moon Gamer - ボードゲームブログ

テーブルゲーム(ボードゲームやカードゲーム等々)と、その周辺の話題を中心にした個人ブログです。

タグ:18xx

27日(日)は、地元は千歳烏山にあるゲーム倉庫で行われた「18TK」のテストプレイ会に参加してきました。参加者は、OKAZU@秋山さん、A葉某さん、yas-oさん、Hammerさん、それに僕の5人です。

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「18TK」は、有志によってデザインされた創作ゲームです。その名前からわかるように「18xx」システムであり、その舞台となる地域は東京とその周辺です。このゲームを初めて見たのはいつだったでしょうか。

だいぶ前からイベントやオープン例会などでちらちらとは見かけてていたり、あるいは突発的にテストプレイ会が開かれていたのは知っていて気にはなっていました。

しかし残念ながらいずれもプレイするまでには至っていなかったのですが、今回は制作関係者の方々からテストプレイのお誘いを受けまして、めでたく初プレイと相成りました。

※ちなみに2日連続して創作ゲームのテストプレイ会となりましたが、これは偶然です。

この日も寒い1日でした。どうも寒がり体質が年々進んでいるみたいで、ゲーム倉庫でもひとりだけ寒がっていたような気が… ちなみにゲーム倉庫にはさらに追加して暖房器具を買ったりしています。


18TK / 創作ゲーム moon Gamer

やはり地元の地名は感情移入しやすいです。

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「18TK」は、東京を中心とした周辺における鉄道の歴史を包括的に扱った「18xx」バリエーションです。路線の初期配置や鉄道会社の出現位置等で歴史的な再現度に対する指向性を強く目指した上で、プレイヤーの意志決定による創造的余地をも併せ持たせようとしたデザイナーのコンセプトが鮮やかに表現されていました。まだ調整段階とはいえ多くのテストプレイを経て細かな調整が重ねられていることが十分に伺われ、安心してプレイすることが出来ました。

以下、「1830」を基準にした大まかなルール差分です。

1.個人会社

「18TK」には7つの個人会社(Private Company)が登場します。うち5社は大規模会社(他のゲームの Public Company に相当)の10%株券が付いており、残りの2社はいずれ国鉄(後述)の株券に変換されます。いずれの個人会社も、他社へ売却することは出来ません。

2.小規模会社

ゲーム開始には6社の小規模会社(他のゲームの Minor Company に相当)が登場します。これらは制限付きながら、列車の所有と運行が行えます。配当は自動的に純粋半配当です。小規模会社には株券も株価もありません。
最初に登場する6社はいずれ国鉄に自動的に吸収・変換されます。また、ゲーム終盤(パーマネント列車が登場し、茶タイル配置可能となるフェイズ)には「後期小規模会社」が追加して4社登場します。これらは列車を固定で1両だけ保有し、それらは売買不可です。株券も50%株券が2枚のみで、最初に購入したプレイヤーが社長となります。

3.初期株式ラウンド

初期株式ラウンドでは、すべての個人会社(7社)と最初に登場する小規模会社(6社)、それに「東武鉄道」の株券1枚が場に4列に並べられ、手番においてルールに規定された限定的な選択肢の中から順次購入されます(どのような形の競りも行われません)。このルールは「1835」に似ています。

4.列車

列車は「2」「2E」「3」「3E」「4」「4E」「5E」「6E」「8E」と9種類もあります。「E」付きの列車はルート上にある小黒丸の街をスキップして運行できます。ただしスキップした街の収益はカウントしません。個人的な感覚ではありますが、全体的に列車の価格は低めに設定されていたような気がします。

5.配当と株価

収益の配分は「配当」か「留保(無配)」のいずれかのみです。株価チャートは2次元で、株価変動ルールはほぼ「1830」に準じていました。売り切れ上がりルールもあります。カラーゾーンは黄色(保有株券数のカウントから除外)のみで、Close(倒産)はありません。

6.タイル

路線建設は1運営ラウンドにつき黄タイル1枚配置かアップグレード1枚かのいずれかだけです。 すべての都市タイルは、茶になるまでトークンスペースが1個のままです。また配置制限のある都市タイルとして「C」「P」「Y」「L」があります。「C」と「P」タイルは灰色になるまでトークンスペースは1つだけです。いずれにせよ、トークンスペースの最大は2つです。

7.国鉄

「5E」の列車が購入されると日本国有鉄道こと国鉄が自動的に設立されます。ゲーム開始時に登場する小規模会社は国鉄株券に変換され、トークンも置き換えられます(一部の個人会社も国鉄株券に変換)。なお、国鉄株券の一部は設立される前から購入可能です(もちろん設立されるまでは収益をもたらさない)。

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全体的には「1830」がベースになっていて、それを一度でもプレイしたことがあればすぐに覚えられるでしょう。今回のインストも30分ほどで済みました。一方、ちょっと面食らったのは会社の数です。大規模会社は9社(東武・西武・京成・京王・小田急・東急・京急・メトロ、および国鉄)、それに個人会社7社に小規模会社は前後併せて10社と、全部で26社も登場します。もちろんすべて実在した(する)会社です。

マップには最初から黄や緑のヘクスや、すでに路線が引かれているヘクスが少なからずあります。最初これを見た時には、強すぎる歴史的再現性を求めるデザインに懸念を抱きましたが、実際にプレイしたみたらそれらは杞憂でした。プレイヤーの自由な意志決定は決して阻害されていませんし、マップの特性を知っている者が極端に有利になることもなかったのです。

もっとも、後者は僕が東京の地図と鉄道会社の配置状況をよく知っていたのですぐ慣れたからかもしれません。なじみの深い地名と社名は、明らかにプレイアビリティの向上に寄与していました。これは東京圏に住む多くのゲーマーにとっては、僕と同様に福音となるでしょう。

ゲームの序盤では、6社ある小規模会社の位置から、最初は吉祥寺~八王子・甲府(盤外)あたりと、浦和~上野・池袋方面、それに船橋~市川・成田(盤外)方面が整備されます。また、序盤ではほぼ唯一の大規模会社となる東武鉄道(東武鉄道は初期株式ラウンドで必然的に設立されます)による運営によって、浅草周辺もにぎわってくるでしょう。

そのうち、収益の大きな「C」を持つ山の手周辺を中核にした路線が整えられ、そのあたりに接続することを目論む大規模会社が続々と設立されることになります。何度も書くようですが、京急・東急・小田急・京王等々、なじみのある会社が登場するのは本当にわくわくします。

そして「5E」の時代になると国鉄が出現し、さらに「ゆりかもめ」や「東京モノレール」などの後期小規模会社の登場となります。最初ルールを聞いた時には、後期小規模会社の存在が冗長に思えたのですが、これは逆に終盤のスピードアップに貢献していることに気がつきました(後期小規模会社は路線建設権があるため)。

銀行破産によってゲームは終了します。これは運営ラウンドごとに判定されます。例えば第1運営ラウンドに銀行の資産が枯渇した場合、第2運営ラウンドは行われず、第1運営ラウンド終了時点でゲームも終了します。勝敗は現金資産と株式資産の総計で決まります。

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会社の数は多いものの、全体的にはすっきりまとまったシンプルな「18xx」だと感じました。最近、Deep Thought 系の変則的な「18xx」ばかりを見ていたので、こういう素直な作りは逆に新鮮です。また、これはたまたまこのゲームがそうだっただけかもしれませんが、列車の種類が多くて価格もそれほど高くないこともあって、鉄道会社の運営は思ったよりも厳しくはありませんでした。

ではラクかというとそんなこともありません。確かに会社の存続そのものが危うくなる状況には陥りにくくはありますが、それは他社も同様であり、結局は彼等との収益競争に勝たなければなりません。それはトークンスペースの少なさや、ノーマルタイルも含めて全体的にタイルの枚数がタイトになっていること、そし全体的に収益額が抑え気味になっているあたりでうまくバランスが整えられているようです。

