Kemet

ケメトです。去る 5/19 (日) に SGC例会で Kemet / Asmodee をプレイしました。

moon Gamer

ルールには少しばかりクセがあったものの、シンプルで自分好みの濃密さを併せ持つこのゲームを楽しむことができました。

プレイレポートは後日に回すとして、プレイ当日にこちらで用意したカードリファレンスとプレイエイドを改訂して公開しましたので、その件と、その他本作の関連情報も含めてまとめます。

まず、Kemet の和訳ルールについてです。これは 2012 年の秋に、国内のボードゲーマーの大多数がお世話になっているであろう永峯浩さん (@shirohine) によって、すばらしい日本語ルールブックが公開されています。またご本人のブログにも、Kemet の詳細な内容が詳しく紹介されています。

[Japanese rulebook]
http://www.boardgamegeek.com/filepage/82692/japanese-rulebook

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今回、僕が手がけたのは、まず神性介入カード (Divine intervention card = DI card) とパワータイル (Power tile) の特殊効果が記述されたブックレットの和訳です。

これは、ゲームマーケットの GCCW1800 ブースでおなじみ Joe Yamasaki (@joeyama) さんが制作された翻訳文書 (非公開) が元になっています。それに幾つかの問題があることに僕が気がついたため、ご本人の許諾を得た上で作り直して公開したのが以下の文書です。

[Japanese DI Cards & Power Tiles Index]
http://www.boardgamegeek.com/filepage/91047/japanese-di-cards-power-tiles-index

上記で使用した文書内のゲーム用語は、日本語ルールブックの訳語に合わせています (合っていない語があればそれは僕のミスです)。英語の元文書は淡泊な表現でしたので、原文を尊重しつつも、できるだけわかりやすい文章になるよう心がけました。

次はプレイエイドです。これはこちらで公開されている英文書を元に翻訳し、若干の加筆修正をしました。
更新:2013-06-08 14:00
2 つ目は日本語のルールサマリー (プレエイド) です。先日まで翻訳した文書を公開していましたが、諸事情により、僕がほとんど作り直しました。完成したルールサマリーは、以前と同じライセンスで pgdb へ送信して登録申請しましたので、承認されたらそちらからダウンロードしてください。

moon Gamer

更新:2013-06-09 17:25
早くもルールサマリーのバージョンを上げました (Ver.2.1)。前と書式を大幅に変更し、見た目がかなり変わっています。またそれに合わせて内容も修正・変更等を行っています。

これは BGG と pgdb の両方に送信していますので、承認されましたら、どちらかからダウンロードしてください。

更新:2013-06-12 03:00
BoardGameGeek と pgdb のいずれも承認されました。いずれも同じ内容の PDF 形式のファイルですので、お好きな方からダウンロードしてください。
[BGG] http://www.boardgamegeek.com/filepage/91570/japanese-rule-summary-for-kemet
[pgdb] http://www.gamers-jp.com/playgame/db_filea.php?game_id=6103

なお上記の文章中で、解釈が分かれそうなルールの記述については、BGG のフォーラムに投稿されていた情報で裏を取っています。

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また、僕が制作した文書のプロトタイプを 5/19 (日) に実際のゲームで使用しまして、そこで気がついた誤りや同卓プレイヤーのご意見を参考に改訂を加えたものが公開された文書です。

それでもまだ何か問題があるかもしれません。何かお気づきの点がありましたらお気軽にご連絡ください。このエントリーのコメントでも、Twitter へのリプライでも構いません。よろしくお願いいたします。

なお、僕がこのゲームを知って興味を持ったのは、ラヂヲヘッドさん (@Radio_paranoia) による一連のツイートを読んでからでした 。有益な情報を発信していただいたラヂヲヘッドさんには深く感謝いたします。

[時系列に並べた関連ツイートへのリンク]
https://twitter.com/Radio_paranoia/status/333600955473997825
https://twitter.com/Radio_paranoia/status/333603774742528000
https://twitter.com/Radio_paranoia/status/333607075554926593
https://twitter.com/Radio_paranoia/status/333609588970647553
https://twitter.com/Radio_paranoia/status/333612111295037443

以上のように、Kemet の日本語情報や和訳文書は、はからずも多くの方々による関わり合いによって成り立っています。上のどれかひとつでも抜けていたら、僕はこのゲームをプレイすることはなかったでしょう。

こうしてひとつのエントリーに情報をまとめてみて、このような偉大なゲームを知ることができた喜びを改めて感じています。ただひとつ残念なのは、何らかの理由によって、本作は国内ショップでは現時点でもまだ取り扱われていないということです。

moon Gamer

Kemet は、ルールを一読したり、プレイ風景を写真で見たりしただけでは、まるで地政学マルチなウォーゲームのように見えますし、実際そのような要素も含まれています。しかしそれが全てではありません。

あなたの最終的な目的は、大戦力を率いて相手を戦いでねじ伏せることではなく、勝利得点を得ることにあります。あくまでもベースはユーロスタイルであり、そこにウォーゲーム的な要素を盛り込んだ現代的な戦略ゲームとして構成されているゲームです。

とはいえ、ルールは短めながら、プレイ感は重厚なゲーマーズゲームには違いありません。そういゲームに慣れているベテランプレイヤーであっても、最初に遊ぶ際には 3 人プレイを推奨します。そして恐らく、直接攻撃要素が苦手な人には向かないゲームでしょう。

何にせよ、あなたがこのエントリーを読んで Kemet に興味を持ち、そしてそれがプレイするきっかけとなったのであればうれしい限りです。願わくば、あなたとその友人たちにも Kemet を楽しんでもらえますように。

Kemet の事前情報を収集する際の手引きとして、このエントリーがお役に立つなら幸いです。
http://www.boardgamegeek.com/boardgame/127023/kemet