23日(土)は、千歳烏山はゲーム倉庫で「2人用ゲーム会(略して"ふたげ会")」を開きました。このゲーム会は「2人用ゲームを遊ぶだけゲーム会をやりたい」というカワサキさんの発案によって実現したものです。参加者は、カワサキさん・かゆかゆさん・NAOさん、そして僕の4人です。
ゲームサークルの例会ではあまりプレイされることがない2人用ゲームを思いっきり遊びたかったのが「ふたげ会」の趣旨であることはもちろんですが、こういうフォーマットのゲーム会が果たして成立するのか? という実験的な意味合いも多分に含まれています。
どうやって4人で2人用ゲームを回したかというと、まず2人1組になってそれぞれの前に1つずつゲームを用意し、その2つのゲームをインストを順に行います。そしてゲームを行って、1ゲームが終わったら、ゲーム本体を交換して再びプレイする、というようなことを繰り返しました。
同時にプレイされる2つのゲームは、プレイタイムがだいたい同じようなものを選ぶのがポイントです。また、2人用ゲームにはアブストラクト系の思考ゲームが多いので、そういうものがあまり続かないようにも配慮しました。アブストラクトゲームはもちろん楽しいものですが、(頭をフルに使うという意味で)重い思考ゲームばかりでは疲れてしまうと思ったからです。
この日は朝から抜けるような青空が広がりました。えーと、梅雨?
Veleno / Dal Negro
ランドルフのアブストラクト。かゆかゆさん持ち込み。

かゆかゆさんが最初に到着したので、さっそく2人用ゲームをプレイ。相手がひとりいればすぐに遊べる2人ゲームはこういう時に便利です。
銀色のコマをカラーコマのある隣接マスに移動させ、そのマスにあるカラーコマを取ります。これを交互に繰り返して、銀コマが移動できなくなったらゲーム終了。点数計算をして多い方が勝ちです。
論理パズルのようなゲームで、勝つ手順を相手よりも早く正確に読んで、それを間違いなく実施した方が勝ちです。負けている方は複雑な紛れの手順へと迷い込ませ、判断を誤らせることで勝機をつかむことになるでしょう。簡単で奥の深い思考ゲームでした。
http://www.boardgamegeek.com/game/11632
Brain Art:Triangular (ブレイン・アート : トライアングラー) / EKOS

三角タイルで三角形を作るゲームです。
場にあるタイルに辺を接するように三角タイルを1枚ずつ置いていって、3つの角が自分の色のタイルになるような形になったら得点を獲得します。また、2つの角を自分のカラーにして、残りの角を赤タイルで構成する三角形を作ったら即座に勝利となります。
これまたシンプルな思考ゲームです。わかりやすいゲームなだけに1手がものすごく重く、過失は即敗北につながるでしょう。…ということで負けました…
http://www.ps-hiroshima.com/board/ba_triangular.htm
Ponte del Diavolo (ディアボロの橋) / Hans im Glück


ランドルフの2人用思考ゲーム。コンポーネントが美しい。

2回目のプレイ。今回はポカ多し…。寝不足気味で、この時間帯はもうろうとしていました… ああ、言い訳ですね。すいません。ということもあって対局中は全然ダメだと思っていたのですが、感想戦で勝ち筋を発見しました… つくづくどうしようもありません。それ見つけられなかった末の僕の緩手をしっかり咎めたかゆかゆさんの好手一発にて負けたというゲームだったようです。本日早くも3連敗…
※正確には「Veleno」と「Triangular」を2回ずつやっていずれも連敗しているので5連敗です。もうこの日は勝てる気がしませんでした。
この勝敗はともかくとして、「ディアボロの橋」は2人ゲームの良作です。序盤がまだよくわからなくて漠然とした布石しか打てないのですけれども、ここらへんからしっかり研究して、このゲームの魅力をさらに掘り下げてみたいです。また、そうする価値のある作品でしょう。
http://www.boardgamegeek.com/game/27172
Poison Pot (ポイズン ポット) / Pin International