とはいうものの、これだけの規模のゲームがたった1回のプレイですべてわかるはずもありません。他のメンバー(すべて『18TK』のベテランプレイヤー)の方々は、今回はいつもとは少し違った流れになったと言っていました。初プレイの僕にはその点についてはよくわからなかったのですが、何にせよとても面白いゲームで大満足だったことは強く書き記しておきましょう。

なお結果は3位に近い2位(この間の差は85円)でした。1位のyas-oさんとは300円近く離されていたので勝負としてはまるで太刀打ち出来なかったわけですけど、正直なところ僕はぶっちぎりで最下位かなとか思っていましたので、多少なりともゲームに絡めたようで良かったです。プレイ時間は6時間20分ほどでした。

「18TK」は現在も微調整中であり細部が変更される可能性はあります。それでも僕はこの「18TK」が発売されるのを心から楽しみにしています。なお、発売されるセットはいわゆるキットではなく、タイルも株券もきちんとカットされて、木製トークンも付いているそうです。


レポートは以上です。

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中途半端に時間が余ったので、この後に「Palastgeflüster (王宮のささやき) / Adlung-Spiele」をプレイしました。

うはは、これはまた強烈に個性的なカードゲームです。でもこのメンツでやったら思わず苦笑してしまうくらいの面白さ(←?)でした。明らかに人を選ぶゲームですので、あんまり勧められるゲームじゃありませんけどね。

本日は貴重な機会を与えていただいて感謝します。
長時間、どうもお疲れさまでした>参加者各位
また機会がありましたら、ぜひお誘いください。moon Gamer

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11日(日)は、ゲーム倉庫で少し重めのゲーム会を開きました。参加者は僕の他に以下の3人。

 ・月斎さん(高円寺盤遊会の主催者)
 ・atog さん(一之江ゲームクラブの主催者)
 ・娯楽堂さん(袋小路の主催者)

…。何この特濃メンツ。自分以外はゲームサークルの代表者ばかりです。いや、実はこれ何の作為もなくて、この日にプレイするゲーム3つが好きそうな人をマイミクさんの一覧から選んでいたら、結果的にこうなっていました。何という出オチ。この状況を開催前日に気がついて愕然とする自分もどうかしていますけど。

本日は朝から雨模様。朝の予報では昼過ぎがら雨がやむはずが、夜になって再び降り始めました。


Age of Steam (蒸気の時代) / Warfrog moon Gamermoon Gamer

久しぶりにプレイ。間が空くとやっぱり感覚忘れる…

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4人中2人が初プレイでした。やはり「蒸気の時代」は良いゲームだ。

この日は本当に久しぶりのプレイだったのと、初プレイ者が2人いたこともあって、とにかく基本的な手筋を中心に打ち回しました。線路の形としては不満の無い状態になったものの、中央の都市が3人のプレイヤーが混み合う状態となったのは計算外。

通常、基本マップの4人プレイでは、東西に2人ずつ分かれるような形になることが多いのですが、この日は盤上のキューブと、Goods Display 上のキューブの配置が極端に偏る形(黄と紫が離れ、青は近場に集中)になり、自分の路線にかかるキューブが予想よりも早く枯渇してしまいました。

この状態を打破するために中央で路線をこねくり回していた間に、東部で atogさんが環状線を作り上げてしまいました。この状態になったらまずいことは中盤にはわかっていたのですが、それを咎めるヒマがありませんでした。序盤は何とか切り抜けたのですが、終盤は周囲にライバルのいない atogさんの圧倒的な輸送力に追いつけず敗退しました。お見事でした。

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自分の周辺では「18xx」旋風が吹き荒れ、もはや定番ゲームになりつつあります。しかし鉄道ゲームのもうひとつの雄であるこの「蒸気の時代」は今ひとつパっとしません。ヘビーゲーマーが一度プレイすれば、その強烈な面白さを誰しも認める名作であるにも関わらず、です。

この理由は明白で、ひとえに「入手難」であることに尽きます。「18xx」は一部がまだ国内流通があり、それ以外のタイトルも海外輸入とはいえ、注文すれば届く状態にあります。また「18xx」は、バリエーションがそれぞれ独立したフルセットであり、単体でプレイ可能です。一方「蒸気の時代」の拡張セットは、その名の通り基本セットを拡張するものであり、単体ではプレイ不可能です。

そしてその基本セットが入手難なのですから、この素晴らしいゲームをもっと多くの人に知らしめようにも、それがいかに困難な状況であるかがおわかりいただけると思います。このゲームを「どこで売っていますか?」という質問を幾度となくされましたが、そのたびに答えに窮するという苦々しい経験をすることになります。次版とか再版の噂は去年からありました。そして来年もあるでしょう。それが実現する日がいつになるのか、終わり無きトンネルは今も続いています。
http://www.boardgamegeek.com/game/4098


18FL / Deep Thought Games, LLC

ショート系の「18xx」。

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完全に初プレイなのは僕だけだった模様。「18FL」は、ルールもプレイタイムもライト級の「18FL」です。ルールの特徴は以下の通り。

1.個人会社

4社あります。ゲーム開始時の一斉公開な競りによって各プレイヤーに購入されます。個人会社は鉄道会社へ売却はできず、適切なタイミングで特殊効果(ボーナスアクション)を使用するとただちに閉鎖されます。

2.5株会社

鉄道会社はフェイズ2と3で設立する場合は「5株会社」となります。5株会社は1株あたり20%のシェアです(社長株券は40%)。フェイズ4以降は通常通りに10株会社の設立が可能となり、フェイズ5以降は必須になります。またフェイズ5になると、5株会社は強制的に10株会社になります。

5株会社が設立すると、初期株価の5倍の資金が会社に入ります(10株会社設立時は10倍)。また5株会社が10株会社に「増資」すると、株券1枚あたりのシェアが10%に下落し、銀行株券が5株増え、さらに現在の株価の5倍の資金が会社に入ります。

3.運営

線路タイルは、黄が2枚か1枚のアップグレードのみ。トークン配置コストは、最寄りの駅トークンから線路づたいに数えたヘクス数×$20。トークンは都市に置きますが、街(●)ヘクスへ「ホテルトークン」として配置することも可能です。

ホテルトークンはボーナストークンであり、配置したプレイヤーに$10~$20の増益をもたらします。ただしホテルトークンは他社の通過を妨げず、また自社のルート設定にも使用できません(ホテルトークンのみのルートは不可)。トークン数は全社とも3個ずつです。

4.ルート

列車の番号は都市(○)の数だけカウントし、街(●)の数はカウントしません。ただし、収益を計算する時には街(●)も入ります(ほぼ 18EU のルール)。「3E」列車は、都市(○)の収益だけしか入りませんが、各都市の収益額は2倍になります。

5.株価

株価チャートは1次元。いわゆる「売り切れ上がり」がありません。収益は配当か無配かの2択。配当時、収益が株価未満なら株価は変わらず、株価以上2倍未満なら1ランクアップ、2倍以上なら2ランクアップします(無配は1ランクダウン)。なお、BANK POOL 上の株券は会社に対する配当となります(1830 と同じ)。

6.列車

ある会社があるタイプの列車を購入する時は、1運営ラウンドにつき1両しか買えません。ただしあるタイプの最後の列車を購入した時に限り、(資金に余裕があれば)次のタイプの列車をさらにもう1両だけ購入することが可能です。

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「味はあるけどコクがない」というのが「18FL」を最初にプレイした正直な感想です。考える要素もプレイヤー間の絡みも一定水準以上ではありますが、「時間がない時にプレイする 18xx」という以上の意味を「18FL」に感じませんでした。ひょっとして4人よりは2~3人の方が向いている可能性もあります。

また初心者とやるなら、これよりは「1846」を僕は選択するでしょう(『18xx』に興味を持った初心者がルールを覚える労力は 46 も FL も大して変わらないと思う)。全然ダメということもないので、これから機会があればプレイするとは思いますけれども。

このゲームは月斎さんの圧勝。マップの重要拠点をすべて抑えた上に、他人の干渉を全く受け付けない形を作り上げました。これはこれで大変お見事なお手並みでございました。
http://www.boardgamegeek.com/game/21436


