10/9(土)は袋小路の特別例会に参加してきました。袋小路は「初心者に優しく」をモットーにしたゲームサークルで、通常の例会では軽めのゲームがよく立ちます。しかしゲームをやり続けていると、ちょっと歯ごたえのあるゲームもやりたくなるのが人情(?)というものです。その要望に応えて「少し重めのゲームだけをやろう」という趣旨で開催されたのがこの特別例会です。
当日は台風の影響もあって何人集まるかという感じだったのですが、結果として16人も集まりました。心配だった台風も、午後7時ごろにはほとんど影響がなくなっていました。
Election X (エレクションX) / Intellect以前、このブログでも紹介した、1981年発売の「ボード・ゲーム(松田道弘著)」という本の中に、「Hare and Tortoise(ウサギとカメ)」と同じ作者のゲームとして「Election」というゲームが、たったの2行だけ紹介されています。
>「…また、Election (Intellect 社)」という彼のオリジナル・ゲームでは、各プレイヤーが政党にわかれて党首になり、できるだけ多くの党員を英国国会議員にさせるというゲームです。…」
「彼」とはデビッド・パーラットで、この「Election」というゲームこそが、今回の特別例会でプレイした「Election X (エレクションX)」のことなのです。この本を初めて読んでから23年もの間、僕がずっとプレイしたいと心の中で思っていたゲームであり、それをこの特別例会でやっと遊ぶことができました。この願いがかなっただけでも台風を乗り越えて池袋まで行った甲斐があるというものです。
「エレクションX」はイギリスを舞台にした選挙戦がテーマのゲームです。いくつかに分割された選挙区には、それぞれ異なった議席数が割り当てられており、それを取り合うことがゲームの目的になります。
選挙区の中にはちいさなマスがいくつもあります。各マスは有権者層の種類を表しており、例えば労働者層・主婦層・年金生活者層など数種類あります。ここに各政党の党首となったプレイヤーが、マスと同じ種類のタイルを置いていきます。
各選挙区は、この有権者層の構成が異なります。ある地区は労働者層が多いし、別の地区は年金生活者層の割合が増えたりします。さらに政党ごとにも、マスに対応したタイルの所持枚数が、その種類ごとに異なるのです。
政党ごとに政党支持層が異なり、それによって選挙基盤となる地区もまた変わるという現実的な要素を、複雑なルールではなく、コンポーネントの構成によってうまくシミュレートしています。この部分に限って言えば、1972年に初版が作られたとは思えない洗練されたシステムです。
ルール全体の構造もまたシンプルで、プレイヤーは自分の手番で、行動可能なアクション(『党首のいるエリアにタイルを配置する』『浮動票タイルを取る』等々)のうちから2つを行うだけです。いずれも簡単な処理ばかりです。
その一方で考える要素も多く、勝ち切るにはさんざん悩まされることになるでしょう。古いゲームなのでシステムに荒削りな点もあるのですが、それでもまたプレイしたいと思わせる魅力に満ちあふれた好ゲームでした。
以下のレポートは簡単に
ラージャは2回目のプレイ。ゲームはけっこう淡々と進んで、何だかあっけなく終了。
面白いゲームではあるのですが、何回やっても同じ悩みを突きつけられるし、トップを止めるのは難しいこともあって、あんまりやりすぎるとすぐ飽きてしまうかも、とか何となく思ったり。
先日3人でプレイしましたが、今回は初の4人プレイ。前回の感覚でプレイしていたら、金銭感覚がまるで違うのでちょっとびっくり。
馬車が3台でプレイヤーが4人ですから、当然ながら馬車の競り相場が急騰するわけですよ。ほとんどが1500ギルダー以上で競り落とされていました。
こうなると、交渉・馬車の移動・商品相場の意味合いがぐっと深くなり、毎ラウンドの苦しい資金繰りを乗り越えるために、緊張感の高い締まった展開になります。そうかー、こういうゲームだったのかと深く感動。
僕がプレイしたのはここまで。他にも以下のゲームがプレイされていました。
Serenissima (セレニッシマ) |
1830 |
El Grande (エルグランデ) |
Acquire (アクワイア) |
Medici (メディチ) |
この他にも「ゴア」「電力会社」などが立っていました。いや、お疲れさまでした。とても楽しい1日でした。