31日(土)は、千歳烏山ゲーム倉庫にて「Star Trader / SPI」をプレイするゲーム会を開きました。今回は、前回参加したつなきさん、taroさんに加え、カエルさんをお迎えしての計4人のプレイとなりました。

この先日に何となく思いついて、商品価格相場の変動判定を自動的に行う処理を、Excel と VBA で衝動的に作りました。このゲームは特に序盤において、毎ターン18種類ある商品の相場変動をひとつひとつダイスを使って判定する必要があり、この作業を少しでも軽減するために用意したものです。
急いで作ったので画面は素っ気ないものですけれども機能的には十分で、考えていたよりは役に立ったかなぁ、と。ただ、すべてを自動判定してしまうとさすがに味気ないので、入札が行われた商品は手作業で(つまり実際にダイスを振って)判定を行いました。
またついでに、船体設計で、自動的に価格の計算と乗組員やポッド上限の判定を行うシートも作りました。まぁ船体設計は慣れるとそんなに面倒ではないでの手作業でも十分なのですけれども、少なくとも検算には役立ちました。
とまぁ、前日の夜遅くまでこんなことをやっていたせいかどうかはわかりませんが、肝心の当日になって、どういうわけだか僕は、ゲーム開始時刻を1時間遅いお昼の12時と勘違いしていたという大まぬけな失策をかましてしまいました(実際は午前11時開始)。大慌てで連絡を付けて何とか1時間遅れで開始することは出来たものの、他のお三方には本当にご迷惑をおかけしました。本当に申し訳ないです。
朝から雨模様の1日。このところ週末になると雨が降ります。
Star Trader / SPI

波瀾万丈。そう、それでも商人は、星の向こうにありえないほど大きな夢を見るんだ。

前回のプレイから2ヶ月ほどの期間を経て、めでたく第二回目の「船と香辛料」会が開かれました。プレイヤーは6つの恒星系を巡り、商機をつかみ取ってより大きな資産を築き上げることを目指します。「Star Trader」における経済活動は交易だけではなく、工場による大量生産や、さらに戦闘、裏社会まで網羅した巨大なシステムを持っており、プレイヤーはそこで活動する社会的な存在として一商人を演じ、そして想像力の限りをを尽くして競い合うのです。


今回は序盤からつなきさんが動きまして、最初のターンから3つの恒星系に工場+倉庫を建設しました。これにはいくつかの意味があって、例えば長期的に安定した商品供給源の確保、それに伴う商品の投機的な機会の増加などがあります。工場は売却時に時価を基準にして金額を決めるので、それ自体が投機的な施設でもあります。この動きに刺激されて僕とカエルさんも工場や倉庫を建てたのですが、taroさんはそうせず、別路線を歩みます。
この時の僕の考えでは、倉庫を複数の恒星系に建設することで商品を購入する機会を増やすことと同時に、宇宙船は当面は旅客を中心にして確実に小銭を稼ぎ、相場のあんばいを見ながらタイミング良く商品の投機を行う、というわりとオーソドックスな方針で行くことに決めていました。資金をある程度増加させた後はエージェントを引き、その結果でその後の方針を決めるつもりでした。
ところが市況がよろしくありません。まず Sigma Draconis の香辛料相場が下がらなかったこと。ここはつなきさんが倉庫を建てており、毎ターン香辛料を買いを入れることで相場を持ち合いの状態にしてほぼ固定させていました。このため、Sigma Draconis で仕入れて Beta Hydri へ売るという定番ルートがまったくおいしくありません。
もうひとつはアイソトープの相場が全恒星系的に小甘く低調だったこと。アイソトープ市場のある恒星系の多くは宇宙港クラスが大きく、旅客運送業務との相性が良いのです。ところがアイソトープの需要元である Beta Hydri も Tau Ceti も相場が上がらないため、利益が期待出来ない(それどころか元本割れすら起こしそうな)状態でした。
それでも何もしないわけにはいかず、とりあえず名望を上げて副収入を得て、少しでも儲けが望めるのであれば小商いを続けて辛抱を重ね、チャンスを待つことにしました。長時間ゲームですから、良い時もあれば悪い時もあります。
と、ここでひとつ事件が。なんと Gamma Leporis にて「内戦(イベント)」が勃発。たまたまそこにいたつなきさんと taroさんの宇宙船(と工場と倉庫)が50%という安値で軍に接収されてしまいました。2人ともビジネスが軌道に乗りかけていたこともあってこれはさすがに痛手だったようです。
が、2人ともプレイ経験者だったこともあって、ここで冷静に切り返しをしたのがさすがというか。つなきさんは短期ローンを組んで再起を図り、taroさんは客室ポッドを大量に積んだ船を建造・運用を重ね、これと名声による収入と合わせて相場に左右されない堅実な固定収入を得る方針を採りました。
ところが今回はイベントが容赦ありませんでした… このすぐ後に「疫病」が発生して、ハイパージャンプが1ターン禁止されることになってしまいました。大量の旅客を運んでいた taroさんは違約金の支払いを余儀なくされ、他のプレイヤーも商取引が行えず1回休みの憂き目に…。
こういう時は悪いことが重なるもので、さらにこの後、突然やってきた「異星人」に市場が動揺・混乱し、全商品の相場下落が起こりました。いや、これはかなり厳しかったです。今回はバッドイベントが多く発生し、全体的に波乱含みの展開でした。