Before the Wind (順風満帆) / Phalanx Games moon Gamer

このメンツでやると長時間な重ゲーになったよ。

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クセがありまくりなこのゲームがとにかく面白くて、すっかりヘビーローテーションです。自分以外の3人が初プレイでした。以前のレポートにも書いたように、メンツによっては長時間ゲームになることは予測していましたが、まさかここまでとは…。

さて、このゲームの華はアクションカードのプレイにありますが、重要なのはその前のアクションカードの交換です。ここでの判断と結果が、ゲーム全体の流れを決定することになります。例えば…

「どのアクションカードをオープンするか」「オープンするなら山札から取る枚数は1枚?2枚?」「オープンしたアクションカードを選ぶか? それとも金額提示?」「アクションカードならどれにするか?」「金額提示ならどれをいくらで値付けするか?」

シンプルな処理であるアクションカード交換内だけでも、このくらいの判断要素があります。実際にはさらに、自他の商店の状態、並べられた船の内容、そして現在の得点状況も判断材料に加味しなければなりません。

アクションカードのプレイでは、6種類の特別アクションカードの使いどころがまた悩ましいところ。特別アクションは変則的ではありますが決定的な効果ではなく、また使用機会も限定されているので、主に基本アクションを補助する目的で使われるでしょう。

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上にも書いたように、今回はメンツがメンツだっただけに、このセッションは空気が重かった… プレイ自体は冗談交じりに進行してはいましたが、水面下では細かい駆け引きの応酬が繰り広げられていました。「順風満帆」にはランダム要素が少なからずあるので、それによって重たい感じがある程度は軽減されるかとも思ったのですが、やはりそれも人によるようです。

このセッションで勝利したのはまたもや atogさん。僕はあと5点というところで力尽きました。かかった時間はたっぷり2時間ほどで、どうかするともっと長くなった可能性すらありました。またまだ機会があればプレイしたいゲームです。何度も書くようで恐縮ですが、明らかに人と場所を選ぶゲームなので、これから購入を検討している方は、その点にどうぞご注意を。
http://www.boardgamegeek.com/game/31506


レポートは以上です。

朝11時に集合して、終わったのは夜の9時くらい。なんだかもう終わった後はくたくたに疲れはしましたけれども、充実した良い1日でした。突然のお誘いに、遠方から快く来ていただいた参加者のお三方には心から感謝の意を表します。ありがとうございました。またホームグラウンドのゲームサークル例会ではよろしくお願いいたします。moon Gamer

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14日(日)は、地元は千歳烏山で開かれたSGCの10月例会に行ってきました。今回のメインも「1846 / Deep Thought Games, LLC」でした。このところこればかりが続いています。面白いんだからしょうがないですね。相変わらず勝てませんけど。

そして陽気はすっかり秋本番。やっと上着を着て外を歩けるようになりました。


1846 / Deep Thought Games, LLC moon Gamermoon Gamer

ミスが多すぎる。4人。

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このゲーム、けっこう回数をこなしてはいるのですが、相変わらずミスが多いので勝負にもなりません。ただ今回は前回の比べて最後までゲームに絡めたし、判断を誤ったポイントは把握することが出来たので、全体としては楽しむことが出来ました。いやほんとに。

今回は Big4 と MSR を両方持ったプレイヤーが現れました。これはびっくり。またゲーム全体の進行がかなり早くて、場に茶タイルが1枚くらいしか出てない状態でフェイズ3の列車が売り切れました。これについていくために半配当を繰り返していたのですが、これはやり過ぎだったようです。案の定、終盤の入り口で手元の現金がショートし、手持ちの株券不足が露呈。ここでゲームからは事実上脱落しました。

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勝敗はさておいて、このセッションでは面白い筋をあちこちで見ることが出来て面白かったです。プレイタイムも、初プレイ者がイタにも関わらず4時間ほどで収束しました。何度プレイしても(そして惨敗しても)飽きのこないゲームで、今後何年にもわたってプレイされることになるでしょう。
http://www.boardgamegeek.com/game/17405


Mango Tango (マンゴ・タンゴ) / Piatnik moon Gamer
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場札を手札で競りを行い、落札者は場札を「評価カード」として残しておくか、あるいは捨てるかを選択します。場に残した「評価カード」が5枚になったらゲームは終了します。その時点での手札と場の評価カードを比較し、同色か同数値ならば得点を得ます。これを何ゲームか繰り返して合計得点を競います。

これ、意外と面白かったです。Piatnik だし、あまり期待しないでプレイしたからかもしれませんけど。駆け引き要素と運の比重のバランスがほどよくミックスされ、しかもテンポ良くゲームが進行するのが良かったです。複数回ゲームの得点合計を競いますが、最後のゲームは得点を倍にするとかした方が逆転要素が増大して面白いかもしれません。

http://www.ps-hiroshima.com/board/mangotango.htm


Infinity / Gamut of Games

久しぶりにヴィンテージだー。3人。atogさん持ち込み。

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発売元の Gamut of Games は、あの「カルテル」を発売していた会社です。Infinity は 1974 年に発売された古いゲームで、宇宙の創造から始まり、やがて星々が生まれ、それらに文明が発展していく過程を、簡単な手順で表現したゲームです。

各プレイヤーごとに同じ構成のタイルを持ちます。これを6枚まで手札として持ち、手番ではルールにしたがって場のマスにタイルを配置します。タイルの配置ルールはやや厳しくて、ワイルドカードのタイルなどの例外を除いて、必ず定められた順番に配置していなかければなりません。

タイルには「C」(Creation)、「G」(Galaxy)、「S」(Sun) 等々、宇宙の創造から始まり、銀河が構成されて太陽が出来て、惑星やそれに付随する衛星が生まれたりする過程が表現され、緻密で味のある美麗なイラストが描かれています。惑星の数が4つ以上になると、そこに生物が発生し、やがて人間が生まれ、徐々に高度な文明が発展していくことになります。

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このように魅力的なテーマを持ち、またタイルやボードのアートワークが70年代のゲームにしては飛び抜けて美しく、外見的には実に面白そうなゲームに見えます。しかし宇宙の創造からの時間経過を「タイルを順番に置く」というシンプルなルールで実現しているため、手持ち6枚のタイルの構成が悪いと、簡単に手詰まりとなってしまいます。

他人の捨てたタイルを使用することが出来たり、ワイルドカードを再利用することが出来るなど、手詰まりへの対応策が一応は用意されてはいますので、そのあたりを理解した上で計画的にプレイすれば、少しはマシな展開になるかもしれません。しかし少なくともこのセッションでは、それらがあまり上手く機能しなかったように思えました。

また得点ルールもあまり洗練されておらず、競技性は薄いです。全体的に教育的な目的で作られたファミリーゲームような印象を持ちました。
http://www.boardgamegeek.com/game/3552


Savannah Café (サバンナ・カフェ) / Descartes Editeur moon Gamer

カバ最強説? 3人。

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2001年発売のゲーム。能力の異なる3種の動物(ガゼル・ライオン・カバ)を率いて、いずれかのコマをゴールさせることを目指します。プレイヤー間の絡みが濃密なために微妙に重苦しいゲームではありますが、収束はしやすいので、通常はそれほどゲームが長引くことはないと思います。

このセッションでは「カバ」をゴールさせた atogさんが勝利しました。カバは最大でわずか2マスしか進みませんが、ガゼルやライオンと異なって後退することがなく、2マス進むカードの枚数も多いので、いつの間にか前にいたります。あなどれません。
http://ejf.cside.ne.jp/review/savannahcafe.html


レポートは以上です。

この日は「1846」の他にも新作やヴィンテージゲームも遊ぶことが出来まして、格別に充実した1日となりました。また次回もよろしくお願いいたします。moon Gamer

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6日(土)は、一之江ゲームクラブに行ってきました。
このクラブに関する詳細は mixi コミュニティをどうぞ。

