ながらく不調続きだった体調がようやくゲームを遊べるくらいには回復してきました。リハビリも兼ねて、11/11(日)に地元のSGC例会に行ってきましたので、プレイした2つのゲームについて簡単にセッションレポートしておきます。参加者は自分含めて4人と、追加で2人の計最大6人。
Seasons (十二季節の魔法使い) / Libellud
シール貼るまでがゲームです(違
今夏、ホビージャパン流通で販売されたばかりのタイトルでしたが、秋風が立つ頃には早くも国内のほとんどのお店ですっかり在庫が無くなっていました。かく言う僕もこのゲームを国内で買い逃したひとりで、あわててあちこち探していたところ、たまたまといず広場で少数再販売されていたところをタイミングよく入手することができました(探している最中にいろいろな方から情報いただいて感謝です)。
海外のお店では普通に買えるこのゲームの国内調達を僕が優先したのはカードシールが付いていたからです。面倒でもこれを貼った方がプレイの機会が上がります。場によっては必須かもしれません。
このシールをただ貼るだけならいいのですが、カードのエラッタやシールの内容に誤りがあった場合はシールを貼り直さなければなりません。これは面倒な作業ですし、一度貼ったシールはていねいにはがさないとカードを傷めてしまいます。
なのでこれまで僕は、スリーブにカードを入れ、その中にシールを貼らないで(つまりただの紙片として)入れていました。なによりお手軽ですし、カードにも影響を与えません。
この方法の欠点としては、ゲーム中にスリーブの中でこの紙片がずれてしまうことが起こりやすいことでしょうか。それでもたいていのゲームでは問題ありません。
ですが「十二季節の魔法使い」の場合はそうもいかなかったのです。このゲームで使用するパワーカードには、カードの端に重要なシンボルが配置されており、それがいつでも、そして誰でも(自分も他のプレイヤーも)確認できた方がゲームは円滑に進行しやすくなります。
HJが用意してくれたカードシールには、そのようなシンボルもしっかり描かれています。しかしこれはあくまでシールをカードに貼り付けてもカードの情報がわかるようにするための工夫です。
紙片として使い、スリーブの中で写真のようにずれてしまうと、見えないだけではなく、本来のシンボルが意味するところと異なる情報に受け取られてしまうかもしれません。
ということで、僕はシールをカラーコピーした上で裁断し、それを弱粘着のりで貼り付け、そのカードをスリーブに入れました。弱粘着のりとは、名前の通りに弱い粘着力の接着剤で、ポストイットなど付箋がイメージしやすいでしょうか。
弱粘着のりは付箋よりは強い粘着力がありますが、貼った後にきれいにはがせる程度の強さです。つまり、はがしてもカードを傷めにくいです(たぶん)。とはいえ、長期間にわたる影響に関してはわからないので、そのあたりは自己責任で。
これによって、カードに和訳を貼り付けてもプレイには支障がなく、またエラッタにも対応可能なメンテナンス性も同時に得られます。弱粘着のりは、僕が確認した限りはスティックタイプとテープタイプがありました。Amazonでも取り扱いがありました(弱粘着とか貼ってはがせるとかで検索)し、近所の文房具屋にも普通に売っていました。このゲームに限らず、これはいろいろと応用がききそうなアイテムだと思います。
さて前置きが長くなりました。この日は「十二季節の魔法使い」を4人でプレイしました。初見のゲームなので、特にカードの特殊効果については時間をかけて確認しつつ、まったりと3時間弱も遊んでしまいました。後半には進行がスピードアップしたので、次はもっと早く進むと思います。人数的には2人でも問題ない内容ではないでしょうか。
ゲームの詳細については、すでに詳細なレビューが他のサイトでたくさんあるの略。おおざっぱに書くと、TCG のフレームワークをベースになっていて、リソースとなる魔力を季節ダイスやカード(特殊効果)から収集し、それが別のカードの召喚コスト・特殊効果の発動コスト・クリスタルへの変換等に利用して場を充実させ、最終的にはゲーム中とゲーム終了時に獲得した得点の総計を競います。
