moon Gamer - ボードゲームブログ

テーブルゲーム(ボードゲームやカードゲーム等々)と、その周辺の話題を中心にした個人ブログです。

タグ:カワサキさん宅ゲーム会

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26日(土)は、カワサキさん宅で開かれた「シチリアの殖民」のテストプレイ会に行ってきました。参加者はカワサキさんの他、A葉某さん、常時次人さん、かゆかゆさん、タクヤさん、yas-oさん、それに僕の計7名でした。

「シチリアの殖民」はカワサキファクトリーの新作で、今年のゲームマーケットで販売予定の創作ゲームです。ゲーム自体は2005年の秋に開催された「第2回素人ボードゲーマーNo.1決定戦」にて初お目見え(当時のタイトルは『ポリス評議会』)し、それからずっと調整が続けられてきました。

それがいよいよ発売の見込みとなり、最終的な調整を兼ねたテストプレイ会に参加させていただいたわけです。ちなみに僕はこのゲームはまったくの初プレイでした。途中バージョンをプレイしているところは、各種イベント等でもう何回も見ているのですが、タイミングがまったく合わずに、この日まですれ違いのままプレイできずにいました。発売前に念願のプレイ機会を与えてもらって本当にうれしかったです。

この日は朝から晩まで、体の芯から凍るような寒さでした。もう少し厚着をしていけば良かった…


シチリアの殖民 / カワサキファクトリー moon Gamer

まず、本日第1回目のテストプレイ。5人。

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シチリアの地に植民を行い、開発をし、発展させることで得点を競います。カワサキさんらしい、多くのテストプレイに裏付けされた盤石で独自のメカニクスと洗練されたスタイルが強烈に目を惹きました。

※補足:「シチリアの殖民」は現時点で調整段階であり、また以下の記事は主に記憶を頼りに書いています。したがって実際に頒布されるものとは異なる可能性があることをご承知おきください。

ゲーム開始時に5枚の法案カードがに配布されます。メインやサブのゲームボードや各プレイヤーごとのボードに必要なセットアップを行ったらゲーム開始です。

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ラウンド開始時にまず、各プレイヤーはプレイ順に「立候補者」か「投票者」のどちらの立場になるか宣言します。

最後のひとりが宣言する前に、他のプレイヤーがすべて「立候補者」か「投票者」だけだった場合、最終宣言者はそうでない立場を宣言しなければなりません(つまり『立候補者』か『投票者』が少なくとも1人はいる状態にしなければなりません)。

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立候補者側のプレイヤーは、手札から1枚ずつ法案カードを選択し、一斉に公開します。

この時、立候補者が複数いるのであれば、誰が何の法案カードを選択したのかは、他の誰にも(投票者にも他の立候補者にも)わからないように処理されます(テストプレイでは、カードスリーブを少し工夫したギミックでこれが実現されていました)。

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公開された法案カードを見て、投票者プレイヤーはプレイ順に、任意の1枚の法案カードに、自分の投票チップを置きます。

投票は必須で、棄権は出来ません。また、立候補者側のプレイヤーは投票することはできません。

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法案カード上にひとつでも投票チップが置かれたのであれば、その法案カードを公開した立候補者は「当選」します。複数の立候補者が当選することもあります。

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当選した立候補者プレイヤーはプレイ順に、当選した報酬としてお金を受け取る(立候補者数によって報酬額は異なる/立候補者数が多いほど、当選が難しくなるので報酬額も多くなる)か、あるいは必要な追加コストを支払って、自分が提出した法案カードを実行するか、そのどちらかを選択します。

なお、落選したプレイヤーは何も行えません。

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続いて投票者プレイヤーがプレイ順に、自らが投票した法案カードを実行します。実行にあたってコストの支払いが生じるのであれば、それを支払います。

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この後で立候補者プレイヤーは、自分の提出した法案カード上にある投票チップを獲得し、自分の管理ボード上の所定の位置に置きます(獲得した投票チップは非公開)。これはゲーム終了時に得点になる可能性があります。

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法案カードには大きく分類して「入植」「開拓」「建設」「特権」「資金援助」の5種があります。最も基本的な「入植」と「開拓」について簡単に説明してみましょう。

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ボード上には4つの地形(草原・森林・麦畑・荒野)があり、「入植」と「開拓」はそれらに対応した種類があります。例えば「入植」は「入植草原」「入植森林」「入植麦畑」「入植荒野」の4種があります(開拓も同様)。

ある地形への入植カードを実行する場合、その地形の空いているマスに最大で3個の「小屋」コマを配置ルールにしたがって置くことが出来ます。小屋を配置する時には、個数に応じてコストを支払います。

ただしこの時、入植カードに指定された地形とは別の地形に対して入植を行うことも可能です。このような例外的な入植は、より多くにコストがかさむようになっています(入植コストはカード上に記載されています)。

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「開拓」も同様に地形ごとに分かれています。「開拓」を実行する場合も、指定された地形のマスにある自分の小屋コマを1~3個除去して自分のストックに戻すことが出来ます。すべて小屋を除去せずに一部を残して置くことも可能です。

除去した小屋コマ数に応じて得点が得られます。「開拓」にはコストはかかりません。開拓カードに指定された地形とは別の地形で開拓も行えますが、この場合には追加コストがかかります。

「開拓」によって小屋コマを除去したのであれば、その地形へ都市タイルを配置します。都市タイルは、その地形上で建設予定地コマのあるマスへ強制的に配置されます(そのマスに小屋があれば除去)。そしてその都市タイル上に開拓を行ったプレイヤーのコマ(投票チップ)を置いて、都市の所有者を明示します。その後、建設予定地コマを都市に隣接する任意のマスへ移動させます。

都市にはいくつかの役割があります。最もわかりやすいのが「建設」法案カードによって「彫像」「宮殿」「宿舎」の建設候補地になるということです。これらの特殊建造物にはいずれも特殊効果があり、勝利には欠かせない重要なオブジェクトです。

また都市タイルの枚数はゲームの終了条件にも関わっています(残り枚数が少なくなるとゲーム終了)し、さらに終了時のボーナス点にも関わっています。都市をめぐる攻防が本ゲームの見どころにひとつになっています。

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この日は昼すぎから合計で3回プレイしました。1回目はお約束でルールの一部聞き落とし(都市に隣接しない小屋の扱い)があってゲームに参加したかどうかすら危ういものでした。20点も取れず、順位も下から2番目。いや申し訳ない。

気を取り直して2回目は、冒頭3ラウンドで連続して立候補するもすべて落選(つまり3ラウンドを何も出来ないで手札だけが減っていく)というハードラックに陥り出鼻をくじかれました。後半で少し持ち直しましたが、結果的には同点最下位。うーむ。