[一之江ゲームクラブ] ※要mixiアカウント

http://mixi.jp/view_community.pl?id=2303630

この日は「18US」をプレイする予定だったのですが、初版の事情によって中止となりまして、急遽、当日その場で「1846 / Deep Thought Games, LLC」をプレイすることとなりました。

開始時刻がお昼の12時だと知ったのが、当日の午前0時過ぎだったという間抜けなミスがありまして、かろうじて寝不足状態にはならずに済んだ程度の体調で会場入りしました。でもやっぱり何か頭は目が覚めていなかったようで、ゲーム中にボードやタイルがゆがんで見えるとか、微妙に面白い状態になっていました。謎。

気温は涼しいのですが、歩いていると汗ばむような感じ。


1846 / Deep Thought Games, LLC moon Gamermoon Gamer

また序盤でミス。痛恨。4人。

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「バラフライ効果」という言葉をご存じでしょうか。これが正しいかどうかはさておいて、「18xx」は、まさにこの理論が提唱するがごとく、序盤の微少な変化が終盤に大きな変動をもたらすダイナミックな枠組を持つゲーム群です。特にこの「1846」はその振幅が大きく、序盤での何げない1プレイが、その後の数時間の流れをほぼ確定させてしまうくらいの重みがあります。

あ、でも今回は何げなくはなかったな… もうあり得ないレベルでの、たった1プレイのミスが、序盤から終わりまで自分だけ沈んでおしまいという結果を引き起こしてしまいました。敗因がはっきりしているだけに何も言うことはないです。最後の方であまり美しくないプレイをしていしまったのが悔やまれますが、それ以前の問題ということも含めて反省しております。

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ということでレポートをするモチベーションが保てないのでこれにておしまい。
同卓の方々はお疲れさまでした。
http://www.boardgamegeek.com/game/17405


今回はこの「1846」の他に2卓立っていました。

18GL / Deep Thought Games, LLC
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4人でプレイされていました。相変わらず難解なゲームのようです。

18UE / Deep Thought Games, LLC
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こちらはなんと3人。それでも十分に楽しいみたいです。

この他に、遅い時間に「18Scan / Deep Thought Games, LLC」も立っていたようです。

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22日(土)は、千歳烏山のゲーム倉庫にて四半世紀会を開きました。参加者は僕を含めて4人です。ゲームは、僕のリクエストで「1846 / Deep Thought Games, LLC」がプレイされました。

この日は朝早くから出社して、午前中はずっと会社にいました。その後にこのゲーム会に参加したのですが、体力的には何となく余裕があって不思議な感じ。終わった後はさすがに疲れましたけれども。


1846 / Deep Thought Games, LLC moon Gamer

自分以外はすべて初プレイ。4人。

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他のプレイヤーは全員が「1830」プレイヤーでしたけれども、差分ルールを説明するだけで1時間ほどかかりました。細かい違いが多いし、プライベート会社の特殊効果も多いので、どうしてもインストに時間を食います。

4人プレイで、ペンシルバニア鉄道(PRR)が除外されました(確か前回の4人プレイもPRRがなかった気が)。展開としてはシカゴがあまり重視されなかったり、イリノイ(IC)が序盤から躍進したりと、典型的な初プレイモードのような感じ。なんか懐かしい。ちなみに設立されたのは、IC・NYC・C&O・GT の4社で、誰も2社目を立てませんでした。序盤からトークンが飛び交って株価も高い状態となり、ゲームはわりと早い展開に進んだため、誰も2社目を立てるタイミングをはずしてしまった感じです。

僕は IC を担当し、プライベート会社の C&WI を使ってここから広げる方針を立てました。PRR が無かったですし、Big4 が Terre Haute から Centrslia 方面へ延びた(このあたりも慣れたプレイヤーだと無条件に Chicago 方面へ行きます)ために、いきなり IC が序盤で Cincinnati(Z)まで到達する展開になりました。当然ながら、この段階で IC がぶっちぎりの収益を叩き出す会社となります。

しかしこの後に Cincinnati にトークンを置いたのが誤りの始まりで、結局これが敗北の遠因となりました。ここは Terre Haute にひとまず置いて、シカゴとの連携を強め、後半に向けて東部~北部への展開準備を推し進めた方が、あとあとの応用が利いたと思います。プライベート会社に O&I を持っていたのですからなおさらです。うーむ、何をしているんでしょうか自分。

当然この後で C&O が Terre Haute にトークンを置いてきて、Chicago への道を分断されましたが、O&I の効果を使って一気に Cleveland へトークンを配置しました。収益も十分株価も堅調。収益は Detroit を中心に発展している GT には抜かれていましたが、GT は株価が低かったので勝負にはなっているかと思っていました。ここで少し油断して半配当を続けたのが2つめのミス。

ここは配当を続けて手持ち資金を増やして2社目の設立を早急に目指すべきでした。気がつけば、経営が好調すぎて(半配当でもダブルアップ状態)株価が高騰し、自社株を買い増すことが出来ず、会社の金庫にはお金がうなっているのに自己資金がショート気味という、「1846」では実によく見られる光景が自分の前に広がっていました。moon Gamer

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上にも書いたように GT は高収益ルートを確保して好調。NYC は、IC が Cleveland にトークンを置いたために一時的に西方への進路を遮断されましたが、プレイヤーが Big4 を所有していたのでそちらから四方に伸び続けて確実に上昇気流に乗りつつあります。やや苦しかったのが C&O。山岳会社を持っていなかったので序盤のコストがかさんだこともありますが、ゲームを通して資金繰りにかなり苦慮していたようです。

そして勝利したのは NYC プレイヤーでした。終盤には高収益ルートを確保し、さらに IC と GT の株券を多数保有していたことで全体の収入バランスが良く、総合力で勝った感じです。もし、NYC プレイヤーが持っている IC 株1枚を僕が持っていたら、順位は変わっていたでしょう。それくらいの僅差でした。

勝敗はともかくとして、このセッションでは「1846」に慣れたプレイヤーでは起きないようなことがいろいろと起こりました。多くの手筋が開発された競技性の強い「1846」も良いのですが、たまにはこういう「何が起こるかわからない」ような「1846」も楽しくて新鮮です。初プレイメンバーには、おおむね受け入れられた模様。再プレイにむけて鋭意企画中です。
http://www.boardgamegeek.com/game/17405


レポートは以上です。「1846」はやはり面白いです。6時間ほどかかりましたが、それが短く感じられるほど密度の濃いゲームでした。ぜひまたプレイしましょう。そしてお疲れさまでした>参加者各位moon Gamer

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18日(土)は、atogさんの呼びかけによって一之江で開かれた「1846」をプレイするゲーム会に行ってきました。参加したのは atogさんの他、ヴァイスさん・hatsuさん・しむしゅさん、そして僕の5人です。会場を借りて行われたので、実質的には一之江ゲームクラブの特例会のような形になりました。

プレイしたのはもちろん、このところ周囲で妙に盛り上がっている「1846 / Deep Thought Games, LLC」です。このところこのゲームばかりプレイしておりまして、このブログのエントリーも「1846」だらけになっています。

この日は、8月に入って初めて真夏日が途絶えた曇り空。エアコンの効いた室内にこもっていると、夕方ごろには肌寒く感じてしまうほどでした。湿度が高かったので、過ごしやすい陽気とまではいきませんでしたけれども。でも、一之江駅から会場となった公民館に行く途中には一級河川の新中川があって、穏やかな川の流れがとても涼やかに感じました。


1846 / Deep Thought Games, LLC moon Gamermoon Gamer

序盤がとにかく難しい。5人。

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最初のプレイ順は3番目。念願の Grand Trunk(以下GT)を運営することが出来ました。しかもプライベート会社は Michigan Southern(デトロイトを拠点にするマイナー会社/GT の本拠地はデトロイトのすぐ北)と Michigan Central(北端2ヘクスに無料タイル配置権)の組み合わせという好形。これでしばらくは食うに困らない程度には運営が出来ると思っていたのですが…