タイトルにもなっている「季節」はゲームでも重要な概念です。ゲームが進行するにつれ四季が移り変わることで、各季節に対応する4色の魔力の入手しやすさや、クリスタルへの変換レートが変化します。ひとつの季節は最長で3ラウンドあり、4つの季節を3周、すなわち3年がゲームの長さとなります。この「季節」をモチーフにした美しいアートワークが織りなす世界観も心惹かれるものがありました。
細かいことを言えばキリがありませんが、ともかくも最初に遊んだ印象としてはとても面白かったですよ。ルールの難易度は TCG 系統の中では易しい方です。あれやこれやで計画を立て、理想形をコツコツと作り上げ、最後にコンボを決められた時の達成感は最高です。今回は初見で何もかもが手探りではありましたが、ゲーム開始時に行うドラフトのおかげで、それなりに計画を立ててプレイに臨むことも可能です。
カードを除いたコンポーネントには若干の問題があって、クリスタルトラックや召還ゲージのマスは、その上に置くコマに比べて小さすぎます。このセッションでは、たまたまラウンドごとに細かく操作が必要な特殊効果が多く場に出て、その管理が煩わしかったです。
これはプレイヤーボード上の召還ゲージも同様で、プレイ中にうっかりコマがずれてしまうと、元の値を自分以外の誰かが覚えていないと、元に戻したコマの位置が正しいのか誰も証明できないことになります。このセッションで僕は「召還ゲージを5から6へ増やします」というように必ず声に出して宣言するようにしました。
国内の販売代理店であるホビージャパンがブログ上で明確に書いているように、このゲームは決して万人向けではありません(参考:http://hobbyjapan.co.jp/game/?p=6241)。実際にプレイしてみると荒削りな部分も散見されます。それでもこのゲームは僕にはとても魅力的に感じられました。ぜひまたプレイしたいと思います。
Tokaido / Asterion Press
「東海道」です。
京都から江戸までの「東海道」を旅するゲームです。今をときめく 7 Wanders (世界の七不思議)を擁する Asterion Press の新作とのこと。僕はこのゲームのことをまったく知らなかったので、この日インストを受けての初プレイとなりました。
あとで調べたら、BGG に永峯さんの制作された和訳が登録され、ご本人のブログにも紹介記事が掲載されていました。すいません世間知らずで…
【ゲーム紹介】東海道(Tokaido) via 今日もプレイミス
http://plaza.rakuten.co.jp/coloredpencils/diary/201208290000/
ルールを聞いてすぐ思い出したのは、クニツィアの「ツタンカーメン」です。移動の順番をコントロールする感覚はだいぶ似ていました。ツタンカーメンと大きく異なるのは、東海道ではマスの構成が不変であることや、複数のコマが配置可能な場所がある点です。マスが固定されているため、このゲームはツタンカーメンよりパズル的で駆け引きの度合いが高いような気がしました。
東海道がツタンカーメンと似ているのは移動のルールだけです。プレイヤーごとに特殊能力があることや、お金が導入されていて、一部のカードを取得するためのリソースとなるなどはツタンカーメンには無い要素です。
プレイヤーの目的はゲーム中に得られるカードの収集(セットコレクション)です。神社と田畑を除くと、マスごとに止まると購入したりもらえたりするカードがあり、それを多く(一部のカードは異なる種類をより多く)集めると高い点数がもらえます。
特殊効果は多いものの、総じて軽くてわかりやすい内容のゲームでした。ですが、僕はこのようなパズル的要素の強いゲームを初見でうまくプレイした記憶がまったくありません。まあ、もう一生無理でしょうね。ということで、ゲームが半分にも満たないあたりで早くもひとりだけ脱落し、その後に挽回するチャンスもないままに最下位で終わりました。
アートワークはシンプルかつスタイリッシュで、それはとても気に入りました(江戸時代の雰囲気にはそぐわないけど)。このゲームに限ったことではありませんが、テーマが日本の江戸時代であっても歴史的な考証はほとんどなされておらず、そのあたりは単なるフレーバーかネタとしてとらえましょう。
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