ここでもう1人が到着して3人になったので、3人用ゲームをとりあえずエントリー。
手番ではボード上の壺をひとつ移動させてから、裏返しにしてある壺を1個引いて、それを表向きにして場に置きます。ゲームの目的は、自分の色の壺をボード上で最大のグループ(同色壺のかたまり)になることです。ただし「毒壺」に触れているグループは無いものとして扱われます。
自分の色は決まってるのに、引いてくる壺はランダムです。なのでガチな思考ゲームではありませんが、気軽に遊べて思ったより面白いでした。3人ゲームではキングメーカー問題が発生することがあるので、2人プレイの方が良いかも(2人の場合、1色の壺は中立色になります)。
で、このゲームでやっと勝ちました… 一時はどうなることかと…
http://www.boardgamegeek.com/game/10573
Architekton (建築家) / Queen Games
家の周囲で景観をそろえていくタイル配置系ゲーム。

ここから4人そろって、2卓2ゲーム体制となりました。
場に公開されている6枚のタイル(建物3枚+地形3枚)から任意の2枚を取って、それを場のタイルに接続します。新たに接続されるタイルは、元のタイルと少なくとも1辺は地形を合わせていなければなりません。また、建物は市松模様(建物→地形→建物→以下同)になるように配置します。建物が配置されたら、その上の自分のコマを置きます。建物の周囲が地形で埋まったら得点計算を行います。ただし1辺でも地形が合っていなければマイナス点です(マイナス点を減らす手段あり)。
終了条件を満たすか、あるいはサドンデス(マイナス点を支払えなければ敗北)でゲームは終了します。最後までプレイしたのであれば、最終得点計算(自分のコマの連鎖が得点に加算)を行って多い方が勝利です。あるようで他のゲームではあまり見ないタイプの駆け引きが楽しめるタイル配置ゲームで、サドンデスルールがあるために、序盤からかなり緊迫した状況が続きます。
ただし運の比重は高め。わかっていても、公開されているタイルに求めているものがなければ手の打ちようがないです。そういう時には相手の妨害に走るべきなのでしょうが、そうすると自分の首を絞める結果にもなりかねなかったりします。研究すれば種々のテクニックがありそうではありますが、それで運の無さをカバー出来るのは現時点では不明。
http://www.ps-hiroshima.com/board/architekton.htm
Rat Hot (ラット・ホット) / Queen Games

タイル配置系。サドンデスあり。

互いに異なる色(赤と緑)を担当します。目的は自分の色の同種スパイスを2個以上つなげることです。手番では(最初を除いて)2枚ずつ山からめくって配置します。タイルは3マスからなる長方形で、そこに数種のスパイスと「ネズミ」が描かれています(ネズミにも色があります)。これを場のタイルに接するように配置します。ルールに適合すれば、タイルを重ねて置くことも可能です。
配置した結果、同色同種のスパイスが2マスつながれば1点、3マス以上で2点が入ります。相手のスパイスがつながってしまうと相手に点が入ってしまいます。また、自分の手番終了時に自分の色のネズミが3匹以上見えていると即座に敗北となります。これをタイルの山が無くなるまで続け、最終得点計算を行い、得点の多い方が勝利です。
これは面白かった。正直、あんまり期待しないでエントリーしたのですけれども、2人用タイル配置ゲームとしてはよく考えられています。スピーディで得点機会が多く、プレイしていて楽しいです。ルールもわかりやすく、ファミリーゲームとしても十分に通用するシンプルさ。さらにネズミによるサドンデスルールによってゲームは常に緊迫感にあふれています。
ネズミが連続して出現すると手が停滞しますが、その数は限られているので、何とか悪い流れが過ぎ去るまでしのぎましょう。ちょっとゲームに慣れた人なら、バリエーションルールをいくらでも考えることが出来そうです(実際、いくつかのバージョンがあるらしい)。
http://www.ps-hiroshima.com/board/rathot.htm
Chain Reaction / Abacus

