施設が使用されました。この施設は、地元の人間である僕はよく知っていたので問題なかったのですが、他所から来た人にはなかなか難しい道順だったようで、まるでそれ自体がゲームであるがごとく、たどり着くまでに迷った人が多くいました。

地図を見るとほとんどまっすぐ行くだけように見えるのですが、地元の人間もあまり使わないような狭くて細い曲がりくねった道を途中で通り抜けなければならず、しかも目的の建物が住宅街の中にあるために目立たないということもあって、本当に道順が合っているのか歩いていて不安になりやすかったかもしれませんね。いや、本当にお疲れさまでした。

昨日に引き続き、この日も雨が降りそうな降らなそうな、そんな厚い雲が空を覆った一日でした。


Lemming / Spielfreaks, Ltd. moon Gamer

レミングの生き残りゲーム。atogさん持ち込み。4人。

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出来るだけ長く生き残ることを目指す(レミングのくせにw)アブストラクトっぽいレースゲームのミゼール(遅くゴールした方が得点が高い)。トランプを使います。

各プレイヤーは3つずつ(4人プレイ時)のレミングコマを担当します。レミングには個別に番号が振られています(1~12)。その番号に対応した「レミングカード」の山札があり、それを1枚めくって、そこに書かれた番号のレミングを担当プレイヤーが移動させます。

レミングは1回の移動でゴールに向かってまっすぐ移動しようとします。移動距離は4ヘクスです。ただし移動しようとするマスに書かれた数字かスートのカード(トランプ)をプレイすることで、1回だけ曲がることが出来ます。

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レミングが移動することで、他のレミングに隣接したヘクスに移動した時には「衝突」し、そこで移動は終了します。

「衝突」されたレミングは、「衝突」したレミングが移動した距離だけはね飛ばされます。

衝突された位置によって、レミングがはね飛ばされる方向は決まっています。

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これらの衝突は連鎖的に発生することもあります。

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レミングカードがすべてめくられたら、ここで各プレイヤーは手札にある「絵札(J・Q・K)」のうち1枚を使って、「狂ったレミングの暴走(Mad Lemming Dashes)」の試みを行うことが可能です(詳細略)。この試みが成功し、指定された条件を達成すれば、特定のレミング(自分の所有でなくても良い)」を4ヘクス移動させることが可能です。この「暴走」は、他の条件が達成されたことによって突発的に発生することもあります。

「ゴール」にたどり着いた(落ちた)レミングはゲームから抜けます。ゴールしたレミングは、その順位を記録しておきます。すべてのレミングがゴールしたら得点計算です。より遅くにゴールしたレミングほど得点が高くなっています。自分のレミングが獲得した得点を合計し、多かったプレイヤーの勝利です。

最初はコマが固まっているのでのんびり進み、バラけてくると連鎖につぐ連鎖が発生してだんだんとバカゲーの様相を呈してきます。わりとアブストラクトっぽいメカニクスなのですが、ランダムな要素が多く取り入れられ、さらに「暴走」によってあっという間に状況が変わってしまうなど、ノリは完全にパーティゲームです。おかげでセッションは終始笑いに包まれていました。意外にも、というと失礼な言い方ですが、このゲームはとても楽しめました。

「Lemming」は 1990年発売の古いゲームで、すでに入手が困難なレアアイテムです。そのようなゲームをプレイする機会が得られたのはラッキーでした。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/10800


Symbioz / Unicorn moon Gamermoon Gamer

Klorul は Crapit を喰い、Crapit は Zerb を喰う。atogさん持ち込み。4人。

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架空の惑星での食物連鎖をテーマにしたゲーム。

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このゲームには3種類の生き物が登場します。植物の「Zerb」、草食動物の「Crapit」、肉食動物の「Klorul」です。「Zerb」は個体数も多く増加しやすいです。「Crapit(草食)」は「Zerb(植物)」を捕食することで増加します。そして「Klorul(肉食)」は食物連鎖の頂点にある生き物で「Crapit(草食)」を捕食して増加します。

ゲームボードは円形で、24のエリアに分かれています。各エリアには「Zerb」が繁殖するボックスが12個ずつあります。手番ではアクションポイントを「10」使って行動を行います。行えることは、自分の「Zerb(植物)」「Crapit(草食)」「Klorul(肉食)」の生産と配置です。アクションポイントを消費するのは生産のみで、配置は無償です。ただし、いずれの生物を配置するにせよ、ルールには従わなければなりません。

全員がこれを行ったら、続いて「Zerb(植物)」「Klorul(肉食)」「Crapit(草食)」の順番で繁殖が行われます。植物である「Zerb」だけは、ある程度の数がエリア内にあるだけで繁殖します。「Klorul(肉食)」「Crapit(草食)」は、捕食対象の生物が同じエリアにあれば食べた上で、1体増加します。増加した個体は、その場にとどまるか隣接エリアに移動させることが出来ます。なお、捕食対象がなければ、その個体は消滅します。

