30日(日)は、OKAZU@秋山さん宅にて開かれた「第3回縁起物ゲーム会」に参加して遊んできました。参加したのは8人で、OKAZU@秋山さんの他に、shaさん・やすやす6700さん・とろさん、カワサキさん・みずるさん・タクヤさん、それに僕でした。第1回の様子や「縁起物」についてはこちらのエントリーをどうぞ。
第2回は不参加だったのですが、どうもその回がかなり激しかった(?)らしいです。いやよく知らないし知りたいとも思わないので、ひとまずその流れは置いとくとして、今回は自分のスタイルで縁起物を愛でるスタンスで臨みました。あくまでゲームそのもののワビサビをいとおかしと楽しむことで、ちょっと変わったフォルムを持つゲームの新たな魅力を探ろうという考え方ですね。これは魔ゲームの会でも僕は同じ姿勢なのですけれども、探求心や好奇心をいつもとは違った方向に向けることで未知の世界を覗いてみようという試みなわけです。

もちろん、ハイテンションなノリで刹那的に盛り上がることが悪いとは思わないし、ましてや自分の考えを誰かに押しつけるつもりも毛頭無いのですが、「縁起物」に対する取り組み方が今回の参加者の間では多少違っていたかなぁ、という気はしました。
ですが同時に、だからこそ「縁起物」という奇妙キテレツな世界が実は意外にも深いものなんだなと認識を改めもました。「誰かと考え方が違う」ことに気づくということは、正誤や上下を決めるためではなく、自分の見識を広げる新たなきっかけであると思うし、またそうあるべきだと僕は思っているからです。
前置きが長くなりましたが、今回プレイしたゲームを簡単にレポートします。ちなみに上の写真は今回持ち込まれた「縁起物」ゲームの数々。確かに僕から見ても珍しいアイテムが多かったですねー。shaさんが持ってきた「ウイスキーカタン」が個人的にはツボでした。
ディズニーサバイバルゲーム / はなやま

昔なつかしの「生き残りゲーム」。4人。これを復刻した「サバイバルゲーム」にディズニーのキャラクターを乗っけた商品がこれ。やすやす6700さんの持ち込み。すぐ始められてすぐ終わるファミリーゲームの王道ですね。
ということでゲームはあっさり終わりました。個人的には姉妹品の「沈没ゲーム」の方が、公開されている情報が多くて読みが入りますので、もう少しゲームっぽくなることもあり、そっちの方が好きだったりします。ま、これはこれで。
おもちゃセット ボードゲーム / MISDO

OKAZU@秋山さんのリクエスト。4人。ミスタードーナッツでおまけ商品として配布されていたゲームらしいです。1つのパッケージに3つのお手軽ゲームが入っているという、昔のポケットメイトっぽい感じですね。クルクル回るルーレットが盤に張り付いています。
写真は、3つのゲームのうちのひとつ「ボーリングゲーム」(コマはアイスハウスから流用)。ルーレットの指し示す方向にコマを進めて、ゴールのマスに到達したら、そのマスの点数が多い人が勝ち。サイドから出てしまうとガーターでゲームから脱落というシンプルなゲーム。さすがにこれは特にコメントすることも無いかな。
商売繁盛ゲーム 大判小判 / トミー

コンポーネントの出来が素晴らしい国産ファミリーゲーム。4人。

江戸時代の商人となって、相場の変動をにらみつつ、5種類の商品を売買しながら店を大きくしてお金儲けをするゲーム。見た目もよく、一見いろいろと考えられているように見えるゲームで、期待してプレイしたのですが、運の比重が信じられないくらい大きなただの博打ゲームでした。まさにオール・オア・ナッシング。
このセッションでも、あるプレイヤーは千両箱をうならせているのに、別のプレイヤーは証文(借金)を取らされてひーひー言っているという両極端な状態になっていました。数値やイベントカードの「かわら版」のバランス調整をもう少しおとなしくするだけでももう少しまともなゲームになると思うのですが… コンポーネントは良いのに実にもったいない惜しいゲームですね。本当に惜しい。
Jericho (エリコ) / Abacus