シド・サクソンのグラスホッパー系アブストラクト。

英文ルールが一部不明瞭だったので、その部分はかゆかゆさんが独→英翻訳サービスを使って読みました。Thanks!>かゆかゆさん
得点方法は、自分のコマを相手の側にあるゴールラインへ到達させることです。これを行うために、1手番では最大5回(セグメント)の移動が行えます。最初のセグメントでは、任意のコマを隣接するマスに移動させることで、2つの自分のコマを重ねて「タワー」を形成します。第2セグメントからは、タワーをタテ・ヨコ・ナナメの一方向へ移動させることが出来ます。最初に移動させるマスには、タワーのコマをひとつ置きます。そうすることで新たなタワーがまた形成されたら、次のセグメントではそのタワーを移動させます。
タワーを移動させた結果、2つ以上のタワーは作ってはなりません(タワーは盤面にひとつだけ)。タワーが作れなかったり、相手のコマによるタワーが出来てしまったら手番は終了です。ゴールラインに自分のコマを到達させたら1点(中央部へのゴールは2点)入ります。ゴールしたコマは、ルールに沿って盤面上に再び配置されます。こうして、ゲーム開始時に決めた点数に達したら勝利です。
いかにもアブストラクトらしいシンプルで変化の多いゲームです。最初はじりじりと進行し、途中から一気に場が動き始めて、最後もきちんと収束します。変化が多いといっても読めないほどではありません。基本的には攻めを互いに繰り返して得点を取り合うような展開になるでしょう。
得点を記録しなければならなかったり、セグメント管理が慣れないとまごつくこともあって、純粋な思考ゲームとしては今ひとつ洗練されていない点もありますが、実に面白いゲームだと思います。気に入ったのでぜひまたプレイしたいものです。
http://www.boardgamegeek.com/game/3619
Lines of Action / Abacus

これはシド・サクソン屈指の傑作。

手番では自分のコマを、タテ・ヨコ・ナナメの方向へ移動させることが出来ます。移動するマスの数は、そのライン上にあるコマの数(移動させようとするコマも含む)です。それより長くても短くてもいけません。移動に際して、自分のコマを飛び越えることは出来ますが、相手のコマは飛び越せません。自分のコマのあるマスへは移動出来ません。相手のコマのあるマスへ進むと、そのコマをキャプチャ(捕獲)することが出来ます。キャプチャされたコマはゲームから失われます。
ゲームの目的は、自分のコマをすべて接続させることです。接続とは、コマがタテ・ヨコ・ナナメのいずれかに隣接している状態です。自分のコマがひとつだけになっても勝利条件を満たします。相手のコマを取ることは必ずしも得になるとは限らないというのが大きなポイントで、相手の動きを止めることが大きな狙いになるでしょう。
恐ろしく洗練された思考ゲームで、アブストラクトゲームの魅力をたっぷりと味わうことが出来ます。いいゲームだ。ちなみに英語の Wikipedelia でルールを読むことが出来ますし、オセロやチェッカーのセットなどがあればすぐにプレイすることが出来ます。
http://www.boardgamegeek.com/game/3406
Odin's Ravens (オーディンのカラス) / Kosmos (Franckh-Kosmos)
2匹のカラスによるレースゲーム。久しぶり。