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ゲームの目的は、エリアの「Zerb(植物)」を配置するマス(12個)をすべて自分の「Zerb(植物)」で埋めることです。これを3つのエリアで達成した場合に勝利となります。また12ターンを経過して決着が付かなかった場合は、盤上にある「Zerb(植物)」コマを最も多く持つプレイヤーの勝利となります。

基本的なルールはだいたいこれくらいです。偶然の要素がなく、しかも文字通り食うか食われるかの直接攻撃系なシステムで、プレイヤーの意志決定がダイレクトに反映されるタイプのゲームです。食物連鎖をテーマとするゲームとして、これだけコンパクトにまとめたデザイナーの卓越したセンスには驚かされます。被食と捕食のバランスが少しでも崩れると盤上のコマはダイナミックに変化していくさまは、箱庭ゲームのようで純粋に楽しいと思いました。

最初は面白いと思ってゲームを進めていたのですが、上にも書いたように一切の偶然要素がないため、必然的に序盤を過ぎたあたりからかなり重い展開となってゆきました。ボード全体があまり広くないわりにはコマの数が多いため、他プレイヤーとの干渉度合いも指数的に増大し続け、場をコントロールがどんどん複雑となります。6ターンあたりで、ターンを終えるのに15分ほどかかるようになり、7ラウンドにはそれが20分にまで伸びました。このあと12ターンまでやると何時間かかるかわからないような状態でしたので、8ラウンド終了時点で協議終了となりました。

アイデアは良かったのですが、それをゲームに落とし込む段階で今ひとつ練り込みが不足している感じです。惜しい。コマの数をもう少し減らすなどすれば、それだけでもテンポが良くなる可能性はあります。序盤がえらく面白かっただけに残念な作品でした。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/5516


Flower Power / Glücksritter Spiele

思惑と結託のスゴロク。atogさん持ち込み。6人。

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各プレイヤーがカード2枚だけを持ってプレイするレースゲーム。コスモス社から発売されている同名のゲームとは別のゲームです。

ゲーム開始時に、自分が何位になるかを予想して紙に書いておきます。これはゲームが終わるまで秘密にしておきます。

手番になったら他のプレイヤーをひとり指名(誰でも良い)し、手番プレイヤーと指名プレイヤーが同時にカードを公開します。その組み合わせによって決められた数(0~3マス)だけ、両者のコマを進めます。コマが「花」のマスに止まったらフラワーカードを1枚もらいます。「蜘蛛」のマスであれば、手持ちのフラワーカードを1枚捨てなければなりません。

誰かのコマがゴール(1周)したらゲームは終了です。ここで予想した順位を公開し、それが当たっていたら、このゲームで得たフラワーカードを得点として計上します。順位が外れたら得点はゼロです(以前の得点は失わない)。こうして何ゲームか行って、誰かが6点以上になったらゲームは終了し、その時点で最も得点の大きなプレイヤーの勝利です。

これはまたシンプルかつヘンテコな変則スゴロクで、奇妙な連帯と反逆が交差する不思議なゲームです。順位予想ルールがよく効いていて、このために各プレイヤーの思惑が毎回変化するため、ゲームは毎回異なる展開になるあたりも面白いです。

でもちょっと僕には淡泊かな? 逆転要素がなく、点数が離されてしまうとどうしようもないため、勝ち目のないプレイヤーはじっと黙って耐えるしかないという点も気になりました。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/1167


Stimmvieh (政治献金ゲーム) / BeWitched Spiele moon Gamer

2日連続で政治献金。5人。

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良いゲームというより、不思議なゲームというか。ちなみにカードがテレカとほぼ同じ大きさなので、テレカ用スリーブがぴったりです(このゲームはカードの質があまりよくないのです)。

このセッションは、2ゲームやってトータルで勝敗を決めることにしました。1ゲーム目での僕の方針は「得票数で3位になること」。得票だけ重視するとどうしても献金額が減るので、ぎりぎりのところで当選ラインに入り、献金額を効率よく倍増しようと考えました。これがうまくいくと思っていたら… なんと、得票数で同点3位となり、価値の判定で負けて落選… ひとりだけ2桁の献金額でいきなり大ピンチに。

2ゲーム目は、大きな得票のカードを序盤で獲得することが出来たので、あとは全体のバランスを考えて落選しないように献金カードを慎重に集め、これが見事に成功して当選。献金額は2倍になったものの、元金が少なかったのでどうかなぁ、と思っていたら、最後で見事に10点差という僅差にてトップ!