これじゃ何をして来たのかわからないということで、3回目はやっと少しはまともな展開になりまして、中盤までは勝敗に絡んだつもりだったのですけれども、結局ここでも終盤に失速して、やっぱり下から2番目の点数でおわりました。まぁ、こんなもんです。

ルール的には、2回目で配布された法案カードのうち2枚を左隣へ渡すというルールが加えられ、これが法案カードのルールと抜群に相性が良かったようで、なかなか面白い効果を生み出すことになりました。さらに3回目では、強力だった「彫像」の効果が見直され、これによって戦略の多様性が増すことになりました。

そしてテストプレイ後は、3回のプレイを踏まえて、特権カード(上で省略しましたが、特殊効果を持つカードです)の効果について議論が自然発生的に起こり、あまり利用されなかったいくつかの特権カードを、より面白く自然に「シチリアの殖民」へ溶け込ませるためにはどうしたら良いかについて多くの意見が交わされました。具体的にそれらをご紹介できないのが残念なくらい、これは深みのある内容だったと思います。

「シチリアの殖民」は、カワサキファクトリーが満を持して放つ、極めて野心的な作品です。多くのテストプレイに裏打ちされた細やかな工夫の積み重ねと、そのストイックともいえる技巧的で硬派な内容は、市販のゲームに匹敵する完成度を誇ります。

ただし、プレイ時間はたっぷり90分かかり、プレイヤー間の濃密な駆け引きが最初から最後まで繰り広げられるゲーマーズゲームですので、これまでのカワサキファクトリー・ブランドのゲームとはは少し趣きが異っていることに、購入を考えている人はよく注意を払っておく必要があるかと思われます。

まだ調整段階ではありましたが、この規模の開拓・開発系のゲームとしては、ここ数年自分が遊んだ中では最も面白いものでした。これでゲームマーケットの楽しみがひとつ増えました。完成が心から楽しみな作品です。


レポートは以上です。仕事が少し残っていたのと、翌日もゲーム会だったので、少し早めに帰宅しました。素晴らしいゲームを何度も遊べて、充実した1日でした。こんなことでよろしければ、またぜひ協力させてください。今後ともよろしくお願いいたします。moon Gamer

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2日(水)は、カワサキさん宅で開かれた「プチ魔ゲーム会」に行ってきました。GWとはいえ平日にも関わらず集まったのはいつもの魔ゲーマーたち4人(カワサキさん、かゆかゆさん、ファラオさん、moon)にA葉某さんを加えて5人です。

「プチ」とはいえ、まずはいつものお約束から。このゲーム会の主旨は、メンバーのほとんどが未プレイだったり、あるいは現在のところ世間の評価が定まっていないようゲームばかりを持ち寄って、作品を論評したりしつつ意外な掘り出し物を発見することを楽しむことにあります。必然的に同人ゲームが多くなりますけれども、市販ゲームも普通にプレイます。ここで取り上げられるゲームが魔ゲームであるということでは決してありませんので、その点はどうぞ誤解無きよう。

この日はお昼の12時に武蔵小杉に集合。12:30分くらいから開始しました。朝からさわやかな青空が広がって、ぽかぽかと春らしい暖かな1日でした。


くいずです / B2F Games LLC.

「B2F Games」のオリジナルゲーム第一弾。カワサキさん所有。

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クイズ"番組"をモデルにしたカードゲームです。立川のゲームショップ「B2FGames」から発売された、同店オリジナルゲームです。まず、問題カードが10問場に並べられ、その下にやはりランダムに正解カードを3枚ずつ(計30枚)配置します。問題カードの問題は識別記号でしかなく、正解カードとの間に関連性がなくても構いません。

そして、正解カードを2分間のうちに記憶(正解の文面と配置順)し、それを裏返してゲームスタート。ランダムに選択された問題カードの正解カードをメモして当てる、というプロセスをくり返します。問題カードは使い捨てですが、回答カードは未使用の問題カードの下へ再び裏返してリサイクルされます。

知識を問うようなクイズゲームではありませんし、また単純な記憶ゲームでもありません。制作者側の意図は十分に伝わりましたが、楽しいセッションだったかというと、これがあまり楽しめませんでした。制作者側へもっと感性をすり寄せないとダメなんでしょう。

ちなみに、これは楽しむためのゲームではなく、勝つためのゲームです。勝たなければ面白くないし、真剣に勝とうと思わなければ勝てず、そして勝った人は面白いと感じるタイプのゲームです。タイトルからパーティゲームだと思って買うと、イメージが違いすぎて面食らうことでしょう。
http://b2fgames.com/article.php?story=20070417224915817


ドラえもん 日本歴史ゲーム / エポック社 moon Gamer

ボードが2重構造になってスライドします。ファラオさん持ち込み。

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日本で5本の指に入るドラえもんゲーマーといえばファラオさん。そのファラオさんが、巨大なこのゲームを人目も気にせず電車に乗って持ち込まれました。その名も「ドラえもん 日本歴史ゲーム」。ドラえもんのキャラになって、タイムマシンで6つの時代を行き来しつつ、誰かがすべての時代の「歴史カード」を集めたらゲーム終了。その時点で、「歴史カード」のポイントを最も多くためた人の勝ちです。

注目のギミックは、スライドするボードです。これによって各時代ごとにマスが変化します。歴史カードを入手可能なマスはすべてスライドによって変化するようになっています。ある時代ではポイントの高いマスだったのに、別の時代では無得点になったりすることは当然あります。得点とは無関係でも、そこには歴史的な豆知識なんかが書かれていたりします。

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もちろんひみつ道具も健在。タケコプターやどこでもドアは強力です。他のコマと一緒のマスに止まったら、そのコマをランダムに飛ばすことが出来たり、カードを多く持っている人からカードを取ることも出来ます。

他にもいろいろルールがありますが、基本的にはスゴロク+アルファ程度のゲームです。しかし、スライドするボードのおかげで場面がコロコロ変わることもあり、子供が最後まで飽きずに遊べるようにうまく工夫されています。

カードの取り合いになると長引くかな? とも思ったのですが、ランダムに発生するイベントのおかげで各時代をまんべんなく移動することになるため、収束性にも優れていて短時間で遊べます。初級・中級・上級と分かれているので小さいお子さんにも対応と、ファミリーゲームとして細かいところまで行き届いた良作だと思いました。
http://www.epoch.gr.jp/alltop/doraemon/main/main_rekishi.html