けっこうたくさんの要素が詰まっていますが、基本的にはシンプルなカードゲームです。
飛行コースは一直線です。これから進入しようとする地形と同じカードを手札からプレイすると、カラスを進ませることが出来ます。同じ地形が連続していると、連続地形の終わりまで移動可能です。この原則をコアにして、多くのルールをくるみ込んだレースゲームが「オーディンのカラス」です。例えばそれは、ゲーム中に作成される「補助パイル」だったり、手番では手札から3枚と補助パイルから3枚プレイ可能だったり、特殊効果であるオーディンカードがあったり、手番の最後で飛行コースをひとつ伸ばすことが出来たりすることです。
このゲームを購入してすぐプレイした時には、よく出来た2人用ゲームだと思っていたし、大まかな印象としてそれは今でも変わってはいないのですけれども、さすがに当時の感動は薄れてしまったようです。自分の手番でかなり多くの行動が行えますが、相手の手番では何も行えないので、2人でソロプレイしているような感じになってしまうため、あっさりした印象を与えてしまうのでしょうか。
http://ejf.cside.ne.jp/review/odinsravens.html
Balloon Cup (バルーンカップ) / Kosmos (Franckh-Kosmos)
同時多発な気球レースゲーム。

これも久しぶりのプレイでした。たかだか何年か前のゲームなのに、またずいぶんと懐かしい感じがするのはなぜ?
場には4つのレースが同時に行われていて、手札からカードをプレイすることで、それぞれのレースで勝利を目指します。レースにはより高い数値のカードで勝つ「山岳」と低い数値で勝つ「平原」があります。カードは自分の側にも相手の側にもプレイ可能です。ただし、各レースでプレイ可能なカードの色と枚数は、そのレースで獲得する賞品キューブの構成と同じでなければなりません。
レースに勝利すると賞品キューブを受け取ります。同色の賞品キューブを既定個数分そろえることで、トロフィーカードを獲得することが出来ます。ゲームの目的は、このトロフィーカードを3枚獲得することです。場は流動的で、先の読めない混沌とした状況に対応するには手札のマネージメントが極めて重要なカードゲームです。
レースに勝たないとどうにもならないので、悪いスパイラルに陥ってしまうと一方的な展開になることもあります。このゲームではそうなってしまいまして、僕がキューブを取りまくっての勝利となりました。
http://ejf.cside.ne.jp/review/balloncup.html
文字数制限により記事を分けました。

ギプフシリーズで最もスマートなゲームでは?

そしてギプフシリーズで自分と最も感性の合うゲームです。
自分のリングの中に自分の色のコマを置いた後、ルールにしたがってリングを移動させます。リングがコマを飛び越えた時、それらのコマは裏返ります(自分のコマは相手のコマとなり、相手のコマなら自分のコマになります)。コマが直線上に5個以上並んだ時、そのコマの所有者は並んだ5つのコマをストックに戻し、そして任意のリングを除去します。ゲームの目的は自分のリングを3個除去することです。
これも久しぶりのプレイ。購入した当時もそう思いましたが、やっぱり抜群に面白い思考ゲームです。「ギプフシリーズ」という枠にとどまらず、アブストラクトゲームの長い歴史にその名を刻まれるであろう良作ではないでしょうか。
この日は他にプレイしたゲームがたくさんあったので、わずか一局の対戦で終わってしまったのですけれども、いずれこのゲームを(そしてギプフシリーズ全体を)たっぷりプレイする機会を設けたいと思っております。
http://ejf.cside.ne.jp/review/yinsh.html
TAMSK (タムスク) / Don & Co.

本日最大の収穫がコレだっ!