序盤は、所有している Michigan Southern を有効活用し、さらに NYC(社長atogさん)と協力しつつエリー湖沿岸の開発にいそしみました。エリー湖の周囲にタイルが埋められ、遠く西に見える Chicago までの直通路を整備し、さらに Detroit をアップグレードしたあたりまでは好調だったと思います。しかしこの後に落とし穴が待っていました。

序盤の波乱は、遙か南方にあった Illinos Central(以下"IC")が、何と Detroit にトークンを置いてきたことです。このゲームでは Pennsylvania(以下PRR)がパラシュートトークンを使って Fort Wayne から路線建設を行っていたために、南北の線路がこちらの予想よりも早く接続され、この手が生じました。正直なところ、対角線上にある会社が、はるばる北上してまでトークン(しかも IC にとっては最後の1個となるトークン)を置きに来るとは予想もしていない事態でした。

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これが発生したのがフェイズ2で、つまりまだ緑タイルの時代です。Detroit が茶タイル(フェイズ3)になるまではトークンスペースは2個しかなく、1個は自分が所有する Michigan Southern のトークンが置かれており、残りの1スペースに IC トークンが置かれてしまったわけです。つまりその直上にある我が GT は、南方へのルートを完全に塞がれてしまう格好になりました。

しかたがないので Michigan Southern を GT に吸収させ、Detroit の MSトークンを自社トークンに変換、さらに IC のルートを分断する目的で Fort Wayne にトークンを配置しました。しかしこのトークン配置はまた大きな判断ミスで、ここはどう考えても Cincinnati に置くべきでした。南にある Cincinnati は高収益のZタイルであり、しかも Louisvillle(高額な盤外地域)へのルートも保証されるという要所です。にもかかわらず、単に IC への牽制ばかりを考えていた僕は、この時点で負けていたようなものでした。

ここで GT は「2」列車を3台保有していましたが、上記のように高収入路線が確保できなかったこともあり、他社との収入格差が顕著になってしまいました。そしてストックには緑の列車(『3/5』⇔『4』)が1両のみ。つまりそれを購入してしまうと次のフェイズ(フェイズ2→フェイズ3)へ移行してしまう可能性が高まります。ここでさんざん悩んだあげくにこの列車を購入することになるのですが、結果としてこれが2回目の判断ミスとなりました。

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この後の株式ラウンドにおいて、未設立の2社が相次いで設立されたのは読み通りだったものの、さらにその直後の運営ラウンドでフェイズ3の列車が枯渇し、一気にフェイズ4まで移行してしまうことになるあたりまでは考えていませんでした。結果として、自社の GT はフェイズ3で列車を購入することができず、フェイズ4の高額列車を買わされることになったばかりか、悩み抜いて購入した「3/5」列車が1回も走らないままにフェイズアウトしてしまう始末。

かろうじて社長の強制自己負担は免れたものの、「6」列車1両では勝負にもならない(まぁ、それ以前に勝ち目はまったく無くなっていましたけど)ので、2回連続して無配当を続けてさらにもう1両を無理やり購入してせめてもの形作り。勝敗からは完全脱落していましたけれども、ひたすら路線の拡大を続け、最終的には最大収益を叩き出す立派な(?)会社にまで大成長させました。反省点の多い大敗したゲームではありましたが、唯一それだけが救いになった出来事でした。

「1846」の序盤~中盤にかけての指し回しは本当に難しいです。そして研究のしがいがあります。残念ながら勝敗には絡めませんでしたが、ここには書ききれないほどのさまざまなことが錯綜し、実に充実した6時間を過ごすことができました。前回・前々回のセッションとはまるで異なるシチュエーションとなったことに少なからず衝撃を受け、改めて「1846」の際限なき奥深さを感じた1日となりました。
http://www.boardgamegeek.com/game/17405


レポートは以上です。

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余談。先日のエントリーでちょっと書いた 18xx の資産管理システムが90%ほど完成しました。ひとまず「1846」に完全カスタマイズされていますけど、やりたいことは全部詰め込んだって感じ。

プレイヤーや会社による株の売買、会社による配当・半配当・無配処理、そしてその後の株価変動も自動的に処理するなどは当然盛り込んであって、路線建設を除けばだいたいのことはできるようになっています。

これはあくまで自分向けの研究ツールですが、勢いだけで作ったにしては便利だったので今後も活用していきたいです(でももう VBA は使いたくない…)。

ということで、参加したみなさま、大変にお疲れさまでした。
またぜひよろしくお願いいたします。moon Gamer

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12日(日)は、地元は千歳烏山で行われたSGCの8月例会に行ってきました。連日のように続く、カラダよりもココロにダメージを与えて止まない真夏のギラギラ太陽にうっかり負けそうになる今日この頃。水分補給には気をつけないと。

今回は、先日一之江ゲームクラブでプレイし、大好評だった「1846 / Deep Thought Games, LLC」を再プレイすることになりました。前回は5人でしたが、今回は4人プレイです。そしてその全員が前回のプレイ経験者というセッティングでした。インストの時間はいらないし、人数も少ないので、プレイタイムは少しでも節約することが出来るだろうと算段したのですが、さて?


1846 / Deep Thought Games, LLC moon Gamer

厳しくも最高に面白い。4人。

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事前に少し研究したこともあって、前回よりはずっと善戦しました。

今回僕は最初のプライオリティを取り、まずは Illinos Central(イリノイ/以下"IC")を設立しました。1番手になったら、何を置いてもまずはここを設立するべきでしょう。というのも、IC には多くの特典があって、序盤~中盤にはかなり目立つ存在としてゲームを支配する会社であるからです。

例えば、特別ルールによって初期株価と同額が会社資産に入ること、建設コストが無料になるヘクスが5ヶ所(=$100相当)あること、周辺に競合会社がいないこと、St.Louis と Louisvillle という高額盤外地域がそばにあること等、最初にこの会社を設立しない理由を探す方が難しいくらいです。このゲームでも中盤過ぎまで IC の経営は堅調でした。

今回、ペンシルバニア鉄道(PRR)が人数制限ルールのために登場しなかったことも、このゲームにおいて IC が躍進した要因のひとつでしょう。さらにプライベート会社の「Mail Contract(1列車が訪問した都市ひとつにつき+$10)」と「Meat Packing Co(シカゴかセントルイスの収益+$30)」を購入したという幸運にも恵まれたのもかなり大きかったです。

このように、IC は一見すると隙のない会社のように見えますが、欠点がないわけでもありません。そのひとつが終盤の突出力不足です。本拠地から見て北方の Chicago とその向こう側にある盤外地域 Chicago Conection から収益はまず大丈夫として、東側へは Cincinati からさらに東端方向への進出は、他社のトークンがひしめき合って、いずれ困難となります。このことが、最終フェイズでの大きな収益を得ようとする段階で意外と足かせになります。

したがって、とにかく中盤までは出来るだけ大きな収益を得るように突っ走り、そのまま逃げ切ってしまおうと考えました。そしてそれは方向性としは正しかったでしょう。僕は終盤になるまで自分が有利であることは感じていましたし、実際そうだったと思います。しかし、最終段階で2つの大きなミスを犯してしまうことにより、結果として2位に沈んでしまうのです。

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ひとつめのミスは B&O の設立を出来る時にしなかったことです。このゲームでは B&O は最後の未設立会社だったのですが、現金が手元に多くあって最初のプライオリティカードを持った終盤の株式ラウンドにおいて、僕は迷わずこれを設立するべきでした。この時点で自分は勝勢だったので、ここは下手に動かない方が良いと判断したのですけれども、それはあまりにも消極的だったようです。その結果、B&O は atogさんが設立することとなり、そしてそれが2つ目の敗因の呼び水ともなってしまいました。

直接的な敗因は、atogさんから数ドルの資金しか持たない C&O を押しつけられたことでした。この時、僕はマップ上のトークンの位置にばかり目を取られていて、会社を押しつけられる可能性を全く考慮していませんでした。さらに、この C&O に自己資金で列車を購入させたことも誤判断で、ここは落ち着いて IC 所有の列車のうち1台を購入した方がまだ良かったでしょう。