The "Yes, and..." Game ~会社生活編~ / イーナコミュニケーション moon Gamer
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かゆかゆさん持ち込み。曜日ごとに山札を作って、サイコロでコマを移動。止まったところでそこでカードを1枚引きます。そこに書かれた文章に「Yes, and...」で対応し、他のプレイヤーが「Sound Grest!」とか「Sound Good!」とか言います。「Great!」ならカードをもらい、「Good!」なら返します。基本的にはこれだけです。いちおう、取ったカードの種類によって「役」がついたりします。

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で、「Yes, and...」って何? ってことですが、これは販売会社が主張する自己啓発方法のようです。この場では適当に笑いを取ったら勝ち(?)というようにして遊びました。

残念ながら、コミュニケーションゲームとしてもあまり見るべきところはなく、あくまでも社内研修用用ツールのひとつとして考えた方が良さそうです。


SOS団の待合 / 創作ゲーム(くらげシステム)moon Gamer
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かゆかゆさん持ち込み。このところ魔ゲーム会の常連となりつつあるくらげシステムの新作。もちろん「涼宮ハルヒの憂鬱」がテーマのカードゲームです。

ベースになっているのは「ミッキー&フレンズ5リンクス」で、それに少しひねりのある得点ルールを盛り込んで独自性を持たせてあります。

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個人的に原作への思い入れが強いので、このゲームはわりと楽しめました。意外とそれっぽい雰囲気は出ているような気がします。それになんか勝っちゃったし。

なお、元ゲームよりも短時間で終わります(カードが少ないだけ?)。ところで、鶴屋さんカードのテキストは適用しない方がいいみたい。

http://homepage3.nifty.com/MOMII/kurage/haruhi_1.htm


プチヨーグ / 創作ゲーム(ソリスト合唱団) moon Gamer
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かゆかゆさん持ち込み。カードを7×7に並べて、それを手番ごとに1枚ずつめくり、めくったカードの指示にしたがいます。ええと、それだけです… コミュニケーションゲームとして何度も遊べるよう、このように軽く作られているということなんでしょう。

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なので、プレイヤーがゲーム的に判断する要素はほとんどありません。それはまぁ良いのですが、一部のカードの効果が、出現するタイミングによってはゲームを壊すくらいの勢いで強烈なものがあって、今回はそれが発動したまま終了ということになったのですけれども…。

http://sorisuto.sakura.ne.jp/


Magi Seke!(マジセレ!) / 創作ゲーム(BENDBAR)moon Gamer

やたらそこらにいる姫。かゆかゆさん持ち込み。

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コミケの歴史サークルブースあたりで委託販売されていたというカードゲーム。

100枚のカードを全員に同枚数ずつ配ってスタート。まずスタートプレイヤーは手札から最高3枚の同じ種類のカードをプレイします(編成)。次のプレイヤーは、同種類・同枚数のカードをプレイする(応戦)か、あるいは特殊なカードを使用する(鎮圧)することが出来ます。

応戦か鎮圧のどちらかが行えたら、スタートプレイヤーがそのプレイヤーへ移行します。そのどちらも行えなかったら、スタートプレイヤーからカードを1枚受け取って、さらにその次のプレイヤーが「応戦・鎮圧・何もしない」の3種から対応を選択します。

1巡して誰も「応戦・鎮圧」が行えなかったら、編成カードは捨てられて、再び同じスタートプレイヤーによって編成されます(ただし連続2回目以降の編成は1枚のみ)。これをくり返し、手札から手札をなくなるまで続けます。そうなったプレイヤーからひとりずつ勝ち抜けして行き、最後に残った人が負けとなります。

ベースが「バケツくずし」であることは明白ですが、スートやランク(数値)が無くて10種類のカードのみになっており、それぞれの種類のカードは枚数が異なっています。また、特殊効果のあるカードがあったりして、プレイ感覚は異なっているために、全く別ゲームとなっています。スピーディでテンポが良く、個人的には元ゲームよりずっと気に入ってしまいました。

ファンタジー的な背景設定が、ゲーム的の流れや作戦とよくマッチしているのも良かったです。例えば「兵士」カードは大量にあるので応戦されやすく、逆に枚数の少ない「傭兵」や「大臣」は強力な戦力になります。単純ではありますが、テーマとゲームの雰囲気合わせを数値データを一切使わずに表現している点にデザイナーのセンスの良さを感じました。

このような良作がゲームマーケットで販売されていなかったというのは実に残念なことです。サイトも更新されておらず、続報や再販が待たれます。
http://bendbar.net/


パチュリーのスペカ / 創作ゲーム(万葉夢堂)

イラストがキレイでした。かゆかゆさん持ち込み。

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五行思想をテーマにしたカードゲーム。といってもゲームの内容は簡単で、「UNO」のようなストップ系ゲームです。

通常のストップ系ゲームと異なるのは、場にカードをプレイする場所(捨てる場所)が3箇所あるという点です。といっても3箇所とも使うわけではなく、使うのはそのうちひとつだけです。

最初に使うのは「比和ライン」です。ここにカードをプレイする時には、同じ種類(属性)のカードを重ねておきます。比和ライン上のカードの「相生」関係にあるカードをプレイすると「相生チェーン」が発生します。相生チェーン上には、直前にプレイされたカードと相生関係の属性にあるカードしかプレイすることが出来ません。

しかしここで「相克」関係にあるカードをプレイすると「相克チェーン」が発生します。そして相克チェーン上には、直前にプレイされたカードと相克関係の属性にあるカードしかプレイすることが出来なくなるのです。

いずれの場合も、カードをプレイすることが出来なくなればチェーンは終了し、出せなかったプレイヤーがルールに規定されたカードをドローしなければなりません。こうして、いち早く手札を無くすことが主なゲームの目的になります。

文章で書くと複雑そうですが、実際には必要なデータはカードに描かれていて、変則的なストップ系ゲームにしてはわかりやすいゲームです。ルールはまとまってはいますが、今ひとつ印象には残りませんでした。五行思想に詳しい人なら何か琴線に触れるものがあるかもしれませんね。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~maori/mahamudoh.htm


字数制限により記事を分けました。

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11日(日)は、新婚ホヤホヤ(死語)のカワサキさん宅で開かれたゲーム会にお呼ばれされて行ってまいりました。参加者はカワサキさんの他に、タクヤさん、A葉某さん、それに僕の4人でした(僕が帰った後にこいちさんが参加)。それぞれイベント等ではよくお会いするのですが、まとまった時間を取ってゲームを遊ぶことが少ない方々ばかりでしたので、数日前から入念に準備し、はりきって参加してきました。