どうして今までプレイしなかったのだろうと真剣に後悔した。これは面白い。当然15秒ルール採用で。
自分のコマとして砂時計(3分計)を3つ持ちます(対戦相手と合わせて全6個)。これをルールにしたがってボードに配置し、それぞれが32個ずつの「リング」を持ちます。これでゲームスタート。手番になったら自分の砂時計コマ1個を隣接するマスに移動させます。砂時計を移動させたら、それをひっくり返します。その後で、移動したマスにリングをひとつ落とします。このゲームの目的は、出来るだけ多くのマスに自分のリングを落とすことです。
ひとつのマスには落とすことの出来るリングの数が決まっていて、それはボードの中央部のマスであるほど多くなっています(1~4リング)。リングを落とすことの出来ないマスへ砂時計を移動させることは出来ません。また、砂時計コマを移動させることが出来なくなればパスします。こうして、双方の砂時計コマが移動出来なくなるまでゲームを続け、より多くのリングを落としたプレイヤーの勝利です。
さらに面白い仕掛けとして15秒ルールがあります。プレイヤーの砂時計とは別に15秒計の砂時計があり、これを使って相手に早く手を進めるよう「要求」が行えるのです。相手の手番でその砂が落ちきっている時、この15秒計をひっくり返すことが出来ます。もし、相手がこの15秒計の砂が落ちきる前にコマを動かさないと、再び自分の手番が回ってきます。
これは最高に楽しいアクションゲームです。プレイする前は、砂時計を使うこともあり、時間に追われるだけの単純なゲームかと思っていました。しかしそうではなかったのです。「タムスク」は、時間の管理と素早い状況判断、それらを元にした正確な戦術が巧みに組み合わさった優れた思考ゲームであり、プレイ中にそのことに気づかされて愕然としてしまいました。
相手との駆け引きも重要で、これが時間管理と密接に絡み合っており、いつどのタイミングで相手に手番を渡すのかはよく考えなければなりません。15秒ルールも、単純に相手を急かすことだけに使っていると、結局自分が不利な状況に追い込まれることがよくあります。
プレイ中はあまりにも面白すぎて、頭が真っ白になったくらいです。プレイテクニックはいくらでも考えられそうな広がりと奥行きを持った創造的なゲームだと思いました。これからも機会を作ってくり返し遊んでみたいです。
http://ejf.cside.ne.jp/review/tamsk.html
PÜNCT (ピュンクト) / Don & Co.
対辺をタイルでつなげるアブストラクト。

( 'ω`) 盛り上がった「タムスク」の後だったので…
プレイヤーの扱うピースは、「直線」「三角」「折れ曲がり」とおおざっぱに3種あります。すべてのピースは3つの「ドット」によって構成され、そのうち1つは「ピュンクト」という特別なドットになっています。手番では、手元のピースを場に配置するか、あるいは場のピースをルールにしたがって移動させます。移動させることで、他のピース上に重ねて配置することも出来ます。ゲームの目的は、自分のピースで任意の対辺をつなぐことです。連続するピースは重なって配置されていても構いません。
難解なギプフシリーズの中で、最もわかりやすいゲーム。対辺を結ぶ形式のアブストラクトゲームは、例えば古典的な「ヘクス」を筆頭にして数多く存在しますが、そのジャンルの中ではトップクラスの完成度を誇ります。ただ、あまりにもエレガントすぎてギプフシリーズらしい意外性は感じられず、やや地味な印象を受けるかも。
よく出来たゲームなのですが、直前にプレイした「タムスク」で盛り上がった気持ちが静まるには至らず、淡々とゲームは進みました(そして当然のように負けました…)。まぁ、そういうこともあります。これもまた、別の機会に仕切り直しですね。
http://ejf.cside.ne.jp/review/punct.html
Cover Up (カバーアップ) / Out of the Box

マスに深さのある4目並べ。「小」「中」「大」のコマがあって、小さいほどマスの深い位置に置きます。大きなコマがマスにあれば、同サイズ以下のコマはそこに置けません(例:中コマがあるマスには小コマは置けない)。それさえ守れば相手プレイヤーのコマのあるマスにも自分のコマを置けます。また、大コマは他のマスへ移動することが出来ます。ゲームの目的は、タテ・ヨコ・ナナメに4目連続して自分のコマを配置することです。
さくっと遊べる変則4目並べで、似たようなタイプの「ゴブレット」よりもさらに軽い感じ。手軽に悩ましいアブストラクトゲームを楽しみたいのであればどうぞ。
http://www.boardgamegeek.com/game/21457
Mix Up (ミックスアップ) / Out of the Box