縁起物はこの際忘れて新作にトライ。4人。

先日届いたばかりのメビウス便新作カードゲームです。第一回の時もそうでしたが、少なくとも僕は、縁起物ゲーム会でも普通のゲームはプレイするんですよ。
手番では手札からカードを1枚プレイして、自分の前に「壁」を作るか、トランペットカードをプレイするか、「ストック」にカードを裏返しにして置きます。最後に山札から1枚カードを引いて手番終了。
カードには5色あり、それぞれ数値が書かれています。「壁」を作るためにカードを場に置く時には、同色のカードをまとめておきます。つまり同じ色の壁はどんどん長くなります。最大で5色の壁が出来る可能性があります。
「ストック」にカードを置く時には裏返しにしておきます。これは各プレイヤー共通の置き場所で管理されます。この「ストック」と「壁」の関係はとても重要です。というのも、このゲームは「ストック」にあるカードの争奪戦であり、その獲得判定は個々のプレイヤーが作った「壁」の長さによって行われるからです。
ところで「ストック」へカードを送る手段がもうひとつあります。それは「トランペットカード」を使うことです。トランペットカードをプレイしたら「色」をひとつ宣言します。場に置かれているカードの中で、宣言された色のカードのうち最大値となるカードをストックに裏返しで送らなければなりません。そして宣言した色の「壁」を宣言者が持っているのであれば、そのトランペットカードはその壁に組み込まれます。「壁」がトランペットで壊れるというのは、旧約聖書の「エリコ」のエピソードそのものですね。
「点数計算カード」が引かれたらラウンドが終了し、中間決算的に得点計算が行われます(得点計算カードは3枚あります)。ここで「ストック」にあるカードは公開され、色ごとに分類します。「ストック」にあるそれぞれの色のカードについて、同色の「壁」の長さを各プレイヤー間で比較します。
ある色で最も長い「壁」を持つプレイヤーは、「ストック」にあるそれと同じ色のカードを得点カードとして獲得します。これを5色全てで行った後、新しいラウンドが始まります。そして全部で3ラウンド行った後、最終的に「1」の壁を得点に加えて、それが多かったプレイヤーの勝利となります。
ルールはとてもシンプルなのですが、場の状況を大きく変えるトランペットカードの使い方が極めて重要なポイントになっているため、得点を効率的に稼ぐ技術や感覚を掴むのがなかなか難しいです。なんにせよ、独特な動きを見せるカードゲームで一見の価値はあると思います。ぜひこの不思議な感覚を味わってみてください。
http://www.boardgamegeek.com/game/21709
Oil Power / Antfamco

僕が持参した「縁起物」。4人。

1982年製のクラシックなゲーム。ひと言で言ってしまうとモノポリーライクなゲームで、ゲーム盤の周囲をダイス2個振ってぐるぐる回り、空いた土地を購入したり、そこが他のプレイヤーが所有していれば使用料を払います。もちろんプレイヤー間の交渉もありで、土地の売買は自由に行えます。
モノポリーのおける「家」「ホテル」が石油の採掘にに代わっているのがこのゲームの大きな特徴です。カラーグループを揃えると、ダイスを降る前に、その色の中にあるひとつの穴(盤の中央付近は油田地帯です)を Derrick (デリック/油井やぐら)で「掘ります」。

これは写真のように穴の上からデリックのボタンを押して、もしそのボタンが下まで下がらなかったら石油が採掘されたということで油井コマを置きます。
面白いのは、ボタンの押される位置によって産出量が変化することです。ゲームボードの下には空間が空いており、いくつかの丸いディスクが仕込まれています。このディスクには高さがあって、それによってデリックのボタンが停止する位置が変化するのです。
ボタンが深く押されてしまったらハズレですが、高い位置で止まったら石油が噴出したということになります。産出量はデリックのボタンについているメーターでわかります。
ゲームボードはしっかり糊付けされているために、このギミックはブラックボックスになっているのですが、BoradGameGeek で無理やり開けている人がいました。
石油の産出量は「50・100・Gusher」の3段階あります。それと油井コマの数によって他のプレイヤーが止まった時の使用料が決まります。いきなり大油田が発見されることもありますし、せっかくカラーグループを揃えても全然石油が出ないこともあります。でも BoeadGameGeek の写真を見てもわかるように、石油が出そうな位置は何となく予測も出来たりします。
運の比重が大きなゲームですが、この「石油を掘る」というプレイが意外にも面白くて、これを遊んだプレイヤーにもなかなか好評でした。使用料がいきなり高くなるあたりが大味なので、そのあたりがもう少し繊細に処理するように改造することを検討してみたいと思います。
http://www.boardgamegeek.com/game/2269
うんすんかるた / 伝統ゲーム