この日、昼間は暖かいくらいの陽気で、また風も強く、そのおかげで飛び始めたスギ花粉が舞い散っていたようです。十分にケアして行ったので、そんなにひどくは症状が出なかったのは幸いでした。


Space Dealer (スペースディーラー) / JKLM Games moon Gamermoon Gamer

リアルタイムなSF&交易ゲーム。

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プレイは同時進行で、砂時計(1分計)を使ってアクションを管理します。

ゲームの目的は、「商品」を「宇宙船」を使って、「需要」のある「他のプレイヤーの惑星」に運搬することです。そうすることで得点が入ります。「商品」は「自分の惑星」で「テクノロジーカード」によって生産することが出来ます。

「テクノロジーカード」を自惑星上で動作させるためには「発電所」が必要です。より強力な「発電所」を手に入れるためには、自惑星の「テックレベル」を上昇させる必要があります。「テックレベル」を上昇させると、生産力が増強したり、さらに新たな需要が発生させるような機会を得ることが出来ます。

このように、「スペースディーラー」には、プレイヤーが選択可能なアクションがいくつもあります。プレイヤーはまず、アクションに対して「砂時計(1分計)」を割り当て、その砂が落ちきった時点で、そのアクションを実行することが出来ます。砂時計は2つありますので、同時に2つのアクションに対して割り当てることが出来ます。

そしてこれらのプレイを全員が同時に行います。ゲームはノンストップで瞬く間に進行し、ちょうど30分を経過した時点で終了します。ですので、このゲームには、プレイタイム30分を計測するための音楽が入ったCDが同梱されています(もちろんストップウォッチやキッチンタイマーでも代用可能です)。

他のプレイヤーの惑星に配置されたテクノロジーカードには「需要」が描かれているものがあります。「需要」は商品の色で指定されており、他のプレイヤーが需要で指定された色の商品キューブを、その惑星へと運び込むことで得点を獲得することが出来ます。需要の商品はたいていが複数個・複数色で指定されています。

これらの需要は、一度満たされると(つまり誰かがその需要で得点を獲得すると)その後は誰も使えなくなります。早い者勝ちというわけです。限られた需要をいち早く満たそうとするために、「計画」→「生産」→「運搬」→「売却」と連なる一連の段取りを瞬時に立案し、それを正確に実施することで、厳しい商戦を勝ち抜いていくのです。

また、将来のために「拡充」も行うなど、先行投資も視野にいれた総合的な商略も必要となります。一般に、このようなアクションゲームは、反射神経だけを競うような構造の作品が多いのですが、「スペースディーラー」は、それらの単純なゲームとは一線を画した上質な戦略ゲームとしてデザインされています。

内容的にはとても面白そうなゲームで、実際にこのセッションは十分に楽しめました。が、ルールに曖昧な点があったのはちょっと残念でした(今回は事前にいくつかの「決め」を協議しておいたので実際には問題とはなりませんでしたけれども)。それと、プレイタイムの計測はCDの音楽を使った方が断然良いと思います。moon Gamer
http://ejf.cside.ne.jp/review/spacedealer.html


The Thief of Baghdad (バグダッドの盗賊) / Queen

衛兵に手引きされながら盗みに入ります。

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カードマネージメントが主な宝箱獲得競争。

マップには、色の異なる「宮殿」が6つあります。「宮殿」には「衛兵」が最大で4人ずつ配置することが可能です。彼らが守っているのは、その中にある「宝箱」です。プレイヤーの目的は、この「宝箱」4つ(4人プレイ時)をいち早く獲得することです。

宝箱を獲得するには「盗賊」が必要です。面白いことに、プレイヤーは宮殿を守るべき「衛兵」と、その仇敵である「盗賊」を同時に扱います。「衛兵」にしろ「盗賊」にしろ、それを盤上で移動させるためには「カード(宮殿カード)」が必要です。

プレイヤーの手番で行うことが可能なアクションは以下の4つです。

 A.盗賊を宮殿に送り込む
 B.衛兵を別の宮殿へ移動
 C.衛兵と一緒に別の宮殿へ移動
 D.中立の衛兵を別の宮殿へ移動

プレイヤーは複数の盗賊コマを手元に持っています。これを宮殿に送り込むには、その宮殿に自分の衛兵がいることと、さらに自分以外の衛兵が少なくとも1つはいなければなりません。自分以外の衛兵コマ1個について、1枚の宮殿カード(送り込む宮殿と同じ色であることが条件)をコストとして支払えば、手元から盗賊コマ1個を送り込むことが出来ます(A)。

衛兵を別の宮殿へ移動させるにも宮殿カードを使います。移動元か移動先の宮殿と同じ色の宮殿カードを1枚支払えば、1個の自分の衛兵コマを移動することが出来ます(B)。また、衛兵の移動元の宮殿に自分の盗賊コマがあれば、1個だけ衛兵と一緒に移動先の宮殿に送り込むことが出来ます(C)。

中立の衛兵コマは黒い色をしています。これを移動させるには、移動元と移動先の宮殿の色のカードを1枚ずつ計2枚をプレイしなければなりません(D)。衛兵コマはひとつの宮殿に4個までしか置けませんし、他プレイヤーの衛兵コマを移動させることは出来ません。

宮殿に配置されている宝箱は、セットアップ時に4枚ずつ積み重ねられています。宝箱には「重さ」があって、「4」→「5」→「6」→「7」の順番で重ねられています。宝箱は、各宮殿に重ねられている一番上のコマから盗まれていきます。ある宝箱を盗むには、重さと同じ数の盗賊コマが必要です。自分の盗賊コマを集めることが出来たら、宝箱を取って自分の手元に置きます。また、それを行った盗賊コマも手元に戻します。

これらの「A」~「D」のアクションは、複数回行うことが出来ます。同じアクションを繰り返しても構いません。ただし、盗賊の送り込み(A)と盗賊の移動(C)は、合計して3回しか行うことは出来ません。

手番の最後に山札から宮殿カードを3枚引いて手札に補充します。なお、何もアクションを行わなければ4枚の補充が行えます。この時に限って、どの色の宮殿カードとしても使える「ダンサーカード」を1枚引くことが出来ます(4枚補充のうち1枚のみ)。

こうして、4つ(4人プレイ時)の宝箱を獲得したプレイヤーの勝利です。

例外の少ないクリーンなメカニクスが特徴のゲームです。すべてのアクションはカードをプレイすることによって実施されますので、プレイングはそのマネージメントが基本となります。

カード引きの流れが悪い時には、盤上を整えておくか、あるいは他プレイヤーの妨害に走るようにしてチャンスを待つことになるでしょう。妨害は、誰かに取られそうな金庫のある宮殿へ、自分や中立の衛兵を送り込むことで行えます。