結局、順調な経営を行った IC 株の高騰のおかげで総株価試算はトップでしたが、自己資金で atogさんに大きく差が付いてトップから滑り落ちました。自分の終盤の致命的ミスが重なったことは大きな反省点として後のゲームの教訓としましょう。それにしても、最後まで諦めず、さまざまな手を打って出た atogさんの老練な手腕には目を見張るばかりです。今回も勉強させていただいたと思っております。

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「1846」は、この短いエントリーでは語り尽くせないほどの大きな魅力に満ちた鉄道ゲームです。とにかくゲームのどのタイミングでも油断なりません。タイルを置き換えて配当するだけの単調なランニングゲーム期間が短く、最後まで緊張感を持続させる構成が何よりも素晴らしい。それどころか、最終盤になってもタイルの配置やアップグレードにかなりの気を遣わなければならないケースが当たり前のように出現します。

いわゆる株の「仕手戦」の要素はばっさりと簡略化し、盤上の鉄道経営に大きく比重を傾けさせている点が「1846」の大きな特徴です。似たようなコンセプトの 18xx として「18EU」がありますが、「1846」はさらに極端に線路引きゲーム寄りにデザインされていて、その密度の高さは特筆すべき美点でしょう。

その一方で、序盤の IC の強力さや、プライベート会社入手時のランダム性などは議論を呼ぶ点かもしれません。僕としては、中盤過ぎの濃密な駆け引きを味わえるだけでも「1846」は高い評価を与えてしかるべき名作であると思っております。

4人プレイで、全員が既プレイ者だけだったにもかかわらず、結局6時間ほどのプレイタイムとなりました。しかしそれが短く感じられるほど、充実したゲームでもありました。またいつか「1846」をぜひともプレイしたいです。
http://www.boardgamegeek.com/game/17405


Age of Discovery (大航海時代) / Mayfair Games

インストミス発覚… 3人。

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遊ぶのが楽しみにしていたゲームだったのですが、セットアップのルールを1ヶ所間違えていたことがゲーム終了後に発覚(交易契約書カードを最初にプレイヤーへ配ってしまいました)。なので、今回は参考プレイということで。残念。

独特のバランス感覚はちょっと変わっているゲームで、正式ルールではそれがどのように動くのか、また後日に試してみたいと思います。
http://ejf.cside.ne.jp/review/ageofdiscovery.html


Escalation (エスカレーション) / Z-Man Games
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時間が空いたので、ちょっとプレイ。4人。

何というか、旅行のお供に電車の中で遊ぶゲームというか、そういう感じ。サークルのゲーム会にわざわざ持ってきてまで遊ばなくてもいいかな。シチュエーションさえ間違えなければ手軽で面白いアイテムかと。
http://www.boardgamegeek.com/game/26884


レポートは以上です。

久しぶりのアフター参加は地元の中華料理屋にて。安くて美味しい料理をたくさんいただきました。というか、疲れていて喰ってばっかだったような気がする。ともあれ、お疲れさまでした。また次回例会にてよろしくお願いいたします。moon Gamer

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4日(土)は、「一之江ゲームクラブ」の例会に参加してきました。一之江ゲームクラブは、atogさんがこの6月に設立したばかりのオープンゲーム会です。クラブの運営に関する各種連絡等は mixi のコミュニティを使って行われています。

[一之江ゲームクラブ] ※要mixiアカウント

http://mixi.jp/view_community.pl?id=2303630

ここの特徴は、何といっても実質的に「18xx」に特化しているということです。昔から「18xx」に造詣が深いatogさんだからこそ出来たことであり、また周囲がそれをよく理解しているからこそ人も集まってきます。この日も17名の参加者があり、会場内では4卓のゲーム(もちろんそれらすべて18xx系ゲーム)が立っていました。

今後も継続してこの傾向が続くかどうかはわかりませんが、しばらくはこの熱気が治まりそうもありません。個人的願望としても、出来るだけ長く続いて欲しいと思っております。

moon Gamer

ところで本日のプレイ予定のゲームは「1846 / Deep Thought Games, LLC」でした。Deep Thought 製の18xxバリエーションのひとつで、デザイナーは「ファースト・フーズ・フランチャイズ」「王への請願」「マジェラン 」等を手がけた Thomas Lehmann です。

プレイ前の情報では、比較的短時間で終わるタイプのゲームということだったのですが、さてどうだったでしょうか。

梅雨も明け、このところ東京の夏らしい激しく蒸す陽気が続いています。会場が駅から近くて良かった…


1846 / Deep Thought Games, LLC moon Gamermoon Gamer

これは良い18xx。5人。

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アメリカ北西部が舞台の18xxです。「1830」でおなじみの鉄道会社もいくつか登場します。
まずは「1830」とのルールの違いについて、以下に大まかにまとめてみます。

1.株券は会社が保有
Deep Thought 製の 18xx の多くがそうであるように、「1846」では、設立時に会社が株券を保有しています。会社が保有している株券を購入すると、その購入代金は会社の資産となります。また会社保有株券も配当の対象となります。

2.会社は社長株券の購入で運営可能
20%の社長株券があれば会社は設立され、そのまま運営が可能となります。

3..線路敷設に$20のコスト
黄タイルの配置やタイルのアップグレードに$20のコストがかかります。山岳地帯やトンネル・橋梁の開通によってさらにコストがかさむこともあります。これが「1846」の大きな特徴のひとつで、会社の運営に大きく関わるルールです。

4.複数タイル配置ルール
タイル配置は、1回の運営ラウンドで「黄タイル2枚配置」か「黄タイル1枚配置+タイルアップグレード1枚」のいずれかを行うことが出来ます。もちろんいずれも必要なコストの支払いが必要です。

5.列車のフェイズアウト
フェイズが進行すると、古いタイプの列車が廃棄されるルールは「1846」にもあります。しかし、このゲームでは、まず「フェイズアウト」という段階を経て廃棄されます。例えば、フェイズ1の列車である「2列車」は、フェイズ3で「フェイズアウト」となります。

フェイズアウト列車は裏返しにされ、その会社の次の運行ラウンド終了時に廃止されます。つまり1回だけは運行することが出来る可能性があります(さらにフェイズが進行すると運行出来ないこともある)。フェイズアウト列車は列車の保有制限に入らず、また、フェイズアウト列車は売買の対象にすることは出来ません。

6.N/M列車
フェイズ2以降の列車には2種類の選択肢があります。例えば、フェイズ2では「4列車」と「3/5列車」の2種類です(ひとつの列車カードにこれらが両面印刷されている)。後者のフォーマットで書かれた列車を「N/M列車」と言います。これは「M個の都市に訪問可能で、そのうちN個の都市から収益を得る」という機能があります。

7.株価チャートは1次元
株価チャートは、一般的な「18xx」が2次元の表であるのに対して、「1846」は1次元の表です。

8.株価の「売れ残り下がり」
株式ラウンド終了時、バンクプールに株券が1枚でもある会社の株価は1ランク下落します。もちろん、すべての株券をプレイヤーが所有している会社の株価は1ランクアップです。

9.その他
プライベート会社の入手方法は競りではなく、ランダムに配布されたカードから1枚を選択するという方法です。他にも、運営ラウンドで会社が自社保有株券の売買を行えるとか、運行ルートが東西盤端を含んでいるとボーナスがあるとか、細かな違いがあります。

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最初にルールを通読した時には、一般的な「18xx」の要素を単純化して、手頃な短時間ゲームとして構成したのではないかという印象を持っていました。しかし実際にプレイしてみたら、「1846」は要素を省略したのではなく、無駄をそぎ落として濃縮したデザインであることにプレイヤー全員がすぐに気がつきました。

マップは狭く、タイル配置にコストがかかるため、これだけでも会社間の競争や駆け引きは熾烈となります。また、列車の枚数の少なめでフェイズ3以降の列車価格は急激に上昇する等々、会社の運営に厳しい条件がこれでもかというくらいに揃っています。