重力のある4目並べ。2×2か4枚の列を作れば勝利。ただし、一方のプレイヤーはそれを「同色」で実現しようとするのに対し、もう一方のプレイヤーは「同形」で実現しようとします。勝利条件が非対称であることを除けば、よくある立体4目並べのバリアントとも言えます。ファミリーゲームとして家族で楽しむなら。
http://www.boardgamegeek.com/game/22399
Kampf der kulturen (培養ウォーズ) / Sphinx Spieleverlag


2種の細菌による増殖・分裂合戦。
それぞれ最初の手番ではポイント上にコマをひとつ置きます。以後、そこから「増殖」「分裂」「移動」を繰り返して勢力範囲を広げます。それぞれのコマは、タテヨコに隣接するマスのいずれかが、少なくともひとつは空いてなければなりません(そうでないコマは除去)。この空白マスをリバティといいます。増殖や分裂をするためには、より多くのリバティが必要です。盤上にある4ヶ所のプライムエリアのうち3ヶ所を独占したら勝利です。
コマの数が少ない段階ではかなり面白いと思っていたのですが、増加してから場が硬直し、やがてどちらかが間違わない限りは先に進まないような状況に陥ってしまいました。よって協議終了。コマが増える前に、もっと思い切った手を打った方が良かったのでしょうか。
http://ejf.cside.ne.jp/review/kampfderkulturen.html
Sakkara (サッカラ) / Kosmos (Franckh-Kosmos)
互いに自分のピラミッドを作り上げる2人用ゲーム。

先日届いたばかりの新作です。基本的な処理は単純で、手番にて自分の労働者コマを隣接するマスへと動かし、移動先のタイルを1枚取ることを繰り返すだけです。取得したタイルを使って、定められたルールにしたがってピラミッドを作り上げることがゲームの目的です。タイルには特殊効果を持つものがあり、さらに3枚組み合わせることで強力な魔法を使えたりします。
特殊効果がやたら多くありますが、それほど複雑ではありません。ピラミッド建設に使用されたものを除いて、使用後のタイルは盤上へ戻って再利用されるのですが、それらはたいていタイルの山としてボード上へ再配置されます。必然的に、ゲームが進むにつれ空白のマスが増えていくことになり、そのために、効率的にタイルを補充するためには後半ほど特殊効果を駆使しなければならなくなります。
実際このゲームでも、終盤は特殊効果が乱舞して大量のタイルが消費されたのですが、不思議と派手な感じはせず、むしろ淡々と進んでいるような気がしました。もっとも、このあたりになるとかなり疲れていたので、その影響もあるかもしれませんけれども。ついでに言うと、ゲーム中に細かいルールの適用を時々忘れていたような気がするので、やっぱり再プレイですかね。
http://www.boardgamegeek.com/game/28102
Uisge / Abacus

タイトルの読み方がわからない…

シンプルな思考ゲーム。ゲームとしてちょっと問題があったりして…
コマには表(王冠)と裏(兵士)があって、それをルールに指定通りに並べます。手番では任意の自分のコマをひとつ選び、それを隣接するひとつのコマを飛び越してその向こう側にある空白のマスに移動させます。その際にコマは裏返ります(王冠→兵士、兵士→王冠)。兵士になった場合は、1マスだけ移動可能です。
もうひとつ強烈な制限があって、すべてのコマ(相手と味方すべて)は、タテ・ヨコに隣接するひとかたまりになっていなくてはなりません。コマをジャンプさせることによって、固まりから離れるコマが発生してはなりません。こうして、自分のコマをすべて王冠側に向けたら勝利です。
シンプルで面白そうなゲームだったので大いに期待したのですが… 何と、途中でロックアップしてしまいました。つまり、ルールに沿ったジャンプが出来ない状態に陥ってしまったのです。そのような時にどうするかはルールには記載がなく、どうしたものか途方に暮れました。
結局これは、手番でロックアップの状態を迎えたプレイヤーを勝利とするか敗北とするかをあらかじめ決めておくしかないのでしょう。予想でしかありませんが、どちらでもゲームとしては成立するような気がします。またセットアップで、先手・後手の順で1個ずつボード上に配置する(接続ルールには従う)ようにしてもいいかも。
http://www.boardgamegeek.com/game/11421
Hong Kong (香港) / Piatnik
狭い土地での建物と土地を支配するゲーム。