終盤になると、このような牽制がよく発生し、自分の手番が回ってくるまでに状況が変わりすぎて先が読みづらいように思えました。だんだんと金庫も重くなることも、それを助長しています。ひょっとしてプレイヤー数が3人くらいだと、もう少し見通しの良くなって、より戦略的なゲームとして印象が変わるかもしれません。

このセッションでは、4人とも3つの宝箱を抱えて全員リーチの状況から膠着状態が続きましたが、辛抱強く最後まで粘り続けたA葉某さんの勝利となりました。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/22278


Yspahan (イスファハン) / Ystari Games moon Gamer

どこへ持って行っても好評でうれしい。

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このところヘビーローテな「イスファハン」。スピーディかつほどよく運の要素がまぶされていながら、考えどころも満載な戦略ゲーム。

「イスファハン」のセッションにおいて、大きな流れを決める要素に「キャラバン」があります。キャラバンにコマを少しずつ積み上げることで後半に大量得点を狙う作戦は、単独で達成するのが困難であるため、同調してくれるプレイヤーの存在が必須です。得点的に下位のプレイヤーが結託してキャラバンに投資し、上位プレイヤーの立場を脅かすような展開は理想型のひとつと言えます。

しかし、キャラバンにコマを送り出すには、行政官を移動させる共通アクションを選択するか、あるいはカードの効果を使う必要があります。後者はともかくとして、前者をわざわざ選択するのはなかなか勇気のいる決断とも言えます。キャラバンの効果はすぐには見えづらいですし、行政官を選ぶくらいならカードを1枚引いた方が良いと考える方が自然でしょう。

しかし、明らかに行政官を選択した方が良いシチュエーションもあります。得点の多くを商店から得ているプレイヤーが他にいて、そのプレイヤーが「バザー(完成したスークごとに+2点)を建設している時がある場合などです。特に、そういうプレイヤーがラクダを持っていない時には、スークの完成を阻む攻撃のチャンスでもあります。ラクダはリソースとしてだけではなく、このように防御にも役立つので、手元から枯れないよう留意しておくことは、さりげないテクニックとして覚えていて損はありません。

このセッションでは最初の週で「バザー」をいきなり建設したタクヤさんが大量得点を上げ、そのまま最後までトップを独走しました。最初の週で行政官を選択しておけば、この独走を止めるのに効きそうな状況があったのですが、そこでどうも判断を誤ったようです。もちろん、初プレイでありながら的確なアクションを選択し、ゲームを通して揺るぎないトップを固持したタクヤさんの素晴らしいプレイングが最大の勝因であることは強調しておきましょう。

ということで、まだ当面は「イスファハン」を楽しめそうです。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/22345


ルールの達人 / 創作ゲーム(カワサキファクトリー)moon Gamer

カワサキさんの新作。

moon Gamer

次のゲームマーケットで発売予定とのこと。

※このゲームは調整中であり、実際に発売されるゲームとは内容が異なる可能性があります。また、レポート中で書かれている用語は正式なものではありません。

カードには大きく2種類あります。数値の書かれた「数字カード」と、達成条件の書かれた「ルールカード」です。数字カードには数値の他に複数の色に分けられています。プレイヤーは、それぞれのカードを規定の枚数ずつ手札として持ちます。場には、数字カードとルールカードの山札があり、両方ともプレイヤー数分だけめくって、そのすべてを全員が見えるように置いておきます。

4人プレイの場合はダミープレイヤーが1人存在します。ダミープレイヤーはカードを持ちません。なお、場にオープンするカードの枚数にダミープレイヤーの分は入れません(4人プレイ時は、場に数字カードとルールカードを4枚ずつ計8枚を公開)。これで準備は完了です。

スタートプレイヤーから順に、自分の手前に手札から任意のカードを1枚ずつ表向きにプレイします。ここでプレイするカードは数字カードでもルールカードでも構いません(詳細後述)。ただし、ルールカードは、まだ他人がプレイしていないルールカードのみプレイ可能です。そのようなルールカードを持っていないのであれば、手札のルールカードをすべて公開した上で、任意のルールカードをプレイします。

手番プレイヤーがカードをプレイしたら、それと同じ種類のカード(数字かルール)を、場に公開されているカードから1枚を選んで手札に補充します。全員が1枚ずつ、数字カードかルールカードをプレイしたら、ダミープレイヤーがプレイしたとして数字カードを1枚めくって公開します。

続いて再びスタートプレイヤーから順に、自分の手前に手札から任意のカードを1枚ずつ表向きにプレイして行きます(2巡目)。この時にプレイ可能なカードは、1巡目で自分がプレイしたカードとは異なる種類のカード(例えば、1巡目が数字カードなら2巡目はルールカード)です。ここでも1巡目と同じように、プレイ後は場からカードを補充します(※なので、2巡目を終えた段階で場のカードはすべて無くなります)。

全員が2巡目のカードをプレイしたら、自分がプレイしたルールカードに記載された条件が達成されているかを個々に判定します。達成されたのであれば、自分がプレイしたルールカードを得点として獲得します(そうでなければ捨てます)。次はスタートプレイヤーを左隣に移動させて、同様の手順を繰り返します。これを規定回数だけプレイしたらゲーム終了です。

ゲーム終了後に得点計算を行います。基本的には、獲得したルールカード1枚につき1点です。この他に、獲得ルールカードの組み合わせや枚数によってボーナス点も入ります。それらの合計点が多いプレイヤーの勝利です。

得点ルールや勝利条件が未確定のままゲームを開始し、進行するにしたがって決まっていく(あるいは変化する)というタイプのゲームはすでにいくつかあります。「ルールの達人」がそれらと比べて優れているのは「シンプルである」という点に尽きます。同系統のゲームはたいてい、大量のルールバリエーションを用意することでボリュームを持たせていることが多いのですが、「ルールの達人」は、それらの複雑な要素をばっさりと切り捨て、気軽に誰でも遊べる間口の広いゲームとして構成されています。

実際、このゲームのルールはとても簡単で、例外はほとんどありません。プレイ中のテンポも良く、適度に悩ましく、そして適度に笑えるという、まさにカワサキファクトリー・ブランドの特徴がよく表れた上質な作品であると言えましょう。このセッションは、大いに楽しませていただきました。まだ細かいところは調整中とのことで、完成が実に待ち遠しい作品です。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~k-saki/


Stimmvieh (政治献金ゲーム) / BeWitched Spiele

あれ? 4人でも面白いじゃんmoon Gamer

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ベストが5人プレイだと思いきや、このセッションでは普通に面白かったです。カードの出現パターンが良かっただけなのか、それとも? いや、ほんとに不思議なゲームだ。