そのため「1846」は、その見た目とは裏腹に決して初心者向けではなく、むしろプレイ経験者が濃厚なエッセンスを楽しむタイプのゲームであると思いました。ゲーム全体のスケールが抑えてられているため、特にプレイヤー間の絡みにおいて密度を濃くする方向でまとめあげられた 18xx であると言えます。

moon Gamer moon Gamer

このセッションでは僕はいきなりの2社経営(NYCとC&O)に挑みました。が、これは無理筋だったようです。このゲームで2社経営をするには、恐らくインフラを共有しやすいように距離的に近い会社を選択するべきです。まぁ、それがわかった頃には手遅れだったわけですが…。そういうことで、2ターン目で早くも歯車がかみ合っていないことがわかってしまいました。

これを修正しようとあれこれ動きすぎ、結果として非効率でちぐはぐなプレイになってしまい自滅。で、勝負は早々に諦めて、運営でいろいろと実験をやってみることにしました。おかげでいろいろなことがわかり、「1846」の魅力を再確認することが出来たのは収穫だったと思っております(ま、ただの負け惜しみではありますけど…)。ちなみに勝利したのは atogさんです。お見事でした。

ところで、プライベート会社との絡みがありますが、地勢的にいくつか有利そうな会社があるような気がします。マップが狭いこともあり、5人プレイはかなり難易度が高いように感じました。少なくとも「1846」に慣れたプレイヤーでなければ難しいセッティングだと思います。また5人プレイは時間がかかるので、次は少ない人数でチャレンジしてみたいですね。再戦熱望です。
http://www.boardgamegeek.com/game/17405


レポートは以上です。

インストを除けば、インストを除く実質的なプレイ時間は6時間ほどでした。実はこの日、僕は8時くらいで帰るつもりで予定を組んでいたため、最後の1ターンは省略するような形となりました(こんなに時間がかかるとは思ってもいなかったので…申し訳ないです)。ただ、最終ターンを行ったとしても、atogさんの勝利は揺るぎないだったかと思います。

ところで、最初に書いた通り、この日の例会では他の卓でも「18xx」が立っていました。せっかく写真を撮ったので以下に掲載して、このエントリーの〆としましょう。

1841 / Deep Thought Games, LLC
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イタリア北部はミラノ周辺が舞台の「1841」。「18xx」バリエーションの中でもかなり重厚な内容を持っているようです。3人でプレイされていました。
http://www.boardgamegeek.com/game/1447

18EU / Deep Thought Games, LLC
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欧州を舞台にした「18EU」。一之江ゲームクラブに参加するなら、このゲームはぜひ嗜んでおきましょう。5人でプレイされていました。
http://www.boardgamegeek.com/game/1447

1830 / Avalon Hill
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そして本家(?)である「1830」も5人でプレイされていました。
http://www.boardgamegeek.com/game/1447

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19日(土)は、ゲーム倉庫にて「18EU会」を開きました。参加したのは、atogさん、PHYさん、hatsuさん、そして僕の4人です。

「18EU / Deep Thought Games, LLC」のプレイは、僕としてはほぼ1ヶ月ぶりです。また参加者の中では hatsuさんが初プレイ(ただし 1830 と 1856 はプレイ経験あり)でした。

この日は朝っぱらから雷鳴とどろく荒れ気味の天候で、一時はどうなることかと思いましたが、幸いにして荒れたのは朝だけで、その後は空一面が厚い雲に覆われたものの、雨と雷は何とか地元を避けて通ってくれたようです。


18EU / Deep Thought Games, LLC moon Gamer

やっとマップに慣れてきた。

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「18EU」は、トータル3回目のプレイですが、毎回のように新しい発見があります。今回も、これまでの常識を覆す(?)手筋が開発されました。

ひとつは「ベルリン(9)」から、小都市「クラクフ」を経由して、「ブダペスト(8)」を目指すルートを建設するものです。マップの東端にタイルを敷き詰めるこのアイデアは、実は少し前から話だけは上がっていました。それが今回初めて実施されたわけです。もともと、ベルリンから最も近い番外エリアである「ワルシャワ」は収益額が低くて将来性もない(盤外-盤外運行のボーナス狙いくらい)ので、そこにいきなり接続するのではなく、もっと有益な別ルートがずいぶんと検討されていました。

前回のセッションでは、盤外地域である「ハンブルグ」との接続を僕が試みました。これはこれでアリですけれども、今回はさらに実験色の強い「8-9接続」が試されたわけです(『8』『9』とも別のプレイヤーの所有でしたが、互いの了解を得て接続が実現しました)。実際に接続され、運用しているところを見てわかりましたが、これはひょっとして、将来性まで総括的に考えると、「9-ハンブルグ接続」よりも良い構想ではないかと思います。ボーナス狙いのワルシャワ接続はいつでも可能ですし、「ベルリン(9)」から見れば「ウィーン(6/11)」に近くなるので南部への進行も望めます。逆に「ブダペスト(8)」からはベルリンに直結すること自体が何よりも魅力的なのです。

もっとも、結局この筋書きを成功させるには「ブダペスト(8)」を保有したプレイヤーの考え方次第ではあります。「8」保有プレイヤーがウィーン経由で南部を重視したら北上路線は敷かないでしょうし、そうなると「9」保有プレイヤーだけで長い線路を敷くしかありませんが、それではいかにも荷が重すぎるプランとなり、現実的ではありません。

moon Gamer moon Gamer

二つ目のトピックは、今回は南部地域が有効活用されていたことです。「ミラノ(10)」から「リヨン(15)」を経由して「南パリ(3)」に到達するルートは、これまでも実現したことがあるようですが、このゲームでは「南パリ」から「ローマ」の前を通過した後に「ウィーン(11)」を突き抜け、「ベルリン(7)」まで到達してしまいました。そこまで行かなくても、パリ~ウィーンまで接続するだけでも収益的には十分過ぎる金額になります。

つまり南部地区の大戦略として、ひとまずパリかベルリンを到達点と定め、他のプレイヤーと協力する形で南部地区を「通過点」として活用してもらえるようにすれば活路が見いだせるのではないかと。もちろん、それには魅力的な線路建設は不可欠です。この地区のタイル配置は相変わらずパズルのようですが、効率的な配置方法は案外と限られており、少し研究すれば簡単に有効そうな基本定跡をいくつか考えることが出来るでしょう。いざ実戦となった場合には、当然ながら周囲の状況に応じて応用を利かせなければならないケースも生じるでしょうけれども。

いずれにせよ、南部地区だけで「サンクチュアリ」を作り出すことは出来ないということです。また、左右を塞がれて孤立してしまうことは最も避けるべき事態で、そうなったら恐らく勝ち目はありません。タイル配置の困難さや他プレイヤーとの連携までも考えなければならないので、相変わらず難易度の高い場所であることは変わらないのですけれども、がんばれば勝負に持ち込む体制を作り出すことが出来そうだということがわかっただけでも収穫だったと思います。

moon Gamer moon Gamer

ちなみに僕のゲームの結果は3位。「7」「12」「13」と北部~中央で要所を押さえたのはまぁ良かったとして、この3社しか取れず(他の3人は4社体制)、しかも手持ち資金が残り$50だけになってしまったのは失敗でした。そしてフェイズ5になって、もう1社を設立しようと取りに行って失敗したあたりで勝敗からは完全に脱落しました。ゲームを征したのはPHYさんで、2位のatogさんとわずか$100差。実に見応えのあるクロスゲームでした。

なお、この日は株式・運行ラウンドごとに自分の資金の流れをメモに記録し、写真も多く撮りました(記録のおかげで、ゲーム終了時の重大な精算ミスにも気がついたという効果もありました…すいません…)。僕は手元に「18EU」がないので、これらを研究材料として次のゲームのために活用したいと思っています。なかなか勝てませんが、また誘っていただければと思います。
http://www.boardgamegeek.com/game/5684