手番では自分のコマをマスに置きます。コマには「四角ブロック」「三角ブロック(屋根)」「高速ブロック」の3種があり、四角・三角ブロックを置く場合には1個、高速ブロックを伴う場合には2個置くことが出来ます。ブロックの上にブロックを重ねて置くことも出来ます(最大5段)。ただし、三角ブロックの上には重ねることが出来ません。
相手ブロックの上にも自分のブロックを置くことが出来ます。ただし、隣接するマスに自分のブロックの存在が必要であり、またそれらの高さよりも高くなってはなりません。あるマスを支配するには、ブロックの積み重ねの一番上にブロックを置いてある必要があります。すべてのマスが埋まるか、コマを置ききったらゲームは終了し、多くのマスを支配している側が勝利します。
これは恐ろしく「鋭い」ゲームで、1手のミスであっという間に勝負がつきます。厳しいバランスのゲームなので、アブストラクトゲームに慣れている人でも好き嫌いが分かれるような気さえします。興味深いゲームではあるので、体力的に余裕がある時にでもまたプレイしてみましょう。
http://ejf.cside.ne.jp/review/hongkong.html
Kippit (キピット) / Franjos Spieleverlag

2人対戦のバランスゲーム。といってもゲームの目的は、そのバランスを崩すことにあります。
手番ではシーソーの上になっている部分にブロックを乗せていきます。シーソーが動いたら手番が終了。その時、下に落ちたブロックを相手に押しつけます。これを繰り返して、自分のブロックが無くなったら勝ちです。
「キピット」は、もともとは子供ゲームなのであって、ゲームに慣れた大人2人でやると果てしなくゲームが続いてなかなか終わりません。ま、それはそれで(って、何だこの〆は )。
http://ejf.cside.ne.jp/review/kippit.html
レポートは以上です。
この時点で21時30分ごろだったような。僕はお昼の12時過ぎからやっていたので、2人ゲームだけで9時間半ですか。やればできるもんだ。当日、終わった時には、まだちょっと遊び足りないくらいの気持ちでしたが、後で確認したら20種のゲームを22セッションもやっていたのがわかってびっくり。反省点や改善点はいくらでもありますが、この実験的なゲーム会の試みはひとまず成功だったといえるでしょう。
アフターは夢庵にて反省会。なんか注文を間違えて、この蒸し暑い夜に、ガスコンロに乗った料理が2つもテーブルに並べられるという微笑ましいアクシデントがあったりして、何だかもう。それはともかく、後はいつものように(?)楽しいおしゃべりを延々としました。
本日は大変にお疲れさまでした>参加者各位
本当に充実した1日を過ごすことが出来たことに心から感謝します。
またぜひ遊びましょう。
コメント
コメント一覧 (2)
確かに2人用ゲームはプレイする機会をうまく作れないと
結構棚の肥しになりやすいので・・・
これを参考に一度やってみようと思います。
ネックは私の持っている2人用ゲームがややマニアックだったり
(ポラリティやトムチューブなど)
プレイ時間が微妙に合わせ辛い物が多いという事ですが・・・(苦笑
ありがとうございます。
とにかく相手が1人でもいれば成立してしまうのが2人ゲームの利点です。細かいことはあまり気にせずに、やりたいゲームを持ち寄って遊ぶのがいいですよ。