今回は2回ゲームをやって、そのトータルで勝敗を決めました。僕は最初のゲームではひたすら献金集めにだけ走って100金オーバーを達成。2ゲーム目は、方針を変えて票集めに走ったのですが、献金がまるで集まらなかったために沈みました。カウンティングをもっとマジメにやっていれば… 票集めに走った時には、各プレイヤーの得票数くらいは確実に把握していないと勝敗に絡みようが無くなります。当然か…

ところで、ルールブックには書かれていないのですが、ゲーム終了時に得票数で上位に入って献金額が倍になることを「当選」、そうでないことを「落選」と言うようにしています。そう表現した方がわかりやすいですからね。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/2733


Shear Panic (シアーパニック) / Mayfair Games

ビッグサイズなフィギュアがまたよく出来ています。

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羊をうまくコントロールして、より多くの得点をたたき出すゲーム。思ったよりアブストラクトっぽい内容でした。

4人プレイ時、各プレイヤーは自分の「羊コマ」を2個ずつ持ちます。ゲーム開始時に、まず中立となる「黒い羊」コマを置き、その周囲を取り囲むようにプレイヤーの羊コマを配置します(配置順はルールに定められていて、3×3に並べます)。羊コマには「方向」があり、すなわち頭のある方が「前方」となります。ゲーム中、すべての羊コマは同じ方向を向きますが、方向が変わることもあります。

各プレイヤーは「コントロールマット」を1枚ずつ持ちます。これには7種類のアクションがマスの中に書かれています。アクション種類によっては複数のマスに同一のアクションが描かれていて、マスは全部で「12」あります。

プレイヤーは手番において、自分のコントロールマットからひとつのアクションを選択し、それを実施します。選択したマスにはチップを配置して、以後、そのアクションはゲーム終了まで実行することは出来ません。

アクションはすべて場の羊コマを操作するものです。羊コマを移動させたり、他の羊コマを押したり(スラム)、ジャンプしたり、ひとつの辺に寄せたり、あるいは方向を90度変えたりします。こうすることで、羊コマの群れはさまざな隊形を作ります。この隊形がルールに規定された状態になっていれば得点を獲得します。

ところでこのゲームは、進行するにしたがって羊コマがいくつかの種類の「コース」を通り抜けることになっています。コースには4種類あって、各コースを順番に通過します。プレイヤーがアクションを選択すると「タイマートラック」上でマーカーが1~3マス進みます。このマーカーの進み具合によって、羊コマがどのコースを走っているのかが定義されるのです。

例えば、最初のコース(タイマートラックの『1』~『12』まで/4人プレイ時)では、手番で自分の2つの羊コマが隣接することによって得点が入ります。2つめのコースではタイマートラックの2つの箇所にしか得点機会がなく、その時点で群れの「前」にいた方がより多くの得点が入ります。4番目のコースに至っては、最前列の羊コマがゲームから除去されてしまいます。

このように、ゲーム中に得点方法が次々と変わるのが「シアーパニック」の大きな特徴です。ですので、臨機応変に羊コマのポジション取りを考えるあたりがゲーム性の柱になっているはずなのですが、これがどうにも難しかったです。

というのも、実施可能なアクション数が徐々に減って選択肢が少なくなることと、次の手番が回って来る間にたいてい場の状況が一変しているからです。だから結局は、手番ごとにその場しのぎのアクションを選択するしかないという局面が多く発生することになります。悩ましい要素はてんこもりといえなそうなのですが、常に混沌状態なだけ、という気もしました。

また、フィギュアも細部まで良く作り込まれてかわいらしく、なのでライトなゲームかと思っていたら、どうも少し違っていたのには少し戸惑いを覚えました。

上で詳しくは書きませんでしたが、他にも羊コマが群れから離れてしまった場合の「再集結」や、タイマートラック上で特定のマスにマーカーを停止させると追加でスラムアクションが行えたりと、プレイ中の選択肢は多く、それに伴ってルール的なボリュームもけっこうあります。

ライトユーザにはこのルールのボリュームが負担になるでしょう、フリークは戦略性の乏しさを不満に思うでしょう。商品として、ターゲットの客層を絞り切れていないようなアンバランスさが感じられます。

とはいえ、このセッションはそれなりに楽しかったです。中盤まではトタバタと動きの激しいだけのゲームでしたが、最後はきっちり先読みと駆け引きの入った普通のゲームに変貌しましたし。これは本日のメンツにも恵まれたということもあるでしょうね。moon Gamer
http://www.boardgamegeek.com/game/18866


レポートは以上です。

ここで僕は時間切れ。合流したこいちさんと入れ替わるような形で帰宅しました。ゲーム会はこの後も夜を徹して朝方まで続いて行われた模様。みなさん元気というか、気合い入りまくりです。その熱気のおかげで僕の方も特に疲れもなく、実はそのままずっとゲームをやっていても大丈夫だったんじゃないかと感じたくらいです。

みなさま、どうもお疲れさまでした。楽しい時間を過ごせました。
またぜひお誘いください。moon Gamer

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15日(土)は、カワサキさん宅でゲーム会が開かれたのでお呼ばれして行ってきました。

氷雨模様の中、かゆかゆさんpuppi さん・ファラオさんが参加(同時には最大4人)し、午前中から日付が変わるまで、長きにわたってたくさんのゲームを遊びました。雪が降らなくて何より。

マギ / グランペール
moon Gamer

4人で「マギ」。カワサキさんのリクエスト。
ひとりで負けました。

悪いゲームじゃないと思うのですが、いまひとつゲーマーさんたちにはウケがよろしくない感じ。でもまたどこかでやるんでしょうね。

Junk Yard / Hangman Games

これでびっくりトリックテイキングゲーム。4人。

moon Gamer

ゲーム盤は、コマの入れてあった布製の袋を使います。

まず、いくつかのスート(色)と数字の書かれたタイルを各プレイヤーに配布します。これでマストフォローのトリックテイキングゲームを行います。切り札のルールがちょいと変わっているくらいでしょうか。

トリックに勝つたびに、取ったタイルを盤上に配置します。写真ではわかりにくいのですが、ゲーム盤は六角形が敷き詰められた形になっていて、タイルは交点(ヘクスポイント)上に配置します。

タイルの配置は、自分のマーカーが置かれたタイル(各プレイヤーごとに2カ所ずつあります)の交点から、隣接する交点へ伸ばすように置かなければなりません。タイルを新たに配置する際には、隣接している伸ばす元のタイルと「同数」か「同色」のタイルでなければなりません。そしてタイルが配置出来なければ、その分だけマイナス点となります。