ここでトリックテイキングの雄である shaさんのインストで、和製トリックテイキングゲーム「うんすんかるた」が始まりました。
「うんすんかるた」はプレイヤー数も少なく、現在は熊本県人吉市にだけ伝わる幻のカードゲームで、これこそまさに正統な「縁起物」と言えます。まさかここでうんすんかるたを遊べることになろうとは夢にも思っていませんでした。個人的にはこれだけでここに来た甲斐があるというものです。
「うんすんかるた」のトリックテイクの一種ですが、近代的なトリックテイクとは異なり、入り組んで煩雑な例外処理だらけの、いかのも骨太なメカニクスはを持ちます。いろいろな遊び方があるのですが、このセッションは8人でやる「八人メリ」をプレイしました。
ゲームを開始する前に shaさんが用紙した資料(コピー数枚に及びます)が配付され、さらにていねいなインストが始まりました。用語が独特なこともありましたが、それでもこのゲームを一発で理解するのはなかなか難しかったです。それでも1ディールを何とかこなしてようやく「うんすんかるた」の魅力の一端がわかりかけたような… うーん、どうなんでしょうか。
その後もとりあえず2ディールやって終了ということになりました。実際にやってみると、複雑というよりたくさんの決まり事があるゲームという感じです。それを体で覚えていけば何とかなりそうです。せっかくこんな素晴らしい機会を与えてもらったのだから、もうちょっとがんばって「うんすんかるた」を習得してみたいですね。
http://kubotaya.moe-nifty.com/weblog/2004/06/post_3.html
Fussball Ligretto (フットボールリグレット) / Schmidt


シンプルかつパワフルなアクションカードゲーム。これも8人全員で2チームに分かれてプレイしました。
それぞれがカードを手に持ち、自分の前の最大3ヶ所にカードを出していき、目的のカードを出るまで繰り返します。まずは「1」のカードを見つけ、それが見つかったらいち早く場の中央に出します。これでやっとゲーム開始。
中央に出されたカードには、次のその上に重ねなければならない「名前」が書かれています。名前とはカードに書かれた選手の名前のことです(これはチームごとに異なっています。)。
これを見つけるために、さらにそれぞれのプレイヤーはカードを自分の前に出して探し続けます。見つけたらそれを中央へ出します。そうするとまた別の選手が指定されて… という感じでゲームは進行します。もちろんリアルタイムですし、カードを出すのは早い者勝ちです。
そしてゴールを決めるカード(そういうカードがあります)を相手チームよりも先に出すことが出来たらゴールが決まり1点が入って仕切り直しとなります。これを繰り返し、5点を先取したチームの勝利です。
スピード系のゲームですが、多人数でプレイすることと、次に出すカードが選手名で指定されていることが大きな特徴になっています。ゲーム中は同じチームで次の選手名を連呼しながら進むと効率が良く、なんと言ってもその方が盛り上がります。アクションカードゲームとしても手軽で面白く、これは拾いモノでした。
ちなみにこのゲームは「すごろくや」さんで販売されていました。通販も始まったようですので、興味がある方はぜひどうぞ。
http://www.mobius-games.co.jp/Schmidt/FussebalLigretto.htm
レポートは以上です。
少し早かったのですが、持ち寄ったゲームはほとんどプレイしたということで、集まったメンバーの半分はここで帰宅することになりました。お疲れさまでした。僕もちょっと疲れていたこともあってここで帰宅することにしたのですが…
帰り道がタクヤさんと一緒になりまして、いろいろ話を聞いていたら、なんと、これから puppiさん宅へ遊びにいくというじゃありませんか。もうかなり疲れてはいましたが、まだそれほど遅い時間ではありませんでしたし、たけるべさんやさとーさんがいるとのことだったので、そのまま puppiさん宅へ流れることに… ということで、以下はそのレポートになりまーす。「続きを読む」をクリックしてください。
おお、追記機能を使うのは久しぶりだ…
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