前回から2ヶ月も間が空いたので、全員がルールを思い出すのに時間がかかったのと、初見のカエルさんのために序盤はスローペースでスタート。最初の3ターンで3時間かかったのにはどうなるかと思いましたが、その後の3時間で10ターン目を終了するまで進みました。時間的なこともあって、今回はひとまずここで終了ということになりました。
この時点で資金的にも経営的にも余裕があったのはカエルさんで、旅客業が順調な taroさんも堅調、つばきさんはローンの返済を終えて再び再起を図ろうかというあたり。僕はとりあえず香辛料の大商いに成功して、やっと次につながる資金調達に成功したものの、カエルさんと taroさんと今から同じことをやっても追いつかないことは明白、という状況でした。
ですが、仮にこの後もゲームが続いていたのであれば、やりたいことが実はありました。そう「Star Trader」にはオモテだけではなくウラの手があるのです。そのあたりについては、また次回以降のゲームでお披露目することにしましょう。
次回はいよいよ「コーポレートシナリオ」をプレイする予定です。フリーシナリオは、全プレイヤーが同じ条件のセットアップで、終了条件も同じでした。コーポレートシナリオは、各プレイヤーが「会社」を担当し、それぞれが異なる条件でゲームを開始し、また同様に勝利条件も異なります。会社の中には特殊ルール(メリットだけとは限らない)を持つものがいくつかあります。
コーポレートシナリオは、「Star Trader」をよりディープに、そしてワイドに楽しむための仕掛けです。ある意味、フリーシナリオはコーポレートシナリオを楽しむための練習といってもよいくらいではないかとさえ思っています。今からプレイするのが心の底から楽しみです。
レポートは以上です。
それにしてもなんという面白いゲームなんでしょうか。僕の拙いレポートではうまく伝わっていないのがとても残念ですけれども、この日の「Star Trader」は、筆舌に尽くしがたいほど充実した楽しいセッションでした。次回開催時には、またどうぞよろしくお願いいたします>参加者各位
追記:(08/06/03)
そういえばこの後に2ゲームやったのでレポート追加。

つなきさんのリクエストでエントリー。

序盤に苦戦するものの、このゲームは後半にまくることが十分可能。なので開き直って大胆なカード選択をしたことと、中盤過ぎからは「袋仕立師」「物乞い」の赤カードを警戒したこと(前回、前々回とこれで負けてるので)、そして終盤に「魔女のリーダー」によって効率的に得点を入れられたことなどがあって勝ちました。このゲームは初勝利です。
http://www.boardgamegeek.com/game/34084
三角貿易 / CORE HOUSE

先日購入したのでエントリー。

交易というより、商品相場の操作が楽しいゲーム。よくあるゲームに見えて実は独特のバランス感覚が不思議な味を出している作品です。本当に30分もあれば1ゲーム終わるくらいのコンパクトさで、これだけの充足感を得られるのは素晴らしい。結果は今回も残念ながら2位に終わりました。
mo-i(あっとまーく)jcom.home.ne.jp / CORE HOUSE 一瀬様