ある六角形の周囲6交点が全てタイルで埋まれば得点が発生する可能性があります。完成した6交点上のタイルの持ち主は Value Track 上で示されたポイントを得ます。そして Value Track 上のマーカーをひとつ右にずらします。これによって「6交点完成」が発生した時に得られるポイントが最大6点まで増えていきます(ポイントは最初は0で、1~6ポイントまである)。

タイルの配置が終了したら、トリックを取ったプレイヤーがリードプレイヤーとなり、次のトリックを始めます。これを繰り返し、最初に35点を得たプレイヤーの勝利です。

コンポーネントもゲームも相当に変わっていて、最初は勝手がよくわかりませんでしたけれども、要するにトリックに勝たないと何も始まらないゲームだということです。負ける時にはマイナス点をあげるようなプレイも必要ではありますが、それを恐れていては1点も入りません。思ったよりも攻撃的なゲームだと僕は感じました。

The Patrons of Venice / Toccata Games

ヴェニスのパトロン。4人。

moon Gamer

カナダのマイナーメーカーが制作したゲーム。コンポーネントは手作り感でいっぱい。カードが扱いづらかったので角を丸くトリミングしました。

「ヴェニスのパトロン」のゲーム盤は、その名の通りヴェニスの街を模してあります。拠点となる「市場(Campo)」が7カ所あり、その周囲にエリアがあります。

プレイヤーが1手番で行えることは「商品の予約」「商品の出航」「市場との取引」「街への出資」「商品の生産」の5アクションのうち1つを選択して行います。手番プレイヤーが選択したアクションは、他の全プレイヤーも行います。ここらへんは完全に「プエルトリコ」風です。プエルトリコと違うのは、アクションタイルがないので、前のプレイヤーが何を選択したとしても、自分の手番では自由にアクションを行えるという点でしょう。

プレイヤーは商品を船に積んでヴェニスに船で運搬します。運搬途中で「海賊」に強奪されなければ、商品はプレイヤーが入手出来ます。商品には「麻」「羊毛」「皮」「絹」「鉄」があり、それらを使うと別の工業製品や贅沢品を生産することが出来ます。ここらへんは「カタン」のようです。カタンと違うのは、商品があるだけでは生産を行えず、ヴェニスの街に「ビジネス」タイルを配置していなければなりません。ビジネスタイルの配置は有料(高価)ですし、さらにルールに定められた条件をクリアしていなければなりません。なお、特定の生産品には特定のビジネスタイルが対応しています。

商品は船で運搬するだけではなく市場から購入することも出来ます。時には、海賊がプレイヤーから盗んだ商品を格安で販売していることもあります。ヴェニスの街に、商品に対応するビジネスタイルを配置し、必要な商品を集められれば「贅沢品」を生産することが出来るようになります。そして贅沢品を1回生産するごとに1ポイントの勝利点が得られます。

また、ビジネスタイルをヴェニスの街に配置するだけでも勝利点を得ます。拠点の Campo マスに彫像があれば、そこに隣接するビジネスタイルの勝利点は2倍にもなります。そしてゲームの目的は、勝利点を10点(3~4人プレイ時は12点)獲得することにあります。ここらへんもカタンっぽいかも。

将来目指すビジネスへの展望をはかり、そこに向かって計画的に行動することはこの手のゲームの基本です。しかしこのゲームでは、相手の出方に便乗してうまくおこぼれをいただくことも実は重要だったりします。こういう柔軟性のある対応が可能だというのは「ヴェニスのパトロン」の面白い要素のひとつですね。

また、目先の問題として常にショート気味の資金の調達と運用を考える必要もあるでしょう。商品は消耗品ですし、ビジネスタイルには枚数による物理的な制約もあるので、のんびり構えているとチャンスは二度とやってこなくなります。

と、書くと何だか難しそうですが、プレイ感は意外と軽かったです。少なくとも序盤の段階では、「プエルトリコ」や「カタン」のようなカツカツな感じはしませんでした。もっとも、中盤過ぎて盤上のビジネスタイルがひしめくようになってくると、ゲームはにわかに緊張感が高まってきます。このゲームを何回もやって慣れてくると、序盤からそういう状況になるかもしれません。

いずれにせよ「ヴェニスのパトロン」は、間違いなく秀作の部類に入る良いゲームでしょう。一緒に遊んだメンバーからもかなり好意的な意見が出ました。これからもあちこちのゲーム会に持ち込んではこのゲームを何回も遊びたいと思います。それと、制作元である Toccata Games には今後も注目ですね。

Flix Mix / Adlung-Spiele
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カードによる色合わせなアクションゲーム。4人。
カードには6つの●が書かれています。場に出されたカードにカードを付けていって、手札を最初に無くした人の勝ちというゲーム。カードを付けるには、場のカードの少なくとも2つの●に色が合っていなければなりません。

先日ボードウォークで遊んだ「Collide-O! 」とタイプが似ていますが、こちらは2次元的に場が広がるようになっていて、カードを付ける候補位置がどんどん増えていきます。「Collide-O!」には複数の色に対応した特殊な色(ワイルドカード)がありましたが、「Flix Mix」にそれははありません。見た目はこっちの方が良いですね。

こういうゲームは好きなんだけど、このメンツじゃ絶対に勝てないな…moon Gamer

ハーベスト / パッセンジャーズ・サービス
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かつて、新幹線の車内か構内だけで販売されていたという謎のカードゲーム。

ボードは畑で、そこに作物(トマトとかキャベツとか)を置いて行きます。縦・横・斜めに同じ作物のカードが並んだら、「自分の畑」にある作物カードを収穫します。作物カードには点数が書いてあり、プラスもマイナスもあります。プラスのカードならうれしいのですが、マイナスであっても自分の畑で収穫されたらもらわなければなりません。

協調も足の引っ張り合いも楽しいスマートな佳作。すでに絶版とのことですが、このまま忘れ去られるには実に惜しい良いゲームだと思いますね。

moon Gamer


ここらでピザ投入。
45cmもある巨大ピザ。
おいしゅうございました。

Mediterranean / Parker Brothers

1974年製の古い地政学ゲーム。2人対2人。

moon Gamer

直接打撃系のシンプルな陣取りゲーム。

コマは全部で7つだけです。自分の手番になったらまずカードを1枚だけ引いて、その後でコマの移動を行います。移動は1コマ(歩兵は2コマ)を隣接都市に移動するのみ(騎兵は2マス)。海上は船コマしか移動できません。同一都市に敵味方のコマがあれば戦闘となります。

