5五将棋

たまたま iPhone アプリで5五将棋(5五将棋 K55)を購入して遊んでみたら面白かったのでシェア。

5五将棋の概要についてはWikipediaをどうぞ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/5%E4%BA%94%E5%B0%86%E6%A3%8B

5五将棋をごく簡単に説明すると、5×5マスの盤で玉・金・銀・飛・角・歩各1枚ずつだけを使う将棋のバリエーションです。自陣が手前の1列のみ(敵陣に入ったりそこから移動した駒は成れる)なだけで、その他はほぼ将棋と同じルールです。

この類いの変形ミニ将棋は他にもいくつかありますが、5五将棋は特殊なルールがほとんど存在せず、きわめて将棋のルールに近いことが特徴です。なので、将棋の入門用ゲームとして使われることもあるそうです。

また、小さなアブストラクトゲームにありがちな問題のひとつである千日手については、「千日手は先手の負け」というルールが採用されることが多いようです。

5五将棋に慣れないうちは、序盤で膠着してなかなか盤面が先に進まないことが多くあるかもしれません(先に仕掛けた方が一時的に不利になりやすいため)。僕が5五将棋を知ったばかりのころは、それが不満でした。

ですが、何局も指しているうちにコツがつかめてくると、本将棋とは異なる駒の価値観や手筋がわかるようになり、局面ごとに打開策を考えるのがとても楽しくなってきました。たったこれだけのマスと駒の数だけで、変化に富んだ切れ味鋭いゲームを楽しめるとは思いもしませんでした。

5五将棋のiPhoneアプリ「5五将棋 K55」についても簡単にご紹介します。

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開発者はあの「柿木将棋」と同じく柿木義一氏です。優秀な思考エンジンと使いやすいインターフェース、それに多くの機能を持ち、5五将棋を理解するだけではなく、棋力アップにとても役立つツールとなるでしょう。

K55の特筆すべきは、高性能な思考エンジンの出来栄えです。Bonanza Method をベースにした自己学習機能が搭載されており、悪手をできるだけ繰り返さないような作りになっています。これがすばらしい。

たとえば対局中に人間が有利になった局面で、「待った」機能によって盤面を数手戻したりすると、コンピュータは先ほど指した手と異なる手を選択することがよくあります。手数が進んで悪手と評価された手が自動学習機能によって避けられ、別の手を選択したわけです。

K55 は有料アプリですが、無料で5五将棋の対コンピュータ戦を楽しみたければ、たとえば以下のサイトでプレイ可能です(要Javaランタイム)。開発者が異なりますので、当然ながら K55 とは別の思考エンジンが組み込まれています。これはこれで、ビギナーのうちはなかなか手強い相手になるのではないでしょうか。

余談ですが、この5五将棋アプリを知ってハマったおかげで、僕はようやくパズドラから足を洗うことができましたww 将棋をよく知らなくても、2人用のアブストラクトな思考ゲームがお好きな方はぜひお試しください。そして5五将棋を気に入っていただけたのであれば、そのうちぜひ対戦しましょう。