えらく面白いゲームであることには違いなく、そのわりにはどのあたりをアピールしてよいものやら、これまでよくわからなかったのですけれども、ここにきてやっとどういうことを目指すゲームなのかを理解することが出来たような気がします。また、最初は無理だと思ってたカウンティングが、思っていたよりは覚えられものだなぁ、という感触も得ました。これは単に慣れただけでしょうけど。まだあちこちに持ち込みますよ。moon Gamer
http://d.hatena.ne.jp/bis_co/20050324


Really Nasty Horse Racing Game / Upstarts moon Gamermoon Gamer

立派なフィギュアがステキ。atogさん持ち込み。5人。

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競馬の障害レースがテーマのお手軽簡単なゲーム。

このゲームは6レースを行います。各プレイヤーは競走馬を6頭ずつ所有しており、それぞれの馬には「1」~「6」までのランク(格)がついています。数が少ないほどランクは上と考えます。どの馬もひとつのレースにしか出走することは出来ません。

各レースの開始時に、そのレースで得られる賞金額がカードによってランダムに決まります。レースでは3位まで賞金が支払われます(5~6人プレイ時)。賞金額はレースごとにすべて異なっています。さらに、そのレースでどの馬がどのコースを走るのかがランダムに決まります。それらを見て、このレースに自分の所有する馬のランクを秘密裏に決めます。

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コース番号は内側から「1」~「5」(5人プレイ時)まであり、それに出走する馬のランクを掛け合わせた値が、その馬のオッズになります。たとえば、3コースにランク4の馬が出走することになればオッズは「×12(=3×4)」となります。

オッズが決まったら、プレイヤーは所持金を使って馬券を買うことが出来ます。馬券は「単勝」だけです。つまり、トップの馬を予想するだけです。馬券は1枚しか買えませんが、自分でも他人でもどの馬に賭けても構いません。馬券を買ったら、どの馬に賭けたかは公表する必要はありませんが、賭け金の額は宣言しなければなりません。宣言した額の金額はレース開始前に銀行に支払います。

これでゲーム開始です。第1コースの馬からダイスを振ります。次にダイスを振るのはその左となりのプレイヤーで、ここからコース順ではなく、単に時計回りの順で6面体ダイスを1回ずつ振っていきます。馬は1マスに1頭しか入れません。馬は直進するか、外側のマスへ移動することが出来ます。斜めには移動出来ません。「6」の目が出たら、1回だけ内側のマスへ移動することが出来ます。

ランクが上の馬がコース上の特定のマスに止まると、そこからさらに今来た目の数だけ進むことが出来ます(ボーナス移動)。ランクが上位であるほど、このボーナス移動のマスがコース上に多くあります。また、コースには6カ所の障害物(生垣と水濠)が描かれています。しかし移動において障害物は特に問題なく進むことが出来ますし、そこで停止することも出来ます。しかし、障害物上で停止するとカードの効果でいきなり落馬(!)するかもしれないので危険です。

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各プレイヤーはゲーム開始時に4枚ずつカードを持っています。これはゲーム中に補充されることはなく、6レースで4枚ずつのカードのみです。レース中にこのカードを使うことが出来るのですが、これがいずれもかなり強烈な効果を持っているのです。

たとえば、特定の障害物(6カ所の障害物にはすべて名前が付いています)上に馬が停止した時にプレイすると、対象の馬を落馬させてレースから脱落させる「Faller Cards」。それどころか平坦なコースであっても落馬させる「Slipped Up On the Flat」。先にゴールした馬の直後にゴールインすると順位が入れ替わる「Photo Finish Cards(写真判定)」、最終直線コースで、外側か内側に全力で平行移動させる「Horse Under Pressure Cards」。等々。

かなり乱暴な効果なのですけれども、1レースは10分もあれば終わりますし、仮に脱落しても次のレースでかんばればいいのです。レースの賞金が低い時には馬券の方が効率的に儲かることがあります。それに、自分が賭けた馬に対しては不利な効果を使いづらいこともあって、カードプレイのタイミングはなかなか難しいものがあり、このゲームにおいて駆け引きと考えどころのひとつになっています。

レースは普通の6面体ダイスを使って進むので大きな差が発生しやすいのですけれども、カードの致命的な効果によって障害物上のマス目に止まることはかなりリスキーであるため、馬がその手前のマスで立ち往生することがよくあります。このため、短時間のうちに逆転に次ぐ逆転のドラマチックなレースが毎回のように行われるので、6レースをプレイしても間延びした感覚はまるでありませんでした。良いゲームです。

はっきり言って運試しみたいなゲームなのですけれども、ギャンブルなんそんなもんでしょう。奇をてらったテクニカルな要素をあえて盛り込まず、ダイスを使った競馬ゲームとして、ストレートにわかりやすく面白さを追求した作品です。とても楽しく遊べたセッションでした。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/126


レポートは以上です。

体調のこともあり、ちょっとばかり用事もあったのでアフターはキャンセル。しかし、会場から駅までの長い道のりで、この先の予定やらゲームの話やらをたくさんすることが出来たので問題なし。充実した1日となりました。また次回もよろしくお願いいたします。moon Gamer