戦闘はなんとトランプのカードをそのまま使います。2枚出して、その合計値が大きい方が勝利です。象は大きい数字のカードを2倍します。騎兵は小さい数字のカードを2倍します。負けたコマは除去されます。こうして、敵の首都を落として1ラウンド回るか、あるいは敵の全コマを除去すれば勝ちです。

他にも特殊なカードはありますが、さすがにちょっと古すぎた模様moon Gamer
カワサキ-moon 連合は、かゆかゆ-puppi 帝国によって滅ぼされて終了。

Dicke Damonen / Edition Erlkonig

ヒモとコマ。以上(え-)。4人。

moon Gamer

まず4色のヒモを重ね合わせて場を作ります。各プレイヤーは、4色+白色のコマをランダムに4個取ってゲームスタート。

自分の手番では、ヒモとヒモの各交点にコマを置くことが出来ます。その交点には、配置するコマの色が含まれていなければなりません。ヒモによって囲まれた各矩形は、そこに含まれる交点の数+結び目の数によって点数が配分されています。最終的には、その矩形内部に配置されたコマの中で、最も多く含まれている色がその矩形の点数を得ることになります(白コマはまた別の計算ルールがあります)。

で、このゲームはそうやってプレイを進めて、どの色が最も多くの点数を取るかを予測することが目的です。ゲーム中1回だけ、プレイヤーはどの色が勝利するかを宣言することが出来ます。他のプレイヤーが予測した色を宣言することは出来ません。

コンポーネントは強烈にユニークですが、ゲーム自体はかなり硬派な感じで十分に楽しめました。

バトル・ロワイアルカードゲーム / 東映
moon Gamer

持ち込んで遊んでみる。スピーディルールでお手軽に。

写真のように、攻撃側と防御側にコマを乗せると識別がラクになってプレイしやすくなります。原作を知っているとなかなか楽しいゲームですよ。

・(名前失念)

moon Gamer

限定競りゲーム。ここから一時3人に。

場にオープンされたカラーカードを、各自同じ構成の「BID カード」を1枚ずつ出すことによって競りを行います。カードを出す時には裏返しにしてプレイヤー全員が同時に出して、競りを停止する「ストップ」カードを出した人がいれば、それを宣言することで決算となります。そうでなければ、また1枚ずつ BID カードを裏返しに出します。

そして BID カードを全てオープンして、ルールにしたがって場に出したカラーカードを誰かが獲得します。まぁだいたいそんな感じのゲームです。もうちょっと大人数でやりたかったですね。

はちみつ / 創作ゲーム
moon Gamer

りんちゅさん制作の「はちみつ」を初プレイ。3人。

簡単に言うと「乗車券」をカードゲームにアレンジした作品です。軽くてよろしいのではないかと。

もじきゅーぶ / 創作ゲーム
moon Gamer

こちらも、りんちゅさん制作の「もじきゅーぶ」。文字サイコロを適当数だけ振って、それらを組み合わせて単語を作るという感じのワードゲーム。

苦手な上に疲れ果てていてなんと0点地蔵状態moon Gamer
面白かったですが、一生勝てないとわかっているゲームをまた遊ぶかどうかは謎。

ぼむ! / 創作ゲーム
moon Gamer

カードを出して、最も小さい数字の人が特殊ダイスを振ります。爆弾と火の目が出たら爆発して1ダメージ。3ダメージで脱落。

カードには数字ごとに簡単な効果があって、それがいろいろなアヤを生み出して面白いです。基本はダイスゲームなので、何が起こるかわからないという点もテーマに合っていて素晴らしい。良いゲームでした。

ザ・トリコロール / 創作ゲーム
moon Gamer

ここからファラオさんが加わって4人に復帰。

このゲームは、かゆかゆさん制作のゲーム。MTGのカードは、もちろんプロクシです。

手番のカードと同じ色のカードを1枚出して行き、出せなくなったら場のカードを全部引き取る、という感じのカードゲーム。シンプルかつスピーディな元気の出るゲーム。

この後に、考えたばかりで未調整というかゆかゆさんが作った創作ゲーム(でもカードはやっぱりMTG)を1回遊びました。

カウントダウン /創作ゲーム
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カワサキファクトリー謹製のダイスゲーム。テーマは爆弾(危)。改訂版らしい。4人。

ダイスをふるだけのシンプルなゲームなのですが、テンポ良く遊べて楽しいです。すぐ終わるし。負けたし。ついてねー。しくしく…

Ys (イス) / Abracadabra

4人で遊ぶのは初めて。前回のレポートはこのあたり

moon Gamer

オプションルールも採用。当然ながら3人とはかなり感覚が違うので、迷いがあってかなり苦しいゲームになりました。黒宝石は確実に7個取ってし、他の宝石はバランスよく各色2位狙いで点数を稼ぐ方針だったのですが、同着や1個差で3位に転落するケースが続出して点数を伸ばせずに撃沈。読みと計算が甘かったなぁ。

第5フェイズで「2」と交換するオプションルールは入れた方が面白いですね。

Land unter (ブクブク) / Amigo

持っているのにやったことがなかったのでエントリー。本日の〆。4人。

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1~60まで書かれた天候カードを各プレイヤーに配布します。配布された天候カードの内容に応じた枚数の浮き輪カードを受け取り、それを自分の前に表向きに置きます。場に灯台カード(1~12の数字が書かれています)を2枚オープンしてゲーム開始。

手札から天候カードを1枚出して同時オープン。最も高い数字の人が低い数字の灯台カードを取り、2番目の人が高い数字の灯台カードを取ります。そして最も高い数字の灯台カードを持っている人がダメージを喰らい、自分の浮き輪カードを裏返します。浮き輪カードを裏返せなくなったらゲームから一時抜けます。これを手札が無くなるまで続け、最終的に表向きになっている浮き輪の枚数だけ点数が入ります。灯台カードの数字が最小値であれば、+1ボーナスをもらいます。

1ゲームが終了したら、自分の持っていた天候カードと浮き輪カードを隣の人に渡します。そして次のゲームが始まります。こうして、人数分だけゲームを行って、総合得点の高いプレイヤーの勝利となります。

これはいいですね。面白い。なんで今までこのゲームをやっていなかったのか不思議なくらい。あちこち持ち込むことにしよう。

レポートは以上です。
終了時点で0時をはるかに回っておりまして、13時間近くも遊んでいたことになります。その後でファミレスに行って午前3時過ぎまで、そらもう濃ゆすぎるおしゃべりを延々としてました。楽しかったなぁ。またぜひやりたいです。本当にお疲れさまでした>参加者の方々

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