仔ぶた急便 / 創作ゲーム(チームきりたんぽ(仮))moon Gamer

おそるおそるリクエスト…moon Gamer

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あまり時間がない方もいたので、小一時間で終わる「仔ぶた急便」をチョイス。重いゲームの後だけに、はっきり言ってウケるかどうか不安もいいところだったのですが、幸いにして好評でした。あーよかった。ていうか、このゲーム、やっぱりすごい…。

ゲームは30分ほどで終了し、唯一プレイ経験のあった僕が1手差で勝利しました。
でも次に勝てるとはとても思えない。moon Gamer
http://home.catv.ne.jp/dd/yaeno/kiritanpo.html


レポートは以上です。

時間がなかった方もいたし、僕としても次の日もゲーム会だったのでアフターはなしの方向で。とても充実した1日となったことを心から感謝します。お疲れさまでした。次の機会もぜひ作りましょう。どうぞよろしくお願いいたします。moon Gamer

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そして5日(祝)は、前日に引き続きつなきさん宅で開かれた「18C2C会」に行ってきました。参加者はもちろん、つなきさんの他に atogさん、ヴァイスさん、それに僕と、昨日と同じ4人です。

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前日はかなりの疲労困憊状態でへとへとだったので、無理を言って開始時刻を予定より1時間ほど遅らせてもらってお昼の12時集合となりました。

それでも疲れが完全に取れたわけでもありませんでしたが、この日は適度に休憩を取ったり、お菓子などで手っ取り早く栄養補給をしたりしてゲーム中の体調を整えました。そのおかげで昨日よりは調子が良かったです。

この日も朝から暑いくらいの陽気で、夜まで半袖でいました。


18C2C (Coast to Coast) / Designs In Creative Entertainment(DICE) moon Gamer

「5」列車が売り始められたあたりから売り切れて「6」列車が出たあたりまで。

moon Gamer

無念の時間切れ協議終了。時間と体力が許す限り遊び続けたかった。本当に面白いゲームでした。

さて、昨日は帰宅してから、ひとまず記憶の中で自分の置かれた状況の検討を行いました。プレイ中は、保有する公共会社が4社しかなく、合併後のことを考えると飛び抜けた収益にはならないと悲観していたのですけれども、よく考えたらそうでもなさそうな気がしました。

というのも、ニューヨーク~シカゴ~セントルイス~カンサスという高収益の都市を押さえてある(あるいは押さえる可能性が大きい)ので、短い路線ながら効率の良い高収益体制になりそうだったからです。現状ではまだパンチ力に欠けますが、未設立の公共会社はまだいくつもあったし、手元の資金がたまったら会社の数を増やしていけばいいのです。そして運良く西海岸まで伸びる長い路線が完成すれば、終盤に勝負を賭ける価値のある大きな収益が望めそうでした。

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ここで他のプレイヤーの動向を少し概観してみましょう(前日~本日)。まずatogさん。atogさんは最初に「Erie」「New York Central(NYC)」、そして「Canadian Pacific(CP)」を最初に設立しました。いずれも「1830」にも登場する東北部の有力会社ばかりで、ニューヨークから北の一帯は atogさんの会社が制圧したような形になりました。

また、atogさんは「多社設立」の作戦を採っていました。記憶が曖昧ですが、最大時で7社を保有していたように思います。主に東海岸の北部の会社を安い株価で次々に設立し、カラーゾーンに入れる会社と配当会社を分離経営するフィーダーラインを軸に堅調な収益を上げていました。特に有効に機能したように見えたのが"カナパシ"こと「Canadian Pacific(CP)」です。カナダ国内に限定するのであれば、線路タイルの敷設には4ポイントを使用可能という特別ルールがあり、これを利用して「CP」の路線は西へ快進撃を続けることになります。

ヴァイスさんは、フロリダ方面におなじみの「Baltimore & Ohio(B&O)」、ニューヨークを北に臨むノーフォークを本拠地にした「Norfolk & Western(N&W)」、それに序盤にあまり競争相手のいない状態で南部の「Illinois Central(IC)」と、広く要所を押さえて布石を打つ作戦。つなきさんも「Atlantic Coast Line(ACL)」でタンパ、「Southern Railroad(SR)」でアトランタが本拠地になったことで東海岸はもみ合いとなり、序盤で早くも北から南までタイルで埋まりました。

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この後につなきさんは、序盤は過疎地となっている西海岸のロサンジェルスを本拠地にする「Southern Pacific(NP)」を設立するなど面白い仕掛けをしててきます。このようにつなきさんは、ゲームを通じてマップの端から端までを大きく使ってダイナミックなアクションを盛んに行っていました。この動きと、atogさんがカナダでタイルを置きまくって西進していたことと併せて、最後にはアメリカ全土を周回する路線が完成(完成?)することになります。

そして2日目の終了間際にはヴァイスさんが6列車を購入することで、いよいよアムトラックが登場しました。ヴァイスさんはその直前に列車操作を行い、自分が大株主となっている合併会社から列車を意図的に無くしてからフェイズ6に突入させるという巧妙な手順を踏んでいます。こうすることでヴァイスさんがアムトラック社長の座に就き、盤上で大きな影響力を持つことになりました。

しかし残念ながら時間が無かったこともあって、この時点でゲームは終了となってしまいました。アムトラックの計画吸収プレイは実に見事に決まっていて、実際に運用が始まったらかなりの脅威になっていたことでしょう。その様子をこの目で見ることが出来なかったのは大変に残念です。

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少なくともフェイズ6に突入するまでは、「18C2C」はビッグゲームによくありがちなルーズさや粗雑さはまるで感じられず、逆に通常サイズの「18xx」に匹敵するか、あるいはそれ以上の精密な内容を持った優れた鉄道ゲームだと思いました。またやはりこの時点までの感触ですけれども、1日目のレポートにも書いたように、ラウンドの進行とフェイズの進行比率はそれほど変わりません。したがって、緊張感もゲームを通してずっと維持されていましたし、最後まで実に悩ましい展開を楽しむことが出来ました。

会社と列車が多くてマップも広大なため、プレイタイムが長くなってしまうのは仕方がないところではあります。特に、列車がアップグレードすればするほど最適ルートを探す手間はかなりかかるようになります。今回は5列車までしか運行しなかったのでまだマシな方だったと思いますが、この先12列車まで登場するのですから、そこまで行くといったいどうなるんでしょうか…

マップが広いこともあって迂回路が作りやすいのは個人的に好印象でした。トークンひとつで致命的に止められるようなケースは少ないのではないかと思います。ただし、ニューヨーク周辺などの密集地帯はやはりシビアでしたし、また迂回路を引くためにかかるコスト(ポイントや手番の消費等)が負担になることには違いありません。

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多くの都市がゲームの流れの中で自然に発達し続け、それに伴って会社の収益も増加していきます。個人の保有する資金は余裕がわりとあって、そのために自然と会社も多く設立され、ゲームをスムーズに進行させる効果ともなっています。会社の資金は相変わらずやりくりが大変ですが、無理するくらいならアムトラックかコンレールへの吸収合併も検討するべきでしょう。

このセッションでは、それぞれのプレイヤーが、それぞれの事情において異なる戦略を採用しており、それらはすべて一定の成果を上げていました。「18C2C」は、取り得る戦略の幅が広く、プレイヤーの創造性を強くかき立ててくれる素晴らしい鉄道ゲームです。「18xx」フリークたちが集まり、手間をかけて場所と時間を確保し、腰を据えてじっくりプレイするにふさわしい作品であると思います。
http://www.boardgamegeek.com/game/9132


レポートは以上です。

2日間。振り返ってみれば、まるで夢のような時間は瞬く間に過ぎ去りました。このゲームを思い切って購入し、さらにプレイする環境まで提供していただいたつなきさんには、心から御礼申し上げます。そして長い時間、一緒にアメリカの新たな鉄道史をこつこつと作り上げた参加者のみなさま、どうもお疲れさまでした。もはや再プレイは必須でしょう。ぜひまたお誘いください。何を置いても飛んでいきます。moon Gamer

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